アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

CD批評:THE SQUARE (T-SQUARE)

T−スクェア / REBIRTH4

REBIRTH-1 レコードデビュー39年目のアルバム・タイトルが『REBIRTH』である。
 これがデビュー40周年というのなら「再び生まれる」→「心機一転」とか「初心に帰る」の『REBIRTH』の意味だと分かる。

 だから『REBIRTH』と聞いて,昨年の「君の名は。」の「前前前世から〜」を思い浮かべた。あるいはこの4月クールのTBS系のドラマ「リバース」とのタイアップなのか?とも思った。少々ネタ切れゆえ安易に流行に乗っかってみただけかも?

 果たして,安藤正容も真意を探るべく目的で『REBIRTH』のSACDをプレイ。
 結論としては,後者のような流行性はなし。つまり新鮮味は感じられない。そう。『REBIRTH』には,T−スクェアの魂以上にザ−スクェアの魂が蘇っている。
 THEからTになって30枚目だから「前前前世の前が29個ついた感じ」のザ−スクェアっぽいT−スクェアの「ポップ・インストゥルメンタルフュージョン」という結論で良いと思う。

 『REBIRTH』の1曲1曲は安定のクオリティである。【REBIRTH】〜【彼方へ】〜【SPLASH BROTHERS】〜【LITTLE VIOLET】の流れが最高! でもグッと感情&愛情が湧き上がってくる感じがないのはなぜだろう?

 その第一原因はバラードなしに尽きる。伊東たけしサックスではなくEWIをメインに持ってきて久しいが,伊東たけしの“泣きのサックス”が皆無の事実には驚いた。
 特に『NEXT』での【WISH】。『PARADISE』での【ETERNAL GLORY】。『TREASURE HUNTER』での【LAST SCENE】と小バラードではなく大バラードが3作も続いていたものだから,ついつい河野啓三坂東慧に“和泉バラード”を期待していたものだから…。

 『REBIRTH』での伊東たけしアルトサックスの役所は「ポップ・インストゥルメンタルフュージョンサックス」である。
 そして『REBIRTH』での安藤正容ギターの役所は「ポップ・インストゥルメンタル・ロック・ギター」である。

 つまり『REBIRTH』で,伊東たけしは「ザ・スクェアの1期」に戻った感じだし,安藤正容は「ザ・スクェアT−スクェアの3期」に戻った感じがする。

 う〜ん。違うなぁ。ここまでは自分で正論だけを書いてきた気がする。ここまで書いたもの全部が正直な感想ではあるが,心のどこかで感じた違和感はそんな細かいレベルの話ではない。

 ズバリ『REBIRTH』で感じたバンド・サウンドの変化は,ザ・スクェア時代に揺り戻ったわけではなく,現「河野坂東時代」のスタートに揺り戻ったわけでもなく,何となくアバウトだが5年くらい前の「T−スクェアのバンド・カラー」に舞い戻ったような感じがする。

REBIRTH-2 極論を言えば,坂東慧が「王様」として君臨する前のスクェアに近いと思う。『PARADISE』〜『TREASURE HUNTER』で成功してきたスクェアのデジタル・ハイブリット化とかクラブ・ジャズ路線が控えられている?

 前作『TREASURE HUNTER批評で書いた,問題の「T−スクェアのデジタル路線」が止まってくれたのは良かったが,ちょっとずつ,ほんのちょっとずつ,流行を取り入れて新しいサウンドを提供する,スクェアの“らしさ”までが無くなってしまった。

 「変わらないために変わり続ける」のがT−スクェアの真骨頂ではなかったのか? その意味でアルバム・タイトル『REBIRTH』ではなかったのか? 5年前に「再び生まれる」では『REBIRTH』の履き違えであって,ファンとしては「違う」と思う。

 これがスクェアのメンバー4人の総意であるのなら少しも気にならないが,そうではなく坂東慧のモチベーションの低下だとしたら…。ドリカムからの影響とか,ゴスペラーズからの影響だとしたら…。
 これってスクェアの一大事ではないですか?

 だから・お願い・坂東くん。管理人の目の前でいつも通りに大暴れして,この不安な気持ちを吹き飛ばしてください。
 「王様」のそれは熱い熱いドラムソロを期待しております。

  DISC 1
  01. REBIRTH
  02. 彼方へ
  03. SPLASH BROTHERS
  04. LITTLE VIOLET
  05. NOTHING I CAN SAY
  06. SEASON OF GOLD
  07. TRIP!
  08. DROPS OF HAPPINESS
  09. CHANGE BY CHANGE

  DISC 2 DVD
  01. Midnight Lover
  02. TRUTH 〜Special Acoustic Version〜
  03. Teasing'

(オレンジレディ/ORANGE LADY 2017年発売/OLCH 10007〜8)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】ボーナスDVD付 2枚組
★【初回生産限定盤】三方背BOX仕様
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア / TREASURE HUNTER4

TREASURE HUNTER-1 『TREASURE HUNTER』を聴いて,まず感じたことは「完成度の高さ」である。ここまで“洗練された”J−フュージョンの登場は久しぶりではなかろうか?

 ズバリ『TREASURE HUNTER』の正体とは5人組“ザ・マスクマン”スクェア名義の王道フュージョンである( ← アニメなマスクマン・ジャケットに掛けてみました )。

 個人的には『TREASURE HUNTER』でのスクェアの“らしさ”とは,バンドの2人のフロントメン,安藤正容ギター伊東たけしアルトサックスEWIが鳴っている時間だけだと言い切っても良い。

 過去のアルバムを例として語るなら『TREASURE HUNTER』に,あの時代の『NATURAL』を思い重ねてしまった。
 アメリカ進出を目指していたT−スクェアが,全米発売にこぎつけた『NATURAL』…。リッピントンズラス・フリーマン・プロデュースの『NATURAL』…。

 そう。『TREASURE HUNTER』は,従来のスクェア・サウンドの枠を超え,J−フュージョン枠をも飛び超えた“ワールド・クラス”の1枚として選ばれるべき「スムーズフュージョン」の名盤である。

 でも,だからこそ惜しまれる「T−スクェアの個性の薄まり」。原因はバンドのフロントメンである安藤正容伊東たけしが,河野啓三坂東慧の同列で演奏した結果だと思う。あるいはベース田中普吾の存在感の高まりにあると思う。

 ズバリ『TREASURE HUNTER』におけるバンドの比率は,安藤正容伊東たけし河野啓三坂東慧田中普吾=5:5になっている。
 ここまで安藤正容伊東たけしが献身的に“バンドの一員”として機能したのは『NATURAL』以来ではなかろうか?

 長年のスクェア・ファンとしては,T−スクェアの“黄金比”は,安藤正容伊東たけし河野啓三坂東慧田中普吾=6:4でなければならないと信じている。5:5になると「T−スクェアの個性」が急激に薄められてしまう。

 これから書くのは坂東慧への注文でもなんでもない。坂東慧の“スクェア愛”は『TREASURE HUNTER』からも十二分に伝わってくる。
 『TREASURE HUNTER』の「完成度の高さ」は,単衣に坂東慧の“成熟”の賜物である。『TREASURE HUNTER』が『NATURAL』してしまったのは,坂東慧がついにラス・フリーマン・クラスの高みへと達した結果なのかもしれない。

 『TREASURE HUNTER』において,坂東慧T−スクェアを「内からではなく外から見つめている」ように思う。T−スクェアをCOOLに分析して,世界水準に足りない何かを付けたし,世界水準に要らない何かを引いている。

 そう。現「河野坂東時代」のT−スクェアは,敢えてチャレンジする必要などない圧倒的な地位とバンド・サウンドを有する,世界有数のフュージョン・バンドに肩を並べたのだと思う。
 リッピントンズ…。スパイロ・ジャイラ…。イエロージャケッツ…。フォープレイ…。そしてT−スクェア…。

 でも繰り返す,だからこそ惜しまれる「T−スクェアの個性の薄まり」。『TREASURE HUNTER』とは「宝探し」の意味ではなかったのか? もっと「冒険」すべきではなかったのか?

TREASURE HUNTER-2 管理人には『TREASURE HUNTER』は「安定」に思える。『TREASURE HUNTER』は現「河野坂東時代」の集大成に思える。

 全力でアクセルを踏み込んでいない『TREASURE HUNTER』が何だか物足りない。ワクワク感がない。おっとりして,丸くなってしまった。
 『TREASURE HUNTER』を聴いていると,いつものT−スクェアで感じる春夏ではなく“秋”を感じてしまう。哀愁を帯びている。真剣に生真面目に作り込みすぎて,安藤さんと伊東さんが“暴れ回る”スペースが足りていない。う〜む。これって欲張りすぎでしょうか?

 管理人の結論。『TREASURE HUNTER批評

 『TREASURE HUNTER』は,フュージョン好きとしては,緻密なアレンジでこれ以上を求めようがないぐらいの快作だと認める。
 ただし,フュージョンではなくT−スクェア好きとしては,どうにももどかしい。明るく楽しいハッピー・ソングは【TREASURE HUNTER】【CHOPS!!】【SCISSORS PAPER ROCK】の3トラックのみ。【LAST SCENE】は「涙ちょちょぎれる」名バラード伊東たけし河野啓三の名コンビ再び〜。あれ,管理人は無いものねだりなのか?

 言葉が適切かどうか,この言葉で伝わるかは分からないが「アナログ」へ帰ってきてほしい。「アナログ」へ留まっていてほしい。
 T−スクェアのデジタル路線よ,この辺で止・ま・っ・て・く・れ〜。

  DISC 1 (CD)
  01. Treasure Hunter
  02. Chops!!
  03. Metro 7
  04. Night Light
  05. 7-6-5
  06. Pearl of the Adriatic
  07. Double Rainbow
  08. Scissors Paper Rock
  09. Last Scene

  DISC 2 T-SQUARE LOOK BACK second half of 2015 (DVD)
  01. Prologue
  02. T-SQUARE Live at「VOYAGE to Jarasum」
  03. Truth
  04. Travelers

(オレンジレディ/ORANGE LADY 2016年発売/OLCH-10003-4)
★【初回生産限定盤】SACDハイブリッド盤+DVD 2枚組
★【初回生産限定盤】三方背BOX仕様
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア / PARADISE5

PARADISE-1 2015年のT−スクェアの夏は企画盤の『DOLPHIN THROUGH』で“お茶を濁して”終わりだと思っていた。

 もっとも,それでいいと思っていた。『DOLPHIN THROUGH』は,管理人のこの夏最大のお気に入り。前作『NEXT』の完成度の高さを考えても,そう簡単にハイ・レベルな新曲なんて作れないのではなかろうか?
 それにニュー・アルバムのリリースが遅れると,もしや待望久しい“冬CD”の発売が期待できる? 『DOLPHIN THROUGH』に続く毎年恒例のオリジナル・アルバムが出ないとしてもプラス思考で受け入れていた。自分の中で消化できていた。
 だ・か・ら41枚目のオリジナル『PARADISE』のリリース情報を目にしても「ああ,やっぱり出るんだ」ぐらいのものだった…。

 しかし,その考えが甘かった。『PARADISE』を聴いてみて,自分の考えが浅はかであることを反省した。安藤正容は,管理人の“遥か上”を行っていた。
 ズバリ『PARADISE』は,2015年の夏に絶対発売すべき“夏CD”であった。『NEXT』とはまた違った感じで攻めてきた『PARADISE』のスクェア・サウンドが最高に気に入った!

 では『PARADISE』の何が最高なのか? それは「日本の夏の原風景」というメッセージ性である。
 『PARADISE』に集中すればするほど「日本の夏の原風景」が浮かび上がってくる。『PARADISE』という音楽を聴いていると「日本の夏」を描いた映画を見せられているような気分になる。

 昨年の夏もあれば,遠い記憶の子供の頃の夏もある。酷暑もあれば冷夏もある。昼にはセミが鳴いていれば夜には雷が鳴っている。ピンポイントでどの曲がどうとは言えないが『PARADISE』は“夏の日のBGM”として“さらりと”仕立て上がられている。

 これには『PARADISE』の曲順の流れとかも影響している。そう。1曲目から9曲目までで「初夏から晩夏」あるいは「夏の日の1日」を時系列で並べてきている。
 これから夏が始まるぞ,という【MYSTIC ISLAND】でスタートして,ラストの【夏の終わり】で別れを惜しむ。ここに1つの物語がある。

 少年の頃の“昔懐かしい夏休み”というよりも,大人になってからの“数日間の短い夏休み”の方がイメージとして近い。
 こんな感覚は過去のスクェアの“夏CD”にはなかった。例えば『LUCKY SUMMER LADY』『うち水にRAINBOW』『ADVENTURES』『R・E・S・O・R・T』『夏の惑星』などとは明らかに雰囲気の異なる「河野坂東時代」の“夏CD”!

 T−スクェアの“新・夏CD”『PARADISE』は「現在進行形」のT−スクェアらしさが詰まったアルバムだと思う。
 T−スクェア定番の王道と「変わらないために変わり続ける」変化のバランスが高いレベルで両立できている。徹底的に軽快なメロディにこだわりつつも,隠し味的にギミックで無機質なリズムで遊んでくる〜! 最高〜! 大好き〜!

 「Mr.T−SQUARE」こと坂東慧ドラムとシーケンサーによる打ち込みのコンビネーションが聴き込めば聴き込む程に面白い。メロディアスでファンキーで踊れる変拍子のドラミング
 そんな坂東慧作の全5曲が素晴らしい。そして安藤正容のタイトル・トラックも素晴らしい。しかし今ではスクェアメロディー・メーカーと言えば河野啓三のことである。
 『PARADISE』のハイライトは,河野啓三作曲の【THROUGH THE THUNDERHEAD】と【ETERNAL GLORY】である。とんでもない名曲の誕生だと思っている。

PARADISE-2 『DOLPHIN THROUGH』だけでも最高の夏を過ごせたと思う。そこへ“本命”の『PARADISE』を出してきた。
 加えて本田雅人から『SAXES STREET』』まで出た! 「本田期」そのまんまなスクェア・サウンドの『SAXES STREET』! こんな贅沢な「スクェアと過ごす夏」は久々である。

 ここで願わくは,上記「黄金のトライアングル!」に続く“大本命”の「河野坂東時代」の“冬CD”が発売されてこそ,安藤正容が練り上げた『DOLPHIN THROUGH』で“お茶を濁す”プランニングが結実する。
 そう。『PARADISE』は『DOLPHIN THROUGH』の“出涸らし”などではなかった〜!

 『STARS AND THE MOON』の録音前には『うち水にRAINBOW』と『ADVENTURES』の夏2枚か。よ〜し。『DOLPHIN THROUGH』と『PARADISE』が来たから,今度こそ冬だな。「日本の夏,妄想の夏〜」。
 2015年の「猛暑」は『DOLPHIN THROUGH』『SAXES STREET』『PARADISE』の3枚を聴いて妄想しま〜す。

PS 本田雅人の『SAXES STREET』が48分36秒。T−スクェアの『PARADISE』が48分59秒。70分が標準時なご時世でこんな偶然ってあるんだなぁ。いいや,偶然ではなくご縁が続いているのです!

  DISC 1
  01. Mystic Island
  02. Vivid
  03. Paradise
  04. Through The Thunderhead
  05. 彼女と麦わら帽子
  06. Eternal Glory
  07. Knock Me Out
  08. Night Cruise
  09. 夏の終わり

  DISC 2 DVD
  01. First Impression
  02. Surfin' On The Sky
  03. Special Digest @TOYOSU PIT 2015/5/26

(オレンジレディ/ORANGE LADY 2015年発売/OLCH 10001〜2)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】ボーナスDVD付 2枚組
★【初回生産限定盤】三方背BOX仕様
★音匠仕様レーベルコート

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ザ・スクェア×T−スクェア / DOLPHIN THROUGH4

DOLPHIN THROUGH-1 その昔,JIMSAKU時代のカシオペアに,ミュージック・カセット限定発売『AIR SKIP“ON THE AMERICAN FM WAVE”』(以下『エアー・スキップ』)なる企画盤があった。

 『エアー・スキップ』がプレミアムだった。下手すると『MINT JAMS』以上に聴きまくったかもしれない。とにかくカッコイイ。
 実在の某女性DJのナレーションが,曲とクロスし絶妙にリズムと重なっていく。特にA面ラストの【朝焼け】でのラストなんかはドンピシャリであった。

 もう一つ。『エアー・スキップ』にはCD音源化されていない【アイズ・オブ・ザ・マインド】と【スペース・ロード】の未発表ライブ音源が入っていた。
 【アイズ・オブ・ザ・マインド】は向谷実キーボードの音色が好みではなかったが【スペース・ロード】に関してはカシオペアの全部の【スペース・ロード】の中で,あのテイクが一番だと信じている。野呂一生の“2番のギターソロ”の,あのワクワク感とゾクゾク感こそがカシオペアなのだ。

 おお〜っと,この記事は「ザ・スクェア×T−スクェア」名義の企画盤『DOLPHIN THROUGH批評なのに,カシオペアと『エアー・スキップ』について熱く語ってしまった。
 でもしょうがない! 『DOLPHIN THROUGH』について書こうと思えば『エアー・スキップ』に触れないわけにはいかない! だって『DOLPHIN THROUGH』はスクェア版の『エアー・スキップ』なのだから…。

 そう。『DOLPHIN THROUGH』は,スクェア版のDJスペシャル・コンピレーション! ハワイのFMラジオ局で流れそうな,スクェア&メンバーのソロ・アルバムから,夏,サーフィン,ドライブという3つのキーワードで選ばれた12曲に,書き下ろしの新曲がボーナス・トラックが3曲エンディングで流れる。プレミアム。

 やはり自分の好きな曲がラジオでオンエアされるのは喜びである。オンエアされた曲をCDで持っている。家のオーディオ・システムで聴く方が曲としては楽しめる。でもでも…。音が悪くてもフルコーラス流れなくても「ラジオから好きな曲が流れ出す喜び」は格別だ! 別格だ!

 『DOLPHIN THROUGH』を聴いていると,そんな疑似体験ができてしまう。次にどの曲が流れてくるか分かっていてもドキドキする。DJの軽妙な曲紹介と予想外のフェードインとフェードアウトが『DOLPHIN THROUGH』の最大の聴き所なのである。

DOLPHIN THROUGH-2 自分なら選曲しなかったであろう【CALERA】【LABYRINTH OF LOVE】【LEAVE ME ALONE】が“愛おしく”感じられる。他人の選曲した「オンエア・リスト」は,その人の頭の中を覗いているようで楽しくなってくる。
 いいや,覗くと来れば,本当に懐かしい「鈴木英人」のイラストが,その昔の「FMステーション」を読んでいるような気分になってくる。楽しい。

 2015年のスクェアは,いつもは春先に発売される新作のリリース情報が4月になるまで出て来なかった。2015年は『DOLPHIN THROUGH』で“お茶を濁して終わり”かと思っていた。そんな経緯もあって『DOLPHIN THROUGH』に,そこまで期待してはいなかった。
 だが,完全にツボを突かれた。魂を鷲掴みされた。『PARADISE』の発売前に『DOLPHIN THROUGH』で『PARADISE』を迎えた気分である。ヤッター!

 ただし『DOLPHIN THROUGH』には【アイズ・オブ・ザ・マインド】と【スペース・ロード】のようなプレミアムな音源=新曲はありませんでした。新曲で一番良かったのは(新曲ではない)安藤正容作の“ジングル”!?

PS 残念ながら手放してしまった“お宝”『エアー・スキップ』。いつか必ず取り戻します!

