アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

CD批評:キャノンボール・アダレイ

キャノンボール・アダレイ / マーシー・マーシー・マーシー4

MERCY, MERCY, MERCY!-1 ズバリ『MERCY,MERCY,MERCY!』(以下『マーシー・マーシー・マーシー』)の真実は“ファンキーキャノンボールであり“ファンクの御用商人キャノンボールであり“オーバー・ファンク”である。

 ゆえに管理人は『マーシー・マーシー・マーシー』をジャズ・アルバムとしては評価していない。と言うかマイナス! 『マーシー・マーシー・マーシー』には,管理人の大好きな矢野沙織が「日本のキャノンボール・アダレイ」と称された時のキャノンボール・アダレイは見つからない。

 それで今夜は世評では大人気の『マーシー・マーシー・マーシー』がなぜ駄盤なのかを徹底究明しようかと思いきや,それは不毛な作業ゆえ,最近お気に入りのCM「イイトコ イイトコ イイトコメガネ♪ イイトコメガネは,みんなの心の中にあるよ!」で『マーシー・マーシー・マーシー』を覗いてみると…。

 あった〜。『マーシー・マーシー・マーシー』には駄盤として無視することのできない価値があった。『マーシー・マーシー・マーシー』はジャズが最高度に人気を博していた時代の「エンターテイメントの大傑作」としての価値があったのだ。
 
 キャノンボール・アダレイのMCが凄い。こんなに煽られたら盛り上がるしかないでしょう。
 勿論,演奏も快調そのもので,上記“ファンキーキャノンボール&“ファンクの御用商人キャノンボール&“オーバー・ファンク”の歴史的名盤の最右翼。
 
MERCY, MERCY, MERCY!-2 そんな中,ジョー・ザビヌル作の【MERCY,MERCY,MERCY】が異質すぎる。
 もはや単なるナツメロにしか聴こえないのだが,注目すべきは,この“興奮のるつぼ”をクールダウンさせるキャノンボール・アダレイナット・アダレイの兄弟フロント陣。
 【MERCY,MERCY,MERCY】演奏直前までの“吠えまくり”がウソのように,意外にも“ジャズ・ピアニスト”しているジョー・ザビヌルのサイドメンを静かに勤めあげている。

 そう。【MERCY,MERCY,MERCY】は,キャノンボール・アダレイ・クインテットの熱いライブにおける“一服の清涼剤”として欠かすことのできないレパートリー。T−スクェアでいうところの【DAISY FIELD】! 心が洗われまする!

  01. INTRODUCTION - FUN
  02. GAMES
  03. MERCY, MERCY, MERCY
  04. STICKS
  05. HIPPODELPHIA
  06. SACK O' WOE

(キャピトル/CAPITOL 1966年発売/TOCJ-6120)
(ライナーノーツ/大村幸則)

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キャノンボール・アダレイ / ゼム・ダーティ・ブルース5

THEM DIRTY BLUES-1 “ファンキーキャノンボールの代表作『THEM DIRTY BLUES』(以下『ゼム・ダーティ・ブルース』)。
 しかし『ゼム・ダーティ・ブルース』の魅力を“ファンキー”の一言で表現するのは勿体ない! 『ゼム・ダーティ・ブルース』の魅力は“ファンキー”よりもアンサンブル!

 …っていうか『ゼム・ダーティ・ブルース』は,同時期のキャノンボール・アダレイのアルバムの中では“ファンキー”度は薄いように思う。
 …にも関わらず『ゼム・ダーティ・ブルース』の評価が突出しているのは【DAT DERE】【WORK SONG】の2大キラー・チューンの存在とアルバムの完成度! 可だけがあって不可のない全曲・名曲にして名演! 要はバランスの良さが突出している結果だと思う。

 『ゼム・ダーティ・ブルース』の主役はキャノンボール・アダレイではなくナット・アダレイ。そう。ナット・アダレイの役所は『サムシン・エルス』におけるマイルス・デイビス
 ナット・アダレイコルネットが本当にいいんだわ。しびれる。何がいいのか? それは音楽的だから。単純にファンキーでは済まされない,バンドとしての音楽的な深い理解を感じるのだ。『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』の続編という意味でもマイルス・デイビスの影響を感じてしまう。

 『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』が大ヒットした多忙なツアー終了直後に突入した『ゼム・ダーティ・ブルース』のレコーディング。もう完璧にコンボが出来上がっている。
 その証拠にレコーディングの途中でピアニストボビー・ティモンズからバリー・ハリスに交代したが,その交代が面白いように演奏に表われている。

