CD批評:DIMENSION

2008年01月31日

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY” / COLOUR OF DAYS4

アナログレコード

 『11TH DIMENSION “KEY”』の6曲目は【COLOUR OF DAYS】)。


 【COLOUR OF DAYS】は,江口信夫の“スティーブ・ガッド的”フュージョンドラミングによって運ばれた,70年代のスタジオ・ミュージシャン系・フュージョンの香りで充満している。

 【COLOUR OF DAYS】の主役は“安藤まさひろ的”アコースティック・ギターを駆使する増崎孝司
 イントロでのアクセント=フラメンコ・ギターと,1分21秒からのギター・ソロは“アコギなのにエレキっぽい”安藤まさひろ的フレーズのオンパレード! 増崎孝司は“隠れ”安藤フリークなのでは?

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DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone

GUEST MUSICIAN
NOBUO EGUCHI : Drums


11th Dimension "Key"
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2007年09月18日

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY” / SUN DANCE5

アナログレコード

 『11TH DIMENSION “KEY”』の5曲目は【SUN DANCE】)。


 【SUN DANCE】は,メッチャ・ハッピー・ソング! DANCEダンス
 小野塚晃の“ベロンベロン”なシンセベースが踊り続けている。“キメキメ系”のバッチリ・メイクで着飾っていく! 「透明感」が光る『11TH “KEY”』の中では,今までのDIMENSIONっぽくて「逆・透明感」で光っている。

 テーマを吹く勝田一樹アルト・サックスから,増崎孝司ギターに繋がる51秒と2分50秒からの入りこそ,DIMENSIONの18番! ディメ・マニアは皆,この入りが来るのを予想済みではあるが,実際に流れてくると,やっぱり狂気してしまう。何度聴いても狂気してしまう。

 1分6秒から1分23秒までがDIMENSIONの「鉄板」だとすれば,1分28秒からの増崎孝司アコギアドリブがアクセント! このアコギがあるからこそ,小野塚晃シンセベースのハッピー・ダンスが一層際立つアクセント!

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DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone
 

11th Dimension "Key"
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2007年08月29日

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY” / ALONE IN LOVE3

アナログレコード

 『11TH DIMENSION “KEY”』の4曲目は【ALONE IN LOVE】)。


 【ALONE IN LOVE】は,情感たっぷりのサックスバラード! 勝田一樹アルト・サックスが,音程までも揺れて聴こえるのは気のせいか? 小野塚晃奏でるキーボードの音色が,エコーがかって尺八っぽく聴こえてしまうのは,完全に気のせいである。

 キャッチーで甘いメロディ・ラインだとは思うが,印象としては薄い。イージーリスニングっぽくて“ディメらしさ”に欠ける。
 往年のフュージョン・ファンなら絶賛するかもしれない,3分7秒からの盛り上がりは,期待通りではあって期待以上のものではない。これがDIMENSIONの末期カシオペア化&末期スクェア化(内容スカスカの慣性の法則)の前兆に思えて,ディメ・ファンとしては真剣に危機感を抱いたものである。
 【ALONE IN LOVE】を聴くたびに,そんな余計な心配を最大の悩み事として友人と語り合っていた,一途なジャズフュージョン青年だったことを思い出す。あの頃って薄い悩みしかなかったんだなぁ。

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DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone
 

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2007年05月26日

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY” / SOMEDAY5

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 『11TH DIMENSION “KEY”』の3曲目は【SOMEDAY】)。


 【SOMEDAY】は“甘〜い”ミディアム・ナンバー。雄大でスケール感ある“懐の深い”ギター・サウンドに,力みのかけらもないアルト・サックス本来の音色が溶けあっていく!
 これぞ,エレクトリックなのにアコースティック! DIMENSIONには数少ない“牧歌的”トラックが,じわじわと胸に染みる,例の“アレ”である。

 【SOMEDAY】は『KEY』のコンセプトを“地”でいく,サラリとした梅酒であるが,例えば1分58秒からの増崎孝司ディストーション・ギターには“ディメ本来の香り”がプンプン漂っている。そう。香りを楽しむブランデーである。