    Solid Sky, Surf Break Side
  01. Hawaiian Breeze (Jingle)
  02. OMENS OF LOVE
  03. COPACABANA
  04. BOUNDLESS SKY
  05. CALERA
  06. FACES
  07. PICK UP THE PIECES

    Romance, at Twilight Beach
  08. Honolulu Dreamin' (Jingle)
  09. LABYRINTH OF LOVE
  10. Go For It
  11. HAYABUSA -THE GREAT JOURNEY(KISEKI NO
     SEIKAN)-

  12. Mr. MOON
  13. The Bird Of Wonder
  14. LEAVE ME ALONE
  15. First Impression
  16. Surfin' On The Sky
  17. A Wondrous Story

(ヴィレッジ/VILLAGE 2015年発売/VRCL-10124)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(ライナーノーツ/柴田大輔)
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア / NEXT5

NEXT-1 『NEXT』でT−スクェアが一段と“軽くなった”。
 (お断り:ジャズフュージョン批評において「軽い」とは褒め言葉であり「薄い」とは同義語ではありません)。

 “軽くなった”理由を管理人なりに分析してみると,最大要因としての「リズムが軽い」。坂東慧があくまでも“軽やかな”ドラミングに徹している。

 ここまで「軽く」感じるのは,前作『SMILE』が,3人のベーシスト+2人のドラマー+1人のパーカッショニストが入れ替わる“超重量級のリズム隊”の反動なのかもしれない。
 でもそれってこじつけで,本当に『NEXT』の「リズムが軽い」。例えばロック・チューンの【YOU’RE THE ONE】にしても以前のロック・チューンと同じバスドラではない。坂東慧が敢えて“叩きすぎない”スカスカの音空間を演出している。

 ではなぜ坂東慧は“叩きすぎない”ようにプレイしたのか? これこそが“スクェア・メロディーのDNA”であり『NEXT』で,次なるステージに到達した“黄金のスクェア・メロディー”なのだと思う。
 そう。『NEXT』は,往年の“スクェアらしさ”を残しつつも,新しい“スクェアらしさ”を追い求めた,良く言えば「意欲作」であり,悪く言えば「実験作」である。

 個人的には『NEXT』における「実験」は大成功!だと思う。かってこんなにも伊東たけしEWIを吹きまくったアルバムがあったであろうか? アルバムの半分(全10曲中5曲)がEWIである。“こだわりの”伊東たけしEWIをメインに持ってきている。
 そう。ここが『NEXT批評の肝! “軽さ”を追求した結果としてのEWIメインの必然性なのであろう。

 安藤正容もまたそうである。これはここ数年というか,もうここ10年ぐらいのことなのだが,安藤正容は一切“スクェアっぽい”曲を書かなくなってしまった。現T−スクェアの中で一番“スクェアっぽくない”のが安藤正容の作曲だと思っている。
 …な・の・に安藤正容ギターに,以前にも増して“スクェアっぽさ”を感じてしまう。

 『宝曲』『夢曲』『虹曲』を制作したくらいに安藤正容は“現「河野坂東時代」のT−スクェア”を愛しているのだが,そんな安藤正容の“スクェア愛”が河野啓三坂東慧のオリジナルを通して伝わってくる。
 かって自分が作り上げた“スクェア・メロディーのDNA”を拡大した,河野啓三坂東慧の“スクェア魂”に共鳴している。

 『NEXT』で感じる“軽さ”こそが“伝統のスクェア魂”! 『NEXT』こそが「変わらないために変わり続ける」“スクェア魂”の真骨頂! 単純に「音の厚み」の問題ではないのだ。

 そんな「意欲作」にして「実験作」な『NEXT』の評価は,前半5曲の印象で二分されるように思う。1曲目と4曲目と5曲目の【YOU’RE THE ONE】【SNOW WALKER】【魂の肖像】のハード・ロック路線に寄るか,それとも2曲目と3曲目の【THANK YOU】【SHINE】のポップ路線に寄るか,で『NEXT』から受ける印象は変わってくると思う。だ・か・ら「意欲作」にして「実験作」。
 前半5曲と限定的に書いたのは,後半の6曲目から10曲目までは“いつもの”スクェア印なのでご安心を〜。

 …と,ここまで書いてあれなのだが『NEXT』で感じる変化は,例えば『T−SQUARE』や『BLOOD MUSIC』のような表面的で分かりやすい変化ではない。
 そうではなくて,もっと深い部分で“地殻変動”が起きているような…。例えば『S・P・O・R・T・S』や『GROOVE GLOBE』のような,一聴すると「王道」なのに,よくよく聴いていくと相当な問題作のような…。

NEXT-2 うん。スクェアのファン歴30年オーヴァーな管理人をしてここに宣言してしまおう!
 『NEXT』は,後々語り継がれるであろう「スクェアの歴史上の分岐点」となり得るアルバムである!
 『NEXT』前,『NEXT』後,と区別されるべき大名盤である!

 『NEXT』には,王道をしっかりと継承しつつ“新しいスクェアの芽”が随所に表われている。管理人は大地震の予兆は感じ取れないが,スクェア内で起こっている大地震の予兆は感じている。もしハズレていたらごめんなさい。

 それにしても『NEXT』のキラー・チューン3曲=【SHINE】【WISH】【NEXT】全てを作曲した坂東慧は素晴らしいソング・ライターである。坂東慧こそが「Mr.T−SQUARE」であろう。

 スクェアライブのクライマックスで流れてほしい『WINGS』の【THE BIRD OF WONDER】。オープニングで流れてほしい『SMILE』の【OPEN THE 35TH GATE】と来て,アンコールのラストで聴きたい『NEXT』の【NEXT】。

 振り返るとそこには坂東慧。“軽やかな”坂東慧。「Knock! Knock!」な坂東慧坂東慧の『NEXT』がT−スクェアの『NEXT』であると確信する。

  DISC 1 (CD)
  01. You're The One
  02. Thank You
  03. Shine
  04. Snow Walker
  05. 魂の肖像
  06. WISH
  07. Kiss and Cry
  08. Eagle Spear
  09. I Stand Alone
  10. NEXT

  DISC 2 (DVD)
  01. Victory
  02. Future Maze

(ヴィレッジ/VILLAGE 2014年発売/VRCL-10117-8)
★【初回生産限定盤】SACDハイブリッド盤+DVD 2枚組
★【初回生産限定盤】三方背BOX仕様
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T−スクェア・プラス / ヒストリー4

TRUTH 21CENTURY-1 『宝曲』『夢曲』『虹曲』と続いた,T−スクェアの“恒例・秋の風物詩”セルフカヴァー・シリーズ。
 第4弾となる『HISTORY』(以下『ヒストリー』)は『宝曲』『夢曲』『虹曲』で貫かれた“現「河野坂東時代」のT−スクェア”のコンセプトとは異なる実に12年振りの「T−SQUARE PLUS」名義でのセルフカヴァー
 そう。「T−SQUARE PLUS」名義はT−スクェアの「ハードロック・プロジェクト」!

TRUTH 21CENTURY-2 しか〜し『ヒストリー』の「T−SQUARE PLUS」は『TRUTH 21CENTURY』の「T−SQUARE PLUS」にあらず。
 「T−SQUARE PLUS」が“看板倒れ”。ズバリ『ヒストリー』ではハードロックできていない。どれもこれもがミディアム・テンポへスロー・ダウン。
 これってフュージョンがハードロックに振れたではなくフュージョンスムーズ・ジャズに振れただけ?

TRUTH 21CENTURY-3 特に“ギンギンの”【PRIME】1曲だけを期待していたから【PRIME】がミディアム・テンポで流れた瞬間『ヒストリー』の全てがアウト。個人的にはかなりゲンナリ。
 でも収穫は【11月の雨】と【TERRA DI VERDE】の2曲。奇しくも2曲とも和泉宏隆作曲とは「T−SQUARE PLUS」の一人主人公=安藤正容の“狙いが外れた”?

 どうやら『ヒストリー』がイマイチな理由はこの辺にあるように思う。『ヒストリー』は演奏もアレンジも超一流。でも微妙に少しずつ“狙いが外れた”感覚。

TRUTH 21CENTURY-4 微妙な感覚の狂いは,上述した「安藤正容作曲の選曲ミス→それに合わせたミュージシャンの人選ミス」。
 どうせならもっとビッグネームを起用してほしかった。特に伊東たけしと被るアルトサックスの代役には,せっかくリッキー・ピーターソンと演るのならデヴィッド・サンボーンで決まりしょ? デヴィッド・サンボーン伊東たけしのアイドルであるわけだし。デヴィッド・サンボーンが吹くのなら“吹きたがりの”伊東たけしも気持ちよくEWIに専念できたでしょうに…。

 期待の「ハードロック・プロジェクト」でもなく「和泉宏隆作曲」だけがハマリ「デヴィッド・サンボーン不在」の『ヒストリー』に『TRUTH 21CENTURY』で一世を風靡した「T−SQUARE PLUS」名義は似合わない。

TRUTH 21CENTURY-5 事実『ヒストリー』の真実は「安藤正容ソロ名義」と呼んでもよい。あるいは「安藤正容 & フレンズ名義」そのものである。

 そう。『ヒストリー』の聴き所は,安藤正容がロック・ギターをかき鳴らしている瞬間にある。安藤正容ファンにとって『ヒストリー』は,安藤正容ソロ以上に“安藤正容を感じる”1枚だと思う。

TRUTH 21CENTURY-6 さて『ヒストリー』の聴き所が安藤正容であるならば『ヒストリー』の見所は特典DVDの5分7秒。
 ああ,やっぱり。リッキー・ピーターソンの口から飛び出す『ヒストリー』のキーワード“スムーズ・ジャズ”! ああ,やっぱり。『ヒストリー』に「T−SQUARE PLUS」名義は似合わない。

PS 特典DVDの2トラック目。【DVD INFORMATION】に目が釘づけ。シューティング・ライブの映像は“超・絶景”でしたよ。

  Disc 1 (CD)
  01. 11月の雨
  02. HISTORY
  03. 夜明けのビーナス
  04. YOUR CHRISTMAS
  05. LANDSCAPE
  06. PIOGGIA DI CAPRI
  07. PRIME
  08. TERRA DI VERDE
  09. HIGH TIME

  Disc 2 (DVD)
  01. Behind the Scenes of T-SQUARE plus 「HISTORY」
  02. DVD Information

(ヴィレッジ/VILLAGE 2013年発売/VRCL-10112〜13)
☆SACDハイブリッド盤+DVD仕様
★【初回生産限定盤】4種ジャケットカード&フレーム帯仕様
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア・スーパーバンド / スマイル4

SMILE-1 T−スクェアの35周年記念は“T−スクェア・オールスターズ”=T−スクェアスーパーバンド・アゲイン!
 安藤正容伊東たけし河野啓三坂東慧の現メンバー4人に加えて,仙波清彦田中豊雪則竹裕之須藤満宮崎隆睦の歴代メンバーの代表格5人+レギュラー・サポートの田中普吾が合体した,総勢10人のスーパーバンド! これぞ“極上の35周年記念盤”である。…と,書き出すはずであった。

 しかし正直,手放しでは喜べない心理状態。事実『SMILE』(以下『スマイル』)のリリース情報が伝わってくる度に期待以上に不安が増していった。
 まずはスーパーバンドバンド・メンバー。 前回のスーパーバンドから和泉宏隆が落選,予想通り本田雅人松本圭司も不参加の“金・飛車・角・落ち”SQUARE
 特に『WONDERFUL DAYS』最大の功労者であった和泉バラードが聴けないのは痛い。楽しみの3割減は痛すぎる。

 次にアルバム・タイトル=『スマイル』。T−スクェアで『スマイル』と来れば【SMILE SMILE SMILE】を連想してしまう。そして【SMILE SMILE SMILE】と来れば『DISCOVERIES』を連想してしまう。管理人にとって『DISCOVERIES』とは【かわらぬ想い】1曲のために聴くアルバム。印象が薄い予感が?

 理由は分かっている。これは精神衛生上の自己防衛である。過剰な期待を抱きすぎてはいけない。「ZEPP FUKUOKA」でのライブに行くんだから盛り上がってもらわないと。『WONDERFUL DAYS』が極上品だったんだから『スマイル』にも続いてもらわないと。ETC
 そう。勝手に崖っぷちに立たされてしまった安藤正容安藤さん,失敗は許されないのだぞ〜。

 …でっ,本日,発売日当日に届いた『スマイル』を3週聴いた(アマゾン,いい仕事するようになりました!)。うん。喜びよりも安堵感。繰り返し聴く中で魅力もにじみ出てきた。バラードがもっと良ければスルメ盤になったかも?の星4つである。

 『スマイル』にはキラー・チューン2曲入り=【OPEN THE 35TH GATE】と【PARADIGM】。何と何と!2曲とも坂東慧作曲であった。
 絶対・安藤正容作と思った【OPEN THE 35TH GATE】のメロが堪らない。爽やかなギター・フュージョン系で笑顔&元気&ハッピー・ソング。「SQUAREの王道・ソング」は今や安藤正容ではなく坂東慧のものである。
 【PARADIGM】は「フィーチャリング則竹裕之」! 同じドラマーだからこそ,そして尊敬する先輩後輩ドラマーだからこそできた坂東慧“外し”! 坂東くんが自分で叩かずに則竹さんに叩いていただくアイディアが秀逸すぎで参ってしまった→そんな坂東プロデュースの期待に応える則竹裕之ドラミングが凄すぎ〜。まだまだ坂東慧ドラマー則竹裕之とでは「格」が違う〜。

SMILE-2 管理人の結論。『スマイル批評

 『スマイル』のT−スクェアスーパーバンドは(仙波清彦効果なのか?)初期スクェアが匂い立つ。スクェアを聴き続けて30数年経つのだが,こんなに懐かしさを覚えたのは初めての感覚である。

 極端に言えば仙波清彦の時代から和泉期〜本田期〜松本期を“すっ飛ばして”いきなり現スクェアまで“ワープ”した感覚? 室町時代の次がいきなり明治維新を迎えた感覚? 信長〜秀吉〜家康が欠落しての坂本龍馬だ,伊東さん?
( つまりはセッションバンドからスタートした「ざっくばらんでごった煮でわけのわからなさ」。なのに聴きやすいんだよなぁ。あっ,だからスルメ候補に感じたんだ<自ら納得> )。

 そう。“T−SQUAREスーパーバンドの真実は“THE SQUAREスーパーバンド。現メンバーが旧メンバーの演奏をイメージして曲を書けば,旧メンバーが現メンバー・タッチで演奏している。バンドに35年の歴史あり。

PS こんなにも初期スクェアを意識してしまったのは安藤正容が“語り尽くす”特典DVDを見てしまったせい? 一気に記憶が蘇る素晴らしい編集でした。バンドに35年の歴史ありパート供

  Disc 1 <CD>
  01. Open The 35th Gate
  02. Believe
  03. Departure 101
  04. Bright City
  05. Temps, 10 p.m.
  06. Paradigm
  07. Fine Play!
  08. 微笑みを忘れない
  09. あの夏のように

  Disc 2 <DVD>
  01. History of T-SQUARE

(ヴィレッジ/VILLAGE 2013年発売/VRCL-10109〜10110)
★【初回生産限定盤】SACDハイブリッド盤+DVD 2枚組

★【初回生産限定盤】三方背BOX仕様
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T−スクェア / 虹曲(にじのうた) 〜T-SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜5

NIJINOUTA - T-SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL-1 大西順子の引退ライブを皮切りに,ジャズと言えば矢野沙織で,フュージョンと言えばDIMENSIONで,頭の中一色となった「秋のLIVE WEEK」を過ごした管理人。
 ライブの予習を兼ねた“本命1”矢野沙織の『ANSWER』と“本命2”DIMENSIONの『25』をヘビロする間も,心の中にはず〜っと思い続ける“別の愛人”がいた。

 そう。T−スクェアの新作『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』を“つまみ喰い”〜。“つまみ喰い”が美味しい〜。

 本来ならT−スクェアは“本命3”(いいえ,管理人の本当の本命?はキース・ジャレットパット・メセニーその他もろもろ。T−スクェアは“本命10?”)と書くべきでしょうが“別の愛人”呼ばわりには訳がある。
 そう。『虹曲』は『宝曲』『夢曲』と同じシリーズの第3弾にしてコンセプト違いの第1弾。『宝曲』『夢曲』のコンセプトは現「河野坂東時代」のT−スクェアによるリメイク集。だから良かった!!

 そこへ飛び込む『虹曲』での“掟破りな”「スペシャル・ゲスト入り」の大発表! 安藤正容伊東たけし河野啓三坂東慧のメンバー4人に+田中晋吾の5人バンドが「T−SQUARE」の看板を名乗れるはずではなかったか!? 「河野坂東組」でのセルフカヴァーでないと意味ないじゃん!? これぞ「過去最大級の問題作」!?

 なになになにぃ,LOUDNESS高崎晃日野賢二東儀秀樹宮本笑里DIMENSION勝田一樹COBABOWWOW山本恭司山下洋輔のビッグ・ネーム集団。スクェア仲間の himebowさんのブログ 同様,管理人も「腰抜かす〜」なビッグニュース
 唯一知らなかったのが光田健一さん。この方,なんとAKB48の楽曲提供や編曲やプロデュースで大活躍。『虹曲』と書いて『にじのうた』と呼ばせるAKB商法のパクリは,ついにピアニストまでパクってしまった〜? 頑張れ,ヴィレッジ → ソニー → 乃木坂46=AKBの公式ライバル〜。

 そう。『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』は,T−スクェアの“異種格闘技盤”!
 同じフュージョンとして土俵に上がるDIMENSION勝田一樹は共演歴も多いしいいとして“異種格闘技”ならこの人=山下洋輔ジャズ・ピアニストだからいいとして,日野“JINO”賢二も文句なしにいいとして…。

 あちゃ〜,ラウドネスでしょ? バウワウでしょ? 日本のロック・ギタリストの両雄でしょ? 安藤さんが大ピンチ。元々,アンチ・セルフカヴァー派の管理人としては,栄光の本田カラーが“色褪せ”しそうで大ピンチ。
 どうせやるなら徹底的に崩してくれ〜。大好きな【FACES】【RADIO STAR】【PLAY FOR YOU】【BIG CITY】に本田雅人のイメージが残りませんように。またも思い出が汚れるから。
 尤も【KNIGHT’S SONG】の“ロックン・ロール”と【TEXAS KID】の“大暴れ”だけはちょっと聴いてみたい気もする!?
 そう。『宝曲』と『夢曲』の時もそうでしたが,長年のファンとしては“勝手知ったる”セルフカヴァー集の方が新作オリジナル以上に緊張するものなのです!

NIJINOUTA - T-SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL-2 さて,前置きが長くなってしまいましたがズバリ書きます。管理人の『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜批評

 心配無用の『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』。管理人は『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』を支持いたします。
 『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』は,きちんと“現「河野坂東時代」のT−スクェア”に仕上がっています。凄い&凄い。
 こんなに素直に『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』が耳に入ってくるとは予想していませんでした。スーッとねっ。

 理由はスペシャル・ゲスト陣の「ピンポイント」フィックスはアデランス。当然ながらゲスト陣もメロディ・ラインを主役の一人として演奏していらっしゃいますが,ゲスト陣の「見せ所の聴かせ所」=事前に用意されたソロ・パートのみ。「もちは餅屋」であくまでもゲストはゲスト扱い。“伝統のスクェアメロディ”は現スクェアのメンバーがリードを取っている。だから良い!!リターンズ!!

