CD批評:ナニワ・エキスプレス

2008年02月22日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / CHARCOAL BREAK4

アナログレコード

 『MODERN BEAT』の6曲目は【CHARCOAL BREAK】。


 清水興の“例の合図”でムチ打たれる【CHARCOAL BREAK】だけに,さぞギンギンでガンガンなトラックと思いきや,この何とも言えない「軽やかさ」! そう。【CHARCOAL BREAK】は70年代フュージョン・サウンドの名残雪である。

 ボブ・ジェームス“もどき”な中村建治キーボードが鳴るや否や,青柳誠テナー・サックスが“牧歌的なまろみ”と共に登場する。ロングトーンが心地良い。
 岩見和彦の“全編シングルノート”のギターがヤバイ! 2分13秒からのアドリブが「メロウなのに渋い」大名演である。

 “ゆったり目”のベース・ラインと“忙し目”のシンバルが妙にツボに入ってしまう独特なグルーヴ! やはり清水興の“フッ”は和田アキ子の“ハッ”以上に強力であった。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

NANIWA EXPRESS
RIKIYA HIGASHIHARA : Drums
KOH SHIMIZU : Electric bass
KAZUHIKO IWAMI : Electric guitars
MAKOTO AOYAGI : Keyboards, Piano, Tenor saxophone
KENJI NAKAMURA : Keyboards


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2007年05月24日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / K-BONE SHUFFLE4

アナログレコード

 『MODERN BEAT』の7曲目は【K−BONE SHUFFLE】。


 【K−BONE SHUFFLE】は,イントロから“グイグイ”押し続ける,清水興チョッパー・ベース東原力哉ドラミングがハイライト!
 ギターが来ようがキーボードが来ようが,一向におかまいなし。フロント陣のバッキングに回ろうとも,ベース太鼓を“叩き”続けていく! この音バランスでは,どちらがソロイストか判別不能である。

 清水興チョッパー・ベースが忙しい。正確な高速ビートを刻みつつ“合いの手で”リードをも取っていく。
 東原力哉バス・ドラムが沸き立っている。特に42秒からのギター・ソロと2分49秒からのWキーボード・ソロのバックで脈打つ,重低音。

 この黄金のリズム隊をバックに,好き放題唄える,岩見和彦は「幸せな男」である。
 2分21秒からの「雄叫び」は間違いなく,岩見和彦が“ギター・ヒーロー”のTOPへと昇りつめたドキュメントである。

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RIKIYA HIGASHIHARA : Drums
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2007年01月26日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / EMPTY CORNERS3

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 『MODERN BEAT』の2曲目は【EMPTY CORNERS】。


 【EMPTY CORNERS】は,中途半端な“変化球”ジャズ。変拍子のリズムを取り入れているが“消化不良”であろう。

 ジャズ風のアプローチを試みた意欲は買うが“実験作”の域を抜け出ていない。中村建治青柳誠のツイン・キーボードが,変拍子のリズムに乗り切れていない。
 3分後半から,テーマでの一音づつの“間引き”が繰り返されるが,特に印象が変化することもなく,音が間引かれた分“薄く”なっただけである。

 4分8秒でメンバーの“雄叫び”が聞こえるが,管理人にとっては“退屈”な時間帯で,ギャップを感じてしまう。
 フュージョン・バンドが,真正面からジャズと向き合うのは“恥ずかしい”ので,変化球勝負に出たように思えるが…。
 フュージョンであろうとジャズであろうと,ナニワナニワであって,ナニワの本質=「真っ向ストレート勝負」にあるのでは? テクニックがあるだけに,小手先で見事にかわしているが,ナニワ・マニアの耳まではかわしきれていないのでは?

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2006年01月30日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / LOVING YOU, SOMETIMES LEAVING YOU5

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 『MODERN BEAT』の9曲目は【LOVING YOU, SOMETIMES LEAVING YOU】。


 【LOVING YOU, SOMETIMES LEAVING YOU】は,管理人にとっての“子守唄”である。
 この何とも言えない“ムード”に癒やされ,深い眠りへと誘い込まれる。このムードのもといは“安心感”! 愛する人に包み込まれる時にだけ感じる,究極のリラックス! この心安らぐ“安心感”は,男女の愛を意識して書かれたものであろうが,広く家族や友人にも当てはまる。うん。当てはまる。

 “安心感”の土台を預かる,清水興の“控え目”でベーシックな「トゥルルル♪」ベースに,中村建治シンセが覆いかぶさり,例の“ムード”を演出していく。
 そこへ,1分21秒からの岩見和彦の,流れるような“ギター・ハーモニック”であったり,2分6秒からの青柳誠エレピであったり,あるいは2分20秒からの鼻歌ユニゾン〜絶叫ユニゾンであったりと,随所に“見せ場”が織り込まれている。

 それにしてもフロント3人の,このエコー加減が最高である! 絶品料理の職人が振る“塩加減”のように,まるで管理人好みの“味付け”を知っているかのよう…。
 聴き所満載なはずなのに,なぜか“心地良い眠り”への一番手。プレリュードである。「GOOD NIGHT」!