 2分58秒と3分3秒で2回登場する小野塚晃の“コロコロ”アクセントが実に気持ちよく(鼻に舌に喉に)耳に残る。その後,3分17秒までの3人の一連の流れがもう最高! 新境地を開拓しきった3人の“笑顔”が音を通して伝わってくる。それがうれしくて,このパートばかり繰り返し聴いたものである。
 【SOMEDAY】と言えば,管理人にとっては,CDプレーヤーの「A−Bリピート」が大活躍した,想い出の一曲である。

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DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone

GUEST MUSICIAN
NOBUO EGUCHI : Drums
 

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2007年03月25日

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY” / KEY5

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 『11TH DIMENSION “KEY”』の2曲目は【KEY】)。


 【KEY】は,1曲目【MAGIC ONE】との組曲? アウトロ〜イントロが“こぼれ落ちてきた”感じの連動ゆえ,2曲続けて聴くと実に気持ちがよい。
 軽快&メロディアスに歌い上げる,ライト・フュージョン! 【KEY】を,初めて聴き終え時に抱いた“何とも言えない満足感”は,今までのDIMENSIONにはなかったもの。超絶技巧集団がさらに一段階段を上った!

 DIMENSIONの裏バン=小野塚晃が作り出す“ジャズ寄りの素材”に,増崎孝司ギターが映える! このカッティング・ギターの働きにより,DIMENSION特有の“エキス”が,たっぷりと注入されていく。
 勝田一樹アルト・サックスが“控え目”に聴こえてしまうのがこれまたいい。2分6秒からのスローなアドリブが【KEY】で感じる“透明感”上昇の要因であろう。

 こんなに“軽い”のに,こんなに“サラッ”としているのに,テーマでのユニゾンが“グイグイ”決まるたびに,一人で勝手に熱くなってしまう。聴き終える度に「Vサイン」なのである。
 たぶんこの感覚は「ディメ・マニア」でないと分かってもらえないかも? でも心底カッコイイ!

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DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone
 

11th Dimension "Key"
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2007年02月13日

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY” / MAGIC ONE4

アナログレコード

 『11TH DIMENSION “KEY”』の1曲目は【MAGIC ONE】)。


 【MAGIC ONE】は“バリバリ”DIMENSIONの本領発揮! メンバー3人の掛け合いは,ただただ“熱い”演奏であるが,管理人の印象としては,どこかで緻密にコントロールされた“クール”な肌触りのトラックである。

 その要因は増崎孝司。バックで刻む“カッティング・ギター”がバンド・サウンドをコントロールしていく。バンマス経験の豊富な増崎孝司だから出来る,最前線での“サジ加減”がお見事!

 その増崎孝司の“ウネウネ”ギターに,徳永暁人チョッパー・ベースが“絡みつく”! 黒瀬蛙一のドラムが“底”を支えれば,後は“クレイジー・サックス奏者勝田一樹の独壇場!
 この“ビビット”感はもの凄いが,勝田一樹にしては“抑えめ”に吹き流した“形跡”がある。リラックスしてこの出来なのだから,逆に末恐ろしい,と思ってしまう。
 テーマでもラストでも随所に聴かせる“大ブロー”の何と伸びやかなことか。2分15秒からのアルト・ソロにはケニー・ギャレットが入っている。素晴らしい。

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DIMENSION
TAKASHI MASUZAKI : Guitars
AKIRA ONOZUKA : Keyboards & Programming
KAZUKI KATSUTA : Alto Saxophone

GUEST MUSICIAN
KAICHI KUROSE : Drums
AKIHITO TOKUNAGA : Electric Bass
 

11th Dimension "Key"
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2007年02月11日

DIMENSION / 11TH DIMENSION “KEY”4

アナログレコード

 「第三世代」という言葉がある。何かと耳にする「携帯電話」の話ではない。J−ジャズフュージョンの話である。

 世代交代はいつでも,革新的な新規格の登場と共に幕を開ける。第三世代携帯電話とは「IMT−2000」規格に準拠した携帯電話やその方式のことを指す。要は高速パケット通信と高い周波数利用効率が特長である。
 世代交代は新規ユーザーにとっては“朗報”であっても,旧ユーザーには,時として“痛み”を伴う。そう。互換性問題…。
 管理人は「IDO」時代からのauユーザーなので影響はなかったが,NTTドコモが「FOMA」を開始した時には,エリア外+エリア内なのにつながらない,のオンパレード! 残念ながら,第二世代の「MOVA」と第三世代の「FOMA」に互換性はなかった。