 単純に比較すれば,過去のセルフカヴァー集である『REFRESHEST』『MISS YOU IN NEW YORK』『TRUTH 21CENTURY』『T COMES BACK』のどれ以上に良い! 基本「オリジナル・アレンジに忠実」が貫かれていることから『宝曲』『夢曲』と比較しても遜色ない。
 『宝曲』『夢曲』『虹曲』の「セルフカヴァー三部作(今のところ)」に関して言えば,好きな曲が入っているかどうかで選んで差し支えない,と断言してしまおう。

 それ位に『虹曲』でも「河野坂東組」を“堪能”できます。『虹曲』が“異種格闘技盤”というコンセプトだったからこそ“現スクェアの味”が余計に出たのかなぁ。安藤さんのギターが,伊東さんのアルト・サックスEWIが,河野くんのキーボードが,坂東くんのドラムまでもが,超豪華スペシャル・ゲストに負けじと“前へ前へ”〜。うぉ〜。めっちゃ振り切れている〜。

NIJINOUTA - T-SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL-3<br>
 『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』の「完璧な人選と完璧な選曲」からすると『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』は単なる思い付き以上の“異種格闘技盤”。事前に演奏のイメージがスクェア側とゲスト側の双方で共有できていたように想像する。
 管理人が一番期待していた山下洋輔TEXAS KID】でのフリー・ジャズな“荒行”がお見事(ただし,肘打ちが炸裂したなのかどうかは判別できませんが。もしも〜,あ〜)。

 「河野坂東組」での記念写真であった『宝曲』。ファン投票の『夢曲』。そして“異種格闘技盤”なコンセプトCDの『虹曲』。3作目ともなると相当に企画を練り上げたのでしょうね。【TEXAS KID】の音がそう語っています。

 そんな中,管理人のしょぼいアンテナに引っ掛かったのは“ノーマークの”2曲。東儀秀樹の【遠雷】と光田健一の【NIGHT DREAMER】。
 東儀秀樹の使用楽器=篳篥(ひちりき)なるもののパワーなのか?【遠雷】が“大化け”している。なんとも“アンニュイ”【遠雷】の世界。伊東たけしフルートが,これまたいいんだよなぁ。
 そして,管理人が初めて聴いた“ブリリアント”な光田健一ピアノがインテリジェンス。この人,もしかして(もしかしなくても)タダモノではない? 間違いなくスクェア史上最高の【NIGHT DREAMER】に仕上がっています。

 他には【FACES】の高崎晃はメタルどうした? 綺麗で上手いが「ラウンドネス」のパンチが?薄味。【BIG CITY】の勝田一樹ディメどうした? フラジオも上手いが「超絶技巧集団」のパンチが?薄味なのは,ただただ勿体ないと漏らすばかり…。
 しか〜し『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』には日野“JINO”賢二がいる。こちらもスクェア史上最高の【RADIO STAR】の大名演が収録されている〜。

NIJINOUTA - T-SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL-4 【RADIO STAR】と来れば大名盤NATURAL』収録の「オリジナル・ヴァージョン」「ボーナス8cmCDシングルヴァージョン」「ナチュラル − U.S.ヴァージョン」と熱い演奏がヒートアップし続けて『T−SQUARE LIVE “FAREWELL & WELCOME”』での伊東たけし本田雅人の“サックス・バトル”が最高潮。あれから20年間,ずっとそう信じてきた。

 しか〜し今回,本田雅人の“鉄壁の牙城”を攻略したのが“JINO”のRAP! ハーモニスクなベースでのユニゾンやチョッパー・ベースではなく“NY仕込みの”アメリカンRAPが【RADIO STAR】! 「T−SQUARE,カモン。【RADIO STAR】カモンカモン。イェイ。カモン,カワノ,イェイ,カモン,…」で,管理人の中の「【RADIO STAR】は本田雅人」がついに落城した。

 無茶を承知で意見すると『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』は【RADIO STAR】1曲で“買い”である。
 あぁ,本田さん,このままではいけません。ここは来年の発売予告済=T−スクェアの35周年記念盤『35TH ANNIVERSARY YEAR,SPRING T−SQUARE SPECIAL NEW ALBUM』へ参加しないと〜。

 管理人は,結成35周年記念『T−SQUARE SUPER BAND 2013』への本田雅人の参加というガセネタが実現することを信じています。お願い,安藤さん,お願いだから〜。

PS まずは本田雅人・復帰の前に田中豊雪・復帰を「チキン・ジョージ」で見届けて参ります。管理人の「冬のLIVE WEEK」が近づいてきました。

  01. FACES
  02. RADIO STAR
  03. 遠雷
  04. ROMANTIC CITY
  05. NIGHT DREAMER
  06. PLAY FOR YOU
  07. BIG CITY
  08. Knight's Song
  09. TEXAS KID

(ヴィレッジ/VILLAGE 2012年発売/VRCL-10108)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】3D BOXジャケット仕様
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T−スクェア / WINGS5

WINGS-1 2012年の夏が来た〜。T−スクェアが『WINGS』で夏を運んで来た〜。T−スクェア久々の“夏CD”。それが『WINGS』である。

 さて,T−スクェアザ・スクェアだった頃のアルバムは,ほぼ夏だった。しかしザ・スクェアT−スクェアになってからの印象は,ほぼ春である。事実,管理人の中でスクェアの“夏CD”は『夏の惑星』で終わっている。
 そう。「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」となったT−スクェアのサウンド・イメージは,誰が何と言おうと春なのだ(単にリリース日が春だけのこと?)。

 あれ? 『WINGS』も「ポップ・インストゥルメンタル」なのでは? その通りです。『WINGS』は,実にスクェアらしい,キャッチーでポップメロディ・ライン集。その意味では春に区分けしてもいい。
 しかし『WINGS』に夏を感じる理由は「ハッピー&ピースフル」なメッセージ性。安藤正容伊東たけし河野啓三坂東慧のメンバー4人に田中晋吾も加わって,楽器をマイク替わりに,明るく華やかに“応援ソング”を歌っている。

 「日本もこれから元気になりましょう。羽ばたき続けましょう」という意味で“飛翔する翼”への思いを込めたアルバム・タイトル『WINGS』。名曲【THE BIRD OF WONDER】とは“不死鳥”の意である。
 そう。『WINGS』の真実は,T−スクェアから届けられた「震災復興応援盤」。「ポップ・インストゥルメンタル」の最高峰=『NINE STORIES』の録音は3.11以前。この1年間,T−スクェアのメンバーも「音楽を通して何が出来るか」を考えてきたことだろう。そんな彼らの答えが『WINGS』なのだ。

 海老一染之助・染太郎の「いつもより多めに回しております」ばりな,3割り増しのハイテンションが熱い血潮のメッセージ。でもでも決して押し付けがましくはない。第三者話法連発の説得力。
 『WINGS』のキャッチ・コピーは「愛と癒し,元気や勇気。このアルバムには天使がいるね」。いるいる。ファンタジックで“天使の羽”な『WINGS』を聴いているだけでパワーが出る。

 2012年の夏は「猛暑」予想だが,どんとこい,である。管理人の中では『WINGS』で,すでに夏入り宣言。冷えたビールと『WINGS』があればウナギなしでも乗り切れる? そんな夏を乗り越えた先には,まだ聴こえていないスクェア久々の“冬CD”。

 (これはスクェア仲間の himebowさんのブログ に触発されたせいなのかもしれませんが)イケイケの『WINGS』を10回連続聴き続けていたら,管理人も『STARS AND THE MOON』のような“冬CD”がたまらなく聴きたくなってしまった。
 現「河野坂東」時代のスクェアが“冬CD”を作ったら,一体どんなものが飛び出してくるのだろう? 考えただけでワクワク・ドキドキ&ヨダレ〜。

WINGS-2 ここで勝手にスクェア待望の“新”冬CD発売までのプランニング。

 『STARS AND THE MOON』の録音前には『うち水にRAINBOW』と『ADVENTURES』の夏2枚か。よ〜し。『WINGS』の後にもう1作夏だな。それから冬だな。「日本の夏,妄想の夏〜」。
 2012年の「猛暑」は『WINGS』を毎日聴いて妄想しま〜す。

PS 『WINGS』を購入するなら【初回生産限定盤】が買いです。【TRUTH】のリマスタリングが過去最高。【TRUTH】のロックな音が『WINGS』を更なる“夏CD”へと後押ししてくれますよっ。

  Disc 1
  01. Heroes
  02. The Bird Of Wonder
  03. The Flight Of The Phoenix
  04. Sunshower
  05. 夏の足音
  06. Cheer Up!
  07. Tell Your Story
  08. Sympathy
  09. Flashpacker
  10. Fast Break

  Disc 2 Bonus Disc
  01. TRUTH
  02. UNIVERSO INTERIOR Saudade Mix

(ヴィレッジ/VILLAGE 2012年発売/VRCL-10105-6)
(☆SACDハイブリッド盤仕様+BLU−SPEC CD盤仕様)
★【初回生産限定盤】ボーナスCD付 CD2枚組
★【初回生産限定盤】三方背BOX仕様
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア & ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ / ハーモニー4

HARMONY-1 T−スクェアは「フュージョン・バンド」ではなく「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」。T−スクェア & ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラは「ポップ・シンフォニー・バンド」である。
 そう。「T−スクェア & ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」名義の第2弾『HARMONY』(以下『ハーモニー』)は,企画物には珍しい分厚いコンビネーション。これぞ2作目の強み。これぞバンド・サウンド仕様。だからオーケストラなのか〜。

 ただし『ハーモニー』の演者はロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラであってT−スクェアはゲスト・ソロイスト扱い。大英帝国所縁の“気品あるゴージャスな”バンド・サウンド仕様が鳴っている中で,安藤まさひろの馴染みのギターが鳴り出すと“ホッと一息”する小心者の管理人でした。

 そんな中,やっぱり本田雅人は“オレ様”であった。本田雅人サックスロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの一部であり“リード・アルト奏者”のそれである。シンフォニック! “貫禄の”サックス・ソロに本田雅人の“桁違い”が再確認できる。

 『ハーモニー』の演者がロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラなら『ハーモニー』の主役は安藤まさひろの楽曲群。
 安藤まさひろの“純日本的”な美メロとオーケストラの大編成が織り成す壮大ロマン。全体にスローな演奏ゆえ退屈に思える時間帯もあるが,元来のバラードTOMORROW’S AFFAIR】なら大ハマリ。より深みを増している。

HARMONY-2 管理人の結論。『ハーモニー批評

 『ハーモニー』で渡英した安藤メロディの中に眠る“シンフォニックな響き”がGOO〜。キャッチーなメロディの良さはそのままに,時に“遊び心”をのぞかせるのがGOO〜。
 普段の「フュージョン・バンド」→「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」のT−スクェアでは感じ得ない「ポップ・シンフォニー・バンド」の“奥深さ”に“ニンマリ”である。

 そう。『ハーモニー』でT−スクェアが紳士になった!

  01. TOMORROW'S AFFAIR
  02. PLAY FOR YOU
  03. BANANA
  04. MEMORIES OF ALICE
  05. 明日への扉
  06. GOOD-BYE BLUE WIND
  07. 君はハリケーン
  08. TOMORROW'S AFFAIR (reprise)

(ヴィレッジ/VILLAGE 1993年発売/VRCL-2038)

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T−スクェア / 夢曲(ゆめのうた) 〜T-SQUARE PLAYS THE SQUARE〜4

YUMENOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-1 待てども待てども出てこない。便●でも出産でもない。“愛する”T−スクェアの新作『夢曲(ゆめのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』の話である。

 『夢曲(ゆめのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』とは『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』=全曲・新録音による究極のセルフカヴァー・アルバム『T−SQUARE PLAYS THE SQUARE』シリーズの第2弾。

 通常営業のT−スクェアであれば,新作のリリースの2週間〜1ヶ月前にはWebでの試聴が解禁される。しかし今回の『夢曲』は音源がなかなか表に出て来ない。結局,試聴できないまんま,今日のフラゲの発売日まで待たされた&焦らされた〜。

 ついに訪れた本日フラゲの日。AKB48の【フライングゲット】を口ずさみながら「レコードショップ・まさ」からの帰宅。ゆえに気分は爽快だ。2週間分の詰まりものが一気に“ドバーッと”吐き出された感じ。
 お〜,違う違う。この爽快さは待たされたからではない。『夢曲(ゆめのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』の演奏が爽快なのだ。ただし1週目は。

YUMENOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-2 2週目,3週目と聴き込んでいくと,これはかなりのアレンジいじり? 河野啓三坂東慧の“新手”にどうにも耳が行く。うーむ。どうした。どうしたんだセラビー。『夢曲』には『宝曲』で感じたインパクトを感じない。
 カシオペアの『ASIAN DREAMER』の悪夢が甦りかけた5週目。今度は安藤正容伊東たけしの“新手”に耳が行く。いい。もはやメロメロの首っ丈状態へとトランス。「やっぱスクェア安藤さんと伊東さんだよなぁ」。

 そしてツボにハマッテ余裕が出てきた6週目。管理人は『夢曲』のある秘密に気付いてしまった。そう。『夢曲(ゆめのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』の真実は『夢曲(ゆめのうた) − T−SQUARE PLAYS HIROTAKA IZUMI』。
 『夢曲』全12曲中5曲が和泉宏隆作ではありませんか?(← 注:安藤正容作が6曲という事実は受け付けません。打率の問題です!)普通に聴いていて和泉メロディが,俄然,腎臓にまで食い込んでくる。この無意識での激反応はもしかして,管理人の身体は和泉メロディのDNAで出来ている?

 管理人の結論。和泉メロディはザ・スクェアで演奏してもT−スクェアで演奏しても,結局は和泉宏隆してしまうものなのです。でもそれが分かっていてもバンドとしてはレパートリーから捨てられない名曲の数々。
 バンドの人気曲として和泉メロディがNO.1になることはありませんが,スクェアの名曲ベスト10とかベスト20を選び出そうとすれば,常に上位の半数には和泉メロディが入ってくる。この安定感と高打率はT−スクェア随一。
 今回の『夢曲』でも和泉カラーの払拭などできていません。逆にほら,管理人のように「スクェア和泉有り」を再認識したファンを増殖させたのでは? 『夢曲』には和泉宏隆という“魔物”が住んでいました。まっ,安藤さんはこんな細かいこと一切気にしていませんが?

YUMENOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-3 いや〜,この記事をここまで書いている時点で7週目ですが,完全に“しっくり”きだしちゃいました。特になぜだか伊東たけし
 伊東たけしの素晴らしいEWIは,かつてのリリコン曲のイメージをきっとEWIに覆してしまうだろうな。管理人は『夢曲』でのEWIリリコン以上に好きかも〜。
 そして円熟のサックスの何と見事なことだろう。伊東たけしアルト・サックスこそが,今も昔も“スクェアの顔”なのです。

 ここから先はずらずらとトラック毎にレビューする予定で書き始めましたが『夢曲』聴きながらだと指が止まってしまいます。
 この『夢曲(ゆめのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜批評のモチベーションの一つが『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』で達成した宇宙最速レビュー記録の更新! 早く早くUPしなければ〜。
 そんなどうでもいい見栄の理由でトラック批評は1トラックだけ。管理人がリクエストした念願の【いとしのうなじ批評だけ。

YUMENOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-4 河野啓三がやってくれました。2作続けて1曲目のイントロを完コピ。【いとしのうなじ】はこうなんです。イントロがフェード・インしてきたところにハイ・トーンで突然始まる「シンセのピコピコ」なんです。そしてバンド全員での「タッタ・タッタラ・タラッタ♪」。特にギタードラムなんです。そこで一音目をハズシそうで外さない伊東たけしの大登場。今回も伊東さん。微妙な一音目を計算どおり狙ってきていますね〜。確信犯ですね〜。
 その後は愛くるしいく抱きしめたくなりチューしたくなるポップな黄金メロディの快演が進行していく中で,どうにも気になる坂東慧の変拍子。ちょっとジャズっ毛が入りすぎているんじゃないの〜。もう。ここだけは嫌いです。
 そうして回ってきた安藤正容ギター・ソロ。これはドデカイ大砲です。ロック少年=安藤正容のエッジを立てて歪に歪ませたカッティング・ギターとラストの伸びる音色の美しさ。ああ〜。この展開が聴きたかった〜。もう大興奮の(坂東くんの新アレンジを除けば)大満足です。
 やっぱり『夢曲』のベストは【いとしのうなじ】で決定でいいと思います。

 …もうそろそろ本当に締め切りの時間切れのようでして…。さよなら・さよなら・さよなら…(by 花雅美秀理風)。

  01. いとしのうなじ
  02. 君はハリケーン
  03. In The Grid
  04. Travelers
  05. Cape Light
  06. Sabana Hotel
  07. Chase
  08. Breeze And You
  09. Lucky Summer Lady
  10. El Mirage
  11. Twilight In Upper West
  12. Little Mermaid

(ヴィレッジ/VILLAGE 2011年発売/VRCL-10104)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】3D BOXジャケット仕様
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア / T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ5

T-SQUARE LIVE FEATURING F-1 GRAND PRIX THEME-1 『T−SQUARE LIVE FEATURING F−1 GRAND PRIX THEME』(以下『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』)。
 このCDタイトルを見て,そしてジャケット写真を見て,たじろいだ。正直,購入意欲がなえてしまった。
 これって『TRUTH』の“便乗商品”? これって眉唾物?

 それでも喜んでお金を払うのが真のファン心理。管理人もCDコレクションの所有欲に突き動かされ,便乗商法だと分かっていながら購入した次第。聴いてやっぱり…。

 『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』は『TRUTH』人気の肖り商品であった。だって内容はパッケージと相反した過去最高の『T−スクェア・ライブ』! 『フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』の商品名など関係ない。

 良かった〜。買わねば一生の損だった。『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』はライブCD名盤であった。
 逆にそれだけに腹が立った。汚された気がした。あの「マクラーレン・ホンダ」「アイルトン・セナ」のジャケット写真は何なんだ〜。スクェアのメンバーがどこにも映っていないではないか〜。
 『NATURAL』なんてオリコンで6位だったんだぞ。黙ってCDを出せば自然に売れる。もはやF−1の力を借りなくともT−スクェアは売れる。CBSソニーの“認識違い”も甚だしい。

 お〜っと,いきなりのハイテンションだが,管理人も反省せねば…。振り返ればT−スクェアライブはハズレなし。CDタイトルに惑わされた自分が恥ずかしい。
 そもそもこのネーミングには,こうなってもしょうがない意味がある。『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』は,特別でスペシャルなライブ盤。

 何が特別でスペシャルかと言うと → T−スクェアの5人に加えてブラスパーカッションが参加 → ブラスパーカッションが参加できるようになったのも『TRUTH』の大ヒットのおかげ → 『フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』のハイライト=人気曲『TRUTH』での大盛り上がりの図式。
 そうかっ,そうだったんだ〜。話はここまで〜。納得終了!?

 『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』の選曲は,ザ・スクェアT−スクェアの(クセある)代表曲の集大成!
 新旧織り交ぜた選曲は,デビューからの昔ながらのファンも【TRUTH】以降の新規参入者も,どちらも両方楽しめるプラチナ・ライブ
 このマニアックな選曲が【TRUTH】での“エナジー・パワー”を強く印象付ける要因か? 狙いなのか? だとしたら凄すぎる!

 管理人的に『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』の聴き所は『NATURAL』からの【CONTROL】と【RADIO STAR】。
 シックな印象だった【CONTROL】と【RADIO STAR】が,こんなにアグレッシブに演奏されると“意表をつかれた感じ”になって長期ヘヴィー・ローテしてました。
 そしてそして,待ってましたの【DOOBA WOOBA!!】! T−スクェアライブの“名物”=須藤満則竹裕之の最強タッグのベースドラム・ソロ! もう“お約束”のコンビネーションとアドリブの連打に失神しそうになります。

T-SQUARE LIVE FEATURING F-1 GRAND PRIX THEME-2 さて,スクェア・ファンにとっての語り草。『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』が,特別でスペシャルなライブとなった意味が別にある。

 伊東たけし本田雅人の“ニアミス”である。『T−スクェア・ライブ “フェアウェル・アンド・ウェルカム”』で正式にフロントの交代をアナウンス。管理人もてっきりそうだと思っていた。
 しかし,知る人ぞ知る,伊東たけし本田雅人の“ニアミス”が『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ』であった。

 スペシャル・ライブの5人のゲストは,コンガパーカッションスティーブ・レイドと4人構成のホーン・セクショントロンボーン村田陽一トランペット荒木敏男菅坂雅彦,そしてそして…。
 アルト・サックス本田雅人! きっとこのライブでの本田雅人の“ハイパー・サックス”に,伊東たけしは心置きなく退団できたし,安藤まさひろも“新生”T−スクェアに思いを馳せたのでは?

 最後にお約束の『T−スクェア・ライブ − フィーチャリング・F−1グランプリ・テーマ批評
 結論を一言。「T−スクェアライブである」。決まったなっ。

  01. STIFF NAILS
  02. MISS YOU
  03. WRAPPED AROUND YOUR SOUL
  04. CONTROL
  05. RADIO STAR
  06. LICKIN' IT
  07. DOOBA WOOBA!!
  08. 脚線美の誘惑
  09. TRUTH
  10. A FEEL DEEP INSIDE

(CBSソニー/CBS/SONY 1990年発売/CSCL1517)

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ザ・スクェア / ザ・スクェア・ライヴ5

THE SQUARE LIVE-1 ザ・スクェア初のライブ盤『THE SQUARE LIVE』(以下『ザ・スクェア・ライヴ』)。

 『ザ・スクェア・ライヴ』は,スタジオ盤では影をひそめてしまった“暴れん坊将軍”だった頃のザ・スクェアの記録である。

 『ザ・スクェア・ライヴ』のヒーローは田中豊雪である。【JAPANESE SOUL BROTHERS】における田中豊雪チョッパー・ベースを友人と何時間に渡って大絶賛したことだろう。桜井哲夫チョッパー・ベースとは異次元のベース・ソロが超カッコイイ。

THE SQUARE LIVE-2 【JAPANESE SOUL BROTHERS】に続く【PRIME】での安藤まさひろギター・ソロもカッコイイのだが…。
 田中豊雪のスーパー・スター級の大熱演で,管理人的にはベース・ヒーローがギター・ヒーローより上になった。

  01. OMENS OF LOVE
  02. MERYLU
  03. ADVENTURES MEDLEY
     a. TRAVELERS
     b. JUBILEE
     c. NIGHT DREAMER
     d. SISTER MARIAN
     e. RODAN
  04. WE'LL NEVER HAVE A TROUBLE
  05. 君はハリケーン
  06. JAPANESE SOUL BROTHERS
  07. PRIME
  08. IT'S MAGIC
  09. FORGOTTEN SAGA

(CBSソニー/CBS/SONY 1986年発売/32DH278)

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ザ・スクェア / オール・アバウト・アス − ベスト・セレクション4

ALL ABOUT US 〜BEST SELECTION〜-1 ザ・スクェア2枚目のベスト・アルバムである『ALL ABOUT US 〜BEST SELECTION〜』(以下『オール・アバウト・アス − ベスト・セレクション』)は『アドヴェンチャー』特需のあれ!

