アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

CD批評:国府 弘子

国府 弘子 / ピアノ・アニヴァーサリー4

PIANO ANNIVERSARY-1 管理人が国府弘子を初めて“ジャズ・ピアニスト”と意識して聴いた『PIANO ANNIVERSARY』(以下『ピアノ・アニヴァーサリー』)が逆戻り。う〜む。何とも勿体ない。

 タイミングも悪かったのだと思う。『ピアノ・アニヴァーサリー』は国府弘子デビュー15周年記念の第2弾(第1弾はベスト盤の『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』)。
 『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』が国府弘子のヒット曲の「総決算」であるならば『ピアノ・アニヴァーサリー』は国府弘子のプロ生活の「総決算」。
 そう。『ピアノ・アニヴァーサリー』の主旨とは国府弘子デビューからの軌跡をたどりながら「UPDATE」するというもの。

PIANO ANNIVERSARY-2 だからオスカー・カストロネヴィスエイブ・ラボリエルアレックス・アクーニャの参加するフュージョン路線の復活は外せない。いい曲なんだけど,どうも管理人の期待値を下回ってしまって…。

 1曲1曲の出来はいい。ピアノ・ソロもいいものだしピアニカだって負けてはいない。なのにアルバム単位で流して聴くと,余りにも曲と曲のイメージが離れすぎていて散漫な印象。

 裏を返せば,それだけ国府弘子の幅広い音楽性を証ししているとも言えるのだろうが,やっぱり15周年を12曲にまとめるのは国府弘子でなくても難しい。
 フュージョン,ポップス,クラシック,ラテンにヴォーカルやらストリングスやら盛りだくさんで,一番期待していた“ジャズ・ピアニスト国府弘子の存在感は薄い。

PIANO ANNIVERSARY-3 『ピアノ・アニヴァーサリー』みたいな「バラエティもの」を作っていたらジャズ・ピアノ好きは,山中千尋アキコ・グレースに流れてしまいます。
 う〜む。『ピアノ・アニヴァーサリー』での逆戻りが何とも勿体ない。

PS 「PIANO ANNIVERSARY-3」は「付録:「Piano Anniversary PIANO SCORE」です。

  01. Always
  02. Tomorrow Never Knows
  03. Fiesta
  04. Sing For Love
  05. Little Anniversary
  06. Lifeline
  07. Starland
  08. Easter Egg
  09. Chiffon Cake Bossa
  10. You're My Moose
  11. I Wish
  12. Nostalgia

(ビクター/JVC 2002年発売/VICJ-60970)
(デジパック仕様)
(付録:「Piano Anniversary PIANO SCORE」)

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国府 弘子 / ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜5

WELCOME HOME-1 国府弘子の2枚目となるベスト盤の『WELCOME HOME』(以下『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』)。

 『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』も発売当初からスルーを決め込んでいたのだが,結局は買ってしまった。お目当ては『PIANO TAPESTRY』の未収録トラック【INTERLUDE】である。どうしても聴きたい。この1曲のために所有済音源ばかりのベスト盤を買ってしまうのだからレコード会社のカモである。『PIANO TAPESTRY』はツルである。

 そんな【INTERLUDE】だったが【INTERLUDE】は【INTERLUDE】止まりであった。
 ただし【INTERLUDE】にガッカリしても『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』にガッカリはしない。最初から最後まで何度繰り返し聴いたことか…。管理人好みの曲ばかりが集められている。選曲者は管理人の感性と近いと思った。

 そう。『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』での“ジャズ・ピアニスト国府弘子が最高であるが,それ以上に“名コンポーザー”国府弘子が最高なのである。
 NO。『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』での“名コンポーザー”国府弘子が最高であるが“ジャズ・ピアニスト国府弘子がそれ以上に最高なのである。

 サンバ調でノリノリのビル・エヴァンスの【MY ROMANCE】がいい。天野清継との絶品のコンビネーション【FOR MY FRIEND】がいい。とにかくピアノがいいのだ。
 「目から鱗」の国府弘子ジャズ・ピアノ。『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』以降,国府弘子の聴き方が変わった。