 90年代前半のこと,J−ジャズフュージョンに「第三世代」と呼ばれる若手ジャズメンたちが登場した。
 ナベサダヒノテルらの第一世代,カシオペアスクェアらの第二世代の影響は確実に受けているものの,全く違うアプローチ,全くの新発想=完全なる新規格! ある部分は旧世代との互換性もあるが,ある部分は互換性など考慮されていない。

 “新規”ユーザーである,第三世代のファンたちは,すぐに“おいしいところ”を聴きこなしてしまうが“機種変”ユーザーである,第一,第二世代のジャズフュージョン・ファン,つまり管理人のような「立派なおじさんたち」であるが,彼らが第三世代を使いこなすには“慣れ”が少々必要である。

 そこで「DIMENSION」! 第三世代の“旗印”である「DIMENSION」を「ビーイング系」「超絶技巧集団」と呼ぶ人も多いが,管理人にはピンとこない。
 確かに一世風靡した「ビーイング系」との交流が深いが,それはDIMENSIONの“懐の深さ”を意味しているに過ぎない。
 DIMENSIONには,意図的にポップスやロック寄りの音造りをしたトラックがあるが,その瞬間瞬間で周りの音に反応する演奏姿勢は,ジャズ・スピリッツで溢れている! 絶妙のアドリブに一発で心を奪われてしまう!
 DIMENSIONのスーパー・テクニックは「超絶技巧」であるが,正しくは“百戦錬磨”の「セッション集団」と呼ぶべきだろう。
 そう。DIMENSIONの体内には“いい音の前にいい演奏がある”ジャズフュージョンの血が流れている! たとえポップスやロックを演奏しようとも,常に“おいしい”アドリブを追求する「セッション集団」としての本性を隠すことなどできていない。
 特にキーボード小野塚晃は,渡辺貞夫グループの“レギュラー・ピアニスト”として10年前にプレイしていたが,今年のツアーで“復活”を果たしたジャズメン。そう。小野塚晃は今も昔も“ジャズ畑”の人間なのである。
 それで“目新しさ”ではなく“基本性能”に注目して聴いてみると,機種変組のおじさんたちでも“スンナリ”と,新規格のJ−ジャズフュージョンを受け入れることができると思う。

 『11TH DIMENSION “KEY”』(以下『KEY』)がいい。『KEY』なら,DIMENSIONへの拒否反応はでないと思う。「スッ」と身体に染み入る造込みで,第三世代特有の“壁”を感じない。メロディーの良さに魅了されることと思う。
 その分「超絶技巧」はスパイス程度。DIMENSION・ファンの間では“凡作”とされているので,あらかじめご了承願いたい。

 そんな“敷居の低い”『KEY』なので,昔の“文脈”を通しても心地良く聴くことは可能だが,いつまでも過去との互換性に頼っているとしたら新規格の恩恵に浴することはできない。
 ここは思い切ってDIMENSIONの音世界へ身を委ねてみてほしい。まずは勝田一樹アルト・サックスが耳で追いやすいと思う。この転調の多さとハイトーンの“乱れ打ち”は,過去のJ−ジャズフュージョンの“型”には無かったものだ。
 何が新しいのか,うまく説明できないが,以前の“しがらみ”をとっぱらった音楽理論が,作曲方法,演奏手法まで変えてしまっている。やはり世代交代は,革新的な新規格の登場と共に幕を開けたのだった。

 ちまたでは2007年問題=団塊の世代の大量退職によるノウハウの消滅に危機感が叫ばれている。
 しかしJ−ジャズフュージョン界は安泰である。DIMENSIONに代表される「第三世代」が立派にシーンを担っている。そして今や矢野沙織アキコ・グレース山中千尋らの「第四世代」の台頭も著しい。“十年一昔”とは良く言ったものである。
 ガンバレ第一世代,負けるな第二世代! この気持ちは当の第三世代,第四世代のジャズメンも同様だろう。ジャズメンに定年退職などないのだから“生涯現役”のベテラン勢と若手たちが“切磋琢磨”し,次世代の新規格の創造にチャレンジし続けてほしい。
 2007年のJ−ジャズフュージョン界は,世界的に見ても稀に見る激戦区。新旧入り混じった素晴らしい環境下にある。

(1998年録音/BMCR-7030)

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