 『アドヴェンチャー』でザ・スクェアを知った人に受け入れられやすい選曲である。
 『ライト・アップ − ベスト・セレクション』と『オール・アバウト・アス − ベスト・セレクション』を聴き比べると,脱・仙波清彦のサウンド指向を感じ取れる。

 個人的には『オール・アバウト・アス − ベスト・セレクション』を買って初めて「スクェアの1期」をCDで聴けるようになったのがうれしい思い出として記憶に残っています(それまでは『ラッキー・サマー・レディー』『ミッドナイト・ラヴァー』『メイク・ミー・ア・スター』『ロックーン』が未購入。『マジック』『脚線美の誘惑』『うち水にRAINBOW』『ライト・アップ − ベスト・セレクション』がミュージック・カセット・テープ版でしたので)。

  01. ALL ABOUT YOU
  02. 君はハリケーン
  03. 脚線美の誘惑
  04. NIGHT DREAMER
  05. カピオラニの通り雨
  06. STIFF NAILS
  07. TRAVELERS
  08. LOVE'S STILL BURNIN'
  09. RODAN
  10. HANK & CLIFF
  11. ハワイへ行きたい
  12. SABANA HOTEL

(CBSソニー/CBS/SONY 1984年発売/30DH163)
(スリムケース仕様)

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ザ・スクェア / トゥルース5

TRUTH-1 5月5日は「こどもの日」。4●歳にして,精神年齢まだまだ子供の管理人のための祝日?
 本日は子供になりきってレヴューします。いやっ,今日みたいな日でないと書けないレヴューがあるのです。勢いで書かないと超恥ずかしい愛聴盤が,童心に戻らないと愛を叫べない愛聴盤あるのです。それが「『TRUTH』(以下『トゥルース』)。
 そう。ザ・スクェアT−スクェア)の代表作です。いいや,J−フュージョンの金字塔です。

 普段は(ブログの中では)硬派の管理人。ジャズフュージョンは眉をひそめて聴いている。アドリブログは「愛するがゆえの辛口批評」がモットーである。
 そんな管理人が公然と「『トゥルース』が好きだ」と叫んだ瞬間の空気感? 想像するに恐怖を覚えてしまう。「このミーハーが」「このトウシロウが」視線が恐いのだ。

 あれっ? これって妄想→被害妄想? 本日は(本日も)ヤバイです。病魔がそこまでキテいます。きっと昨日の「博多どんたく見物」→屋台のはしごのせいでしょう。ええ,どうせ管理人は酒の勢いを借りないと愛を叫べない草食系ですから〜。

 そんなこんなで5月5日は「こどもの日」。GWだけに「旅の恥はかき捨て」? 今晩だけは,恥ずかしさをかなぐり捨て,素直に『トゥルース』愛について語ってみようと思います。

 『トゥルース』がいい。『トゥルース』は安藤まさひろにとって“夢がかなった”1枚だと思う。そう。『トゥルース』は,バリバリのギターフュージュン作。
 ザ・スクェアの顔は伊東たけしアルト・サックスであるが『トゥルース』の顔は安藤まさひろギターなのである。

 安藤まさひろのロックなギターが炸裂する。なんたって『トゥルース』=F−1である。ギンギンの高速チューン【GRAND PRIX】【CELEBRATION】。そして“王者”【TRUTH】。当初はこの3曲ばかりを京葉道路〜首都高速に乗るたびに聴いていた。確かにこの高速チューン3曲が素晴らしい。F−1を狙って作曲した安藤まさひろ恐るべしである。

 しかし『トゥルース』の真の素晴らしさはミディアム・チューン4曲の存在に尽きる。
 ダンス・ビートな【BEAT IN BEAT】と(こちらもなぜかクルマ関連)富士通テンのCM曲【BECAUSE】が実に効いている。未だにライブにかけられることのある定番曲【BREEZE AND YOU】と【GIANT SIDE STEPS】に「負けず劣らず」の名トラックである。
 軽快なのにクセ持ちである。ツボにハマルとさあ大変。メジャー調ではなくマイナー調にもかかわらず,一日中頭から離れなくなる程の「キャッチー&メロディアス」。ジャズフュージョン好きのミディアム好きなら例外なく大好物であろう。
 則竹裕之の“緩急自在な”ドラミングには,40を超えた今でも“煽られっぱなし”である。

TRUTH-2 『トゥルース』のバラードは2曲。ミディアム・バラードの【UNEXPECTED LOVER】とスロー・バラードの【TWILIGHT IN UPPER WEST】。
 この伊東たけし独特の“くすんだ味わい”は本田雅人では表現できない。デヴィッド・サンボーン でもケニー・ギャレットでも勝田一樹でも表現できない。“世界の”伊東たけし降臨〜。

 おおっ,書いてて気付いた。やっぱり『トゥルース』は全曲名曲。【TRUTH】だけではない。もっと言えば【TRUTH】なしでも大ヒットしたであろう,J−フュージョンの“教科書通りな”大名盤に違いない。

 こうなるとF−1は必要悪? 何で人の反応を気にしながら『トゥルース』を絶賛せねばならないのか?
 うん。でも違うな。おかど違いってもんだな。だって安藤まさひろ伊東たけし河野啓三坂東慧の現T−スクェアなら,きっと『トゥルース』を越えるヒット作を作ってくれるから。須藤満が加入した『トゥルース』から始まる「伝説の5人」を追い越すのは「河野坂東時代」の「新・伝説の4人」。そんな「こどもの日」の願い事を「七夕」の短冊にでも書いてみようかな〜。

 うん。告白してよかった。スッキリした。管理人は『トゥルース』が大好きなのです。色眼鏡で読まないでね〜。

PS 分かる人は分かっている? 管理人の『トゥルース』購入歴は2枚目です。今回は音質向上目的ではなく「レコードと本は貸したら戻って来ないと思え」のそれです。『トゥルース』の犯人は坂田です。もうみんなして〜。もうあげるから一言だけちょうだいな〜。

  01. GRAND PRIX
  02. CELEBRATION
  03. BEAT IN BEAT
  04. UNEXPECTED LOVER
  05. TRUTH
  06. BREEZE AND YOU
  07. GIANT SIDE STEPS
  08. BECAUSE
  09. TWILIGHT IN UPPER WEST

(CBSソニー/CBS/SONY 1987年発売/VRCL-2055)

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T−スクェア / ナイン・ストーリーズ5

NINE STORIES-1 T−スクェアは「フュージョン・バンド」ではなく「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」。
 その真価が見事に発揮されたのが,37TH『NINE STORIES』(以下『ナイン・ストーリーズ』)。「想像の世界へ誘(いざな)う,9つの物語(ストーリー)」に,T−スクェアの“ポップな”音楽性が詰め込まれている。

 バカテクな演奏は完璧である。しかしそんなのモーマンタイ。『ナイン・ストーリーズ』から聴こえてくるのは,お決まりのフュージョンとは一線を画した「音絵巻」。音以上に映像が脳裏に浮かんでくる。随所に計算された構築美が散りばめられている。

 『ナイン・ストーリーズ』で感じる(T−スクェアとしての)「仕掛けの質と量」が半端ない。この感覚は過去のどの時代のスクェアとも異なる「河野坂東時代」特有の音。
 明るいメジャー調の“薄味”へと『時間旅行』にガッカリさせられた分まで『ナイン・ストーリーズ』で仕上げてきています。

 安藤正容のルーツがビートルズなら,河野啓三坂東慧のルーツは“ポップな”T−スクェア。そう。河野啓三坂東慧安藤メロディー和泉バラードを聞いて育ってきた。
 河野啓三坂東慧の身体には,根っからのスクェア・サウンドが流れている。バラエティに富んだ9曲の楽曲群なのに,誰がどう作曲しても“もろ”スクェアにしか聴こえない。でもこれがいい。これでいい。『ナイン・ストーリーズ』がいいのだ。

 『ナイン・ストーリーズ』の特徴は,スクェア初の全曲フルメンバー・アレンジにある。
 これまでT−スクェアのレコーディングはコンポーザー主導。コンポーザーがデモの時点でアレンジまで作り込んでおり,レコーディング本番でも他のメンバーに注文を出す。
 しかし『ナイン・ストーリーズ』では,コンポーザー主導は廃止。いっせーので全員でアイディアを出し合いアレンジした。老練の2人と若手の2人。しかし若手は老練による叩き上げ。共通の同じ土壌を持つからこそ,どんな花が咲き出ようとも「スクェア・カラー」に染まるのだ〜。

 …と,ここまで書いたが『ナイン・ストーリーズ』の発売日は明日。フラゲです。まだ3回聴いたにすぎません。これから評価が変化するかもしれません。ここまで書けたのはSONYの試聴サイトでのヘヴィ・ローテーションの賜物です?

 試聴時には,高速の【LITTLE MERMAID】っぽく聴こえた【A 〜FOR THE ROOKIES〜】ですが,フルで通して聴くと河野色が強い。【RONDO】っぽくて大好きです(なぜか伊東たけし作なのですが)。

NINE STORIES-2 そういうことで宇宙最速?『ナイン・ストーリーズ批評

 かなり良質なスクェア・サウンドが鳴っています。ポップ押しでは1,2を争う大名盤の誕生でしょう。スクェア伝統の「仕掛け」が随所に登場しますので,この面白さを堪能するためには,和泉時代,本田時代だけでなく松本時代にも耳を通されることをお奨めいたします。

 さて,最後に「購入者特典用応募ハガキ」について一言。
 『宝曲2(仮)』に収録して欲しい曲募集!!の【アンケート】。なにい〜。『宝曲2』今秋発売だと〜。これは絶対に外せない。
 読者の皆さんは,どの曲をリクエストしましたか? 管理人は,散々迷いましたが【いとしのうなじ】と書きました。書いてしまいました。理由はごまんとありますが突っ込まんといてや〜。

  01. A Little Big Life
  02. はやぶさ 〜The Great Journey:奇跡の帰還〜
  03. PRANKSTER
  04. ATLANTIS
  05. A・I・TA・KU・TE
  06. Night Games
  07. サンデー・キッチン
  08. For The Love Unborn
  09. A 〜for the rookies〜

(ヴィレッジ/VILLAGE 2011年発売/VRCL-10103)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】三方背スリーブ仕様
★音匠仕様レーベルコート

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ザ・スクェア / アドヴェンチャー4

ADVENTURES-1 オリコンの総合チャートでフュージョンとしては異例のTOP10入り。同時期にカシオペアもTOP10入りしていたが『ADVENTURES』(以下『アドヴェンチャー』)を境に,順位としてはザ・スクェアカシオペアの上を行くようになった。
 「自分を白紙にもどす」サントリー・ホワイトのTVCMに【ALL ABOUT YOU】【TRAVELERS】が使用され,東南アジアの岩場?でリリコンを吹き上げる「僕はネシロ」な伊東たけしの活躍で,ザ・スクェアの一般への認知度も上昇した。

 そんなタイミングでついにブレイクを果たしたザ・スクェアの人気盤『アドヴェンチャー』であるが,管理人は絶賛できない。
 管理人のリアルなザ・スクェアは『アドヴェンチャー』なのだが『アドヴェンチャー』の時代に『アドヴェンチャー』そっちのけで夢中になっていたのは『マジック』『脚線美の誘惑』『うち水にRAINBOW』の3枚。
 今でもこれは強く思うのだが,個人的には『アドヴェンチャー』よりも『うち水にRAINBOW』でブレイクしてほしかった。

 安藤まさひろが『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズで「スクェアの2期」と分類した「きちっと設計図を引いて,シリアスに音楽を作っていく方向性」の芽が出始めたのが『アドヴェンチャー』からだと思う。

 そう。結局の所『アドヴェンチャー』は「冒険」をテーマにしたコンセプト・アルバムである。
 前作『うち水にRAINBOW』の【HELLO GOODBYE】で手に入れた【ADVENTURES】のプロローグエピローグが決まっている。壮大でドラマティックJAZZYな雰囲気で見事にまとまっている。いい。

 はて? 結局の所『アドヴェンチャー』以降のスクェアCDって,全てコンセプト・アルバムなのか? ドキッ,そうかも? 認めたくない?
 いえいえ。良くも悪くも『アドヴェンチャー』は「きちっと設計図を引いて,シリアスに音楽を作っていく方向性」が“不慣れなゆえに症状が表われすぎた”唯一のコンセプト・アルバム。フュージョン・ファンは大好きでもジャズ・ファンは物足りない。破綻しない。

 要するに『アドヴェンチャー』は聴き飽きるんだよなぁ。実際に過去に聴き飽きたのだと思う。
 事実『アドヴェンチャー』は,当初ミュージック・カセット・テープ版(最高音質のメタル・テープだった!)を購入したのだが,本当に本当で「テープが延び切るまで」聴き漁って,再度CD版を買い直した。お小遣いの少ない中学生に1枚3000円OVERを2枚も買わせた『アドヴェンチャー』って凄くない?

ADVENTURES-2 でもなんだかなぁ。中学時代には名盤と思っていたはずなのに,今聴き直してみるとスクェア得意の名曲も【ADVENTURES】【ALL ABOUT YOU】【TRAVELERS】の3曲にとどまっているんだよなぁ。管理人の大好きなスクェア特有の“混沌の個性派セッション”が薄れてしまっているんだよなぁ。
 そう。お腹周りと耳の肥えた40歳OVERのオヤジには『アドヴェンチャー』は,もうリピートできないんだよなぁ。

 管理人の結論。『アドヴェンチャー』は名盤の多いザ・スクェアのディスコ・グラフィーの中でも,人気投票を行なえばオリコン同様TOP10に入る“安定した評価の”名盤なのでしょう。
 しかし,上位までは狙えない。一流だが超一流ではない。「岡=安藤まさひろ,エースをねらえ!」。なんのこっちゃ〜。

  01. Adventures (Prologue)
  02. All About You
  03. Night Dreamer
  04. Sister Marian
  05. Rodan
  06. Jubilee
  07. Cape Light
  08. Travelers
  09. Adventures (Eplogue)

(CBSソニー/CBS/SONY 1984年発売/38DH79)

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ザ・スクェア / 脚線美の誘惑5

KYAKUSENBI NO YUHWAKU-1 管理人の中では『KYAKUSENBI NO YUHWAKU』(以下『脚線美の誘惑』)と次作『うち水にRAINBOW』が2枚で1枚の1セット。

 『ロックーン』『マジック』と続いた安藤まさひろが“歌もの路線”の延長線上にありながらも「インストだからこそ歌えるメロディ・ライン」の名曲群は,スクェア史上最高の充実期!
 特に『脚線美の誘惑』では,チョッパー・ベーシスト田中豊雪の“ロックな”カラーが効いている。

 田中豊雪の十八番=ベース・ソロにおける圧倒的ライブ・パフォーマンス+スタジオ録音の精密さを伴って爆発する,ジンサクの原型にしてスライ・アンド・ロビーの日本ヴァージョン=【BETWEEN】収録。
 アルバムに1曲のお約束=歴代の「ベースドラム・デュオ」シリーズの初穂となった。

 ザ・スクェアも「バカテク集団」に違いないのだが,テクニックよりも楽曲勝負。『脚線美の誘惑』と『うち水にRAINBOW』のプチ・ブレイク期にテクニックを披露するために書いた曲がないのが後の大ブレイクの勝因と見る。

 【ハワイへ行きたい】に管理人は思い入れがある。【ハワイへ行きたい】が流れてくると真っ先に思いつくのが,FM東京系「ソニー・デジタル・サウンド」である。思えばザ・スクェアオーディオ・メーカー=SONYの高音質フラッグ・シップ・バンドであった。
 「デジタル・サウンド」=CD普及の役割モデルとして,イントロで流れる長谷部徹のアタックに,伊東たけしサックス仙波清彦パーカッションが絡みつき,夢のようにゴージャスな和泉宏隆キーボードが実に大人で先進的! 当時中学生だった管理人もハートを鷲掴みされ,以後,オーディオ道をかけ落ちる〜。
 数年後に全曲通しで初めて聴いた【ハワイへ行きたい】の,これでもか&これでもか,の上昇志向に大興奮! 3分44秒からの和泉宏隆キーボード! ここは安藤さん,普通下がるでしょ? この曲展開が超・超・大好き!

 【ハーツ】にも管理人は思い入れがある。和泉宏隆ピアノ・ソロと安藤まさひろギター・ソロに泣き,伊東たけしサックスに号泣する。ワイドに広がる長谷部徹太鼓の振動と田中豊雪ベース・ラインの綺麗な上下動。
 いや〜【ハーツ】は名演である。もとい大名曲である。いつの日か愛する人と涙してみたい。いつ聴いても山川恵子ハープ一発で「オセンチの世界」へワープする。

 スカスカな打楽器の空間をサンディの美声がさえずる【THE REST OF A ROMANCE】。「フィーチャリング・長谷部徹」な【脚線美の誘惑】。分厚いブラスとのユニゾン炸裂【LOVE’S STILL BURNIN’】。久米大作作・マクセルTVCM曲【CHANGE YOUR MIND】。安藤まさひろのハード・ロック・ギターがうなる【FULL CIRCLE】。ラストは伊東たけしな【MEMORIES OF ALICE】。

 「インストだからこそ歌えるメロディ・ライン」の名曲群=捨て曲ナシの『脚線美の誘惑』。振り返れば『脚線美の誘惑』が,洗練されたシティ系サウンドの“走り”だと思っている。シンプルながらも質の高いアドリブもお忘れなく。

 最後にドラマー長谷部徹について一言。
 ジャニーズ出身に似合わない?地味な(安定した)ドラミングカシオペアでいうところの日山正明。これは褒め言葉ですよっ。

※ 『脚線美の誘惑批評ジャケット写真はミュージック・カセット・テープ版です。

  01. ハワイへ行きたい
  02. THE REST OF A ROMANCE
  03. 脚線美の誘惑
  04. HEARTS
  05. LOVE'S STILL BURNIN'
  06. CHANGE YOUR MIND
  07. BETWEEN
  08. FULL CIRCLE
  09. MEMORIES OF ALICE

(CBSソニー/CBS/SONY 1982年発売/28KH1277)

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T−スクェア / 宝曲(たからのうた) 〜T-SQUARE PLAYS THE SQUARE〜5

TAKARANOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-1 「全曲・新録音による“THE SQUARE”時代の名曲コレクション!! THE SQUARE時代の超人気曲を,現T−SQUAREメンバー(安藤正容伊東たけし河野啓三坂東慧)によって再録音した究極のセルフカヴァー・アルバム」。
 T−スクェアの公式サイトに載せられた『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』の紹介文を読んで複雑な思いが込み上げた。

 カシオペアの『ASIAN DREAMER』である。『ASIAN DREAMER』は,カシオペアセルフカヴァー・アルバム。
 『ASIAN DREAMER』の構図はこう。「全曲・新録音による“JIMSAKU”時代の名曲コレクション!! JIMSAKU時代の超人気曲を,現CASIOPEAメンバー(野呂一生向谷実鳴瀬喜博熊谷徳明)によって再録音した究極のセルフカヴァー・アルバム」。ねっ,同じでしょ? 管理人の背中にむしずが走ったのも理解できるでしょ?

