アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

CD批評:高中 正義

高中 正義 / アクアプラネット4

AQUAPLANET-1 高中正義→「夏」→「海」である。『AQUAPLANET』(以下『アクアプラネット』)では,さらに一歩進めて「水族館」へと寄せて来た。
 『アクアプラネット』=「水族館」であるだけに『アクアプラネット』=「TAKANAKA・AOR」のショーケースの趣きである。

 『アクアプラネット』での高中正義が実にスムージー。「水族館」に行って“心洗われる”と同じように『アクアプラネット』が流れてくると“心洗われる”。
 『アクアプラネット』を聴いていると海中の世界の美しさとか透明感がイメージとして伝わってくる。とってもカラフルな「音の玉手箱」。だからショーケースのように感じてしまうのだ。

 『アクアプラネット』での高中正義ギターの響きがおとなしすぎず,激しすぎずで絶妙である。レゲエやラテンのリズムが軽い。基本となる「タカナカ・サウンド」は同じなのだが,従来とは異なる“心地良い風”が吹き出している。

 購入当初はサンタナの【哀愁のヨーロッパ】のカヴァーである【EUROPE】目当てで『アクアプラネット』を聴いていた。う〜む。それほど入り込めない。この演奏であれば本家サンタナの方がいいよなぁ。
 特に嫌いになったわけではないが,何となく管理人の中の「TAKANAKA熱」も下火になっていた。

AQUAPLANET-2 しかし,いつしか【AQUAPLANET】と【THE LAST FISH】にドハマリしていた。何度聴いてもワクワクするしジワジワ来る。

 コンセプトからして異質な“ルアー曲”【EUROPE】を飛ばして聴くと全体がゴキゲンに響くのが『アクアプラネット』というアルバムなのです! 

  01. PROLOGUE 〜WHY?〜
  02. AQUAPLANET
  03. BLUE STRIPE
  04. NAPOLEON FUNK
  05. EUROPE
  06. SOLDIERFISH
  07. 夢色
  08. HAWAIIAN WEDDING SONG
  09. TRIGGERFISH
  10. POISON
  11. THE LAST FISH
  12. EPILOGUE

(東芝EMI/EASTWORLD 1993年発売/TOCT-8080)

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高中 正義 / フェイド・トゥ・ブルー4

FADE TO BLUE-1 『FADE TO BLUE』(以下『フェイド・トゥ・ブルー』)と過ごす「夏」。それはどこかのリゾート・ホテルで過ごす「夏」。それもホテルの目の前が貸し切りのプライベート・ビーチではなく,ホテル内のプールサイドで寝そべりながら過ごす「夏」。

 つまりはリッチな「夏」。優雅な「夏」。上質な「夏」。それまでは身近に感じていた高中正義の「夏サウンド」が,富裕層向けの,自分には手の届かないグレードの「夏サウンド」に響いてしまったのが,今となっては残念である。

 『フェイド・トゥ・ブルー』は多分,名盤である。その思いは管理人が大人になればなるほど(中身は置いておいて,時間の経過と共に)強く意識するようになった。
 東芝EMI移籍後の高中正義は『フェイド・トゥ・ブルー』に限らず,そのどれもが洋楽っぽいのだが,こと『フェイド・トゥ・ブルー』では「AOR」に流れていると思う。

 『フェイド・トゥ・ブルー』での高中正義は,以前と比べてギターの音数を減らしてきている。その分,キーボードが前面に出てきている。何だかギター・フュージョンというより「映画音楽」に近い譜面割がなされている。

 思い返せば,高中正義のアルバムは全て,ギターをどう歌わせるか?の一点集中型であったが,ついに高中正義も大人になったというか,高中正義の興味がギター以外に向けられたというか…。

 前半の5曲=【TURQUOISE SUMMER】〜【ONCE IN A BLUE MOON】〜【SHADES OF MORNING】〜【MY LOVE】〜【HEAVEN】の流れは,苦味の全く無いクリアーな味わいで,それこそ新しいビールの宣伝に持ってこいである。
 後半の6曲は共同プロデューサーとして参加したカシオペア向谷実松岡直也グループ津垣博通の「非・タカナカ・サウンド」の音がゴージャス・チックに仕上がっている。

