アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

CD批評:菊地 成孔

菊地 成孔 南 博 / 花と水5

FLOWERS AND WATER-1 菊池成孔南博の共演と来れば,菊池成孔プロデュースによる南博ソロ名義『TOUCH & VELVETS QUIET DREAM』の「ムード音楽」がある。
 そして「ムード音楽」と来れば「菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール」による「ムード・ジャズ」を連想してしまう。
 ただし,どちらも管理人の好みではなかった。

 しかし,菊池成孔南博コラボレーションFLOWERS AND WATER』(以下『花と水』)は,モノが違う。
 「ムード・ジャズ」に付きまとう「低俗」な雰囲気から「高尚」とか「格調」とか「伝統美」へと転換させることに成功している。

 ズバリ『花と水』の成功の理由は「ムード音楽」の特徴であろう「官能音楽の歪んだエロさ」を消し去った一点に尽きる。
 菊池さん,やれば出来るじゃん。エロの対象は必らずしも肉体ではない。「高尚」とか「格調」とか,日本古来の礼儀作法のストイックな縛りの雁字搦めのエロに目を付けている。奥ゆかしさから感じるエロティシズムである。

 この端正な音楽制作のアプローチに,いつもの低俗路線を予想していた菊池成孔のファン全員が「ハートを射抜かれてしまった」ことと思う。良い意味で裏切られたと感じたあの幸福感が忘れられない。

 『花と水』のアルバム構成は【即興の花と水】が前戯として,心を震わせてから【フォール】【作曲された花と水】【ブルー・イン・グリーン】【オレンジ色は彼女の色】【ラッシュ・ライフ】【ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリング】【チェンバロ協奏曲 第五番 ヘ短調 BMV.1056 第二楽章:ラルゴ】の有名スタンダード曲へと導いていく。

 その結果『花と水』は,どこまでいっても『』であり,どこまでもいっても『』である。健全で清らかで静かな「ムード・ジャズ」が,毒を盛られて一層の美しさを輝かせている。

FLOWERS AND WATER-2 『花と水』のテーマは「ジャズ・ジャポネズム」。それも東京に存在する「和」であって,都会のコンクリート・ジャングルのオアシスである,隠れ家としての「華道」や「茶室」で流れるBGMである。
 『TOUCH & VELVETS QUIET DREAM』とは異なり南博ピアノが個性を放つこともない。「和」の空間の一部となるべく,己を押し殺した南博の「ジャズ・ジャポネズム」が“ワビサビの日本ジャズ”を復権させている。

 どこまでも肩の力を抜いて「形式美」を重んじた演奏に徹したがゆえに,音楽が「静止する瞬間」が創造されている。この絶妙な間こそがアクセントであり,一番の聴かせ所であり,最大の武器である。

 南博のシンプルなピアノ菊池成孔のクリアなサックスデュエットを聞いていると「時間が止まる」思いがする。幸福な人生が永遠に続くような「錯覚」を覚えてしまう。

  01. Flowers And Water:Improvisation 01
  02. Fall
  03. Flowers And Water:Improvisation 02
  04. Flowers And Water:Composition
  05. Flowers And Water:Improvisation 03
  06. Blue In Green
  07. Flowers And Water:Improvisation 04
  08. Orange Was The Color Of Her Dress, Then Blue Silk
  09. Lush Life
  10. Flowers And Water:Improvisation 05
  11. You Must Believe In Spring
  12. Flowers And Water:Improvisation 06
  13. Concert For Cembalo
  14. Flowers And Water:Improvisation 07

(イーストワークス・エンタティンメント/EWE 2009年発売/EWCD 0159)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/菊地成孔)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

菊地 成孔 / オリジナルサウンドトラック 『パビリオン山椒魚』5

THE PAVILLION “SALAMANDRE” ORIGINAL SOUND TRACK-1 管理人が菊地成孔に“鬼才”を感じたのは『THE PAVILLION“SALAMANDRE”ORIGINAL SOUND TRACK』(以下『オリジナルサウンドトラック『パビリオン山椒魚』』)が最初であった。

 例によって,映画の本編を見ていない管理人にとって『オリジナルサウンドトラック『パビリオン山椒魚』』は,菊地成孔のニュー・アルバムとしての価値しかない。
 全23トラックの菊地成孔の“ショート・ストーリー”が楽しめる。実際にCDを聴くまでは,そう思っていた。