 『ASIAN DREAMER』の二の舞は絶対イヤ。過去の美しい遺産をブチ壊しにしないでほしい。それとも何? 『神曲』AKBへの便乗商法?(『宝曲』と書いて『たからのうた』と読ませちゃっています)
 それとも何? 『REFRESHEST』『MISS YOU IN NEW YORK』『T COMES BACK』には不満があるってこと? そう。スクェアセルフカヴァーはもう十分である。( ← 『時間旅行』の不出来を受けて,セルフカヴァーにうつつを抜かすな,オリジナル作りに精を出せ,の意味です )

 そう思っていた。『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』を聴くまでは,そう思っていた。
 しかし今では『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』最高! 安藤正容最高! 『宝曲』と書いて『たからのうた』と読ませたくなる気持ちが理解できる。これぞJ−フュージョン宝曲なのだ〜! 究極なのだ〜!!

 同じセルフカヴァーでも『ASIAN DREAMER』と『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』では,一体何が違うのか?
 その最大の違いは「リスペクト」の有無だと思う。過去のアレンジとその当時のレコーディング・メンバーへの「リスペクト」。そしてそのトラックを愛聴してきたファンへの「リスペクト」である。

TAKARANOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-2 「河野坂東時代」の現T−スクェアのサウンド・カラーは意外にも,伝統のスクェア・サウンド“保守”の姿勢である。この点はバンドの“革新”を目指した「松本時代」との一番の違いである。
 河野啓三坂東慧の音造りは,過去の楽曲を「完コピ」するところから始まっている。同じ音色,同じフレーズ…。彼らの引き出しの隅々に過去の歴代メンバーの手癖までもがインプットされている。その上での“自分色”なのだ。

 例えば『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』のオープニング・チューン【OMENS OF LOVE】。あの最初のシンセサイザーの音色に“ゾクっ”とした。
 繰り返し聴いた今となっては『R・E・S・O・R・T』と明らかに別物である。でもでも最初に聴いたあの瞬間は『R・E・S・O・R・T』の音源を再現している,いや,もっと言えば,和泉宏隆が弾いている,幻聴と思いつつもにわかにそう信じてしまった自分がうれしい。だまされてうれしい。“気持ちよくだましてくださいまして”河野くん,どうもありがとう〜。
 同じことは坂東慧にも当てはまる。坂東慧ドラミングが,時に則竹裕之に,時に長谷部徹に聞こえる瞬間がある。坂東くんも,どうもありがとう〜。

 さてさて話は続く〜。【OMENS OF LOVE】を聴き終えた直後の満足感。この満足感は,過去の再構築,の意味ではない。しっかりと現T−スクェアしている。【OMENS OF LOVE】が,生まれたばかりのあの瞬間の輝きを取り戻している。
 河野啓三坂東慧の“思い入れたっぷりの”名演につられたか,安藤正容伊東たけしの演奏がエネルギッシュ。安藤節全開,伊東節全開なアドリブが実に素晴らしい。

 元来,ジャズフュージョンインプロヴィゼーション・ミュージック。毎回がセルフカヴァーのようなもの。“ライブ・バンド”T−スクェアにとっては“お手の物”であろう。
 しかし,これがアルバム,スタジオ・レコーディングとなると微妙? ジャズメンとしてではなくアーティストとしての心理が芽生え気持ちが揺れる? きっと安藤正容も『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』のアレンジについて“迷いに迷った”のでは?

TAKARANOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-3 長年のファンにとってザ・スクェア時代の『宝曲』とは,ずっと親しみ続けてきた愛すべきオリジナル・アレンジ。それがどんなに素晴らしい新アレンジだとしても,耳に馴染むまでは違和感がどうしても先に来てしまうものだし,結果,気に入らなければオリジナルさえイメージダウンのハイリスク。

 そして安藤正容は決断した。『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』の新アレンジは,原曲通りで行こう。決断の決め手は,アーティスティック魂以上に大切な,スクェア・ファンへの「リスペクト」にあった。
 スクェア・ファンが喜ぶアレンジ=「原曲の良さを大事に,かつ今風のエッセンスで」。スクェア・ファンが望むのは『宝曲』のヴァージョン・アップではなくレヴィジョン・アップ盤なのだ。

 T−スクェアはこの難題に『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』で答えてくれた。
 結果,12曲全てで(すみません。誇張です。半分の6曲ぐらいで)オリジナルを超えている! この新アレンジがT−スクェアの代表曲。これがT−スクェアの『宝曲』。T−スクェアの新たなスタンダード・ナンバーの誕生である。

 『宝曲』での新アレンジの特徴=メンバーの誰かが新フレーズを繰り出す際,他の4人は以前の譜面通りに演奏している。この新鮮&安心感のバランスがツボ!

 この媚薬のブレンドは特に古い【LITTLE POP SUGAR】と【IT’S MAGIC】に顕著。昔の歌モノを現T−スクェアが最高音質で円熟の演奏で聴かせてくれる! これぞスクェア史上最強の【LITTLE POP SUGAR】と【IT’S MAGIC】!
 安心して乗れるし目新しさに熱狂できる。これらの最新アレンジがライブでも聴ける可能性があると思うと胸ワクワク! スクェア・ファンを続けてきて本当によかった! ただし【ハワイへ行きたい】だけはEWIではなくサックスでしょうが!!

TAKARANOUTA - T-SQUARE PLAYS THE SQUARE-4 「河野坂東時代」のT−スクェアは,ザ・スクェア時代の『宝曲』の上に存在している。逆に「河野坂東時代」のT−スクェアの活躍抜きに,ザ・スクェア時代の『宝曲』は輝けない。そのことをザ・スクェアT−スクェアの全ての時代を先頭に立って走ってきた安藤正容は熟知している。
 さすが安藤正容スクェアのリーダー。安藤正容の有する「客観的にバンドを見つめる選眼力」が野呂一生には足りなかった。

 正直に語ろう。これまで管理人は安藤正容に“スクェア愛”は感じなかった。
 しかし『宝曲(たからのうた) 〜T−SQUARE PLAYS THE SQUARE〜』を聴いて初めて,安藤正容の「河野坂東時代」のT−スクェアへの愛情を感じてしまった。
 「和泉時代」よりも「本田時代」よりも「松本時代」よりも「河野坂東時代」を愛している。そして「河野坂東時代」を愛するスクェア・ファンをも愛している。強くそう思う。

  01. OMENS OF LOVE
  02. 宝島
  03. ハワイへ行きたい
  04. LITTLE POP SUGAR
  05. TOMORROW'S AFFAIR
  06. MIDNIGHT LOVER
  07. ALL ABOUT YOU
  08. TRUTH
  09. 脚線美の誘惑
  10. DANS SA CHAMBRE
  11. IT'S MAGIC
  12. FORGOTTEN SAGA

(ヴィレッジ/VILLAGE 2010年発売/VRCL-10101)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】3D BOXジャケット仕様
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア / 時間旅行4

時間旅行-1 T−スクェアの2010年は,タイムマシン?“SQUAIRLINE”に乗込んでの『時間旅行』。

 残念ながら“SQUAIRLINE”での『時間旅行』は現在と未来限定。過去のスクェア・サウンドも鳴ってはいるが“スクェアっぽい”のは【FANTASTIC STORY 〜時間旅行〜】のみ。
 現在と未来の『時間旅行』の特徴は,JAZZYで短いフレーズのリフレイン。それをアンサンブル重視でアレンジしているので,正直,メロディと間奏のリフの違いが不明確。

 おーい“ポップ・インストゥルメンタル・バンド”の称号はどこへ追いやった? そう。『時間旅行』は,スタジオ・セッション・フレーバーな演奏集。

時間旅行-2 メロディを担当する楽器以外のソロが極端に少ないのでライブのようなドキドキ感は薄い。
 う〜む。アダルトなフレーバーな『時間旅行』を聴いて強く感じたのが“ポップなインスト”を演らないT−スクェアは支持できない,という自分がいること。

 【MORNING DELIGHT】なんかは,同じくレギュラー・ベーシスト不在のフュージョン・バンド=DIMENSIONっぽい打ち込み系であるが,T−スクェアの“没個性”な演奏はその辺のフュージョン・バンドと変わらない。DIMENSIONのような“ハイパーなのに洗練された”演奏勝負は一朝一夕では難しい。

時間旅行-3 『時間旅行』で敢えて狙った“荒め”の演奏は,未来志向の“SQUAIRLINE”には似合わない。
 録音も『DISCOVERIES』の音質が超最高級だったせいか『時間旅行』の音造りの“粗さ”が気になってしまう点もマイナス。

 久々にやらかしてしまったか〜っ。

  01. Fantastic Story 〜時間旅行〜
  02. Morning Delight
  03. A Little Way Off
  04. Ocean Express
  05. Behind Lavender
  06. Cosmic Pancake
  07. World Star
  08. Wild River
  09. AiAiSa
  10. MJ

(ヴィレッジ/VILLAGE 2010年発売/VRCL-10101)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】三方背スリーブ仕様 オリジナルステッカー封入
★音匠仕様レーベルコート

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T−スクェア / ディスカヴァリーズ4

DISCOVERIES-1 『DISCOVERIES』(以下『ディスカヴァリーズ』)は,T−スクェア久々のコンセプトCD

 『ディスカヴァリーズ』のテーマはズバリ「宇宙旅行」→「宇宙旅行は映画で楽しもう」的な“安全で手近なウキウキ冒険心”である。壮大な宇宙映像にぴったりハマル。いつものポップなメロディなのに彩付けが映画的。
 そう。タイトル通りのT−スクェア35枚目にしての新発見=『ディスカヴァリーズ』。

DISCOVERIES-2 【DISCOVERIES】での河野啓三シンセサイザーの音色,使い所,コード進行が今までとは大きく異なるアプローチ。それゆえ,いつも通りの安藤正容伊東たけしの演奏が際立つ構図展開。
 (伊東さんには大変失礼ですが)これはもしやブルースペックCD効果? 音匠仕様レーベルコート効果? 伊東たけしアルト・サックスの抜けの良さは最近では記憶にない。
 伊東たけしが絶好調なのは演奏だけに留まらず“ハッピー&ハッピーエンドな”【SMILE SMILE SMILE】の作曲も。

DISCOVERIES-3 初回限定・特典映像DVDは,テレビ東京「みゅーじん音遊人)」の「DIRECTOR’S CUT」。
 何度も観ているので『ディスカヴァリーズ』はCD作品というよりDVD作品の感有り。

 NO。『ディスカヴァリーズ』は現在でも管理人のヘヴィーローテーション。河野啓三作の【かわらぬ想い】は絶対名曲!

  DISC 1 (CD)
  01. Discoveries
  02. Survivor
  03. Clappin'
  04. Crazy Beach
  05. Paperplane
  06. Undo
  07. All You Need To Know
  08. かわらぬ想い
  09. Smile Smile Smile

  DISC 2 (DVD)
  01. テレビ東京「みゅーじん」出演 ディレクターズカット版

(ヴィレッジ/VILLAGE 2009年発売/VRCL-20004-5)
★【初回生産限定盤】 BLU−SPEC CD+DVD
★音匠仕様レーベルコート
★蓄光インクを施した特殊三方背スリーブ・ケース仕様

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T−スクェア・スーパーバンド / ワンダフル・デイズ4

WONDERFUL DAYS-1 T−スクェアの30周年記念は“T−スクェア・オールスターズ”=T−スクェアスーパーバンド
 安藤正容伊東たけし河野啓三坂東慧の現メンバー4人に加えて,田中豊雪和泉宏隆則竹裕之須藤満宮崎隆睦の歴代メンバーの代表格5人が合体した,総勢9人のスーパーバンド! これぞ“極上の30周年記念盤”である。

 こんな豪華メンバーが勢揃いすれば“スクェアらしい”黄金期のスクェア・サウンドの復活を否が応でも期待してしまうもの。
 しか〜し,あれから30年(綾小路きみまろ風)である。スクェアのメンバーも主力は50代を迎えている。そう。スクェアの30年は熟成の30年である。貫禄と余裕の30年である。かっての元気が良い曲,勢いのある曲を今か今かと待ち構えて続けて迎えるエンディング。
 いくら期間限定のお祭りバンドであるとしても,もはや“イケイケ”の復活をT−スクェアスーパーバンドに要求してはかわいそうである。その昔のロック少年たちもおじさんとなり,今ではすっかり落ち着いてしまったのだ。

 T−スクェアスーパーバンドのデビューCD?『WONDERFUL DAYS』(以下『ワンダフル・デイズ』)は“スクェアらしい”爽やか系,ロック系に加えて,オープニングの伊東たけしのCMソング【ISLET BEAUTY】でのカリプソ・タッチ,ファンク,スムーズ・ジャズ和泉バラードと楽曲はバラエティに富んでいる。
 往年のメイン・コンポーザーである安藤正容和泉宏隆に加えて,新生T−スクェアのメイン・コンポーザーである河野啓三坂東慧が各2曲ずつ提供している。う〜ん,いい曲ばかりだ。

WONDERFUL DAYS-2 T−スクェアスーパーバンドが『ワンダフル・デイズ』で目指したは,30周年を迎えた今だからこそ作り上げられる“じっくりと腰を据えて聴き込むべき”フュージョンである。単なるセッションCDにならないよう,構成に“スクェアらしい”仕掛けが施されている。
 そのためか,総勢9人が一同に演奏したトラックはない。楽曲毎にメンバー編成を変え,その曲の世界観を演出する“新鮮なコラボレーション”こそ『ワンダフル・デイズ』の聴き所である。

 特に【OMENS OF LOVE ’03】以来となる【CALERA】【FRECKLES】での,伊東たけし宮崎隆睦“待望”の再共演! ここでの演奏を聴いて思うのは「伊東たけしには伊東たけしの,宮崎隆睦には宮崎隆睦の持ち場がしっかり与えられ明確化されている」ということ。きっと伊東たけしのソロを宮崎隆睦が吹いても“しっくりこない”のだろうし,その逆もまた同じ。

 そう。『ワンダフル・デイズ』は,細部のアドリブに至るまでメンバーの個性を知り尽くした上での作編曲がなされているように思う。9人に9人の持ち場が事前に決められていてその枠内での演奏に徹しているのだろう。スクェアを退団した5人にしてみれば,久しぶりの“縛りのある”アドリブが気持ちよい? スクェア・サウンドを演奏することを楽しんでいるように聴こえるのだが?

 『ワンダフル・デイズ』には,スクェアの「変われない部分」と「変わっていく部分」とが1枚のCDに混在し共存するコントラストが非常に興味深い。
 スクェアの「変われない部分」である,伝統の「ポップ・インストゥルメンタル」はそのままに「変わっていく部分」である,新メンバーの個性溢れる名曲郡。この受け渡しが,新メンバーの歴代メンバーへのリスペクトによりスムーズに展開している。
 その意味でもやはり『ワンダフル・デイズ』は,30周年を迎えた今だからこそ作り上げられる“じっくりと腰を据えて聴き込むべき”フュージョンCDに違いない。

WONDERFUL DAYS-3 全10曲が名曲であるが,金賞は和泉バラードの2曲。タイトル・チューンの【WONDERFUL DAYS】と【FRECKLES】。
 銀賞も2曲。【SEEKING THE PEARL】はT−スクェア版のPMG河野啓三ライル・メイズしている。【MISSIN’ YOU】は「フィーチャリング・宮崎隆睦」のバラード
 この2曲の銀賞が河野啓三坂東慧作なところが,T−スクェア30周年記念の“象徴”である。

 さて,管理人の結論。『ワンダフル・デイズ批評

 “極上の30周年記念盤”『ワンダフル・デイズ』は名盤である。ずっとスクェアを追いかけてきた“進行形の”ファンには“久々のご褒美”となったはずである。
 しかし,スクェアを久々に聴く,かっての本田時代,松本時代のファンにとっては“物足りなさ”がつきまとう。“T−スクェア・オールスターズ”=T−スクェアスーパーバンドを名乗る以上,安藤正容は,本田雅人松本圭司の不在を嘆くスクェア・ファンの苦言に真摯に耳を傾けるべきだと思う。
 あの日の夢をもう一度。管理人はもう一度『GRAVITY』での【JAPANESE SOUL BROTHERS】以来となる,伊東たけし本田雅人宮崎隆睦の“3管ユニゾンの揃い踏み”を是非聴いてみた〜い。なので最終評価は星4つ。

WONDERFUL DAYS-4 “極上の30周年記念盤”『ワンダフル・デイズ』に,本田雅人松本圭司の参加で実現する“究極の30周年記念盤”『ワンダフル・デイズ』。
 ここは一丁“ニセスクェア”「MASATO HONDA with VOICE of ELEMENTS」にも,T−スクェアの30周年記念盤を作ってもらうとしましょうか?

  01. Islet Beauty
  02. Anthem
  03. Calera
  04. Seeking The Pearl
  05. Wonderful Days
  06. Blues For Monk
  07. Sweet Catastrophe
  08. Freckles
  09. System Of Love
  10. Missin' You

(ヴィレッジ/VILLAGE 2008年発売/VRCL-10011)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】スリーブケース仕様

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T−スクェア / 33(サーティー・スリー)5

33(THIRTY-THREE)-1 『33(THIRTY−THREE)』(以下『33(サーティー・スリー)』)で,管理人の大好きだったT−スクェアが帰ってきた! イエーイ!

 T−スクェアの公式サイトに『33(サーティー・スリー)』の紹介文が載せられている。「感動と爆発! 魅力全開!!」「前作をより進化させたロック色の濃い曲から,名曲【OMENS OF LOVE】を彷彿とさせるポップでキャッチーな曲まで,バラエティーに富んだ楽曲が揃い“T−スクェア”のあらゆる魅力を余すところ無く収録した,新たな名盤となり得る金字塔的アルバムとなった!!」である。

 これを読んで『33(サーティー・スリー)』を聴くまでは,大袈裟な,本当かよ,大きく出たもんだ,と思っていたのだが『33(サーティー・スリー)』を聴いて,このコピーは大正解。商業主義の大風呂敷ではなかった。確かに『33(サーティー・スリー)』はT−スクェアの「感動と爆発! 魅力全開!!」「新たな名盤となり得る金字塔的アルバム」と称されて然るべき,久々の大傑作,なのだ。

 T−スクェア33枚目のオリジナル・アルバム『33(サーティー・スリー)』の真実は,31+32=33。つまり『PASSION FLOWER』+『BLOOD MUSIC』=『33(サーティー・スリー)』。
 そう。『33(サーティー・スリー)』は『BLOOD MUSIC』のロック・サウンドをベースに『BLOOD MUSIC』に欠けていた『PASSION FLOWER』的“いいメロディ”をのっけた「河野坂東時代」の金字塔なのだ。

 ここで「河野坂東時代」について述べておこう。『PASSION FLOWER』から始まった「河野坂東時代」。それはつまりT−スクェアのバンド形態の復活を意味する。
 長らく続いたT−スクェア29年のバンド史。安藤まさひろ伊東たけしを中心に,和泉時代,本田時代,松本時代と,T−スクェアに参加した“天才”たちがその時代のスクェア・サウンドを彩ってきた。そして迎えた第4世代が「河野坂東」の“双頭時代”である。

 この「河野坂東時代」は過去の3世代とは“両巨頭”へのアプローチが異なる。「ベテラン VS 若手」「フロント VS リズム隊」…。そう。スクェアが「2対2」でぶつかり合っての4人で1つのサウンドなのだ。

33(THIRTY-THREE)-2 「安藤伊東組」が「河野坂東組」の挑戦を受けて立っている。全体として上手にいなしているが,いなしきれずに一気に押し出されてもいる。バンド内のジェネレーション・ギャップを逆手にとった“化学反応”の構図こそ「安藤伊東組」がバンド再結成時に思い描いた形であろう。本望であろう。

 『PASSION FLOWER』『BLOOD MUSIC』での“化学実験”が『33(サーティー・スリー)』で“化学反応”として実を結んだのだ。尖ったブレンドにいいメロディ。これである。新サウンド・カラーの完成である。

 『33(サーティー・スリー)』全10曲中,河野啓三作が4曲。坂東慧作が3曲。とても一つのバンドとは思えないヴァリーエーション。間口の広いフュージョン・ミュージックである。
 こんなにバラエティに富んでいるのに,不思議とアルバムとしてのまとまりを感じるのはなぜ? それこそ,河野啓三坂東慧も“根っからのスクェアっ子”だから…。伝統のスクェア・サウンドが流れ出すと4人が1つになるのは必然なのだ。

 それにしても坂東くん,ドラム上手くなったな〜。もう完全にT−スクェアの大黒柱,バンドの要へと成長したと思う。
 【RONDO】での“煽りっぷり”にメンバー全員“たじたじ”の様相。一方で【FLYING COLORS】での“聴かせる”ドラミングも素晴らしい。
 いや,地味であるが成長したのは河野くんの方かも。河野くんがT−スクェア加入以来初めてピアノを弾きまくっている。イントロ一発でリスナーの耳を惹きつけるキーボードといい,何だか和泉さんの後光が射してきた?