FADE TO BLUE-2 管理人の結論。『フェイド・トゥ・ブルー批評

 極論を書くと『フェイド・トゥ・ブルー』は高中正義が「自分の好きなもの」ではなく「本当に良い音楽」「みんなが良いと思う音楽」に初めて正面から取り組んだ雰囲気がある。
 力一杯ではなく余裕を残して“自慢の”「タカナカ・サウンド」を別の視点で見つめ直してリメイクした感じのアルバムである。

 ホテルのプールサイドで『フェイド・トゥ・ブルー』の構想を練っていた高中正義。もしかしてニーチェでも読んだのかな? それともアガサ・クリスティーだったのか?

 どちらにしても「TAKANAKA・AOR」な『フェイド・トゥ・ブルー』は大人の「脱力感」が産み落とした「裏名盤」の1枚である。

  01. Turquoise Summer
  02. Once In A Blue Moon
  03. Shades Of Morning
  04. My Love
  05. Heaven
  06. Bahama Mama
  07. T.G.I.F.
  08. Oh! Tengo Suerte
  09. Talk To The Wind
  10. Besame Mucho
  11. Ballade 2U

(東芝EMI/EASTWORLD 1992年発売/TOCT-6538)
(デジパック仕様)

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高中 正義 / ジャングル・ジェーン・ツアー・ライブ5

JUNGLE JANE TOUR LIVE-1 『JUNGLE JANE』を高中正義の“最高傑作”に指名したのは『JUNGLE JANE TOUR LIVE』(以下『ジャングル・ジェーン・ツアー・ライブ』)の「相互作用」の後押しが大きい。

 順当なら高中正義の“最高傑作”は『夏・全・開』になったと思う。でも『夏・全・開』は「TUBE」みたいなもので冬には聴こうと思わない。その点で『ジャングル・ジェーン・ツアー・ライブ』は気分を上げたい時に丁度良い。
 そう。『ジャングル・ジェーン・ツアー・ライブ』こそが,管理人の高中正義一番の愛聴盤なのである。

 管理人の「高中聴き」のスタイルは,ほぼスピーカー再生であって,ながら聴きで聴くことの方が多い。いつものヘッドフォンでのリスニングはしない。
 これは悪口ではない。「タカナカ・サウンド」の真髄はメロディーであってテクニックではない。ギターであってヴォーカルではない。だからいつでも取っ付きやすく聴きやすいのだ。

 その意味で『JUNGLE JANE』が“最高傑作”で悔いはない。これぞ高中正義の「エンターテイーナー」のピークに違いない。
 特にライブ盤『ジャングル・ジェーン・ツアー・ライブ』が生バンドだから感じることだが,高中正義の緻密なスタジオ・ワークが素晴らしいことを何度も再確認させられた。

 高中正義は「ライブではエフェクターを極力少なく,レコーディングでは多く」と何かの記事で読んだ記憶があるが「スタジオではライブでの再現など考えず,今本気で聴かせたいギターフュージョンを追及していたことが「後から後から」発見できた。

JUNGLE JANE TOUR LIVE-2 …で,逆に言えば,高中正義ライブではライブでしかできないギターフュージョンを聴かせている。
 そう。『ジャングル・ジェーン・ツアー・ライブ』での高中正義が大熱演。こんなにも高中正義ライブアドリブを弾きまくるとは予想していなかった。

 キーボード森村献キーボード石川清澄ベースデレク・ジャクソンドラム北村健太コーラス大滝裕子吉川智子が見事に高中正義エレキと一体化している。素晴らしい。

 【BLUE LAGOON’86】におけるトリガー音源でのギターシンセソロが会場を煽りまくる様が圧巻。
 【渚・モデラート】も寂しい夏の終わりではなく,情熱的なライブ演奏の方が高中っぽくて好みである。

  01. JUNGLE JANE
  02. BAY STREET FIX
  03. WARM SUMMER WOMAN
  04. エピダウロスの風
  05. BLUE LAGOON '86
  06. CHASE
  07. JACKIE'S TRAIL
  08. CHINA
  09. JUMPING TAKE OFF
  10. SHAKE IT
  11. 渚・モデラート