WELCOME HOME-2 これまで国府弘子に対してはフュージョン系のイメージが強く“ジャズ・ピアニスト国府弘子としては余り注目してこなかった。

 あんなにもピアノをガンガン弾きまくる【MY ROMANCE】は聴いたことがないのではないか? あんなにもギターに寄り添う【FOR MY FRIEND】でのピアノは聴いたことがないのではないか?
 プレイヤーとしての国府弘子フュージョンではなくジャズそのものを弾いている。素晴らしい。

 『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』以降,管理人の中で国府弘子フュージョンピアニストから“ジャズ・ピアニスト”になった! 大西順子木住野佳子に次ぐ“ジャズ・ピアニスト”になった!

  01. Vitamina
  02. Going, Going On
  03. Listen To My Heatbeat
  04. Passarada
  05. Lady Moonlight
  06. Baked Potato Man
  07. Keep Hope Alive
  08. Go Go Godzilla
  09. Interlude
  10. Sky Dancing
  11. Luck In The Rain
  12. For My Friend
  13. My Romance
  14. I Do What I Want
  15. Slingshot
  16. 忘れないよ

(ビクター/JVC 2002年発売/VICJ-60946)
(ライナーノーツ/国府弘子)

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国府 弘子 / ピアノ・タペストリー5

PIANO TAPESTRY-1 タペストリー,それは織物。タペストリー,それは綴織。『PIANO TAPESTRY』(以下『ピアノ・タペストリー』),それは国府弘子による公式「鶴の恩返し」。

 そう。『ピアノ・タペストリー』とは「一枚の布を織り上げるように音の響きを紡いで生まれた珠玉のソロ・ピアノ即興による有名曲のカヴァー集」。
 レコーディングまでの準備期間はゼロ。国府弘子ピアノに向かうまで譜面や構成を一切準備しなかったという。
 あの日あの時,国府弘子が自然に弾きたいと思った馴染みの美メロが「表われては消えてゆく」…。記憶と音と創造の糸を縦横に織り込んで出来上がった『ピアノ・タペストリー』…。

 国府弘子の心象風景の移ろいを感じられるような音の連なりが絶妙であって,1つ1つの曲の構成よりも18曲全てを聴き通して1つの大きな曲が完成している。事実『ピアノ・タペストリー』は,曲間わずかに1秒な感じで,18曲がコンパクトに連続で一気に流れていく。
 ピアノが優しくしっとりと詩情豊かに絡み合ってくる感じで,曲が変わっても静かに数曲前のメロディー語りかけてくる。最高の完成度である。
 あれっ,これってDJが2台のターンテーブルで曲をつなぎ合わせる手法と似ているのか? “DJ国府”の絶妙なつなぎに「萌え」〜。

 NO! 本来『ピアノ・タペストリー』は繰り返し聴き込む種類のアルバムではないが,気持ち良くて何度も聴いているうちに気付いたことがある。
 『ピアノ・タペストリー』の真髄とは,タペストリーとは真逆の「解体新書」なのだと思う。
 音を紡いでいるはずなのに,実際には音のひだをほどいていく感覚…。国府弘子が自分の心を覆う内面のベールを,1枚1枚剥ぎ取っては聴かせてくれるような感覚…。

 国府弘子の体内の膨大な美メロのデータベースの中からセレクトされた名曲中の名曲が18曲。その中でも“最も美味しい”メロディー・ラインが切り抜かれて提示されている。
 そう。『ピアノ・タペストリー』がカヴァー集なのに名盤と称される理由とは,アルバムを織り成す1本1本の糸が強く美しいからである。

PIANO TAPESTRY-2 国府弘子自身は『ピアノ・タペストリー』を「鶴の恩返し」を例に解説している。鶴の化身が部屋に隠れて機を織る様子をソロ・ピア
のスタジオ作業に重ねている。
 スタジオの中にはピアニストが一人ぼっち。そのピアニストは,誰かの喜びのために,一人せっせと作業をしている。名曲を1度完全に解体して,その中で使用されていた糸を取り出して再構築してみせたのが『ピアノ・タペストリー』なのである。

