アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

CD批評:アート・ブレイキー

アート・ブレイキー / コンプリート・バードランドの夜 Vol.25

A NIGHT AT BIRDLAND, VOL.2-1 『A NIGHT AT BIRDLAND,VOL.2』(以下『コンプリート・バードランドの夜 VOL.2』)を聴き込むにつれある思いが湧き上がった。
 これって紛れもないライブ盤なのに,どうにもこうにもスタジオ録音っぽい。ジャズ・マニアな読者の皆さんに同じような感想を抱いた方はおられませんか?

 というのも,荒削りな部分というか? ハプニング性というか? 無駄な部分がないというか? とにかく素晴らしい構成力。事前にリハーサルがあったにしても,こんなに熱狂的にしてバランスの良いライブ演奏は奇跡だと思うのだ。
( 注:こんな感想を抱く=すなわちチャーリー・パーカーな「即興芸術」ビ・バップではなく,分かりやすいビ・バップ「ハード・バップ」誕生の瞬間なのでしょうね。意図せずにもう結論が出てしまいましたが,管理人は『バードランドの夜』=「ハード・バップ誕生派」ではありませんので,別の結論登場のくだりまでもう少々お付き合いを… )

 『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』と『コンプリート・バードランドの夜 VOL.2』の2枚はアート・ブレイキーの個人名義作であるが,その実体はリーダー不在のクインテット。音楽的リーダーはアート・ブレイキーではなくホレス・シルヴァーという見解が一般的である。しかし『バードランドの夜』=ホレス・シルヴァーの音楽でもないような気がしてどうにも納得いかない。

 『バードランドの夜』で“気配漂う”アート・ブレイキーでもホレス・シルヴァーでもない「陰の総監督」の存在。そう。『バードランドの夜』を支配している“黒幕”はブルーノートの社長=社長と呼ぶよりもブルーノートの全てであるアルフレッド・ライオンの個性を強烈に感じるのだ。
 例えるなら,テオ・マセオが作り上げたマイルス・デイビスに似たようなものである。

 そう。アート・ブレイキーの側には常にアルフレッド・ライオンがいた。最初からいた。『バードランドの夜』からアルフレッド・ライオンがいたのだ。
 アルフレッド・ライオンと言えば,ブルーノートの社長としてジャズで商売したのではない。ブルーノートという会社の立場を利用して,ジャズ・ファンとしての自身の欲望を追い求めた人物。言わば「ジャズの最前線で活躍した偉大なアマチュア」であった。

 そんなアルフレッド・ライオンの“趣味丸出しな”プロデュースだからこそのアート・ブレイキー名演であり,ホレス・シルヴァー名演であり,クリフォード・ブラウン名演であり,ルー・ドナルドソン名演であり,カーリー・ラッセル名演なのである。
 アルフレッド・ライオンの一番人気を集めたクインテットだからこその『バードランドの夜』なのである。ジャズが身近に感じられる“成功の秘訣”なのである。

 『バードランドの夜』というタイトル通り『バードランドの夜』は「更け」の名演集。しかし管理人には『バードランドの夜』は「明け」の名演集。
 『バードランドの夜』はジャズ・ファンであればある程楽しめる。聴けば聴く程,ワクワク,ゾクゾク,血潮がたぎる。眠る前に聴いてしまうと興奮して寝つきが悪くなる。一日の始まりに聴くと元気が出る。元気が漲る“パワー・チャージ”な怒涛のジャズ

A NIGHT AT BIRDLAND, VOL.2-2 管理人の結論。『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』&『コンプリート・バードランドの夜 VOL.2批評

 『バードランドの夜』はアルフレッド・ライオンの音。ブルーノートの音。最強のジャズ・ファンの願望の音。
 アルフレッド・ライオンを聴いて30年。ブルーノートを聴いて30年。『バードランドの夜』こそ,未だに“冷静に熱狂できる”スタジオ盤なライブ盤の“最右翼”。とにかくアルフレッド・ライオンの構成力が素晴らしい。ホントにいいんだってばぁ〜。