(東芝EMI/EASTWORLD 1986年発売/CA32-1349)

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高中 正義 / ジャングル・ジェーン5

JUNGLE JANE-1 『JUNGLE JANE』(以下『ジャングル・ジェーン』)こそが高中正義の“最高傑作”である。

 とにかく曲が良い。全曲口ずさめるキャッチーなメロディー。鼻歌で歌うことはできるのだが,でもやっぱりギターでないと歌えない。
 もっと言うと『ジャングル・ジェーン』は高中正義でなければ歌えない。同じギタリストであっても『ジャングル・ジェーン』の名曲は野呂一生安藤正容和田アキラではこんなにも歌うことはできないのだ。

 そう。『ジャングル・ジェーン』こそが,管理人のイメージする「タカナカ・サウンド」の理想形。
 『ジャングル・ジェーン』以前は『夏・全・開』での「夏サウンド」ベッタリだったのだが『ジャングル・ジェーン』は,もはや「夏一本」を離れて“ギターフュージョン”に寄せているから表現できる,高中正義独自の世界観,が眼前にそびえ立っている。

 こんな「タカナカ・サウンド」は,大好きなキティ時代には予想できなかった。東芝EMIに移籍してブラコンをやったからこそ!

 そう。ブラコンをやって“リリカルに歌う”術を身に着けた高中正義が「これまで誰も作ることのできなかったギターでないと歌えないインスト」を作り上げた“作品”が『ジャングル・ジェーン』なのだろうと思う。

 「ザ・タカナカ・サウンド」の総決算的な【JUNGLE JANE】と【SHAKE IT】が盛り上がる。
 「トロピカル・サウンド」の総決算的な【WARM SUMMER WOMAN】と【BAY STREET FIX】が気分アゲアゲ。

JUNGLE JANE-2 つべこべ言うのは『ジャングル・ジェーン』には似つかわしくない。管理人が『ジャングル・ジェーン』を絶賛する理由は,第一に理屈ではなく他との比較でもなく素晴らしいアルバムだから…。

 『ジャングル・ジェーン』を聴いていると,アルバムの最初の1秒から最後の1秒に至るまで,楽曲に磨きをかけた高中正義の強烈な自我に一瞬で引きずり込まれてしまう…。
 こんな体験,音楽でないと味わえない。『ジャングル・ジェーン』でないと味わえない。高中正義でないと味わえない。とにかく最高なのである。

  01. JUNGLE JANE
  02. EXOTICA
  03. WARM SUMMER WOMAN
  04. SHAKE IT
  05. ILLUSION
  06. SONNA BAHAMA!
  07. BAY STREET FIX
  08. WHEN YOU'RE NEAR ME
  09. RA-KU-DA

(東芝EMI/EASTWORLD 1986年発売/CA32-1262)

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高中 正義 / TRAUMATIC 極東探偵団4

TRAUMATIC 極東探偵団-1 レコード会社移籍が先なのか? 音楽性の変化が先なのか? 『TRAUMATIC 極東探偵団』で「タカナカ・サウンド」の“夏サウンド”が変化した。

 『TRAUMATIC 極東探偵団』も高中正義の基本である,夏は夏なのだが「灼熱」でも「トロピカル」でもなく「哀愁の夏」へと変化した。
 『TRAUMATIC 極東探偵団』が「寂しい夏の終わり」のBGMの一番手である。

 管理人の抱いた「時期遅れの夏」のイメージ。9月と10月の「誰も遊んでいない海」。これって【渚・モデラート】1曲の印象なのだろう。
 『TRAUMATIC 極東探偵団』は1曲1曲の個性が強い。しかし他のトラック全部をブッチギッて【渚・モデラート】1曲のインパクトがアルバム全体のイメージを支配している。

 『TRAUMATIC 極東探偵団』のテーマは「東南アジアの夏サウンド」。だから9月や10月でもまだまだ熱い「時期遅れの夏」のイメージがするのだろう。
 『TRAUMATIC 極東探偵団』で高中正義が目を付けたのは「極東とは危険な場所」→「波止場・埠頭」。その香港マフィア?系の危うさのエッセンスが見事に“デジタル・ファンク”の大仕事で散りばめられている。