 とは言え『ピアノ・タペストリー』はスタジオ・ライブ・レコーディング。“DJ国府”の解体力と構築力が図抜けている。いい演奏である。

  01. OVERTURE
  02. MAIDEN VOYAGE
  03. CHANGE THE WORLD
  04. REQUIEM
  05. INVENTION
  06. IN MY LIFE
  07. FIELDS OF GOLD
  08. SCARBOROUGH FAIR / CANTICLE
  09. PASTORALE〜BURGMULLER FROM “25 EASY STUDIES OP.100”
  10. OVER THE RAINBOW〜IT MIGHT AS WELL BE SPRING〜MY
     GRAND FATHER'S CLOCK

  11. LADY MOONLIGHT
  12. KAERENAI-FUTARI
  13. WHAT A WONDERFUL WORLD〜MIAGETEGORAN-
     YORUNOHOSHIWO

  14. PASSARADA〜LUCK IN THE RAIN
  15. SUNSHINE DAY
  16. 'ROUND MIDNIGHT
  17. SUNSET BEACH
  18. CLIMB EV'RY MOUNTAIN

(ビクター/JVC 2001年発売/VICJ-60746)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/国府弘子)

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国府 弘子 / モーメンツ5

MOMENTS-1 『DIARY』〜『PIANO LETTER』と来て,国府弘子に“お熱を出した”管理人は過去作を漁るアクション〜。

 ただし,その時,たまたまだったのだろうが,千葉市内,習志野市内,船橋市内を数軒回ってCD屋で買えた国府弘子の過去作は『PURE HEART』1枚のみ。
 もやもやしつつ,東京へ買いに出かけようかというタイミングでリリースされたのが,国府弘子初の日本向けとなるベスト盤『MOMENTS』(以下『モーメンツ』)。

( 注:国府弘子は海外進出のため1996年に,同じアルバム・タイトルにして内容は別物のUS向けベスト盤『MOMENTS』をリリース済です )

 『モーメンツ』は,これまた通常のベスト盤とは異なる,バラードベストなのが気になる部分だが,未発表曲が3曲もあるという理由付けですぐさま購入。
 正しくベスト盤『モーメンツ』とは“国府ワールド”が生み出されてきた一瞬一瞬の『MOMENTS』。素晴らしい。

 フュージョンっぽい展開が顔をのぞかせるバラード・ナンバーの中にあって,しっとりと雄大なドラマを見せられている気分に“うっとり”浸れます。
 国府弘子アコースティックピアノだけを演奏しているのだが,実際にピアノの音から出て来るのは色彩豊かなピアノオーケストラ
 ピアノを引き立てるバックのシンセサイザーが効果的に流れているので,聴き所となる美メロの波長がダイレクトに飛び込んでくる。

 さて,当分は『モーメンツ』で満足していた管理人だが,やっぱり国府弘子の本質は「生粋のジャズメン」にある。
 【スムーズ・ストラッティン】や【ゴーイング・ゴーイング・オン】のようなエネルギッシュで超カッコイイ演奏ももっと聴いてみたい。そんな「静から動」への好転反応を目論んでいたとしたならばJVCに,まんまとやられてしまいましたな。

MOMENTS-2 『モーメンツ』とは,そんな国府弘子・ファンとしての欲求のマグマが押し上げられるかのようなバラードベストだと思う。
 もっともそんな衝動を一番感じたのは当の国府弘子本人だと思う。国府弘子さん,バイタリティに富んだ本当のあなたを聴いて欲しいですよね?
 だ・か・ら・管理人は国府弘子初心者の皆さんには『ウェルカム・ホーム 〜国府弘子 ベスト&モア〜』から入ることをお奨めいたします。

 管理人の結論。『モーメンツ批評

 だ・か・ら・2・『モーメンツ』は回り回って,未発表曲3曲を聴くためのバラードベスト。“弘子節”が生み出されてきた一瞬一瞬の『MOMENTS』が素晴らしい。

  01. Horizon
  02. In Your Arms
  03. Essence
  04. Somewhere In Time
  05. Etude
  06. Over The Sevem Seas
  07. Gone...
  08. Sunset Beach
  09. Playing Love (from "The Legend Of 1900")
  10. Lady Moonlight
  11. Once And Forever
  12. Happiest You (For Your Wedding)
  13. Apres L'amour (Missing You)
  14. Night In Capri
  15. Calling You