 つまり裏返せばアルトサックスキャノンボール・アダレイコルネットナット・アダレイベースサム・ジョーンズドラムルイス・ヘイスのメンバー4人の緊密な連動が揺るがない。素晴らしい音楽チームとしてキャノンボール・アダレイ・クインテットのアンサンブルが出来上がっている。

THEM DIRTY BLUES-2 それにしても『ゼム・ダーティ・ブルース』を単なる“ファンキー”以上に押し上げたのは,キャノンボール・アダレイ・クインテットが最強のコンポーザー・バンドであったから。

 【THIS HERE】の続編であろうボビー・ティモンズの【DAT DERE】。“THIS IS FUNKYナット・アダレイの【WORK SONG】に加えて,サム・ジョーンズの【DEL SASSER】とキャノンボール・アダレイの【THEM DIRTY BLUES】。そして大好きな【JEANNINE】はメンバー外だがアダレイ兄弟の友人,デューク・ピアソン作の佳曲。

 こんなに名曲がバンバン同時に湧き上がってくる,充実で豊作な,キャノンボール・アダレイ・クインテット。きっとメンバー5人の誰も耳にも共通イメージのバンド・アンサンブルが鳴っていたのだろう。何をやっても上手くゆく共通イメージがダイレクトに届けられている。

  01. DAT DERE [Take 5]
  02. DAT DERE [Take 3-previously unissued]
  03. DEL SASSER
  04. SOON
  05. WORK SONG [Take 3-previously unissued]
  06. WORK SONG [Take 4]
  07. JEANNINE
  08. EASY LIVING
  09. THEM DIRTY BLUES

(リバーサイド/RIVERSIDE 1960年発売/VDJ-1598)
(ライナーノーツ/オリン・キープニュース)

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キャノンボール・アダレイ・ウィズ・ビル・エヴァンス / ノウ・ホワット・アイ・ミーン5

KNOW WHAT I MEAN?-1 「根明」なキャノンボール・アダレイと「根暗」なビル・エヴァンス…。
 「ソウルフル」なキャノンボール・アダレイと「ファンタスティック」なビル・エヴァンス…。
 「ファンキー」なキャノンボール・アダレイと「リリカル」なビル・エヴァンス…。

 そう。正反対な個性で鳴らす2人のジャズ・ジャイアント,キャノンボール・アダレイビル・エヴァンスの共演は「水と油」?
 NO! 「水と油」が決して混ざらないのは物質工学のお話。音楽において,それがジャズ・ジャイアント同士であれば「水と油」も溶け合ってしまうのだ。その物質工学の証拠が『KNOW WHAT I MEAN?』(以下『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』)。大名盤の完成である。

 ズバリ『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』の聴き所は,キャノンボール・アダレイでもなければビル・エヴァンスだけでもない。『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』を駄盤だと評するジャズ・ファンはキャノンボール・アダレイを単独で,ビル・エヴァンスを単独で聴こうとしているのではなかろうか?
 そのような聴き方をしていれば多分に駄盤である。『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』におけるキャノンボール・アダレイアルトソロを抜き出して聴いても,ビル・エヴァンスピアノソロを抜き出して聴いても,パッとした部分は少ない。

 そう。『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』は「キャノンボール・アダレイ・ウィズ・ビル・エヴァンス」名義。キャノンボール・アダレイビル・エヴァンスの“濃厚な”インタープレイを聴いてこそ!

 互いの突出したキャラクターが抑えられている分,互いの普段は余り目立たないエッセンスが上手に引き出されている。料理で言う所の“隠し味”。辛口カレーに甘口のリンゴ,ハチミツ,ココナッツ,おまけにバナナやヨーグルトが効くのと同じ現象である。
 「陰と陽」の代表格,キャノンボール・アダレイビル・エヴァンスが互いの“甘辛い”個性を補い合い,それぞれの良さを引き立て合っているのだ。“能天気すぎない”キャノンボール・アダレイと“美しすぎない”ビル・エヴァンスが最高なのである。

 『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』の成功の秘訣は,キャノンボール・アダレイビル・エヴァンスが互いに示す最高度のリスペクトにある。
 「キャノンボール・アダレイ・ウィズ・ビル・エヴァンス」名義であるのだから,主役を張るのはキャノンボール・アダレイの方であろうが,ビル・エヴァンスの代表曲【WALTZ FOR DEBBY】と【ELSA】といい,他のミディアム〜バラード系の選曲といい,ビル・エヴァンス中心のアルバム作りがなされている。
 そう。『ノウ・ホワット・アイ・ミーン』におけるキャノンボール・アダレイの狙いは,第二の『カインド・オブ・ブルー』のそれである。