 ズバリ,高中正義が『CAN I SING?』『夏・全・開』で打ち込みを採用してきたのは,来るべき『TRAUMATIC 極東探偵団』のようなブラコンとかダンス・ミュージックへとシフトするための布石であったと思う。

 『TRAUMATIC 極東探偵団』のキーワードはデジタル・チックとヴォーカルヴォイス)である。
 ザックリと分かりやすくイメージだけを書き記すと,過去に共演したオルケスタ・デ・ラ・ルスのようなサウンドであり,この後共演することになるマイアミ・サウンド・マシーンのようなサウンド,その中での「ギター1強」なのである。
 「ギター1強」と,ギターを補完する打ち込みとヴォーカルの「黄金のバランス比」が完成している。素晴らしい。

 高中正義と来れば,今となってはキティ時代の「初夏〜盛夏」の夏サウンドが大好きなのだが,学生時代には東芝EMI時代の「残暑〜晩夏」の夏サウンドがたまらなく好きだった。
 (ビジュアル的には)ダサイ系の高中正義が,見事に垢抜けて,都会的で,何となくオシャレになって,やんちゃな大人に背伸びしたイメージに共感していたのだろう。

 【渚・モデラート】に日本版シャカタクの【NIGHT BIRDS】や【INVITATIONS】を思い重ねていたりして…。
 あっ,シャカタクもこの時期『DOWN ON THE STREET』『CITY RHYTHM』でデジタル・ファンク路線を進んでいたんだっけ?

 『TRAUMATIC 極東探偵団』のレヴューを書いていて,初めて気付いてしまった?
 もしかして・タ・カ・ナ・カ〜。確信犯だったのか〜。

※ 『TRAUMATIC 極東探偵団批評ジャケット写真はミュージック・カセット・テープ版です。

  01. Teaser
  02. China
  03. The Line Is Busy
  04. 渚・モデラート
  05. Traumatic
  06. Jackie's Trail
  07. Chase
  08. Struttin' on Broadway
  09. Lagoon Music

(東芝EMI/EASTWORLD 1985年発売/ZH28-1545)

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高中 正義 / タカナカ・カクテル5

TAKANAKA'S COCKTAIL-1 管理人が中学高校時代に高中正義を聴いていたのは7枚のLPと1本のカセット・テープと2枚のCD。で,就職で上京してからはLPは聴けなくなってしまった。つまりはキティ時代の名盤は全部聴けなくなってしまった。

 …で,CDを買うことになるのだが,高中正義のアルバムばかり7枚も買い替える気などさらさらなし。で,普段は買わないベスト盤で手を打つことを考えた。
 これがキティ時代のベスト盤『TAKANAKA’S COCKTAIL』(以下『タカナカ・カクテル』)の購入の経緯である。

 本当はLPで所有していたキティ時代のオリジナル・アルバムをCDで買い替えるつもりだったのに,実際に買い替えたのは,どうしても聴きたくなった『夏・全・開』と紙ジャケットになって再発された『SAUDADE』と『CAN I SING?』だけである。

TAKANAKA'S COCKTAIL-2 えっ? 怠慢ですって? そんなことは断じてありません。『タカナカ・カクテル』の選曲のセンスが素晴らしいだけなのです。

 もう30年も『虹伝説』と『ALONE』は『タカナカ・カクテル』で聴いていることになるんだなぁ。
 買い替えそびれた『TAKANAKA』と『JOLLY JIVE』はもう30年も聴けていないんだよなぁ。

 って『タカナカ・カクテル』の選曲理由は,アルバムからピックアップされた人気曲のベスト盤というよりも「シングルとカップリングのベスト盤」でしたねっ。ちゃんちゃん。

  01. JUMPING TAKE OFF
  02. 我ら星の子
  03. SEVEN GOBLINS
  04. THE MOON ROSE
  05. PENGUIN DANCER
  06. TO YOU
  07. CHILL ME OUT
  08. RETURN ACE
  09. SAUDADE
  10. NEPTUNE
  11. SUMMERTIME BLUES
  12. CRY BABE CRY
  13. EONA

(キティ・レコード/KITTY RECORDS 1984年発売/3133-24)
(ジャケット一体型帯仕様)