(ビクター/JVC 2000年発売/VICJ-60554)
(ライナーノーツ/国府弘子)

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国府 弘子 / ピアノ・レター5

PIANO LETTER-1 国府弘子の“最高傑作”が『PIANO LETTER』(以下『ピアノ・レター』)である。

 『ピアノ・レター』には管理人のド・ストライク=【さくら便り】と【忘れないよ】が収録されている。ただそれだけで“最高傑作”に決まったわけなのだが,こんな名曲&名演が2曲も入っているアルバムなんて,そう多くはありません。
 4曲目で大泣きして9曲目でむせび泣く。CD1枚で映画1本分の涙が出てスッキリ。しかも感動が1週間も長続きするのです。

 『ピアノ・レター』の「愛と希望,そして勇気」な音造りは,基本『DIARY』の延長線上に生まれた“国府ワールド”の最終完成作である。
 『ピアノ・レター』での国府弘子は,ジャズピアニストであり,ピアノ・フュージョンなプレイヤーなのだが,全体の印象としては「バンド・リーダー」のように感じてしまう。

 日本人なら心の琴線に触れまくってしまうであろう,満開の【さくら便り】の三好功郎の“別れのギター”のフィルイン一発の破壊力から一転した八尋洋一の“グイグイ”ベース
 そうして,懐かしい故郷,子供の頃に感じた夏の終わりとか,幸福な瞬間のアルバムをめくっているような気分に襲われる【忘れないよ】での篠崎正嗣ストリングスは,共に美しいピアノメロディーではなく,ギターベースストリングスで「思いの丈」を表現したからこその感動ものだと思っている。

 そう。国府弘子は,もはや自らピアノを弾かなくとも,自分の音を狙い通りに奏でることができるコンポーザーにしてアレンジャー「ザ・国府弘子」なのである。
 これまでは都会的でハートフルな表現を得意としてきた国府弘子が,ポップスに寄ってエンターテイメントなピアノを弾いていく。しかし,どうしようもなくJAZZYである。書き譜のPOPなメロディー・ラインがアドリブで跳ねているように聴こえてしまう。

 国府弘子の人一倍感傷的なのに,明るく前向きな音楽が前面に出てきている。しかし,そこにはどうしても隠せない国府弘子の個性=女性らしさ,優しさ,弱さ,もろさが同居して響いている。
 ピアノを弾いて,一生懸命に励ましてくれてありがとう。優しさに包まれ癒されました。今度は僕が君を励ましてあげる番だから…。

PIANO LETTER-2 『ピアノ・レター』で,国府弘子デビュー当時の「不思議ちゃん」から「大人のジャズピアニスト」へと見事に変貌を遂げている。ジャズピアニストとして,表現の幅が広がったのだと思う。

 アコースティックピアノ・トリオを基本としつつ,例えばピアノソロ曲【スノー・ホワイト】などは,従来の国府弘子が積み重ねてきた“国府ワールド”がより鮮明に浮かび上がっており,国府弘子が伝えたかった音楽の本質が露わになったように思う。

 管理人の結論。『ピアノ・レター批評

 『ピアノ・レター』は「大人のジャズピアニスト国府弘子直筆の「ピアノで書き記された手紙」である。
 心のひだを震わせる,幾重にも重ね塗りされたPOPにして奥深い音選びによる「唯一無二の表現力」は,日本の文学史上?かなりの名文だと思われます。

  01. RIVER DANCE
  02. GO GO GODZILLA
  03. FOR YOUR BIRTHDAY
  04. SAKURA-DAYORI
  05. SNOW WHITE
  06. AZZURRO FANTASIA
  07. THE STRANGER
  08. ACROSS THE MILES
  09. WASURENAI-YO
  10. SEKAI WA MELODY

(ビクター/JVC 1999年発売/VICJ-60420)

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国府 弘子 / ダイアリー5

DIARY-1 『DIARY』(以下『ダイアリー』)は国府弘子の7ヶ月間のロサンゼルス生活からの帰還報告。
 『ダイアリー』の音楽日記から聴こえてくるのは国府弘子の充実ぶり! 国府弘子が心温まるメロディー・ラインでガンガン押してくる!