33(THIRTY-THREE)-3 そう。河野啓三坂東慧の若き才能の開花が,T−スクェア成長の証し! 河野啓三坂東慧安藤まさひろ伊東たけしに『33(サーティー・スリー)』でついに追いつき,両巨頭を突き上げている → 頭を押さえようと必死な両巨頭が老練の業を繰り出し暴走する → そして最後は安定である。聴く者全てを「2対2=4人」の世界に引きずり込み魅了する。

 ここに『33(サーティー・スリー)』の成功がある。この瞬間,この4人でしか表現できない“ぎりぎりの調和”が存在している。バンド形態の復活から2年。ようやく“バンド”が出来上がった。

PS1 『33(サーティー・スリー)批評にあって,T−スクェアは4人(間違いではありませんが)を連呼しすぎたようです。実際にはサポート・ベーシストとして田中晋吾が参加しています。ベース・ソロなしなので目立っていません。もっと田中晋吾も〜。

PS2 『33(サーティー・スリー)』の「初回生産限定盤」には【TRURH】の別アレンジ2曲が特典としてついてきます(← おまけ扱いかよ!)。普段は「初回生産限定盤」の購入をお奨めする管理人ですが,スクェアのコレクター以外は「通常盤」を買ってください。そういうことです。

  DISC 1
  01. Rondo
  02. Freeze Flame
  03. Insomnia
  04. Flying Colors
  05. Iberian Seascape
  06. Again and Again
  07. Stranger in the Mirror
  08. Bushmaster
  09. Fumble
  10. 半夏生

  BONUS DISC
  01. Tell the Truth
  02. TRUTH 〜20th ANNIVERSRY Version〜

(ヴィレッジ/VILLAGE 2007年発売/VRCL-10008-9)
(ライナーノーツ/河合誠一マイケル)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】ボーナスCD付 CD2枚組

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY V − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX4

WORDLESS ANTHOLOGY V − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX-1 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY 機供』のシリーズ前期3部作。

 あれから7年…。ザ・スクェアT−スクェア20年+7年の歴史?を「バンド形態の維持と解消」で整理するべくリリースされた続編が『WORDLESS ANTHOLOGY 検』のシリーズ後期2部作。 

 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上」の2拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの5期」『WORDLESS ANTHOLOGY 后 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX』は『FRIENDSHIP』『BRASIL』『NEW ROAD, OLD WAY』『SPIRITS』『GROOVE GLOBE』の5枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY V − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX-2 「ザ・スクェアT−スクェアの5期」は,スクェア初のユニット体制。伊東たけしとのガソリン・スタンドでの再会,LAやリオデジャネイロのミュージシャンたちとの出会い,2人の新星=河野啓三森岡克司の個性で彩られている。そんな中,期間限定メンバーでのレコーディングはすごくやりやすかったとか…。な・る・ほ・ど。

  01. FRIENDSHIP
  02. SAFARI
  03. MAYBE TOMORROW
  04. DESPEDIDA
  05. TOYS
  06. SOFT MADNESS
  07. DOWN TO MEMPHIS
  08. HIT THE STREETS
  09. 風の少年
  10. EUROSTAR〜run into the light〜(2006 New Mix)
  11. DREAM WEAVER(2006 New Mix)
  12. FUTURE MAZE

(ソニー/SONY 2006年発売/VRCL-2057)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)
★【初回生産限定盤】スクェア・ウィンドウ(四角い窓)ジャケット仕様

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY IV − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX4

WORDLESS ANTHOLOGY IV − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX-1 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY 機供』のシリーズ前期3部作。

 あれから7年…。ザ・スクェアT−スクェア20年+7年の歴史?を「バンド形態の維持と解消」で整理するべくリリースされた続編が『WORDLESS ANTHOLOGY 検』のシリーズ後期2部作。 

 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上」の2拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの4期」『WORDLESS ANTHOLOGY 検 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX』は『BLUE IN RED』『GRAVITY』『SWEET & GENTLE』『T−SQUARE』の4枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY IV − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX-2 「ザ・スクェアT−スクェアの4期」は,スクェア27年の歴史の中でも特にメンバー・チェンジの激しい時期。和泉宏隆本田雅人が去り,難波正司が入っては去り,宮崎隆睦松本圭司が入った。このメンバー・チェンジは安藤まさひろも逆らえない,時代の流れだったとか…。な・る・ほ・ど。

  01. BAD BOYS & GOOD GIRLS (2006 New Mix)
  02. TOOI TAIKO
  03. THE SEVEN WONDERS
  04. SAILING THE OCEAN
  05. PRAISE
  06. EXPLORER
  07. MAKE IT STONED
  08. A DAY IN BLUE
  09. SCRAMBLING
  10. A DREAM IN A DAYDREAM
  11. MAN ON THE MOON (2006 New Mix)

(ソニー/SONY 2006年発売/VRCL-2056)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)
★【初回生産限定盤】スクェア・ウィンドウ(四角い窓)ジャケット仕様

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ザ・スクェア/T−スクェア / トゥルース − 20TH アニバーサリー4

TRUTH 〜20TH ANNIVERSARY〜-1 こんなCDがあるといいな。そう思いたったら,昔カセット,途中MD,今CD−R
 きっと読者の皆さんも,1回や2回,自分で編集した「MY BEST SELECTION」を作ったことがおありでは?
 管理人は,ジャズフュージョンを聴いてみたい,という友人たちのために今でもたまに作ります。あれやこれやと選曲を迷っている瞬間が楽しいのです。

 昔は自分のために「MY BEST」を作っていました。主にジャズメン別に,楽器別にと作っていましたが,まれにトラック別にも作っていました。このトラック別のCD−Rは,ジャズフュージョン・ファンならではの楽しみ方?
 ジャズには【枯葉】【マイ・フーリッシュ・ハート】【オール・ザ・シングス・ユー・アー】といったスタンダード曲の演奏が多いのがその理由。かつて【エヴリシング・ハプンズ・トゥ・ミー】の聴き比べ全集を作っていた自分が恥ずかしい?

 そんな管理人のトラック別のベストの1枚に,スクェアの【TRUTH】コレクション集がありました。【TRUTH】の全ヴァージョンを年代順に収めていく。それを一気に通して聴く喜び。これぞ【TRUTH】ファン,スクェア・ファン“冥利”に尽きる1枚。どのアレンジにも聴き所がありますので,通しでじっくり違いを聴き分けることができるのです。
 しかし自作CD−Rでは不満も残ってしまいます。そうです。【TRUTH】にはTV限定の未発表ヴァージョンも存在するので,いつの日か【TRUTH】のコンプリート盤を発売してくれないかな〜。「お・ね・が・い,ヴィレッジさ〜ん」なのでした。

 そこへ,ついに出た出た! 【TRUTH】の正規コンプリート盤『TRUTH 〜20TH ANNIVERSARY〜』(以下『トゥルース 〜20TH アニバーサリー〜』)。
 フジTVのF1グランプリ放映開始とスクェア代表作【TRUTH】の発表20周年記念盤が『トゥルース 〜20TH アニバーサリー〜』である。

 『トゥルース 〜20TH アニバーサリー〜』は,それまで手に入れることのできなかった【TV SIZE】,安藤まさひろ河野啓三のアレンジで新録されたバラードヴァージョンなどのレア・トラックを含む【TRUTH】の全12ヴァージョン収録! どこから聴いても,ランダム選曲で聴いても“夢の大盛り”【TRUTH】づくし! 【TRUTH】で大フィーバーの金太郎飴!

TRUTH 〜20TH ANNIVERSARY〜-2 …のはずでしたが…。残念,というか『トゥルース 〜20TH アニバーサリー〜』は,かなり痛い内容の1枚。ひそかにコンプリートではないのである。

1)1995年。『TAKARAJIMA』収録のオーケストラ版【TRUTH1997
2)1995年。『FOREVER AYRTON SENNA』収録のオーケストラ版【IMMORTAL HERO
3)1997年。PS用ゲーム『FORMULA1’ 97』収録の【TRUTH1997
4)2000年。『TRUTH2000 〜FORMULA 1 WORLD CHAMPIONSHIP〜』収録の【TRUTH2000

 以上4トラックの収録漏れ。更にはライナーノーツを見て怒り。レア・トラックのクレジット表記なし。これでは誰が参加しているか不明ではないか!
 F−1年表なんていらないの! スクェア名義で『トゥルース 〜20TH アニバーサリー〜』を発売したのだから,F−1ファンではなくスクェア・ファンに目線を向けて編集して欲しかった。不完全なコンプリート盤に果たして価値があるのだろうか?

PS “スクェア愛”に溢れたスタッフの皆様へ。『トゥルース 〜20TH アニバーサリー〜』の不手際。きっと仕事が激務続きだったのでしょう。次回のコンプリート盤編集時には今回の件を教訓として職人のお仕事を期待いたします。“スクェア愛”に溢れた大ファンより。

  01. TRUTH 〜20th ANNIVERSARY Version〜
  02. TRUTH
  03. TRUTH1991
  04. TRUTH 21c
  05. UNIVERSO INTERIOR
  06. TRUTH Drum'n Bass Mix
  07. TRUTH Future Satellite Mix
  08. TRUTH 〜Version '05〜
  09. TRUTH (Ballad Piano Version)
  10. TRUTH (Ballad Guitar Version)

  BONUS TRACK
  11. TRUTH RESONANCE T-MIX (TV SIZE)
  12. TRUTH 〜20th ANNIVERSARY Version〜 (TV SIZE)

(ヴィレッジ/VILLAGE 2006年発売/VRCL-3042)
(特別付録:「F1中継の歴史と番組使用曲の変遷」ライナーノーツ)

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T−スクェア / ブラッド・ミュージック4

BLOOD MUSIC-1 32TH『BLOOD MUSIC』(以下『ブラッド・ミュージック』)である。
 このタイトル,そして血色に染め上げられたジャケット・カラーに,T−スクェアの意気込みを感じる。
 テーマはズバリ“ロック・スピリッツ”! どうですかこの入れ込みようったら…。

 『PASSION FLOWER』が「爽やかフュージョンど真ん中」だったので,安藤まさひろの「新作はT−スクェアのロック」宣言を目にして『ブラッド・ミュージック』の発売を凄く楽しみにしていた。メチャメチャ振ってくるんだろうな〜。

 T−スクェアフュージョン・バンド。しかしT−スクェアにはストレートなロックの血が混ざっている。

 【FULL CIRCLE】【BARBARIAN】辺りから芽生え始めたT−スクェアのロック指向。【PRIME】【TRUTH】【BIG CITY】【ARCADIA】などは,並みのロック・バンドを蹴散らす圧巻のハード・ロック! 本田時代を突き抜けて『スウィート・アンド・ジェントル』経由の「T−スクェア・プラス」にまで登り詰めてしまった。

 そんなT−スクェアの「ロック宣言」に興奮しないスクェア・ファンがいないはずはない。
 『ブラッド・ミュージック』。流石である。これは「T−スクェア・プラス」を超えた,スクェア・ロックの代表作である。

 安藤まさひろの“エッジの立った”ギターがうなりを上げている! 『ブラッド・ミュージック』の主役である坂東慧ドラムが“ズドーン”! 坂東慧の8ビートが重い重い。この独特のノリに腰が揺さぶられてしまう。河野啓三オルガンジョン・ロードし,伊東たけしEWIがシャウトしている。
 凄い。凄まじい。ロックの血で濁りまくったスクェア・サウンド。スクェア・サウンドがディストーションしている。これはロックを超えた“プログレ”である。

 うーん。でも何か違う。『ブラッド・ミュージック』は何かが違うんだよな〜。そう。スクェア・ロックにつきものの,いいメロディが欠けている。

BLOOD MUSIC-2 【PRIME】【TRUTH】【BIG CITY】【ARCADIA】の時代は,まず「メロディありき」。メロディアスなハード・ロックがスクェア・ロックだったはず。

 『ブラッド・ミュージック』はその逆か? T−スクェアフュージョン・バンド。まず「ロックありき」はナンセンスだと思う。いい演奏を聴きたいだけなのに,聞く側にも自然と力が入ってしまう。
 『ブラッド・ミュージック』の真実は,メロディアスなハード・ロック改め「歌なしのプログレ」。
 惜しい。ただ,いいメロディだけが欲しかった!

  01. PRINCE VLAD
  02. DON'T PLAY HARD TO GET
  03. REVENGE
  04. ISTANBUL
  05. ANOTHER STORY
  06. REMINISCENCE
  07. SLICK STICK
  08. CIRRUS
  09. AND FOREVER
  10. SAYONARA

(ヴィレッジ/VILLAGE 2006年発売/VRCL-10007)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】スリーブ・ジャケット仕様

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T−スクェア / PASSION FLOWER4

PASSION FLOWER-1 『WORDLESS ANTHOLOGY 』は未発表であるが「スクェアの5期」が『GROOVE GLOBE』で区切られていた事実からすると「スクェアの6期」は間違いなく『PASSION FLOWER』からスタートする。

 安藤まさひろが『PASSION FLOWER』以降を「スクェアの6期」と区切った理由は,思うに「バンド形態の復活」であろう。

 スクェアの元メンバー・ベース田中豊雪の紹介で,2000年秋より「ユニット体制」のサポート・メンバーを務め上げ『SPIRITS』以降のレコーディング・メンバー=キーボード河野啓三が正式加入。
 『GROOVE GLOBE』では,すでにキーボード・プレイヤーの枠を超えて,作・編曲やコンピューター・プログラミングなどサウンド面において多岐にわたる貢献をしてきた河野啓三を正式メンバーとしてバンドに迎え入れたのは分かる。

 管理人が驚いたのは,ベース森岡克司が外されて,新ドラマー坂東慧が正式メンバー入りしたことである。森岡克司が外されて,河野啓三坂東慧が選ばれたのはなぜだろう?
 それこそ,安藤まさひろの思い描いた「スクェアの6期」のスタートである。キーワードは“真正”T−スクェアの復活である。

 和製リチャード・ボナ森岡克司の超絶技巧はスクェア・サウンドには不似合である。
 『GROOVE GLOBE』に続くサポート参加2作目の『PASSION FLOWER』を聴く限り,スクェア・サウンドに溶け込み,新風を吹き込み,スターとなってスクェアを去った2人の“天才”本田雅人松本圭司とも違ったアプローチ。森岡克司は初めからソロで行くべきだと思う。

 一方,河野啓三坂東慧の個性はスクェア再生にぴったり。いや,是非とも欲しい人材である。高い音楽性は当然のこと,最大の魅力は“根っからのスクェアっ子”にある。
 そう。河野啓三坂東慧の個性はスクェアを聴いて育った“スクェア世代”の大登場。 ← 過大表現にご注意を。
 “スクェア世代”の素晴らしい才能を持ったジャズメンが“憧れ”のスクェアに加入し“うれしさ大爆発”でスクェア本体を活性化してくれている。

 河野啓三こそ“スクェア世代の秘蔵っ子”である。河野啓三スクェアの曲を知り尽くしている。
 例えば,アルバムではフェードアウトしている曲をライブではどんなエンディングをつけて終わらせていたかなんて,執着心の薄い(よく言えばジャズ的な)安藤まさひろ伊東たけしも忘れているのに,河野啓三ときたら「198○年のどこそこのライブではこういうエンディングでした」と譜面に起こしてしまうんだとか…。素晴らしい“スクェア愛”である。

 坂東慧は小学生からのスクェアの大ファン。コピーしまくりでスクェアの曲なら譜面なしで全曲叩ける凄腕ドラマー
 『GROOVE GLOBE』までの“正”サポート・ドラマー則竹裕之の代役として出演したTV番組(テレビ朝日系「タモリ倶楽部」)がきっかけで“念願の”スクェア入り。何でもリハーサルでうろ覚えの曲を演奏したら,次第に1人抜け2人抜け…。最後に残る坂東慧ドラムだけってオチもついたそうで…。素晴らしい“スクェア愛”である。

 そんな“スクェア愛”に溢れる新メンバーを迎えて再スタートしたバンド形態復活作の『PASSION FLOWER』。『PASSION FLOWER』の第一印象は“メロウ”。良質な楽曲が積み重なる実にスムーズな展開である。
 フュージョンの特徴であるソロやテクニックのオンパレードではなく,T−スクェア本来の魅力であるメロディに重点を置き,よりポップにより聴きやすく! 爽やか系のスクェアが帰ってきた!

 『PASSION FLOWER』は,全曲もサラっと聴けてしまう“優等生な”CDなので,本田時代のスクェア・サウンドが好きな人には,少々物足りなさを感じると思う。しかし『PASSION FLOWER』は,繰り返し聴けば聴く程の味が出る例のアレである。この感じは偶然なのか,果たして必然なのだろうか,後期カシオペアと作風が類似している。どちらも一発のキャッチーさが薄れたアダルト路線。後から後からジワジワと音の深みが響いてくる。

 『PASSION FLOWER』はマジで良質。これは『NEW ROAD, OLD WAY』で変化し始めた,名コンポーザー=安藤まさひろの新境地。歌もの,ロックもので“J−フュージョン最高のメロディ・メイカー”の地位を確立した安藤まさひろのレパートリーに“ミディアムもの”が加わったCDになったと思う。

 バンドの再スタートに合わせて,メンバー・チェンジの激しかったスクェアならではの伝統=「新メンバーのフィーチャリング」も完全復活。河野啓三坂東慧の活躍次第では,スクェア久々の安定長期政権が到来しそうでワクワクしてしまう?

