READER'S IDEA-1 管理人にとって,スイングジャーナル誌と来れば,真っ先に思い浮かぶのが「人気投票」である。晩年は大嫌いな雑誌になってしまったが,それはそれで,かくかくしかじか,本当にお世話になったものである。

 かくかくしかじかで,かってこのような「人気投票」があったそうな。「,△覆燭料ぶ編成 △△覆燭料ぶメンバー あなたの希望する曲目 LPのタイトル LPジャケット・デザイン」の5項目について応募をかけ,それを作品にするという企画。
 そうして出来上がった“夢のアルバム”が『READER’S IDEA』(以下『リーダース・アイディア』)。
 そう。『リーダース・アイディア』は,バーニー・ケッセルザ・ポール・ウィナーズ』の日本版的なオールスターズ企画盤。

 トランペット福原彰トロンボーン東本安博アルトサックスフルート渡辺貞夫テナーサックス松本英彦宮沢昭バリトンサックス原田忠幸ピアノ八城一夫ベース金井秀人小野満ドラム白木秀雄

 テナーサックス奏者とベーシストが2人選出されているのかは??なのですが…。どうですか? このメンバーにこの選曲。これは紛れもなく1960年の「NO.1」である。
 そして,この重圧を一身に受け止める『リーダース・アイディア』のリーダーを務めたのがドラマー白木秀雄であった。

 【MOANIN’】【A NIGHT IN TUNISIA】の選曲からして,当時のジャズ・メッセンジャーズ,あるいはファンキー・ジャズの人気ぶりが窺がえる。
 その流れからしての『リーダース・アイディア』・セッションリーダー白木秀雄なのかもしれないが,そうではなく実力からしてこのメンバーをまとめ上げられるのは“スーパー・ドラマー白木秀雄以外に見当たらなかったのだと思う。

READER'S IDEA-2 当然,メンバー全員が「NO.1」なのだが,その中にあって白木秀雄は,日活映画「嵐を呼ぶ男」のアテレコ・ドラマー
 白木秀雄ドラミングについては「バディ・リッチのスタイルを基にマックス・ローチモダンさを加えたもの」と称されることが多いのだが,どうしてどうして白木秀雄…。

 白木秀雄はこの時点でバディ・リッチマックス・ローチと肩を並べる,真面目にアート・ブレイキーに「追いつけ・追い越せ」を指向できる数少ない“スーパー・ドラマー”。
 白木秀雄=「日本のアート・ブレイキー」の真意は,爆発的なドラミングだけではなく,バンド全体を見渡す“アート・ブレイキーばりの”音楽眼と統率力が実に素晴らしい。

 【DOXY】における宮沢昭と【BAG’S GROOVE】における松本英彦という,個性の異なるテナーサックスを見事に使い分けて響かせている。
 【WHATS’ NEW】における渡辺貞夫アルトサックスが艶やかに響いている。

  01. MOANIN'
  02. DIG
  03. WALKIN'
  04. DOXY
  05. A NIGHT IN TUNISIA
  06. BAG'S GROOVE
  07. WHAT'S NEW
  08. READER'S CHOICE

(キングレコード/KING RECORD 1960年発売/THCD-068)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/原田和典,瀧口譲司,壇耕記)

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