 最初に耳が行くのは有名曲4曲のカヴァーであろう。
 国府弘子パトリース・ラッシェン杏里の純POP。ビートルズの手を離れた国府弘子の考える「ザ・ビートルズ」のホーン隊を引き連れたドライブとピアノ・トリオEL&Pの大噴火カヴァー上原ひろみプログレ・パンク・フュージョンに負けない“跳ね具合”にニッコリである。

 その後,このニッコリは国府弘子オリジナル5曲に完全移行する。オリジナルメロディー・ラインがとにかく最高。
 【ゴーイング・ゴーイング・オン】での“COOL”な「国府弘子は決める時は決める」カッコ良さ。心がかき乱された後に落ち着く,一晩中聴いていたい【サンセット・ビーチ】の哀愁バラード。ドラマティックなフルートを“プッシュ”するラテン・ピアノの【アイ・ドゥ・ホワット・アイ・ウォント】。キース・ジャレットケルン・コンサート』ばりの【アプレ・ラムール(ミッシング・ユー)】の甘くロマンティックソロ・ピアノ。【シティ・オブ・エンジェルス】での“せつない系”スムーズ・ジャズ

DIARY-2 『ダイアリー』を実際に手に取るまでは,どうやらロサンゼルス,なにやらアメリカの香りいっぱいなアルバムだろうと予想した。
 しかし,本当の『ダイアリー』は「日本大好き」国府弘子の『ダイアリー』であった。

 国府弘子がロサンゼルスに行って外から自分を見つめ直した?美メロに毎回心を射抜かれてしまう。何度聴いても感動する。ますます感動が深まっていく。
 特に八尋洋一ベース村石雅行ドラムとのコンビネーションが完璧すぎてゾクゾクする。

 あ・れ・れ・っ。セラビーってこんなにも国府弘子が好きだったっけ? もはや国府弘子なしでは生きていけない感じ?
 セラビーは『ダイアリー』以降の国府弘子を一人のクラスメートではなく一人の女性としてハッキリ意識するようになりました。← なんでやねん。

  01. GOING, GOING ON
  02. REMIND ME
  03. DRIVE MY CAR
  04. LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS
  05. TARKUS:ERUPTION〜STONES OF YEARS
  06. SUNSET BEACH
  07. I DO WHAT I WANT
  08. APRES L'AMOUR
  09. CITY OF ANGELS

(ビクター/JVC 1998年発売/VICJ-60210)
(ライナーノーツ/国府弘子)

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国府 弘子 / ピュア・ハート4

PURE HEART-1 国府弘子自らが公言する“初期の代表作”『PURE HEART』(以下『ピュア・ハート』)を聴いたのは“最高傑作”『PIANO LETTER』を聴いた後のことである。

 『PIANO LETTER』の2大名曲【さくら便り】と【忘れないよ】に,いたく心を打たれて,これは過去作も聴かなければと思い直して,スルーしていた『ピュア・ハート』を購入した。
 だからなのだろう。管理人にとっての『ピュア・ハート』とは,一般的な【スムーズ・ストラッティン】ではなく【ハッピエスト・ユー】のことである。
 【さくら便り】と【忘れないよ】の原型を探していたのだから【ハッピエスト・ユー】にハマッタのも当然の結果である。

 そう。国府弘子というジャズ・ピアニストは,日本人の心の琴線をえぐる曲を書く。しかも陰りがない明るい演奏なのに心に沁みる。
 国府弘子は,身体のどこかに傷を抱えているのかもしれない。パラリンピックのメダリストのような感じをイメージしてしまう。自分の傷など忘れて,ただただジャズ・ピアノに没頭することで,聴く者に勇気を与えてくれる。