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高中 正義 / 夏・全・開5

夏・全・開-1 高中正義と来れば「夏」の定番イメージが決定付けられたのが『夏・全・開』であろう。
 いいや,これは世間一般の固定観念である。管理人的には『夏・全・開』と来れば「夏」を飛び越えて「海」を連想するアルバムなのである。

 『夏・全・開』のジャケット写真がそうさせるのか? はたまた『夏・全・開』のアーティスト名が「高中正義 and 楽園ガールズ」になっているせいなのか? 「CLUB TROPICALYPSO」の文字がそうさせるのか?
 とにかく高中正義と来れば「夏」であり「海」。その強烈なイメージは『夏・全・開』から来ているのだと思う。

 まぁ,もはや理由などどうでもよい。管理人は毎年夏になると『夏・全・開』を1回は聴いている。1984年のリリースだから実に30年間以上,高中正義を,そして『夏・全・開』を聴き続けている。
 な・の・に・全く飽きが来ない! 管理人がシビアに拝聴するのではなく,日常的なBGMとしてドツボにハマった名盤の1枚が高中正義の『夏・全・開』なのである。

 やっぱり曲がいいんだよなぁ。そして音楽以外の部分でも思い入れが強いんだよなぁ。
 例えば『夏・全・開』で,打ち込みもイケルようになった。逆に打ち込みっていいじゃん,と思うようなった。そしてヴォーカルものもイケルようになった。逆にコーラスっていいじゃん,と思うようなった。きっと他にも…。

 そして『夏・全・開』を基準として,他の夏アルバムを評価するようになってしまった。同じ夏アルバムであっても,例えば松岡直也の『夏の旅』のイメージは「海」というより「山」に聴こえるよう変化した。『夏の旅』の「夏」とは「田舎のお盆の夏」のイメージ…。

夏・全・開-2 そう。それくらい強烈に脳内に「海」が擦り込まれた『夏・全・開』は「真夏のど真ん中」である。
 実は“高中正義の夏”にもいろんな夏があって,爽やかな『CAN I SING?』は“初夏”のイメージだし,東芝EMI移籍後の『TRAUMATIC 極東探偵団』は“9月の海”だし『JUNGLE JANE』は“残暑”のような夏アルバム…。

 お祭り気分の遊びの部分とバリエーションの豊富さで群を抜く『夏・全・開』こそが“高中正義の夏”の「王道中の王道」なのだと思っている。

 そんな「王道中の王道」『夏・全・開』の全10曲の中でも「王道中の王道」トラックが5曲。【EYELAND】【CUBAN HEELS】【SUMMERTIME BLUES】【RETURN ACE】【NEPTUNE】である。
 この5トラックの神曲こそが「タカナカ・サウンド」を象徴する代表曲である。

  01. ようこそ,夏の王国へ
  02. PARADIZZY
  03. EYELANDS
  04. CUBAN HEELS
  05. 大航海時代
  06. DANCING TO CAT GUITAR
  07. SUMMERTIME BLUES
  08. RETURN ACE
  09. NEPTUNE
  10. OYASUMI

(キティ・レコード/KITTY RECORDS 1984年発売/KTCR-1023)

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高中 正義 / CAN I SING?4

CAN I SING?-1 管理人は知っている。タカナカ・フリークの間で『CAN I SING?』は余り人気がないことを…。

 確かに『CAN I SING?』のバックサウンドは,高中正義本人に加えて,高橋ゲタ夫鳴瀬喜博ザ・スクェア中村裕二の大物ベーシスト陣や鳥山雄司のリズム・ギター以上に打ち込みシンセの方が目立っているし,ヴォーカル・ナンバーも目立っている。そのことも知っている。

 でも,それでも,管理人にとって高中正義の夏アルバムと来れば何はさておき『CAN I SING?』である。
 「夏だ! 祭りだ! TAKANAKAだ!」。高中正義の「夏」と来れば『CAN I SING?』なのである。

 …と昨日までは思っていた。今夜『CAN I SING?』を聴き直すまではそう思っていた。
 『CAN I SING?批評で『CAN I SING?』を夏アルバムの一番手にまで押し上げるつもりで絶賛するつもりだった。