 本来,映画のサウンド・トラックとは,映像と言葉を補う存在である。しかし『オリジナルサウンドトラック『パビリオン山椒魚』』を聞いていると脳裏に映像が浮かんでくる。脳裏にストーリーが浮かんでくる。オダギリジョーと香椎由宇のセリフまで聞こえてくる。
 そう。『オリジナルサウンドトラック『パビリオン山椒魚』』の「雑多ぶり」を耳にして,これはリアルな映像作品である,と思い直すようになったのだ。

 矛盾していると思われそうだが,映画というのは不思議なもので,映像や言葉で伝えられるよりも,音楽で伝えられる方が制作者の意向を抵抗なく受け入れやすい。映像や言葉はその大半が誤解されて伝わっているように思う。

 『オリジナルサウンドトラック『パビリオン山椒魚』』は,映画本編で冨永昌敬が伝えたかった映像を,本編以上に伝えてくる。この明確な映像イメージは間違いなく“鬼才”菊地成孔の手によるものである。
 無論『パビリオン山椒魚』の監督は菊地成孔とは別にいる(冨永昌敬)。
 ゆえに『オリジナルサウンドトラック『パビリオン山椒魚』』は『パビリオン山椒魚』の“メイキング・ビデオ”のようなものだと思う。

 映画のラッシュを見終わって,一気呵成にサウンド・トラックを描いた菊地成孔の脳裏には,完成された映画の本編作品以上にリアリティある『パビリオン山椒魚』の残像が刻まれていたことだろう。

 プロットを無視した『パビリオン山椒魚』の撮影シーンがピースとして組み合わさって,菊地成孔監督の“アナザー・ストーリー”『パビリオン山椒魚』が完成したのである。

THE PAVILLION “SALAMANDRE” ORIGINAL SOUND TRACK-2 エスニックでフレンチでエレクトニカ風の『オリジナルサウンドトラック『パビリオン山椒魚』』から連想する映画『パビリオン山椒魚』とは,日本映画的なフランス映画でバリバリの現代映画。
 この妄想が当たっているかどうかは,映画の本編を見て確かめてみるしかないのだが,その必要性を感じない。

 “鬼才”菊地成孔は,とにかく引き出しの大きいアーティストであった。

  01. CONRAD19 TAKE1
  02. CONRAD19 TAKE2
  03. CONRAD19 TAKE3
  04. OMERTA
  05. HER VISIONARY GYM SUITS
  06. NIGHT AND CRABS
  07. STRANGOLARE
  08. HER INVISIBLE ORANGE TRAINS
  09. FRAU ANNA BERTHA
  10. CAN YOU X-RAY ME?
  11. UN SOUFFLE MERVEILLEUX DE "KINJIRO"
  12. SIGNORA USTINA
  13. LE JAPONAIS DE GRAND PALAIS
  14. MONTE VERITA
  15. HOT-TEMPERED TV, STAMMERING TV
  16. OPIUM DEN IN ROROROROPOPIPONGI
  17. SALVATORE E LA SUA PROPRIA DI RINNOVAMENTO
  18. IL CAMERATA DE "TIERRA DEL FUEGO"
  19. 4 FOR VENDETTA
  20. 1 MILLION YEN WHICH KENNETH COOPER DOESN'T KNOW
  21. DER LUFTBALLONKAMPF
  22. INCREDIBLE SHAMPOO BALLS
  23. KEEP IT A SECRET

(イーストワークス・エンタティンメント/EWE 2006年発売/EWCD 0127)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/菊地成孔,冨永昌敬)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

UA X 菊地 成孔 / CURE JAZZ4

CURE JAZZ-1 ウォォー! 『CURE JAZZ』を聴いていると,菊地成孔の興奮が伝わってくる。「心技体揃ったシンガー」をついに見つけた,という興奮である。

 共同名義の『CURE JAZZ』で菊地成孔UAとの“疑似恋愛”に励んでいる。UAへの“ラブ・コール”を送り続けている。
 自ら進んで菊地成孔UAのバンド・メンバーに成り下がっている。『CURE JAZZ』は菊地成孔UAによる「対等のコラボレーション」ではない。UAに“惚れてしまった”菊地成孔の「負け戦」の様相を呈している。

 『CURE JAZZ』における菊地成孔テナーサックスによる“雄叫び”は「みんなUAを聴け!」の合図に徹している。
 全てをお膳立てしてUAヴォーカルに「毒を盛ってゆく」サウンドが,実にJAZZY。UAって,こんなにJAZZYなヴォーカリストだったんだ!