 国府弘子のファンだったとしても,誰も国府弘子の苦労話など聞きたいとは思わない。事実『ピュア・ハート』の時点では,まだ本来の国府弘子は出せていない。「元気印」とは「ビタミン」というキーワードで,まだ自分の傷を覆い隠している時期である。

 『ピュア・ハート』のテーマとは「シングル・ガール」への応援歌だそうだ。これって,外で頑張っている国府弘子が,家に帰っては落ち込んでいる,もう1人の国府弘子を励ますための応援歌?
 過去の頑張っていた時の自分の姿に,今の自分が励まされることってしょっちゅうある。『ピュア・ハート』で頑張っていた過去の自分が愛おしく思い,ナニクソ,負けるか,もっと頑張ろう,と思うことがしょっちゅうある。

 最近まで闘病生活を経験していた国府弘子さんへのメッセージ…。
 国府弘子さん,病床で『ピュア・ハート』を聴き直されましたか? 【スムーズ・ストラッティン】のホーン隊のアンサンブルには元気が出ますよね? 【ハッピエスト・ユー】を贈った友人は,今でもきっと幸せな結婚生活を送っておられるのでしょうね?

PURE HEART-2 管理人の結論。『ピュア・ハート批評

 悲しくて泣く。うれしくて泣く。そんなの頑張り具合が『ピュア・ハート』の「ビタミン」な音に出ていると思う。顔で笑って心で泣いている【ハッピエスト・ユー】が,結婚式当日を迎えるまでに乗り越えてきた2人の愛情が音に出ていると思う。

 そ・し・て・『ピュア・ハート』での「独女」している国府弘子さんの黄色・緑色・青色のクレイジー柄のお召し物。巷の評判はよろしくないようですがアメカジ命の管理人は大好きですよっ。

  01. SMOOTH STRUTTIN'
  02. LUCK IN THE RAIN
  03. ANNABELLA
  04. VITAMINA
  05. WEEKEND
  06. CARRY ME WITH THE WIND
  07. BAREFOOT STEPPIN'
  08. IT'S COOL
  09. ONCE AND FOREVER
  10. MRS. ROBINSON
  11. HAPPIEST YOU (FOR YOUR WEDDING)

(ビクター/JVC 1992年発売/VICJ-127)
(ライナーノーツ/国府弘子)

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国府 弘子 / ブリッジ4

BRIDGE-1 管理人にとって国府弘子と来れば,どうしても天野清継との『AZURE』であり「天国プロジェクト」での『HEAVEN』『HEAVEN AND BEYOND…』である。この印象が如何せん強烈すぎる。

 まぁ,当時の管理人は「天野清継国府弘子の名コンビ」を「パット・メセニーライル・メイズの日本版」だと本気で思っていた。
 だから国府弘子アメリカデビューすると聞いて本当にワクワクしたことを覚えている。

 そんな国府弘子にドハマリしていた時期に届けられたアメリカデビュー盤の『BRIDGE』(以下『ブリッジ』)に,肩透かしを喰わされた。
 う〜む。天野清継から離れた国府弘子がパッとしない。そう言う意味では国府弘子パット・メセニーから離れたらパットしない?ライル・メイズっぽいという点は当たっている?

 そう。『ブリッジ』での国府弘子は,管理人が恋したハーモニストではなく,フロントに立ってバンド全体をリードするバンド・リーダー。要はアンサンブルで聴かせるピアノフュージョン
 軽快なビートと心温まるメロディー・ラインが,日本とアメリカのピアノフュージョン・ファンを,そして国府弘子とリスナーの心と心を結ぶ架け橋=『ブリッジ』なのだろう。

 国府弘子アメリカで売り出す“名刺代わり”の『ブリッジ』。国府弘子=日本のジャズ・ピアニストを印象付けるは【竹田の子守歌】。
 国府弘子トリオを組むのはベースエイブ・ラボリエルドラムアレックス・アクーニャによる大物アメリカン・リズム隊。日本の心を表現するのは難しいコンビだと思うのだが,これが実に情緒ある奥深い演奏で心を揺さぶってくれる。