PS 『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1批評を読んで『コンプリート・バードランドの夜 VOL.2批評での「ウンチク祭り」を期待した読者の皆さんがいらしたのでしたらごめんなさい。『コンプリート・バードランドの夜 VOL.2批評の本文はアドリブログでしか読めない内容にまとめてみました。理由はいろいろと書き始めたら大長文になりそうな予感がしましたし,書こうと思った「ウンチク祭り」はプロのジャズ批評家さんの受け売りっぽくなりそうなのが嫌なので。いいや,本音はこれから続くブルーノート名盤批評に「ウンチク祭り」の前例を作りたくなかったので。将来を見越して3時間分の執筆努力をごっそり割愛。めでたいめでたい。おめでとう。by エヴァンゲリオン風。

  01. WEE-DOT
  02. IF I HAD YOU
  03. QUICKSILVER (alternate take)
  04. NOW'S THE TIME
  05. CONFIRMATION
  06. THE WAY YOU LOOK TONIGHT
  07. LOU'S BLUES

(ブルーノート/BLUE NOTE 1954年発売/TOCJ-7082)
(ライナーノーツ/レナード・フェザー,原田和典)

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アート・ブレイキー / コンプリート・バードランドの夜 Vol.15

A NIGHT AT BIRDLAND, VOL.1-1 アート・ブレイキークインテットを名乗るアート・ブレイキー個人名義の大名盤A NIGHT AT BIRDLAND,VOL.1』(以下『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』)。
 管理人は『モーニン』派なのだが,頑固者なジャズ・マニアには『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』(あるいは『コンプリート・バードランドの夜 VOL.2』)派が多数である。

 ゆえに『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』の紹介には尾ひれが付く。例えば「ジャズ・メッセンジャーズ結成前夜,ジャズ・メッセンジャーズの事実上の出発点,ハード・バップ誕生のドキュメント」…。
 全てのコピーが「的を得ている」のは認めます。でもでも,いかにも歴史的名盤扱い,なのがどうにもこうにも勿体無い。

 そう。『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』は「音・音・熱気」なのである。事実『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』を前にしたジャズ・ファンは皆,膨大な知識や理屈やコレクションの全てが「アート・ブレイキーの一発の爆音によって吹き飛ばされる」ことを身を持って経験したことと思う。
 ゆえに『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』の紹介の際は,予備知識など何にも与えず,ただの一言「これ聞いてみろ」!で決まりである。リスナーは「アート・ブレイキーの一発の爆音」にひれ伏すのみ。
 そう。“理屈抜きに身体が揺れる圧倒的なグルーヴ”。それが『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』最大の魅力なのだ。

 『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』を初めて耳にした人は「このトランペッターって誰? このサックス・プレイヤーって誰?」。そう思うに違いない。そしてそう思った瞬間,新たなジャズ・マニアの誕生である。後は放っておいても自分勝手にクリフォード・ブラウンルー・ドナルドソンを“漁り出す”。
 事実,管理人が生き証人。放っておいても“芋ずる式”。放っておいても『バードランドの夜 VOL.1』に別テイクが入ったと聞けば『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』へと買い直し,RVG盤(ジャズ界“伝説の”録音技師=ルディ・ヴァン・ゲルダー本人による24ビットリマスタリング盤)が出ると聞けばまた買い直す〜。紙ジャケット盤も持っているのに買い直す〜。もはや完全に病気の領域〜。

 だ・か・ら全てのジャズ・マニアにお願いである。ジャズ入門者へ『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』を勧める時には,変な予備知識をひけらさないでほしい。素直に「音・音・熱気」に触れさせてあげてほしい。切にそう願う。

A NIGHT AT BIRDLAND, VOL.1-2 ゆえに『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1批評は記しません。これが管理人の「こだわり」であり「譲れない一線」なのです。ご了承ください。

 でもこう書かれると気になる?(って,詳細を書き記して全ての欲求を吐き出したいもう一人の自分がいるのも事実です)
 どうしても『コンプリート・バードランドの夜 VOL.1』のウンチクが気になるのなら『コンプリート・バードランドの夜 VOL.2批評の記事をご覧ください。

  01. Announcemwnt by Pee Wee Marquette
  02. SPLIT KICK
  03. ONCE IN A WHILE
  04. QUICKSILVER
  05. A NIGHT IN TUNISIA
  06. MAYREH
  07. WEE-DOT (alternate take)
  08. BLUES

(ブルーノート/BLUE NOTE 1954年発売/TOCJ-7081)
(ライナーノーツ/レナード・フェザー,原田和典)

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