PASSION FLOWER-2 大注目なのが坂東慧ドラミング。新世代の坂東慧が今後,何度目かの新生T−スクェアの核を担っていくと思う。
 テクニシャンであった則竹裕之のフレーズを追う姿は“まだまだ”かもしれないが,坂東慧グルーヴするドラミングは,聴いて興奮するドラミングである。今後の坂東慧の成長を聴き続ける楽しみを感じさせる。

 サポート・メンバーの弊害か? スクェアの正式メンバーになっても河野啓三キーボードは“でしゃばらない”。裏方稼業に徹している? NO! 従来のスクェア・サウンドをカッチリ作っているように見えて,突然飛び出すファナティックなアドリブマイルス・デイビスが寵愛しそうなタイプのキーボード・プレイヤーだと思う。センスあるよなぁ。

 坂東慧作の【LET YOUR LOVE FLOW】【CLOUDBURST】がとにかく“歌っている”。これはコンポーザーとしてだけではなくアレンジャーとしての坂東慧の才能の賜物でもあろう。
 河野啓三作の【TEASIN’】も,これぞ“ONLY ONEな”スクェア・オリジナルの音世界。

 そしてスクェアが4人のバンド編成に戻って,スクェア・ファンの“密かな楽しみ”も復活した。そう。厚手のCDジャケット全20ページ。
 安藤まさひろの写真を見ると,最近まではポール・リード・スミス(USA)製のプライベートストックという一本モノを使っていましたが,今回はモズライトギターを手にしておられます。またまた新しいギターをゲットしたんですね。
 それから河野啓三のイケメンぶり。これは本田雅人同様の“ジャニーズ系”であります。

 最後に『PASSION FLOWER』買うなら「初回生産限定盤」を強くお奨めする。

 なんたって【KNIGHT’S SONG 〜GENERATION 3〜】である。今回はリード・ギターである。安藤さん,またまたギター上手になっています。懐かしのストさんのベースが聴けます。
 【ANGEL’S LOVE 〜T.K.VERSION〜】は本編9曲目【ANGEL’S LOVE】のサックスヴァージョン。管理人は断然,ソ・ヨンウンより伊東たけしです。

  DISC 1
  01. Barefoot Beauty
  02. More Than Lemonade
  03. Let Your Love Flow
  04. Surfin' U.S.S.R.
  05. Speechless
  06. Caribbean Love Affair
  07. Velvet Slumber
  08. Cloudburst
  09. Angel's Love
  10. Teasin'

  DISC 2
  01. Knight's Song 〜GENERATION 3〜
  02. Angel's Love 〜T.K. Version〜

(ヴィレッジ/VILLAGE 2005年発売/VRCL-10005-6)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】ボーナスCD付 CD2枚組/DUOケース仕様

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T−スクェア & フレンズ / T COMES BACK5

T COMES BACK-1 『T COMES BACK』は,スクェアの25周年記念第2弾。
 ズバリ『T COMES BACK』が「T−スクェア & フレンズ」名義の最高傑作。リアレンジの魅力を存分に楽しめる。

 『T COMES BACK』には,何と,スクェアの卒業生に加えてライバル=カシオペアから野呂一生神保彰が参加。『REFRESHEST』でのLAオールスターズや『MISS YOU IN NEW YORK』でのNYオールスターズを超えた『T COMES BACK』でのJ−フュージョン・オールスターズの演奏が圧巻である。

 『T COMES BACK』のハイライトは“夢の共演”にある。
 【OMENS OF LOVE ’03】での伊東たけし宮崎隆睦のツイン・サックス。【KAPIOLANI】での安藤まさひろ野呂一生のツイン・ギター。【勇者(YUH−JA)】での則竹裕之神保彰のツイン・ドラムの3トラックにおける“夢の共演”はアイディア賞以上の出来映えで素ん晴らしい。原曲のイメージをガラリと変える“個性全開のアドリブ”に歓喜する。

T COMES BACK-2 『T COMES BACK』のおまけ=安藤まさひろ書き下ろしのジャケットを含む,4パターンのマルチ・ジャケット仕様にも歓喜する。

 勿論,お勧めは「Tバック」。『LUCKY SUMMER LADY』からの『T COMES BACK』とはピッタリのネーミング。安藤さんの“ムッツリスケベ”は永遠に不滅です。

  01. T comes back
  02. Omens of Love '03
  03. Kapiolani
  04. El Mirage
  05. Mirage in the Valley
  06. 勇者 (YUH-JA)
  07. Lily of the Valley

(ヴィレッジ/VILLAGE 2003年発売/VRCL-10001)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(4面マルチ・ジャケット仕様)

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ザ・スクェア / スピリッツ4

SPIRITS-1 スクェアの25周年のセレモニーは,1年間という期間限定(帰還限定)でのザ・スクェアT−スクェア名義ではない)の再結成。

 『SPIRITS』(以下『スピリッツ』)は「伝説の5人」による13年振りのスタジオ録音。2000年のスペシャル・ライブ盤『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』とは聴き違えるようなコンビネーションである。

 しかし13年は長過ぎた。『スピリッツ』は『ナチュラル』の続きではなく『ニュー・ロード,オールド・ウェイ』の続きである。
 フュージョンによくあるギミックの少ないメロディアスな演奏。往年のスクェア・サウンドを期待していたファンとしては肩透かし。和泉さんがキーボードを弾かない限り「伝説の5人」の復活とは認められない。認めたくない。懐かしさ以上に年季(オヤジ)を感じてしまう。

SPIRITS-2  『スピリッツ』全10曲中【EUROSTAR 〜RUN INTO THE LIGHT〜】だけが収穫。安定感ある『スピリッツ』が,逆にスクェアの迷走具合を浮き彫りにしている。

 初回限定トラックSOUND COLLAGE】の演奏は雰囲気のある【サウンド・コラージュ】そのもの。これぞスクェアの25周年のセレモニー。

  DISC 1
  01. 風の少年
  02. ONCE IN A LIFETIME
  03. EUROSTAR 〜run into the light〜
  04. GETTING OVER
  05. DOORS
  06. TRUE LOVE
  07. 7 MILES BRIDGE
  08. REFLECTION
  09. THE END OF THE SUMMER
  10. GLORIOUS ROAD

  DISC 2
  01. TRUTH RESONANCE-T MIX -TV on air version-
  02. SOUND COLLAGE

(ヴィレッジ/VILLAGE 2003年発売/VRCL-3341-2)
★【初回生産限定盤】CONNECTED対応ボーナスCD付 CD2枚組/DUOケース仕様

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T−スクェア & フレンズ / VOCAL2(ヴォ−カル・スクェア)4

VOCAL2(ヴォーカル・スクェア)-1 『VOCAL2』(以下『ヴォーカル・スクェア』)は,T−スクェアの“セルフ・ヴォーカル・カヴァー”作。
 スクェア往年のヒット・チューン9曲を3人の女性シンガーをフィーチャリングしてヴォーカル・ナンバーへとリアレンジ。

 『ヴォーカル・スクェア』は【IT’S MAGIC】に代表される“歌もの”スクェアを封印後も,キャッチーでメロディアスな“口ずさめるインスト”を演奏し続けてきたがゆえの“副産物”。

 ここまで楽曲とヴォーカルがシンクロしてしまうと,初めからヴォーカル・ナンバーとして作曲されていたかのような感覚を抱いてしまう。“歌もの”スクェアが映えている。

VOCAL2(ヴォーカル・スクェア)-2 惜しむべきはヴォーカリストのチョイス・ミス。マリーナ・ショウヴァレリー・ピンクストンヤラ・ネグレーテも悪くはないが,スクェア・ファンのツボからは外れている。

 これがキャサリーンとかサンディーとかマリーンであったならスクェア・ファンの間で話題沸騰 → 大ヒットしたのかもしれませんねっ

  01. A TRILHA DA VIDA (PARK AVE SOUTH)
  02. O SABOR DO AMOR (HEARTS)
  03. I WILL ALWAYS BE (湖の恐竜)
  04. MAKING THE GRADE (COPACABANA)
  05. EVERYTIME I BREATHE (PLAY FOR YOU)
  06. THE LETTER (SABANA HOTEL)
  07. PRECIOUS CROWN AND ROSES (CROWN AND
     ROSES)

  08. ENCHANTED VILLA (PIOGGIA DI CAPRI)
  09. UNIVERSO INTERIOR (TRUTH)

(ヴィレッジ/VILLAGE 2002年発売/VRCL-3340)

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T−スクェア / ニュー・ロード,オールド・ウェイ4

NEW ROAD, OLD WAY-1 『NEW ROAD, OLD WAY』(以下『ニュー・ロード,オールド・ウェイ』)は,T−スクェアの“ブラス・ロック”作である。
 古き良き時代【GOOD OLD DAYS】のアメリカのイメージが湧き上がってくる。

 これって,ジェリー・ヘイゲイリー・グラント ラリー・ウィリアムズのブラス隊のせい? それともチャック・レイニージム・ケルトナーのリズム隊のせい?

 NO! 聴けば聴くほど安藤まさひろなのである。驚くべき作曲能力の名曲群。ユーミンつながりなあの感じ…。いや〜,懐かしい。

NEW ROAD, OLD WAY-2 オールド・ウェイから始まるニュー・ロードT−スクェアニュー・ロードオールド・ウェイから続いている。

 『ニュー・ロード,オールド・ウェイ』で,松本時代と本田時代を遡り,伊東前期と伊東後期が一本道でつながった。

  01. DOWN TO MEMPHIS
  02. PHAT PHUNK
  03. HIT THE STREETS
  04. ONE FOR THE ROAD
  05. AURORA
  06. GOOD OLD DAYS
  07. COME AND GET IT
  08. ANCIENT DREAMS
  09. UNITED SOUL

(ヴィレッジ/VILLAGE 2002年発売/VRCL-3339)

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T−スクェア・プラス / TRUTH 21CENTURY4

TRUTH 21CENTURY-1 『BRASIL』で“LAフュージョン”に振れたT−スクェアが,次に振れたが“ハードロック”作『TRUTH 21CENTURY』。
 そう。「T−スクェア・プラス」は,T−スクェアの「ハードロック・プロジェクト」!
 「T−スクェア・プラス」結成時のT−スクェアは,安藤まさひろ伊東たけしのユニット体制。スクェア一筋=バンド一筋で走ってきた安藤まさひろが,そろそろ“しびれをきらした”?

 ハードロックする「T−スクェア・プラス」のメンバーに仰天! ギター安藤まさひろEWI伊東たけしに加えて,もう1人のリード・ギターに元マスタード・シーズのダグ・ボッシベースに元オジー・オズボーン・バンドのフィル・スーザンキーボードに「ステイン・アライブ」「ロッキー4」のヴィンス・ディコラドラムに元ガンズ&ローゼスのマット・ソーラム! まだまだ〜。この6人に加えて,新ゲストに元メガデスのドラマーニック・メンザーと元TOTOのヴォーカルボビー・キンボール
 どうですか〜。「T−スクェア・プラス」の真実は,ハードロック・ファン“夢のスーパー・バンド”!

 ハードロック・ファン“夢のスーパー・バンド”のレパートリーは,スクェアのセルフ・カヴァー。スクェアお得意の【TRUTH】でありF1集である。
 “新世紀のTRUTH”『TRUTH 21CENTURY』で,スクェアがどのくらい“ぶっ飛んで”しまったのか興味津々でCDトレイへ。

 『TRUTH 21CENTURY』の感想を一言。いや,感想とは言えない「へぇー」が一言。めちゃめちゃ聴きやすいじゃん!
 ハードにロックしたスクェアをイメージしていた管理人は見事な肩透かしに面喰ってしまった。後発の『BLOOD MUSIC』よりもソフトである。いい。この音は好みである。
 原曲の良さが崩されていない。それでいて新しい。これぞ【TRUTH】15年の成長記録である。より骨太によりメロディアスに…。

 T−スクェアには,過去「T−SQUARE AND FRIENDS」名義のセッションCDがあったが,あちらはスクェアと同じフュージョン畑のオール・スターズ。アレンジやフレーズの素晴らしさに驚嘆した。
 一方「T−SQUARE PLUS」名義の『TRUTH 21CENTURY』は,ハードロックのエッセンスに満ちている。カッコイイ・フレーズをストレートに押してくる。音圧は高いがスカスカのアレンジ。両者を聴き比べるとバックグラウンドの違いが顕著である。

TRUTH 21CENTURY-2 しかし演奏の質うんぬんではなくT−スクェアの魅力はバンド・サウンド。フュージョンだろうがハードロックだろうが,安藤まさひろ伊東たけしが,バンド・サウンドの一部となったユニゾン・グルーヴ! 「T−スクェア・プラス」の“顔”は,安藤まさひろ伊東たけしの個性がそのものである。

 先に『TRUTH 21CENTURY』のファースト・インプレッションを記したが,何度も聴いているとロック野郎の“芸の細かさ”が聴こえてくる。
 当然ロックの主役はギターヴォーカル。ゆえに「T−スクェア・プラス」の主役も安藤まさひろギター伊東たけしEWIギターヴォーカルを前面に押し出しつつも自己主張するバランス感覚に惚れてしまう。
 細かなビートをキメまくるフュージョンに比べて,重心を落とした大きなうねりが腰に来るタテノリ。オリジナルよりも聴きやすいのに腰に来る。オリジナルよりも安藤メロディが際立っている。というかオリジナルが“うるさすぎ”なのかも? 失礼いたしました。

 またいつの日か「T−スクェア・プラス」も復活してくれないかなぁ。邪道承知の恋人宣言で〜す。

  01. KNIGHT'S SONG
  02. CHASE
  03. MEGALITH
  04. L'EAU ROUGE
  05. GOOD-BYE HERO
  06. LITTLE MERMAID
  07. THE FACE
  08. IT'S HAPPENING AGAIN
  09. TRUTH 21c
  10. GOOD-BYE BLUE WIND

(ヴィレッジ/VILLAGE 2001年発売/VRCL-3338)

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T−スクェア / ブラジール4

BRASIL-1 伊東たけしの復帰第1弾『FRIENDSHIP』が「フィーチャリング・伊東たけし」ならば,伊東たけしの復帰第2弾『BRASIL』(以下『ブラジール』)は「フィーチャリング・安藤まさひろ」。
 そう。『ブラジール』は,安藤まさひろの“ブラジルへの熱い想い”を形にした,安藤まさひろのソロCD。この位置づけは,聴けば分かる! もはや『ブラジール』に“王道のスクェア・サウンド”の毛色はない。

 バンド時代からユニット時代へ…。スクェア・サウンドの激変のキーワードは“脱バンド・サウンド”にある。
 松本時代の“最先端フュージョン”の追求は,アクセル全開で大技小技を繰り出しまくってやっとこそ辿り着くことのできる究極の完成度。この音の延長線は安藤まさひろ伊東たけしの選択肢にはない。
 安藤まさひろ伊東たけしがユニット結成時に目指した音は,5人では表現できない2人の“盟友”だからこそ奏でられるヒューマン・サウンド! 決め事の少ないフレキシブル感! 完全なる別次元サウンド! 

 『ブラジール』は“ほのぼの系”である。ヴォーカルフルートソプラノ・サックスアコースティック・ギターの艶やかな表情に「ええ〜」なのである。

 もっと『BRASIL』『BRASIL』しているかと思いきや,肩の力の抜けた爽やかリラックス。スクェアの伝統を保持しながらの完全リセット。ブラジル音楽特有の躍動的なリズムの上をメロディアスなフレーズがどこまでもさわやかに響いていく。
 軽快である。耳をさらさら流れていく。これが安藤まさひろの考える“ブラジル”なのであろう。この感覚が管理人にとって最高に興味深い。

 『ブラジール』は,常夏の空やそよ風の似合う80年代のLAフュージョンのような音。演奏している全ての人の息遣いが届いてきそうな人間味あふれる音。世知辛い生活の中でも,ホッ,と一息ついてゆったりとした時間を楽しめる。午後3時のコーヒー・タイムに流れていると自然と笑顔がこぼれてしまう。何のあざとさも感じない素朴な音。

 ヴォーカルフルートソプラノ・サックスアコースティック・ギターで始まる前半の『ブラジール』は,スクェア“らしくない”のが最高にいい〜。そして徐々にいつものスクェアへと戻っていく。『ブラジール』後半で炸裂する,ここぞという時のギターサックスのユニゾンはもはや伝統芸であろう。
 『ブラジール』を一枚通して聴き終えた頃には,前半で感じられた違和感は解消。「やっぱりスクェアはこうでなくっちゃ!」を感じてしまう。スクェア・ファンゆえの矛盾に悩んでしまいそう?

BRASIL-2 管理人が『ブラジール』=「フィーチャリング・安藤まさひろ」を唱えるには“裏”がある。

 裏1。特筆すべきは【A FARTHER PLACE】での珍事! 何とT−スクェア史上初,安藤まさひろが演奏していない。【A FARTHER PLACE】のギタリストトニーニョ・オルタ
 そう。『ブラジール』は“T−スクェアのアイデンティティ”である自身のギターを削ってまでもこだわった80年代のLAフュージョン。これぞ安藤マジック

 裏2。全10曲中8曲が安藤まさひろ作なのに『ブラジール』のハイライトは本田雅人作の【A DISTANCIA】。意外にも本田雅人作編曲に伊東たけしアルト・サックスがドンピシャリ。“T−スクェアのアイデンティティ”である自身の曲を削ってまでもこだわった80年代のLAフュージョン。これも安藤マジック

 以下,管理人の結論。『ブラジール批評

 『ブラジール』は“ブラジル音楽命”の安藤まさひろの“理想”のためなら,名ギタリスト安藤まさひろを,名作編曲者の安藤まさひろをも冷徹な耳で判断している。“こだわりのプロ・ミュージシャン”安藤まさひろが,初めてT−スクェアを“私物化”している。T−スクェアの大予算を注ぎ込んで自身の“理想”のソロCDを制作している。いいじゃないか,もっとやっちゃえ,安藤さん。

 『ブラジール』での“希薄な”スクェア・サウンドに逆に,安藤まさひろこそ「ミスター・スクェア」を強く実感する。でも星4つかな。やっぱり“濃厚な”スクェア・サウンドが聴きた〜い!

  01. A CAMINHO DE CASA -ON MY WAY HOME-
  02. DESPEDIDA
  03. SEM PARAR
  04. TOYS
  05. TEMPO DE SER FELIZ
  06. SOM SILENCIOSO
  07. A DISTANCIA
  08. AMANHECER
  09. SOFT MADNESS
  10. A FARTHER PLACE

(ヴィレッジ/VILLAGE 2001年発売/VRCL-3337)

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ザ・スクェア / MOMENT −MEMORIAL LIVE AT CHICKEN GEORGE−5

MOMENT -MEMORIAL LIVE AT CHICKEN GEORGE-1 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,T−スクェアが“いつもお世話になっております”神戸のライブ・ハウス「CHICKEN GEORGE」20周年をお祝いしたスペシャル・ライブの全20曲完全収録盤。

 『FRIENDSHIP』で,安藤まさひろ伊東たけしのユニット体制となったT−スクェア
 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』のメンバーは,ギター安藤まさひろアルト・サックス伊東たけしキーボード和泉宏隆ベース須藤満ドラム則竹裕之の「伝説の5人」。しかし和泉宏隆は独立後にジャズ・ピアニストへの専念宣言。サポートとしてシンセサイザー林良が加わっている。

 この人選は意図的なものではなく,単純に1楽器につき1人,スクェアへの在籍年数が長いメンバー順の集まりだとか。今回のバンド名も「CHICKEN GEORGE」20周年記念のスペシャル・ライブのため,T−スクェアではなく20年前のザ・スクェア名義としているが,ザ・スクェア名義+「伝説の5人」でのライブとなったのは『FRIENDSHIP』で復帰した,スクェア4代目の“出戻り”フロントマン=伊東たけしへの配慮ありありなのでは?

 そう。スクェア・ファンにとって『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,伊東後期の“お披露目”ライブ! 伊東たけしに気持ち良く演奏して欲しい!
 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』の聴き所は,バンド形態解消後のバンド・サウンドの変化と本田時代の4曲の2点。本田雅人の“手垢のついた”【PIOGGIA DI CAPRI】【勇者(YUH−JA)】【明日への扉】【MEGALITH】を伊東たけしがどう料理するか?
 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は,本田雅人ビイキで伊東たけしビイキな管理人が,伊東たけしに“引き分けに持ち込んで欲しい”と願いながら心臓バックバクで聴き始めた,ある意味,思い出のCDなのである。

 ザ・スクェア時代=伊東前期の代表曲を,そして本田時代の代表曲を,伊東後期のアドリブで塗り替えていく! これが新しいザ・スクェアの音&新しいT−スクェアの音!