 菊地成孔の「みんなUAを聴け!」の大攻勢に,管理人にも菊地成孔の発する“UA愛”が伝染してしまった。“歌姫”UAに“首ったけ”〜!

 UAが歌えば,それだけで音場がジャズになる! ただただUAのあの声が聴きたい! UAの堂々たる歌いっぷりを無性に聴きたくなる! これって一種の中毒症状のようなものであろう。

 UAJAZZYなヴォーカルが“手垢のついた”ジャズスタンダードUA色に染めていく。
 リスナーは,ジャズスタンダードがみるみる“UAに呑み込まれていく”過程を聴くことができる。楽曲の持つ空気感に真空と呼吸の両方を与え,時には押し広げ,時には深く沈み込む。
 そして湖面に浮かび上がってきた時には,元々UAオリジナルであったかのような錯覚を覚えることになる。UAの類まれな浸透力・調和力は,自らが望めば何にでも変貌してしまうような脅威を覚えさせるに十分である。

 静けさの中,俯瞰や,微笑,様々な心象風景を水墨画のような濃淡の筆遣いで描き切ってしまう“歌姫”UAを賛美するだけのテナーサックスを置き,菊地成孔がついに本格的なヴォーカルまで披露してしまった。
 無理もなかろう。UAは“魔物”なのだから…。

CURE JAZZ-2 そう。『CURE JAZZ』のメロディーの中心にはいつでもUAが存在している。
 『CURE JAZZ』のリズムの中心にはいつでもUAが存在している。
 こんなUA菊地成孔は,そして管理人は負けてしまった。負けるべくして負けてしまっただけである。

 【OVER THE RAINBOW】の詠唱による刻みからの「高音一発」な,5分過ぎからの圧倒的にダイナミックな表現力に“のたうち回ってしまう”。
 【ORDINARY FOOL】の「可憐さ」には,全てを投げ出し“泣いてしまいたくなる”。

  01. Born to be blue
  02. Night in Tunisia
  03. Over the rainbow
  04. Music on the planet where dawn never breaks
  05. Ordinary fool
  06. 嘆息的泡
  07. This city is too jazzy to be in love
  08. Luiza
  09. Honeys and scorpions
  10. Hymn of Lambarene
  11. I'll be seeing you
  12. Nature d'eau

(ビクター/JVC 2006年発売/VICL-61957)
(ライナーノーツ/菊地成孔)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

菊地 成孔 / 南米のエリザベス・テイラー4

ELIZABETH TAYLOR EN AMERIQUE DU SUD-1 「本職不詳な」菊地成孔である。一応,菊地成孔の本業は,ミュージシャンでありテナーサックス・プレイヤーであり音楽プロデューサーであるのだが,個人的には文筆業にこそ「歯に衣着せぬ」言葉の圧力に「菊地成孔ここに有り」と思わせてくれる。

 ズバリ,菊地成孔の個性とは「理性と感情のバランスの崩壊」にあると思う。1つ1つは大したことはないのだが,あの勢いで音楽にしても文章にしても,自分の思いをストレートに語られると見過ごすことができないのだ。

 菊地成孔の人格のベースには理性がある。菊地成孔の語る言葉は,常に高尚であり知性的なアプローチが試みられている。しかし最後の最後,いざ,口元から言葉が発せられる瞬間に,それまでは理路整然と構築されていたものが,どうしても何度やっても,野性的で感情的な表現に置き換えられる人種の人なのだろう。

 自分自身でも「理性と感情のバランス」をコントロールできていない。口元で全てが崩壊してしまう。無論,失言が多い。しかし,よくよく振り返ってみると,至って普通のことを述べている常識人としての一面にも気付く。
 菊地成孔は“感情に素直な人”なのだろう。誤解されやすい“江戸っ子”気質なのだろう。