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NANIWA EXPRESS
RIKIYA HIGASHIHARA : Drums
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2006年01月29日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / PERPETUAL MOTION5

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 『MODERN BEAT』の8曲目は【PERPETUAL MOTION】。


 【PERPETUAL MOTION】は,ユニークなシンセのリズムに乗ったグルーヴ感と華やかなギターのメロディー・ラインが聴き所。岩見和彦ギター・ワークには歌心を感じる。絶品!

 特に41秒から52秒までのテーマと1分53秒から2分5秒までのテーマ,もっとピンポイントで言えば1分58秒のフレーズが微妙に変化しているところが大好きだ。
 こんなプレイを聴かせられたなら…MALTA岩見和彦を引き抜いた気持ちが良く分かる??

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2006年01月26日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / EMERGENCY5

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 『MODERN BEAT』の5曲目は【EMERGENCY】。


 【EMERGENCY】最高! ナニワ・エキスプレス最高! このトラックに関しては,間違いなく“称賛の嵐”しかないでしょう!
 【EMERGENCY】に関しては,メチャメチャ思い入れがある。
このトラックと出会わなければ,管理人のジャズ/フュージョン道は始まっていなかった。
 そう。ハード・ロックよりヘヴィ・メタルよりジャズ/フュージョンが“カッコイイ”のであ〜る。
 よくぞ,このトラックを録音してくれた!

 イントロから続く岩見和彦の“カッティング”リズム・ギターによるテーマ&ユニゾンが超〜気持ちいい! 3分49秒からラストまでの“大爆発”のリード・ギター! 岩見和彦がメンバー全員を完全に“持っていっている”。

 NO! 東原力哉東原力哉にしか叩き出せない“究極の”ドラミング! 誰が聴いても,パンチの効いた大迫力,大スケールのドラムに圧倒されないはずはない! メンバーのわずかなテンションの変化にも呼応する躍動感は,ズバリ日本一! 冗談抜きで終盤の連打には,開いた口がふさがらない&息をするのさえ忘れてしまう。

 無論“ゴイス”なのは,ギタードラムだけではない。清水興のなんとも腰の重いベースに揺さぶられる! やっぱりこのビートはただごとではない。
 中村建治の“溜めに溜めた”キーボード・ソロや,青柳誠のブローするテナー・サックスが,ロックには感じられない,フュージョンならではの魅力。それがナニワ・エキスプレス特有の魅力。

 大音量だとスピーカーが壊れるくらいの音圧。イッキにライブ・ハウスへとトリップする。エキサイティング!
 100%管理人の好み! ナニワの“表”ベスト・トラック!

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2006年01月25日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / YELLOW ART4

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 『MODERN BEAT』の4曲目は【YELLOW ART】。


 独特のテンポが“ひた走る”【YELLOW ART】は,この“ビブラホン似のキーボード”が,正にアート!
 前半はナニワ・エキスプレスというバンド全員でのアトリエ鑑賞 → 1分53秒から青柳誠のソロ制作へと曲調が変化していく。
 そう。【YELLOW ART】の本質は,ナニワ・フューチャリング・青柳誠な1曲!

 【YELLOW ART】なので,黄色の芸術なのだろうが,印象としてはクール! ブルーなどの“寒色系”である。
 本来なら“跳びはねる”リズムで構図を描く,青柳誠中村建治のWキーボードに,岩見和彦ギターが“重ね塗り”していく。
 そこへレッド・ホットな“暖色系”リズム隊がアドリブを加えるものだから,パレットにある絵具がかき回されて…。そうか,それで黄色!?