 今夜『CAN I SING?』を聴き直して「アレッ」と思った。昔抱いていた強烈な「夏」のイメージが跡形もない。
 おいおい。こんなはずでは…。ハシゴを外された気分になる…。

 『CAN I SING?批評を熱く語るつもりが,戦意喪失してしまいました。自分にだけはウソはつけません。やはり世間の評価は正しいのかもしれませんねぇ。

CAN I SING?-2 ただし,今でもブレないのは【JUMPING TAKE OFF】が大名曲であるということ。

 【JUMPING TAKE OFF】については学生時代にたくさんの良い思い出があって,それは「夏」であり「海」であり「恋」であり,そして競艇のCM曲としてヘビロテされていたのが印象深い。
 でもでも『CAN I SING?』の【JUMPING TAKE OFF】はシングル・カット曲の短縮バージョン。なんでこうなるの!?

  01. TOKYO・・・・・・SINGIN’IN THE CITY
  02. 我ら星の子
  03. SAIL ON FIRE
  04. STRAIGHT FROM YOUR HEART
  05. JUMPING TAKE OFF
  06. SANTIGO BAY RENDEZ-VOUS
  07. FUNK'N'ROLL TRAIN
  08. CRY BABY CRY
  09. NOON
  10. CAN I SING・・・・・・FOR YOU

(キティ・レコード/KITTY RECORDS 1983年発売/UPCY-9060)
(紙ジャケット仕様)

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高中 正義 / サダージ5

SAUDADE-1 高中正義のアルバムは基本的に楽曲重視。だから「タカナカ・サウンド」では打ち込みが多いし,生楽器を使用することはあってもギタリストのバックバンド的で共演者の個性はほとんど目立たない。

 その意味で豪華メンバーと「初めて対等に共演した」『SAUDADE』(以下『サダージ』)がいい。高中正義ギターがいつも以上に素晴らしい。
 『サダージセッションの大盛り上がりが「タカナカ・サウンド」に艶を与えているのだ。

 共演者からの熱い刺激を受けて“フュージョンギタリスト高中正義が「ギター小僧」のバイブルとでも言えそうなバリバリにメロディアスなギターを弾いている。弾きまくっている。

 ズバリ『サダージ』の聴き所は,いつもの自己プロデュースを封印し(『サダージ』は高中正義が初めて他人にプロデュースを依頼したアルバム)高中正義自身は1人の“フュージョンギタリスト”に徹している演奏にある。
 
 『サダージ』の参加メンバーとは,ドラムナラダ・マイケル・ウォルデンギターワーキン・リエヴァノベースT.M.スティーブンスキーボードフランク・マーティンパーカッションシーラ・E。本場の洋楽っぽい高揚感あるバック・サウンドが真にカッコイイ!

 サンフランシスコの強力なリズム隊に乗せられて高中正義ギターが“軽やかに”歌いまくっている。実に楽しそうな「ギター小僧」高中正義の参上である。

SAUDADE-2・風を切って走るような【A FAIR WIND】が爽快で,高中正義ギターで「夏を連れてくる」。
スチール・ドラムパーカッションがカリビアンなのに,マイナー調で日本的な哀愁がはじける名曲【SAUDADE】。
・ブルージーなバラードEONA】の世界観が実に切ない。何度でも聞きたくなる味が沁み出している。
・シャッフル・ビートの上を歌謡ロックでモッタリ弾きまくる【BREAKIN’ LOOSE】。
・能天気でファンキーな,これぞサンフランシスコのJAM・ナンバー的な【RIDE’EM HIGH】。
・Aメロ,Bメロのみの,お洒落でメロディックなディスコ・チューンの【CHILL ME OUT】。
・【NEW YORK STRUT】の最高のタイム感。展開が変わろうともギターのノリは最後まで〜。
・泣きたくなるほど甘く切ないギターが染み入る【THE FOREST OF MY HEART】。
・【MANIFESTATION】で,狂ったようにロック・ギターを弾きまくる高中正義こそが“ギター・ヒーロー”である。

  01. A Fair Wind
  02. Saudade
  03. Eona
  04. Breakin' Loose
  05. Ride'em High
  06. Chill Me Out
  07. New York Strut
  08. The Forest of My Heart
  09. Manifestation

(キティ・レコード/KITTY RECORDS 1982年発売/UPCY-9059)
(紙ジャケット仕様)

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高中 正義 / AN INSATIABLE HIGH5

AN INSATIABLE HIGH-1 インスト好きなら誰もが接したであろうギタリストが一人いる。絶対に避けて通ることのできないギタリストが一人いる。
 そう。高中正義というギタリストジャズフュージョンというカテゴリーを超越したギタリストである。高中正義は「高中正義というジャンル」のギタリストなのである。大好き!