 そんな菊地成孔の個性=“理性で構築され,感情優先で表現された”代表作が『ELIZABETH TAYLOR EN AMERIQUE DU SUD』(以下『南米のエリザベス・テイラー』)である。
 イギリス王室の「伝統と格式」と見事に調和する,場違いなラテンの熱いリズム,タンゴもあればサルサもある。正しく『南米のエリザベス・テイラー』と題されるべき音楽の完成である。

 恋多き人生を過ごしたエリザベス・テイラーの“サウンド・トラック”ともいうべき「官能と憂鬱」を繰り返す音楽。勢いとヘタウマが多面的に表現された,菊地成孔にしか作り得ない「ラウンジ・ミュージック」の完成である。
 ブエノスアイレスの,パリの,そして東京の空気感がたっぷりと詰め込められているように思う。

 濃密な無調。作曲と即興。平均律とモノタイム。懐古と革新。そんなインテリな表現を包み込む“退廃的に響く”熱いパーカッションとポリリズムがジャズとクラシックの2つのフォーマットで鳴っている。
 いいや,ジャズをもクラシックをも飛び越えたポップスの音が鳴っている。菊地成孔有する「病的な多面性」が断片的に連続して飛び出している。

ELIZABETH TAYLOR EN AMERIQUE DU SUD-2 艶のあるストリングス,躍動するリズム,バンドネオンテナーサックスがリードする『南米のエリザベス・テイラー』の「倒錯した合奏」は,集団舞踏を思わす性的な昂ぶりと静まりである。
 まるで安いキャバレーの下品なショーを見ている時のような感覚…。見たくてたまらなかったエロスなのに,そんなことどうでもよくて,時間の経過と共に徐々に意識が遠のいていくような…。

 一体,我々リスナーは『南米のエリザベス・テイラー』をどう受け止めればよいのだろうか?
 正直,管理人は当初『南米のエリザベス・テイラー』にひどく困惑させられてしまった。菊地成孔を哀れんだことを白状して謝罪しよう。

 飲みすぎて胃を裏返すほどに吐いて,頭は酩酊をとどめているのに,身体は一足先にすっきりしているときのような…。あるいは一晩中踊って明け方の薄青の中を地下鉄の駅に向けて,鈍重な体にそれと裏腹に風通しのよい頭を乗せて歩いているときのような…。

 そう。「理性と感情」であり「官能と憂鬱」である。
 『南米のエリザベス・テイラー』からは,ばらばらに存在する「相反する要素」が同時に顔を出し,それらに引き裂かれるときの「苦痛と快楽の喘ぎ」を再現した音が聴こえてくる。

  01. Lounge Time #1
  02. Nocturne for Machiko Kyo
  03. The Look of Love
  04. Jorge Luis Borges
  05. Elizabeth Taylor a Paris (qui n'a jamais existe)
  06. The Latina Elizabeth Taylor
  07. Lounge Time #2
  08. Lounge Time #3
  09. Corcovado
  10. The Funeral of Lupe Velez
  11. Crazy He Calls Me
  12. Song of The Latina Elizabeth Taylor

(イーストワークス・エンタティンメント/EWE 2005年発売/EWCD-0104)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/菊地成孔)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)

菊地 成孔 X コンボピアノ / 10ミニッツ・オールダー4

10 MINUTES OLDER-1 管理人は映画はほとんど見ていない。シリーズで見ているのは「スター・ウォーズ」ぐらいである。理由は映画一本見る時間があればCD3枚聴けるから!

 ゆえにジャズ関連のサウンド・トラックを聴く場合の法則は「映像は見ていない→あらすじを読んで勝手に自分だけのスト−リーを想像する→サウンド・トラックを聴いて感動の場面をあれこれ妄想して完結する」の流れ。

 そもそも個人的には,映画のサウンド・トラックは,映画を見ていない人の方が自由に楽しめると思っている。映像を目にするとダメだ。もはや脳内には映画制作者によって植え付けられた固定観念が邪魔してイメージが発展しない。
 一般的には,映像を目にしないのは「弱み」であろうが,映像を目にしないことには「強み」もあると思っている。

 菊地成孔コンボピアノ名義の渡邊琢磨コラボレーションによるサウンド・トラック10 MINUTES OLDER』(以下『10ミニッツ・オールダー』)を聴いてみてほしい。映像を目にしない「強み」がビンビンに感じられるはずだから…。