BRIDGE-2 管理人の結論。『ブリッジ批評

 『ブリッジ』は国府弘子が一番アメリカに,一番スムーズジャズに寄ったアルバムである。
 基本キャッチーで“売れ線”を狙っているのだが,そこは“やっぱり”国府弘子である。普通では終わらない。国府弘子のファンからすると『ブリッジ』は,国府弘子で一番マニアックなアレンジが施されていて“異色の”アルバムである。

 個人的には『ブリッジ』がヒットしなくてかえって良かった。国府弘子スムーズジャズのカテゴリーに収まるピアニストではない。そのことをビクターも認識できて良かったと思っている。

  01. Catalina Island
  02. Rudy's Dream
  03. Bridge Over the Toubled Water
  04. Lullaby of Takeda
  05. Essence
  06. Lettin' Go
  07. Keep Hope Alive
  08. Baked Potato Man
  09. Innocence of Spring
  10. Our Story
  11. Peranzzetta
  12. Serenata

(ビクター/JVC 1997年発売/VICJ-60071)

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国府 弘子 / ライト・アンド・カラー4

LIGHT AND COLOUR-1 国府弘子の弾くピアノは「ジャズか? フュージョンか?」と問われれば「国府弘子国府弘子。唯一無二の“国府ワールド”」と答えたい。
 それ位に正統派ジャズ・ピアニストの系譜から外れている。突然変異の如く登場してはガラパゴス化で独自路線の成長を続けている。

 ジャズメンたちとの交流も深いし,ストレート・ア・ヘッドな硬派なジャズを志向していることも分かる。
 しかし,どんなにシリアスな譜面であっても国府弘子ピアノを弾けば,一発でエンターテイーナーしてしまう。普段ジャズなんて聞かない,ジャズって難しいと思っている人に受け入れられてしまうのだから,たちが悪いったりゃありゃしない。

 「国府弘子ブラジル」がテーマの『LIGHT AND COLOUR』(以下『ライト・アンド・カラー』)の参加メンバーが凄い!
 アコースティックギターオスカー・カストロネヴィスエレクトリックギターポール・ジャクソンJR.シンセサイザードン・グルーシンエレクトリックピアノジルソン・ペランゼッタベースジャミル・ジョーンズエイブ・ラボリエルドラムテオ・リマアレックス・アクーニャサックスフルートピッコロゲイリー・ハービックパーカッションポーリーニョ・ダコスタヴァーカルイヴァン・リンストランペットジェリー・ヘイ etc
 リオデジャネイロ録音&LA録音にしてブラジルを代表するオールスターセッションである。

 仮に国府弘子が普通のジャズ・ピアニストであったなら,この超豪華メンバーの個性を活かして自分の楽曲を彩付けようとすることだろう。
 しかし『ライト・アンド・カラー』における国府弘子は,ブラジルの大物たちをアーバンジャズの「脇役」として参加させている。

LIGHT AND COLOUR-2 バブル末期の残り香として,本場ブラジルジャズメンが集結しているのに,南米特有の土臭いがないし,情熱的な感じもしない。
 『ライト・アンド・カラー』の雰囲気としては,ブラジルではなくアメリカど真ん中を感じさせる都会的でBGM的な「光と色彩に満ちた」“国府ワールド”の王国が広がっている。

 国府弘子の端正かつリラックスした雰囲気のピアノが『ライト・アンド・カラー』の多彩な楽曲を“春色に染め上げていく”。
 とにかく柔らかで暖かな光線が今の季節に心地良い。春のそよ風にも似た爽やかなサウンドが今の季節に心地良い。唯一無二の“国府ワールド”が心地良い。

  01. MOON ISLAND
  02. PEPINO BEACH
  03. PASSARADA
  04. MY ONLY LOVER
  05. SAMBA DO CAMARAO
  06. TIP-TOP FUNK
  07. THE MOMENT WE SHARE
  08. BLUE LULLABY
  09. BOSSA CALANGO
  10. EL HUMAHUAQUENO
  11. GONE...

(ビクター/JVC 1991年発売/VICJ-61)
(ライナーノーツ/中原仁)

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