 大好き!なのは本当なのだが,実はテクニカルなギタリストとしての高中正義はそれほどでもない。
 正直,高中正義ギターを聴いてグッと来るのは,ヤマハSGの“輝くフォルム”とエフェクターで仕上げに仕上げた“輝く音色”だけである。

 ズバリ,管理人の大好き!な高中正義の魅力とは「タカナカ・サウンド」。高中正義の“ギターという楽器で歌う”ための「作曲と編曲のハイセンス」にいつでも惚れてしまうのである。
 そういう意味では「タカナカ・サウンド」にはカシオペアスクェアと通ずる部分も多いと思う。気持ち良い&心地良い。「気分爽快・タカナカ・サウンド」。

 こんなにも「トータル・サウンド」で自己プロデュースできるミュージシャンは高中正義サンタナぐらいなものであろう。ギター・ラインをヴォーカル・ライン並みに人々の頭の中に焼きつける〜。

 そんな高中正義の「タカナカ・サウンド」を1番実感できる曲が【MALIBU】である。
 【MALIBU】が好きになったきっかけは,某FM放送でのBGMとして【MALIBU】が流れていたからである。女性DJが【MALIBU】をバックにトークする。そんな放送を中学生〜高校生の頃に毎週聴いて過ごしていた。

 番組のトーク・コーナーのBGMなのだから,曲名もアーティスト名も紹介されるわけがない。「この曲いいなぁ。誰の曲かなぁ」。多分,気になって中学生なりに,高校生なりに本気で調べたはずである。でも当時は分からなかった。そのうち番組も終了し,BGMが気になっていたことすら忘れていた時に【MALIBU】が【MALIBU】であったことを知った。社会人になってのことである。

 …で,重要なのは,そして衝撃だったのは曲名ではなかった。アーティスト名=高中正義を知った時の戸惑い。まさか!?の高中正義。管理人の動揺が伝わりますか?
 だって,高中正義って結構聴きまくっていたはずじゃん。アルバムも10枚は聴いていたはず。なのに運悪くかすらなかった。ベスト盤に入れておいてよ。ベスト盤に入れるべきでしょ?

 っていうか【MALIBU】はギターじゃないでしょ? メインはエレピでしょ? パトリース・ラッシェンだったんですね。ここから高中正義につながるわけないでしょ?

AN INSATIABLE HIGH-2 探し求めていた楽曲をついに聴き当てた喜びに満たされた。しかし,それがまさかの高中正義作ということで【MALIBU】の存在1曲だけで,中学高校時代に抱いていた高中正義に対する“ギター・ヒーロー”としてのイメージが変化した。

 高中正義は幾人かいる“ギター・ヒーロー”の一人などではない。稀代のサウンド・クリエイターである。【MALIBU】がそのことを保証している。

 管理人の中で『AN INSATIABLE HIGH』と来れば【MALIBU】である。そして(これから始まる高中正義批評に登場してくる【BLUE LAGOON】【JUMPING TAKE OFF】【SAUDADE】等の幾多の大名曲があるにしても)高中正義と来れば,どうしても管理人には【MALIBU】一択なのである。 

  01. SEXY DANCE
  02. MALIBU
  03. AN INSATIABLE HIGH
  04. E.S.P.
  05. M5
  06. SUNDROPS
  07. GOOD(BAD?)OLD DAYS

(キティ・レコード/KITTY RECORDS 1977年発売/UPCY-9049)
(紙ジャケット仕様)

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塩谷哲

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Saya

地球は愛で浮かんでいる地球は愛で浮かんでいる
松永貴志
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