アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

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CD批評:PAT METHENY GROUP

パット・メセニー・グループ / 想い出のサン・ロレンツォ / LONE JACK4

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 『PAT METHENY GROUP』の6曲目は【LONE JACK】(以下【ローン・ジャック】)。


 タイトルは次々と借りまくり&逃げまくる様から? 【ローン・ジャック】はハイ・スピードのコンビネーション! メンバー全員の超絶技巧に“ウットリ”してしまう。

 特にパット・メセニーギター・プレイが“冴えわたり”イメージとしては,同じナチュラル・トーンのテクニシャン=野呂一生の上級者版。純粋にバンバン弾きまくるパット・メセニーは,紛れもないギター・ヒーローである。
 ライル・メイズキーボードもどことなく“カシオペア・ライク”に聞こえてしまう。ん? 似ても似つかないのだが,直感的に“ウェザー・リポート”ともイメージがかぶってしまった。なぜだろう? (詳細は3分12秒からの展開に注目のこと)。

 話を戻そう。超絶テクに自然と耳が向いてしまうのは事実だが,聴き込む度に,ハイテク・ナンバーとの印象は薄れていく。
 そう。パット・メセニーライル・メイズも超一流のジャズメンである。いかに“聴かせるか”のツボを心得ている。グングンと聴衆を引き込む“歌心”の虜になる。
 
CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

PAT METHENY GROUP
PAT METHENY : 6-and 12-String Guitars
LYLE MAYS : Piano, Oberheim Synthesizer, Autoharp
MARK EGAN : Bass
DAN GOTTLIEB : Drums


想い出のサン・ロレンツォ
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パット・メセニー・グループ / 想い出のサン・ロレンツォ / APRIL JOY4

アナログレコード

 『PAT METHENY GROUP』の5曲目は【APRIL JOY】(以下【エイプリル・ジョイ】)。


 【エイプリル・ジョイ】は4曲目【エイプリル・ウィンド】の組曲として語られることが多い。
 もちろん,タイトルからしてもCDの構成からしても,それが“正解”ゆえ異論を唱えるつもりなどないのだが,全体として感じる曲のテイストは【エイプリル・ウィンド】よりも,2曲目【フェイズ・ダンス】に近いかな?

 実際に曲の後半で【フェイズ・ダンス】のフレーズが割って入ってくる。それで何分何秒からフィルインするのか調べてみようと,繰り返し聴いてみる。
 しかしそんなの無意味! 毎回【エイプリル・ジョイ】のメロディ・ラインに注意を奪われ,何分何秒からなのかは判別不能。あきらめざるを得なかった。この辺りが【エイプリル・ジョイ】の魅力である。
 よろしければ読者の皆さんにも,是非挑戦して欲しい。そして結果をお教いただければ,これ幸い。ただし相当な集中力が求められますが…。

 【エイプリル・ジョイ】は2部構成。4分8秒からのシンセによって第2幕が切って落とされるが,このライル・メイズの奏でるテーマが,ボディ・ブローのごとく“じわじわと”身体に効いてくる。
 第1部のイントロがまたいい。メロディアスなマーク・イーガンベース・ソロからパット・メセニーギター・ソロへのつなぎっぷりが最高。二人ともよく歌っている。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

PAT METHENY GROUP
PAT METHENY : 6-and 12-String Guitars
LYLE MAYS : Piano, Oberheim Synthesizer, Autoharp
MARK EGAN : Bass
DAN GOTTLIEB : Drums


想い出のサン・ロレンツォ
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パット・メセニー・グループ / 想い出のサン・ロレンツォ / APRIL WIND4

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 『PAT METHENY GROUP』の4曲目は【APRIL WIND】(以下【エイプリル・ウィンド】)。


 【エイプリル・ウィンド】は,パット・メセニーギター独奏であるが,12弦の“華やかさ”にまず惹かれ,聴き込む度に“完成された”曲の構成に舌鼓を打つ。思いの外,聴き応えのあるトラックである。