KNOW WHAT I MEAN?-2 キャノンボール・アダレイビル・エヴァンスに共感しビル・エヴァンスに寄り添っている。こんなにも繊細で軽やかにスイングするキャノンボール・アダレイを管理人は他に知らない。チャーリー・パーカーアート・ペッパーと肩を並べる都会的なモードアルトの香り。
 これぞ“エヴァンス効果”なアルトサックスである。

 一方のビル・エヴァンスも【WALTZ FOR DEBBY】と【ELSA】における“歌心”はオリジナルを超えている。
 キャノンボール・アダレイこそ,絶妙なバランス感覚を必要とするビル・エヴァンスの音世界にベストマッチなアルトサックス奏者である。キャノンボール・アダレイの流麗で包み込むようなフレージングがビル・エヴァンスのリリカルなピアノを増幅している。
 これぞ“キャノンボール効果”なピアノである。

 「水と油」と思えたキャノンボール・アダレイビル・エヴァンスの想像を超えたケミストリー。そもそも水も油も同じ水溶性物質。キャノンボール・アダレイビル・エヴァンスは共にインテリジェンスなモードの権化。

 「陰と陽」が中和された,思いっ切りまろやかで伸びやかなジャズ。そう言えばキース・ジャレットもアメリカンではデューイ・レッドマンと! ヨーロピアンではヤン・ガルバレクと!
 
  01. Waltz for Debby
  02. Goodbye
  03. Who Cares? (take 5)
  04. Venice
  05. Toy
  06. Elsa
  07. Nancy (with the Laughing Face)
  08. Know What I Mean? (re-take 7)
  09. Who Cares? (take 4)
  10. Know What I Mean? (take 12)

(リバーサイド/RIVERSIDE 1961年発売/VICJ-41060)
(ライナーノーツ/オリン・キープニュース,岩浪洋三)

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キャノンボール・アダレイ / キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ5

CANNONBALL ADDERLY QUINTET IN CHICAGO-1 『PARKER’S MOOD〜LIVE IN NEW YORK』における共演で,あのジミー・コブ矢野沙織を「日本のキャノンボール・アダレイ」と称した時に,管理人の脳裏に真っ先に思い浮かんだキャノンボール・アダレイの演奏が『CANNONBALL ADDERLEY QUINTET IN CHICAGO』(以下『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』)であった。

 直感的にイメージした『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』のクレジットを確かめてみると,やっぱり! ジミー・コブキャノンボール・アダレイと実際に共演していました!
 うれしい。少しは耳が肥えてきたかなぁ。ニヤニヤ。

 さて,なぜこの「勝手な大当たり」が重要なのかというとキャノンボール・アダレイというアルトサックス・プレイヤーの魅力は,純粋の音楽ファンにとってはマイルス・コンボ独立後における“ファンキーキャノンボールにあるとしても,純粋のジャズ・ファンにとっては「チャーリー・パーカーの再来」と呼ばれたデビューマイルス・コンボ在籍時の“インプロヴァイザーキャノンボール

 『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』におけるキャノンボール・アダレイアルトサックスは,正しく「チャーリー・パーカーの再来」であろう。
 あのジョン・コルトレーンを脇へと追いやるアドリブ・ラッシュ。加えて【アラバマに星堕ちて】における“歌心”。

 マイルス・スクール卒業後の『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』では,明らかにマイルス・デイビスを意識しているのに対し,マイルス・スクール在籍時の,所謂“マイルス抜き”な『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』では,明らかにマイルス・デイビスを忘れている。自由自在に吹き上げている。

 そう。好き放題に吹き上げるキャノンボール・アダレイアルトサックスは,太く,大きく,明るい輝きにあふれた音色と,スケールの大きなタイム感,そしてビ・バップのフレージングを基調とした,あくまでもナチュラルな“歌心”溢れるアドリブ

 このキャノンボール・アダレイの「名演中の名演」を一番そばで聞いていたジミー・コブ矢野沙織を「日本のキャノンボール・アダレイ」と称したのだと知った時の管理人の“胸の高まり”を想像していただけますかっ!
 “生涯最高の”キャノンボール・アダレイに“激似”な矢野沙織は当時18歳。あぁ“女子高生”だった沙織ちゃん。本当に大好きだったのに今ではエロイ人妻で〜す。

CANNONBALL ADDERLY QUINTET IN CHICAGO-2 硬派で辛口な『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ批評を期待したキャノンボール・アダレイ・ファンの読者の皆さん,ごめんなさい。
 『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』はジャズ史に残る大名盤で間違いないので自信を持って大丈夫です。

 (私事の言い訳)矢野沙織デビュー前なら,もっと他にも書くことがあったはずなのですが,ジミー・コブの「矢野沙織は日本のキャノンボール・アダレイ」発言以降→矢野沙織が“激似”な『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』の“勝利の方程式”のインパクトが強烈すぎたものでして。あれっ,タイトルって『矢野沙織・クインテット・イン・シカゴ』じゃなかったっけ?