 『10ミニッツ・オールダー』とは,アキ・カウリスマキビクトル・エリセヴェルナー・ヘルツォークジム・ジャームッシュヴィム・ヴェンダーズスパイク・リーチェン・カイコーベルナルド・ベルトルッチマイク・フィギスイジー・メンツェルイシュトヴァン・サボークレール・ドゥニフォルカー・シュレンドルフマイケル・ラドフォードジャン=リュック・ゴダールという,いわゆる非ハリウッド系の巨匠監督15人による,制限時間『10ミニッツ』の短編映画のオムニバス集。

 映画を見ない管理人は,この中でスパイク・リーしかしらない。スパイク・リーの名前を知っているのもブランフォード・マルサリスサウンド・トラックMUSIC FROM MO’ BETTER BLUES』があったから!

 でもいいんです。全く名前も知らないし予備知識もイメージもない状態で聴いた『10ミニッツ・オールダー』が最高に楽しめたのだから,いいんです。
 短編15本の内訳は,コンボピアノが7本で菊地成孔が8本。『10ミニッツ・オールダー』は,菊地成孔コンボピアノコラボレーションでもなんでもない,別々の共同作業のカップリングゆえ,渡邊琢磨サイド,菊地成孔サイドにそれぞれの人脈が繋がっている。

 POPな渡邊琢磨サイドには鈴木正人が参加。JAZZYな菊地成孔サイドには南博坪口昌恭菊池雅晃が参加しているゆえ,概ね,既存の2人のイメージ通りな演奏が展開されていると思う。

 しかし『10ミニッツ・オールダー』が特筆されるべきは,元ネタの“映像10分間の短編縛り”が,サウンド・トラックにも“短編縛り”の影響を及ぼしていることにある。

10 MINUTES OLDER-2 長尺なソロなしという“縛り”から来た,一音で訴えるだけの“インパクト”がある。映像一発のインスピレーションが素直に楽曲に表現されている。音楽そのものの勢いが,今まで以上に“フレッシュ”なのである。

 ゆえに『10ミニッツ・オールダー』のイメージは明確だ。音を聴いただけなのに映像のイメージが明確に浮かび上がってくる。サウンド・トラックを聴いただけなのに,気分の上では『10ミニッツ・オールダー』の映像をすでに鑑賞した気分である。

 15作品で一番良いと思えたのはアキ・カウリスマキ作の「結婚は10分で決める」だろうか? それくらいに鈴木正人ベースが最高〜! まだ見たことはないけれども…。
 15作品で一番悪いと思えたのはジャン=リュック・ゴダール作の「時間の闇の中で」だろうか? それくらいに男女のナレーションだけの繰り返しが意味不明!?まだ見たことはないけれども…。

PS 菊地成孔ファンは『10ミニッツ・オールダー』を異色盤として無視すべきではない。絶対にフォローすべき。【ADDICTED TO THE STARS<<OVER THE RAINBOW】を聴けば,あのコラボレーションの秘密にピンと来るはずです。  

  <<COMBO PIANO>>
  01. TEN THOUSAND YEARS OLDER
  02. 100 FLOWERS HIDDEN DEEP
  03. WE WUZ ROBBED
  04. INT. TRAILER. NIGHT
  05. TWELVE MILES TO TRONA
  06. LIFELINE
  07. DOGS HAVE NO HELL

  <<NARUYOSHI KIKUCHI>>
  08. ABOUT TIME 2 [spielplatz eins]
  09. ONE MOMENT [orchid]
  10. THE ENLIGHTMENT [una commedia musicale]
  11. HISTOIRE D'EAUX Comment [puis-je me rendre a la jardin
     botanique?]