 全編12弦なので,より繊細な“ギタリスト”としてのパット・メセニーを楽しめる! 静かなプレイなのだが,終盤,1分36秒から41秒の一鳴きが,妙に熱い。さすがのジャズギターである。
 
CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

PAT METHENY GROUP
PAT METHENY : 6-and 12-String Guitars


想い出のサン・ロレンツォ
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パット・メセニー・グループ / 想い出のサン・ロレンツォ / JACO5

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 『PAT METHENY GROUP』の3曲目は【JACO】(以下【ジャコ】)。


 【ジャコ】はJAZZY! にわかフュージョン・ファンの中には,パット・メセニー・グループジャズではない,と言い切る人たちもいますが,このトラックを知る人からは,本当にPMGを聴いているのだろうか,と失笑されてしまいます。ご注意ご注意!

 【ジャコ】でのパット・メセニーギターが素晴らしい。フロントでもバックでもしっかりとフレーズを刻み込んでいく。
 ジャコ・パストリアスに捧げたナンバーらしく,2分34秒から始まるマーク・イーガンベース・ソロには目を見張るものがある。
 パット・メセニー・グループベーシストマーク・イーガンの“エレガント”なプレイが一番似合っていると思うのは,管理人だけでしょうか?

 個人的には4分38秒からのノリが最高に好きで,何度でもリピートしてしまう。エンディングの“キメ”がめちゃカッコイイです。

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

PAT METHENY GROUP
PAT METHENY : 6-and 12-String Guitars
LYLE MAYS : Piano, Oberheim Synthesizer, Autoharp
MARK EGAN : Bass
DAN GOTTLIEB : Drums


想い出のサン・ロレンツォ
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パット・メセニー・グループ / 想い出のサン・ロレンツォ / PHASE DANCE4

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 『PAT METHENY GROUP』の2曲目は【PHASE DANCE】(以下【フェイズ・ダンス】)。


 【フェイズ・ダンス】は超人気! 管理人の周りのメセニー・ファンに言わせると,パット・メセニー・グループでは絶対に外せないトラックとのこと。
 印象的なイントロと6分を過ぎたあたりの盛り上がりが受けているのだろう。パット・メセニー自身も【フェイズ・ダンス】がお気に入りのようだし,全く不満は感じさせない。

 が,特筆すべきトラックでもない,と思っている。管理人的にはパット・メセニー・グループなら【フェイズ・ダンス】レベルの曲はごまんとある,となってしまう。
 抜きん出た“何か”は感じない。特に思い入れもない。
 
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PAT METHENY GROUP
PAT METHENY : 6-and 12-String Guitars
LYLE MAYS : Piano, Oberheim Synthesizer, Autoharp
MARK EGAN : Bass
DAN GOTTLIEB : Drums


想い出のサン・ロレンツォ
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パット・メセニー・グループ / 想い出のサン・ロレンツォ / SAN LORENZO5

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 『PAT METHENY GROUP』の1曲目は【SAN LORENZO】(以下【想い出のサン・ロレンツォ】)。


 【想い出のサン・ロレンツォ】を一言で表現するなら,それは“歓び”!
 新緑の季節を迎える大地のイメージかな。新たな生命が躍動する息吹とでも申しましょうか,2分50秒から3分42秒までのフレーズは“鳥のさえずり”のごとく,4分5秒からのパット・メセニーギターは“クジラのダンス”のごとく…,4分50秒からのライル・メイズキーボードには子供の頃に夢見た“完璧な未来”をイメージしてしまう…。

 こんな何とも抽象的な表現では【想い出のサン・ロレンツォ】の良さが伝わらないかもしれませんが,イントロ一発で“トリップ”してしまう体質が出来上がってしまった管理人としては,別に共感していただかなくてもいいか,と思っております。

 【想い出のサン・ロレンツォ】でのパット・メセニーライル・メイズの関係は4:6。ライル・メイズのセンスがとにかく光っている。
 例えば8分55秒から始まる,このトラックでの唯一のシンセの長押し。この演出が効きまくっている! 特筆すべきはアウトロでの“一鳴き”。もう終わったと思ったところでぐっとくる!