 矢野沙織デビュー前に抱いていた『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』の印象は完全に吹き飛んでしまった自分がいます。
 『キャノンボール・アダレイ・クインテット・イン・シカゴ』におけるキャノンボール・アダレイアルトサックス矢野沙織アルトサックスと重なり聴こえて評価不能。「恋煩い」は病気です。
 
  01. LIMEHOUSE BLUES
  02. STARS FELL ON ALABAMA
  03. WABASH
  04. GRAND CENTRAL
  05. YOU'RE A WEAVER OF DREAMS
  06. THE SLEEPER

(マーキュリー/MERCURY 1959年発売/UCCM-9059)
(ライナーノーツ/村井康司)
(紙ジャケット仕様)

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キャノンボール・アダレイ / キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ5

THE CANNONBALL ADDERLEY QUINTET IN SAN FRANCISCO-1 『THE CANNONBALL ADDERLEY QUINTET IN SAN FRANCISCO』(以下『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』)の聴き所は,マイルス・デイビス化したキャノンボール・アダレイの“ファンキー”である。

 『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ批評と来れば,世評的にはどこもかしこも“ファンキーキャノンボールの“本領発揮盤”ばかり。
 事実その通りである。管理人も大好きな“ファンキーキャノンボールが『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』の中にいる。大絶賛である。

 しかし,何かが足りない…。『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』の大絶賛には,何か肝心なことが欠落した思いがつきまとう。言い得ていない。しかしそれが何なのかは自分でもよく分からなかった。
 そんな引っ掛かりを感じながら聴いたマイルス・デイビスの『マイルストーンズ』と『カインド・オブ・ブルー』。

 喉に刺さった魚の骨がやっと取れた! そうなんだ! 『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』におけるキャノンボール・アダレイの聴き所は“ファンキーキャノンボールではなかったんだ。そうなんだ!

 ズバリ『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』の真実は「マイルス・デイビスの音造りが貫かれたライブ盤」である。
 考えてみれば『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』におけるキャノンボール・アダレイは,マイルスのバンドを卒業してまだ数カ月。マイルス・スクールの音造りが色濃い。

 意識したのか無意識なのか,キャノンボール・アダレイは自分のバンドを作るにあたってマイルス・スクールの手法を用いている。マイルス・デイビスは,メンバーから必要なものだけを抽出してバンド・サウンドを作ってゆく。その手法を『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』の中で真似ているのだ。

 コルネットナット・アダレイピアノボビー・ティモンズベースサム・ジョーンズドラムルイ・ヘインズの何と生き生きとした演奏なのだろう。
 それらバンド・メンバーの名演を聴きつつ,本流である“ファンキーキャノンボールを聴く。これである。

THE CANNONBALL ADDERLEY QUINTET IN SAN FRANCISCO-2 管理人の結論。『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ批評

 ノリと熱気の溢れたこのライブ盤は,音楽的にも最高レベルだし,スイング大会しているし,もはや誰も止めることのできないお祭りライブ。こんなに楽しいジャズライブもそう多くはないだろう。

 とことんHOTとあくまでもCOOLなコンフュージョン。『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』の“名演の陰”に“恩師”マイルス・デイビスの存在を忘れてはならない。
 マイルスの影響を一切考慮せずに楽しむ『キャノンボール・アダレイ・イン・サンフランシスコ』は永遠に95点止まりであろう。

 2人の繋がりが初めて分かって「点が線」→100点満点。
 マイルス・デイビスの視点で聴くキャノンボール・アダレイの本質“ファンキー”が最高なのである。
 
  01. This Here
  02. Spontaneous Combustion
  03. Hi-Fly
  04. You Got It!
  05. Bohemia After Dark
  06. Straight, No Chaser

(リバーサイド/RIVERSIDE 1959年発売/VICJ-5165)
(ライナーノーツ/ラルフ・J・グリーソン,オリン・キープニュース,岡崎正通)
(紙ジャケット仕様)