  12. DANS LE NOIR DU TEMPS [about time]
  13. TEN MINUTES [AFTER parla]
  14. ADDICTED TO [THE STARS over the rainbow]
  15. VERS NANCY [spielplatz zwei]

(イーストワークス・エンタティンメント/EWE 2003年発売/EWSY 005)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/菊地成孔,渡邊琢磨)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)
livedoor プロフィール
記事検索
Categories
Keith Jarrett Gallery

キース・ジャレット(真田馨子) おんがく日めくり(c) keiko sanada
Pat Metheny Gallery

パット・メセニー(野々口和仁)
(c) Kazuhito Nonoguchi
ジャズ・アフィリエイト
セラビー厳選CD

パリ・コンサートパリ・コンサート
キース・ジャレット

THE WAY UPTHE WAY UP
パット・メセニー・グループ

イン・ア・サイレント・ウェイイン・ア・サイレント・ウェイ
マイルス・デイビス

HEAVY WEATHERHEAVY WEATHER
ウェザー・リポート

BRAINCOOL STRUTTIN'
ソニー・クラーク

MINT JAMSMINT JAMS
カシオペア

HUMANHUMAN
T-スクェア

フル・ハウスフル・ハウス
ウェス・モンゴメリー

ザ・シーン・チェンジズザ・シーン・チェンジズ
バド・パウエル

セロニアス・モンク・トリオセロニアス・モンク・トリオ
セロニアス・モンク

枯葉枯葉
チェット・ベイカー

MOANIN'MOANIN'
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ

BLOWIN' THE BLUES AWAYBLOWIN' THE BLUES AWAY
ホレス・シルヴァー

ウィントン・マルサリスの肖像ウイントン・マルサリスの肖像
ウイントン・マルサリス

メイティング・コールMATING CALL
タッド・ダメロン

Blu-spec CD ジャコ・パストリアスの肖像ジャコ・パストリアスの肖像
ジャコ・パストリアス

ザ・キング・イズ・ゴーンザ・キング・イズ・ゴーン
マーカス・ミラー

FIRST MEETINGファースト・ミーティング
テザード・ムーン

スペシャル・エディションSPECIAL EDITION
ジャック・デジョネット

ユー・マスト・ビリーヴ・イン・スプリングYOU MUST BELIEVE IN SPRING
ビル・エヴァンス

STEP BY STEPSTEP BY STEP
ステップス

2424
DIMENSION

GANAESIAガネシア
渡辺香津美
カズミ・バンド

コンプリート・ピック・ヒッツ・ライヴPICK HITS
ジョン・スコフィールド

ニューポートの追想V.S.O.P.
ハービー・ハンコック

アス・スリーUS THREE
ホレス・パーラン

Manhattan StoryBLUE'S MOODS
ブルー・ミッチェル

AFRICAN PIANOOFF TO THE RACES
ドナルド・バード

AFRICAN PIANOAFRICAN PIANO
ダラー・ブランド

Manhattan StoryMANHATTAN STORY
アキコ・グレース

SPELLBOUNDSPELLBOUND
ジョー・サンプル

ランデヴーRENDEZ-VOUS
木住野佳子

RETURN TO FOREVERRETURN TO FOREVER
チック・コリア

BRAINBRAIN
上原ひろみ

イン・ラインIN LINE
ビル・フリゼール

ザ・サウンド・オブ・サマー・ランニングザ・サウンド・オブ・サマー・ランニング
マーク・ジョンソン

スインギン・マケドニアスインギン・マケドニア
ダスコ・ゴイコビッチ

タイム・スレッドTME THREAD
小曽根真 & ゲイリー・バートン

フルーツケーキFRUITCAKE
フルーツケーキ

THE DROPPERTHE DROPPER
メデスキ,マーチン&ウッド

Doin' SomethingDOIN' SOMETHING
ソウライヴ

SALT IISALT II
塩谷哲

Dance Your HeartDANCE YOUR HEART
Saya

地球は愛で浮かんでいる地球は愛で浮かんでいる
松永貴志
アンケートボードA

★当ブログについて望むことは?
アルバム単位で批評してほしい
同じ曲をテイク別に批評してほしい
多くのジャズメンを幅広く批評してほしい
一人のジャズメンを掘り下げて批評してほしい
超有名曲をもらさず批評してほしい
発売直後の新作を批評してほしい
初心者を意識したほんわかサイトにしてほしい
マニアを意識したニッチなサイトにしてほしい
オーディオについて批評してほしい



-Mini Vote-
アンケートボードB
How Much Is Your Blog Worth?

My blog is worth
$38,953.26

How much is your
blog worth?

最新コメント
Copyright (C) 2005-2017 アドリブログ All Rights Reserved.