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2006年01月24日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / ORIENTAL MAKIN' LOVE4

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 『MODERN BEAT』の3曲目は【ORIENTAL MAKIN’ LOVE】。


 【ORIENTAL MAKIN’ LOVE】は「和+ロック・ビート」なジャパニーズ・フュージョン。
 ギターは“三味線”,キーボードは“琴”! “東洋の美・ニッポン”を全面に打ち出した“古風な”音色に『MODERN BEAT』がミスマッチ? なはずなのだが,これが嗜好品の七不思議! このギャップが“クセ”になってしまった。

 東原力哉の大迫力のドラムが“東洋のモンスーン”を表現するかのごとく,激しく叩きつけてくる。
 特に3分23秒からのドラム・ソロは“ゴロゴロ”と鳴り響くドラム・ロールから,3分57秒から始まるギターと連動した“ドンドン・ピカピカ”の“雷”が落ちるまでの一連の表現であろう。

 しか〜し,トラック全編に流れ出る中村建治シンセサイザーは“シャナーリシャナリ”。特に2分33秒から2分49秒のフレーズは完全な“琴”のそれである。
 この“純和風”な上方フュージョンは,津軽の「吉田兄弟」に対抗できる独特の世界観。艶やか!

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2006年01月22日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT / INSIDE OF YOU5

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 『MODERN BEAT』の1曲目は【INSIDE OF YOU】。


 【INSIDE OF YOU】が,超カッコイイ! バンドとして最高のバランス! ナニワの“裏”ベスト・トラック!

 イントロから岩見和彦リズム・ギターがアクセントをつけ続け,青柳誠のテナーが歌っている!
 (今回は)決して高速ではないチョッパー・ベースと大音量のドラムスが最高にグルーヴィー!
 印象として“ちょっぴりやぼったい”のが,ナニワ・エキスプレスの“浪花節”! 超渋いのであ〜る。

 ナニワ・エキスプレスフュージョン界を代表するハイテク集団! しかしテクニックで圧倒するよりも“力”でねじ伏せてくる!
 ピッチャーで例えるなら,球のキレで勝負するのではなく,球質の重い“剛球”勝負! 多彩な変化球も投げれるはずなのに,このトラックでも,あえて真っ向ストレート勝負!
 何分何秒を聴いてなどない。全てが管理人の好みである。

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2006年01月21日

ナニワ・エキスプレス / MODERN BEAT5

アナログレコード

 突然ですが,問題です! 1985年を最後にサッパリとなり,2003年に見事復活した,上方を基盤とする…。
 阪神タイガースの優勝! と答えたあなたは常識人。しかし答えは不正解。
 正解は“ナニワ・エキスプレス再結成”。これです。正解したコアなあなたは非・常識人。もはや深刻なフュージョン中毒では?

 そんな幸せな?中毒症状を緩和するには『MODERN BEAT』。ここは“毒には毒”で対抗するしかありません。
 この『MODERN BEAT』が,ナニワの中では一番強烈! 聴き所は正にビート! このビートにすっかり乗せられてしまう。

 ビートと言えば,一般的にはベースドラムナニワ・エキスプレスの人気看板も清水興東原力哉の2人に違いない。
 しかし1985年のナニワ・エキスプレス解散の理由は,MALTAの引き抜きによる岩見和彦の脱退。その時のコメントがいかしている。「この5人が揃わなければナニワ・エキスプレスではなくなるから…」。
 そう。このコメントからも明らかなように,ナニワ・エキスプレスは5人全員でビートを作り上げている。ギターキーボードも,テナー・サックスでさえも…。

 『MODERN BEAT』をフュージョンと呼んで間違いないのだが,GRPなどの“軽やかな”イメージとはほど遠い。むしろハード・ロックをイメージした方が確実に近い。肉厚,骨太,強力で音圧につぶされてしまいそう。
 たぶんナニワに関して使い古された“男”の代名詞が全てぴったり当てはまる音,音! “男”の張本人,リーダーの清水興はもはやフュージョン界の“永ちゃん”の域にある。間違いない!
 メンバー全員,チョー気持ちよさそう!(by 北島康介)。正に金メダル級のスーパープレイのオンパレード。是非一聴を!

 最後に「ナニワ・エキスプレス」「カシオペア」はフュージョン・グループの名前。「ブルートレイン」「A列車で行こう」はジャズのトラック名である。
 別に鉄道の話をしているわけではありませんよ。阪神タイガースと答えた,そこの常識人!
 何もナニワ・エキスプレスの紹介として述べる必要性など全くないのだが,管理人の友人に,ジャズの話をしているのに“てっちゃん”に間違われてしまう,とお怒りの人がいますので,世間の認識を高めるために一文記すこととしました。
 別に鉄道ファンもいい趣味だと思うんですけど…ねぇ? ちなみに管理人もその昔,ブルートレイン大百科みたいな本を毎晩読んでいました。

(1984年録音/38DH122)

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