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キャノンボール・アダレイ / サムシン・エルス5

SOMETHIN' ELSE-1 今夜の『SOMETHIN’ ELSE』(以下『サムシン・エルス』)批評は「MODERN JAZZ BEST SELECTION TOP500」との連動記事ではないことをあらかじめお断りさせていただきます。

 マジで偶然の巡り会わせ(現在アルファベット順にレビューを書いている途中なのですが「CANDY DULFER」の次が「CANNONBALL ADDERLEY」でして。手持ちのキャノンボール・アダレイCDで一番リリースが古いのが『サムシン・エルス』だっただけ。管理人はあざといのは大嫌い!)。
 しかし,この偶然が新年一発目に重なるとは何とも縁起が良い? 出来すぎじゃない? この偶然の巡り合わせに2014年はフュージョンではなくジャズに思い切り振れそうな予感が…。

 さて,毎度言われていることだが『サムシン・エルス』はキャノンボール・アダレイ名義にしてキャノンボール・アダレイのリーダー・アルバムではない。『サムシン・エルス』はマイルス・デイビスのリーダー・アルバムである。

 ゆえにキャノンボール・アダレイ批評に『サムシン・エルス批評をラインナップするのは無理がある。
 だから今夜はせっかくの“花形”(何と言っても「MODERN JAZZ BEST SELECTION」の第1位!)にもかかわらず,気が乗らないのでCD批評のショート・バージョンでお許しを…。

 なぜ『サムシン・エルス』はマイルス・デイビスのリーダー・アルバムなのにキャノンボール・アダレイ名義になったのか? 理由はジャケットの一番下に印字されている「MILES DAVIS PERFORMS BY COURTESY OF COLUMBIA RECORDS』の文字に隠されている。

 マイルス・デイビスは『サムシン・エルス』の録音時,コロンビアの専属であった。東映のスターが東宝映画に出ることができないのと同じようにコロンビアのスターがブルーノートにレコーディングすることなど許されない。
 でも東映のスターが東宝映画に脇役であれば出演する? そんな感じで“親分”マイルス・デイビスが“子分”キャノンボール・アダレイの“サイドメン”としてレコーディングしたのが『サムシン・エルス』の真実なのである。

 そう。『サムシン・エルス』の真の主演は“親分”マイルス。『サムシン・エルス』の【枯葉】【ラヴ・フォー・セール】【サムシン・エルス】【ワン・フォー・ダディ・オー】ではマイルスキャノンボールを押しのけて,美味しいフレーズは全てマイルスが吹いている。主演なのだから当然である。
 
 どうしても「マイルス主演説」に納得できないと言うならば,マイルス抜きの【ダンシング・イン・ザ・ダーク】を聴いてみてほしい。
 ズバリ,マイルス抜きのキャノンボールカルテット編成なのに,出てきた音はマイルス・デイビスそのものの音! これぞ『サムシン・エルス』をマイルス・デイビスのアルバムと主張する生きた証拠!
 そう。薀蓄うんぬんを超えたレベルで『サムシン・エルス』の真の主演は“親分”マイルスなのである! キマッター!

SOMETHIN' ELSE-2 …と,管理人がタンカを切ったのは実は弱さの裏返し!?
 ここだけの話,管理人にとって『サムシン・エルス』を聴くという行為は【枯葉】と【ラヴ・フォー・セール】の2トラックだけを聴く行為。
 この何十年と【枯葉】と【ラヴ・フォー・セール】だけを目当てに『サムシン・エルス』を聴いてきた。ゆえにアルバム全体を批評するとなると自信もとない。残る3トラックはほとんど聞いた記憶がないのだから…。

 ここ数日【サムシン・エルス】【ワン・フォー・ダディ・オー】【ダンシング・イン・ザ・ダーク】だけを聴いてみた。
 ズバリ,管理人の結論。『サムシン・エルス批評

 『サムシン・エルス』は,紛れもなく,マイルス・デイビスのリーダー・アルバムである。しかしキャノンボール・アダレイのリーダー・アルバムと呼んでも目くじらを立てる必要はない。
 そう。マイルス・デイビスのサポートだけでは終わらない,キャノンボール・アダレイ“生涯の名演の1つ”に違いない。

 『サムシン・エルス』を“喜んで”キャノンボール・アダレイ批評にカテゴライズしようと思います。

  01. AUTUMN LEAVES
  02. LOVE FOR SALE
  03. SOMETHIN' ELSE
  04. ONE FOR DADDY-O
  05. DANCING IN THE DARK

(ブルーノート/BLUE NOTE 1958年発売/TOCJ-9001)
(紙ジャケット仕様)
(ライナーノーツ/レナード・フェザー,岡崎正通)

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