 とにかく一聴いただければ,今日のストレス,重苦しさから解放されてしまう。単なるヒーリング・ミュージックではない,ジャズフュージョンの“癒し系”。就寝前に“超”お奨めのトラック!

CD視聴(試聴)・購入はジャケット写真から

PAT METHENY GROUP
PAT METHENY : 6-and 12-String Guitars
LYLE MAYS : Piano, Oberheim Synthesizer, Autoharp
MARK EGAN : Bass
DAN GOTTLIEB : Drums


想い出のサン・ロレンツォ
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パット・メセニー・グループ / 想い出のサン・ロレンツォ5

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 読者の皆さんは,ある音楽を耳にして映像のイメージが脳裏に浮かび上がる,という経験をしたことがおありですか?
 よくある過去の出来事と当時流れていた音楽とのフラッシュバックとは別の話です。風景でなくとも,色とか空気感とか香りとか…。抽象的なイメージの話。

 管理人がパット・メセニーについて語る時はどうしても,この手の話しになってしまう。伝わらない人には全く伝わらないけれど,分かる人には分かる的な…。

 じゃあ,いきますよ。北欧の透明感ある空気を胸いっぱい深呼吸した“すがすがしさ”。晴れわたった,でも絵画的な雲はあって,時間帯は夕陽かな? 森の中のようでもあり,見渡す限りの地平線も広がっていて,ゆったりと時間が流れているような…。うん。すごい贅沢な時間。こんな感じです。
 もちろんCDによって多少の色合いや質感の変化は感じるものの,基本的に,管理人の中でのパット・メセニーはいつでもこんな感じなのです。どうです? 同じ風景を描くことができますか? あっ,まだ聴いたことがない人には当然理解不能なお話でしたね。

 でもこの紹介の仕方,かなり気に入っているんです。そして結構好評なんですよ!
 当然,人それぞれ脳裏に浮かび上がる映像は違うんです。ある人にとっては,しとしとと降る雨音だったり,春先の暖かい空気や息吹だったり,逆に秋のもの悲しさであったり,緑とかオレンジとかって言った人もいました。でも皆さん,なんらかのイメージを感じたという点では共通しているんです。

 管理人が普段CDを聴く時にイメージするのは,そのアーティストが目の前で演奏している姿! 真剣にCDに魂を吹き込もうとしている姿!
 音で感動する時はいつでも,きっとこんな感じで録音したんだ,と。まあ,こちらも勝手な思い込みなんですけどね…。

 それで思うんですけど,自分の中で風景をイメージできるCDって実は少ないんです。風景をイメージできるって,もの凄いクリエイティブなことなんでしょうね。
 本当,パット・メセニーは,ギタリストである前に,ジャズメンである前に,まず偉大な音楽家,芸術家なのです!

 『PAT METHENY GROUP』(以下『想い出のサン・ロレンツォ』)はパット・メセニー・グループ名義のファーストCD
 パット・メセニーのアルバムには,ソロ名義とグループ名義の2系統が存在する。グループ名義の音楽は“盟友”ライル・メイズとの“コラボレーション”が特徴と言える。
 『想い出のサン・ロレンツォ』でもライル・メイズの活躍が素晴らしい。堂珍&川畑のケミストリーを超える,本家ケミストリーである。ジャズ界で言えば,ビル・エヴァンススコット・ラファロね。そこんとこ,よ・ろ・し・く。
 パット・メセニーが骨組みを描いた白黒のキャンパスにライル・メイズが絶妙な彩りを添えていく! これがパット・メセニー・グループが織りなす繊細な映像世界!

 では皆さんも『想い出のサン・ロレンツォ』で,最高のジャズフュージョン,最高の映像世界へと旅立ってみませんか?

(1978年録音/UCCE-9029)

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