 全体としては懐かしいのに,所々でアレっと思う。変化したのは10年間の武者修行を積んできた伊東たけしだけではない。(安藤まさひろも含めて)和泉宏隆須藤満則竹裕之も10年前とは変化している。「伝説の5人」が5人とも成長した後の再集結。ざっくり言えば,スクェアが「フュージョンからジャズに」寄っている。

 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』は“ライブ・ハウス”「CHICKEN GEORGE」での演奏。観客の熱狂がステージにダイレクトに伝わっていく。いつも以上に盛り上がった「伝説の5人」が“地”を出していく。
 相変わらずキメキメも多いが,過去にはユニゾンで楽しくキメていたものを,ソロ活動が増えた今では自分1人でカッコ良くキメきれてしまう。こじゃれてしまう段階も卒業した。富と名声を手にした後での音楽活動が,熱気や興奮やパワーをアドリブで表現するジャズ的手法へと向かわせた? “王道のスクェア・サウンド”そのままに“フレージングのパワー”が増している。

 しか〜し,意識的にジャズに寄ろうと5人の“手癖”は変わらない。どうにも抑えられない衝動なのか? 安藤メロディに自然と反応してしまう“手癖”こそ“J−フュージョン・バンド”ザ・スクェアの出身者の証しである。

 『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』で注目の本田時代の伊東後期ヴァージョン批評

 【PIOGGIA DI CAPRI】では“久々の”フルート・ソロ。憂いのあるフレーズの中にも明るさを感じさせる。
 【勇者(YUH−JA)】でのEWIギターとのユニゾンありのアドリブあり。もともと伊東たけしEWI本田雅人以上。“味のあるEWI”が伊東色。
 【明日への扉】だけはどうにもご勘弁を。ソフトな曲調&ミディアム・テンポの難曲は本田雅人の懐に置いといてもらいたい。

 ついにきた! 「THIS IS HONDA」な【MEGALITH】に伊東たけしが真っ向勝負! 上記管理人の心配無用な名勝負が素晴らしい。伊東たけしが“吹けている”! 火の出るような演奏である。
 驚いたのは伊東節で“吹けている”! 本田時代の“象徴”である【MEGALITH】を伊東たけしが完全に消化。自分の演奏に仕上げている。ライブ演奏にしてこのスピード感は努力賞もの。伊東たけし版「メガリス・ショック」の称号を差し上げます。ただし,伊東たけしが全力で頑張ろうとも管理人にとっての【MEGALITH】は永遠に本田雅人お一人です。

 他の16曲も伊東たけしならではの力演続き。アップ・テンポのEWI伊東たけしにしか表現できない領域が存在していると思う。そして【FORGOTTEN SAGA】【TOMORROW’S AFFAIR】【HEARTS】のバラード3曲の味!
 この質感は本田雅人の澄みきったストレートなアルト・サックスでは表現できない伊東たけしの“くすみ味”。感動ものである。

MOMENT -MEMORIAL LIVE AT CHICKEN GEORGE-2 流動的なメンバー・チェンジ〜バンド形態の解消直後に行なわれた『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』での「伝説の5人」による再結成ライブ

 正直『MOMENT −MEMORIAL AT CHICKEN GEORGE−』を聴いて,スクェアの未来に“胸を撫で下ろした”スクェア・ファンも少なくないだろう。伊東たけしの演奏についての心配ではない。不透明なユニット体制への危機感である。

 この“スクェア最大の非常事態”に,和泉宏隆須藤満則竹裕之の“古参メンバー”が安藤まさひろ伊東たけしのもとに駆けつけたこと,そして素晴らしい“スクェア・サウンド”を聴かせてくれたことがスクェア・ファンとしてはたまらなくうれしくい。

 「CHICKEN GEORGE」20周年のお祝いと「スクェアOB」の一枚岩を再確認できた喜びを,最愛のファンたちと共有する。アンコールは計5回。よくぞCD2枚組で収まった。これぞスクェアライブの完全ドキュメント盤。濃密で楽しい“スクェア・サウンド”の決定盤であろう。
 
 「よくぞ帰ってきてくれました。伊東さん,お帰りなさい」。

  DISC1
  01. OPENING〜ADVENTURES〜OMENS OF LOVE
  02. IN THE GRID
  03. TRAVELERS
  04. PIOGGIA DI CAPRI
  05. FRIENDSHIP
  06. FORGOTTEN SAGA
  07. GIANT SIDE STEPS
  08. DOOBA WOOBA!!
  09. BREEZE AND YOU

  DISC2
  01. 脚線美の誘惑〜いとしのうなじ〜ALL ABOUT YOU
  02. 宝島
  03. 勇者 (YUH-JA)
  04. TRUTH
  05. CONTROL
  06. 明日への扉
  07. MEGALITH
  08. TOMORROW'S AFFAIR
  09. LITTLE MERMAID
  10. HEARTS
  11. IT'S MAGIC

(ヴィレッジ/VILLAGE 2001年発売/VRCL-3334-5)
(CD2枚組/DUOケース仕様)

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T−スクェア / フレンドシップ5

FRIENDSHIP-1 バンド形態の解消後,安藤まさひろが選んだ,新しいT−スクェアの形。それは“盟友”伊東たけし安藤まさひろ2人だけのユニット体制。
 ギターサックス以外はゲスト参加でまかなうゆえ“2人ならではのコンビネーション”を新しいT−スクェアの“カラー”として強く打ち出す音造り。

 ユニット体制第1弾『FRIENDSHIP』(以下『フレンドシップ』)を聴いて感じた,懐かしさ以上の安心感。安藤メロディを伊東たけしが演奏すると,厳しい演奏でも無関係に漂い始める“ほんわかムードの空気感”。この感じはこの2人でしか出せない,決して出てこないオリジナルな音世界。

 『GRAVITY』で宮崎隆睦が新フロントとして加入した時,T−スクェア伊東時代に引き戻されたように感じる瞬間があったが,それは間違いだった。
 『フレンドシップ』を聴いた時,キャッチコピーよろしく「おっ! 伊東たけしが帰ってきた!」と思ってしまった。そう。これこそ,T−スクェア伊東節。伊東たけし宮崎隆睦は,似ても似つかぬ別人でした。まっ,それ程本田雅人が凄かったということです。

 いや,待てよ。『フレンドシップ』での伊東たけしが何だか違う。宮崎隆睦と違うのはいいのだが,以前の伊東たけしのイメージとも何だか違うのだ。
 伊東たけしが素晴らしい。こんなに凄かったのか?

 ずっと伊東たけしのソロCDも追いかけていたので気付かなかったが,伊東たけしは10年間のソロ活動で“円熟味”を増している。伊東前期と伊東後期ではプレイ・スタイルが変化している。T−スクェアでのバンド活動から離れて,国内外の大物ジャズメンとのセッションで体感したテクニック以上の表現力! くぅ〜!

 この伊東フレンドシップ』。やはり伊東たけしを“知り抜いている”安藤まさひろのプロデュース力が凄いと思う。
 伊東たけしT−スクェアを離れてからも,安藤まさひろ伊東たけしフレンドシップは続いていた。例えば,伊東たけしソロの最高傑作『T.K.BREEZE』は安藤まさひろプロデュース。

 『フレンドシップ』の真実は,安藤メロディを奏でる伊東たけしのソロCD第12弾!?
 「余裕しゃくしゃく」に聴こえるのが,伊東たけし10年間のソロ活動の集大成! 伊東節の旨みが出まくっている!

 最先端フュージョン・サウンドをリードした『T−スクェア』からユニット体制の『フレンドシップ』へ。またしても振り幅の大きなサウンドの革新。
 『T−スクェア』以上に『フレンドシップ』に好意を持った。当初は単純に,安藤まさひろ伊東たけしの組み合わせが懐かしくて好きなのだろう,と自分でも誤解していた。誤解だった。演奏が純粋に素晴らしい。

FRIENDSHIP-2 『フレンドシップ』は,確かに安藤まさひろ伊東たけしの“鉄壁のコンビネーション”が最大の聴き所であるのだが,繰り返し聴き込むにつけ,バックの名演が耳に残りだす。

 ネーサン・イーストエイブラハム・ラボリエルヴィニー・カリウタを始めとするLAの名手たちによる“大人のフュージョン・サウンド”が素晴らしい。これぞLAフュージョンのオールスター・サウンド。この豪華メンバー。演奏の質が悪かろうはずがない。
 安藤メロディの名曲=【FRIENDSHIP】と【HEAVENLY DAYS】を「フィーチャリング・伊東たけし」でLAフュージョン

 そう。『フレンドシップ』の真の真実?は,安藤まさひろ伊東たけしフレンドシップに留まらず,T−スクェアの2人を支える“FRIENDS”たちとのフレンドシップの掛詞。

 ユニット体制の『FRIENDSHIP』『BRASIL』『NEW ROAD, OLD WAY』の3作は巷で言われるT−スクェアの暗黒時代。そうかもしれない。でもそんなに言うほど悪くはない。管理人は「T−スクェアのユニット時代」も評価しています。

  01. FRIENDSHIP
  02. SAFARI
  03. DAY DREAMS
  04. MAYBE TOMORROW
  05. SHERYL
  06. IN THIS TOGETHER
  07. PAIN IN MY HEART
  08. BELIEVE IN ME
  09. HEAVENLY DAYS

(ヴィレッジ/VILLAGE 2000年発売/VRCL-3333)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ,伊東たけし,伊藤八十八,熊谷美広)

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T−スクェア / T−スクェア4

T-SQUARE-1 バンドの解散が決まってから行なわれる「ラスト・レコーディング」の気持ちとはいかばかりか? しかもそのラストCDのタイトルに「自分たちのバンド名を冠する」気持ちとはいかばかりだろう? 恐らくこれで最後,これが自分たちの音楽,という気負いがあるのだと思う。

 煮詰まったゆえの解散とは全く異なる,自分たちの音楽への誇りが120%の力を引き出す「ラスト・レコーディング」。T−SQUARE,バンド形態の最終作にして初のセルフ・タイトル『T−SQUARE』(以下『T−スクェア』)はそのようなCDである。
 そう。『T−スクェア』には,T−スクェア自身が考えるT−スクェアの音楽性が詰まっている。

 以下は,管理人が『T−スクェア』を聴いて考えた「2000年のT−スクェア」の音楽性である。

 第一印象は“T−スクェアDIMENSION化”である。“キャッチーなバンド・サウンド”と言うよりは“メロディアスなセッション”っぽい感じ。またまたスクェア・サウンドが変化している。「2000年のT−スクェア」は“松本時代”に突入していた。

 『T−スクェア』では,前作『SWEET & GENTLE』で,サポート・メンバーなのに大物ゲスト並みにフィーチャリングされていた松本圭司が正式加入。演奏は相変わらず凄い。引き出しの多さがとめどない。サポートと正式メンバーの違いは楽曲提供。松本圭司が12曲中5曲を提供している。
 松本圭司の楽曲はエグイ。1回聴いただけではスーッと頭に入ってこない。でも2度3度と聴き込み松本圭司の手の内が明らかになるにつれ「スゲー,カッコイイ → 何このハイセンス → 松本圭司は天才だ」へと変化する。この感触がDIMENSIONに似ているのだ。

 しか〜し,ここからが『T−スクェア』の真骨頂。5回10回と聴き込むにつれ,要所要所で安藤まさひろギターを痛感する。そう。松本圭司が無意識のうちに安藤まさひろギターを逆フィーチャリング。恐るべし安藤マジック
 “天才”松本圭司の個性を取り入れつつ“王道のスクェア・サウンド”は崩さない。これこそ20年のバンド運営で培った“T−スクェアのアイデンティティ”なのであろう。
 スクェアというフュージョン・バンドは,インプットは新メンバーの個性や時代の波を積極的に取り入れるも,アウトプットは頑固なまでに安藤まさひろ一本やり。安藤まさひろだけが有するフィルターを通された音こそT−スクェアの音。“T−スクェアのアイデンティティ”=安藤まさひろその人なのである。

 事実『T−スクェア』の収録曲はバラエティに富んでいる。後日発売『WORDLESS ANTHOLOGY 』のライナーノーツを読んで合点がいった。 「『T−スクェア』はビートルズの『ホワイトアルバム』みたいにしたかった」と書かれていた。

 ビートルズの『ホワイトアルバム』は,メンバー各自が好き勝手に作ったことで名を馳せる名盤。そう。『T−スクェア』もノーコンセプト。安藤まさひろが「自分が責任を取るから」と,メンバー各自に好き勝手に演らせている。
 このバラバラ加減が「2000年のT−スクェア」の音楽性であり“メロディアスなセッション”へと通じている。

T-SQUARE-2 安藤まさひろは大したものだ。「2000年のT−スクェア」の音楽性を更に推し進めるべく?T−スクェアは『T−スクェア』を最後にバンド形態を解消する。
 そう。バラバラ加減MAX→バラバラのソロ活動へ。

 正直“松本時代”のT−スクェアをもっともっと聴きたかった。好きだったし期待していたし…。
 宮崎隆睦松本圭司は運が良いのか悪いのか? T−スクェアへの加入で名を売ったのはプラスだが在籍年数の少なさでマイナス評価。名を挙げるチャンスが途絶えたのが惜しまれる。

 “松本時代”の続きは「ニセスクェア」=『MASATO HONDA with VOICE of ELEMENTS』でどうぞ!

PS 『T−スクェア』を,そして松本圭司を“イマイチ”と思っているT−スクェア・ファンの読者の皆さん! 騙されたと思って,是非,ヘッドフォンで『T−スクェア』を聴き直してみてください。実に細かい音造りに驚き,松本時代のハイセンスに開眼できるかも? まっ,管理人も『T−スクェア』は「いいではなく凄い」と思う口ですが…。松本時代は『SWEET & GENTLE』を楽しむことにしましょうよっ。

  01. A DREAM IN A DAYDREAM
  02. MAN ON THE MOON
  03. ca et la
  04. OUR FORTRESS
  05. ALE-LEYAH-YAH
  06. AN EVENING GLOW
  07. A NITE WITHOUT MEMORY
  08. TAKING MOUNTAIN (TOPS)
  09. CALLING THROUGH THE AGE OF TIME
  10. (DON'T ASK ABOUT) MEANING OF KISS
  11. A DREAM IN A DAYDREAM (REPRISE)
  12. BELFAST SONG

(ソニー/SONY 2000年発売/SRCL4794)

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T−スクェア / スウィート・アンド・ジェントル5

SWEET & GENTLE-1 『BLUE IN RED』で和泉宏隆本田雅人が脱退し『GRAVITY』でも難波正司が脱退した。
 主力メンバーが抜けても抜けても,安藤まさひろは次々に素晴らしい才能を見い出してくる。

 和泉宏隆の後任に難波正司本田雅人の後任に宮崎隆睦。そして『SWEET & GENTLE』(以下『スウィート・アンド・ジェントル』)で難波正司の後任に迎えたのが松本圭司である。

( もしかして安藤まさひろは「日本のアート・ブレイキー」なのか? NO。「日本のアート・ブレイキー」の称号はアート・ブレイキーと同じくドラマー則竹裕之。理由は『WORDLESS ANTHOLOGY 』のライナーノーツをご参照ください )

 新キーボード・プレイヤー=松本圭司の引き出しが凄い。後日,凄すぎるがゆえの賛否両論を巻き起こした,とにかく凄いパフォーマンス。古くからのスクェア・ファンに否定派が多かったように思うが,安藤まさひろ則竹裕之本田雅人,そしておまけに管理人も松本圭司の肯定派。松本圭司は真に“天才”だと思う。

 『スウィート・アンド・ジェントル』での暴れっぷり。サポート参加にも関わらず完全にT−スクェアのサウンド・カラーを塗り替えている。バンドを掌握し自由自在にコントロール感ありあり。っていうか「お前,前に出過ぎだろ」の存在感あるアドリブ。結果,T−スクェアをシーンの最先端へと押し上げる“実験作”仕様。

 松本圭司のフレージングは変幻自在。ジャズフュージョン,テクノ,ロック,ポップスをボーダーレスに行き巡る。さらには最先端のシンセサイザーサンプラーと組み合わせる生ピアノでの実験的なアプローチ。おお,これぞ日本版「E.S.T.」? T−スクェアが「ジャズを演奏するポップ・バンド」へと変貌した?

 『スウィート・アンド・ジェントル』の音の骨子は,正式メンバーではない松本圭司主導。T−スクェアの“松本化”を許すとは…。やはり安藤まさひろの心はおおらか&人選眼に狂いなし。
 さらに言えば,T−スクェアの“松本化”は「T−スクェア宮崎隆睦あり!」を知らしめる偶然の副産物を産んでいる。安藤さん,ここまでは狙っていませんよねっ。

SWEET & GENTLE-2 『スウィート・アンド・ジェントル』で宮崎隆睦T−スクェアにバッチリハマッタ。T−スクェア史上初,サックスギターキーボードと同等のバンドになった。

 これは悪口ではなく宮崎隆睦への褒め言葉である。これまでの伊東たけし本田雅人の個性が飛びぬけて強すぎていた。宮崎隆睦の“バンドの個性”にとろけるサックスエリック・マリエンサル然としている。
 表面は甘く優しい紳士の音。しかし内面は燃え盛るロック・サウンド。

 『スウィート・アンド・ジェントル』で,T−スクェアは「E.S.T.」を経由して「チック・コリア・エレクトリック・バンド」に近づいた。キーボード主導のサックスで奏でる安藤メロディ。これである。
 表面は甘く優しい紳士の音。しかし内面は沸き立つロック・サウンド。

 『スウィート・アンド・ジェントル』も全曲捨て曲なし。
 特に【MAKE IT STONED】【CAN YOU FEEL IT】での“ロックな安藤節”と【SCRAMBLING】での「王道フュージョン」+【SWEET & GENTLE】での「メロウなフュージョン」の4曲は,歴代のT−スクェア名曲群への“殿堂入り”であろう。他の5トラックも文句なしに素晴らしい。
 表面は甘く優しい紳士の音。しかし内面は肉欲のロック・サウンド。

 管理人の結論。『スウィート・アンド・ジェントル批評
 「名盤中の名盤」という評価を乱発している自覚はある。しかし,甘く優しい“オブラートに包まれた”欲望の音世界=『スウィート・アンド・ジェントル』にも「名盤中の名盤」の称号を贈ろう。『スウィート・アンド・ジェントル』が好き過ぎて,半額セールにつられて紙ジャケ盤にて買い直した一枚です。

  01. MAKE IT STONED
  02. DALI'S BOOGIE
  03. A DAY IN BLUE
  04. FROM TANJAVUR
  05. SCRAMBLING
  06. PARK AVE. SOUTH
  07. SCENE-000
  08. CAN YOU FEEL IT
  09. SWEET & GENTLE

(ソニー/SONY 1999年発売/VRCL2124)
★【初回生産限定盤】ミニLP紙ジャケット仕様

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 14

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-1 祝・ザ・スクェアT−スクェア・デビュー20周年!
 20年と言えば,赤ん坊〜成人式! バンドの歩みも人生同様,順調な時もあれば難しい時もある。人との出会い=メンバー・チェンジ。紆余曲折を経てスクェアの比類なき音楽性も発展した。

 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作! 
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス&発掘別テイク(未発表曲)集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上・新アレンジ」の3拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの3期」『WORDLESS ANTHOLOGY 掘 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』は『TRUTH』『YES, NO。』『WAVE』『NATURAL』『NEW−S』『IMPRESSIVE』『HUMAN』『夏の惑星』『WELCOME TO THE ROSE GARDEN』『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』の10枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-2 「ザ・スクェアT−スクェアの3期」は,須藤満でステップアップと“スクェアの救世主”本田雅人と夢実現の海外進出だったとか…。な・る・ほ・ど。

 『WORDLESS ANTHOLOGY 掘 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』の「+1」は【MISS YOU】の未発表ライブ和泉宏隆難波正司のツイン・キーボードが聴けますよっ。

PS 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作は発売数ヶ月後に3枚同時購入しました。『WORDLESS ANTHOLOGY 』は初回限定盤をGETできたのに『WORDLESS ANTHOLOGY 』『WORDLESS ANTHOLOGY 』の初回限定盤は既に売り切れ。「スクェアの2期」「スクェアの3期」の人気の高さを実感した次第です。

  01. TRUTH
  02. TWILIGHT IN UPPER WEST
  03. MISS YOU
  04. DAISY FIELD
  05. WIND SONG
  06. MEGALITH
  07. ROMANTIC CITY
  08. 明日への扉
  09. COPACABANA
  10. 夏の蜃気楼
  11. CROWN AND ROSES
  12. PIOGGIA DI CAPRI

(ソニー/SONY 1999年発売/SRCL4473)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 14

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-1 祝・ザ・スクェアT−スクェア・デビュー20周年!
 20年と言えば,赤ん坊〜成人式! バンドの歩みも人生同様,順調な時もあれば難しい時もある。人との出会い=メンバー・チェンジ。紆余曲折を経てスクェアの比類なき音楽性も発展した。

 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作! 
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス&発掘別テイク(未発表曲)集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上・新アレンジ」の3拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの2期」『WORDLESS ANTHOLOGY 供 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』は『MAGIC』『脚線美の誘惑』『うち水にRAINBOW』『ADVENTURES』『STARS AND THE MOON』『R・E・S・O・R・T』『S・P・O・R・T・S』の7枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-2 「ザ・スクェアT−スクェアの2期」は,田中豊雪のパフォーマンスと和泉宏隆のカラーリング。そして歌モノ指向への決別だったとか…。な・る・ほ・ど。

 『WORDLESS ANTHOLOGY 供 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』の「+1」の真実は【IT’S MAGIC】と【FORGOTTEN SAGA】の未発表ライブの「+2」。伊東たけしアドリブが冴え渡っていますよっ。

PS 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作は発売数ヶ月後に3枚同時購入しました。『WORDLESS ANTHOLOGY 』は初回限定盤をGETできたのに『WORDLESS ANTHOLOGY 』『WORDLESS ANTHOLOGY 』の初回限定盤は既に売り切れ。「スクェアの2期」「スクェアの3期」の人気の高さを実感した次第です。

  01. CHOU CHOU
  02. IT'S MAGIC
  03. CHANGE YOUR MIND
  04. HEARTS
  05. SABANA HOTEL
  06. TRAVELERS
  07. CAPE LIGHT
  08. OMENS OF LOVE
  09. IN THE GRID
  10. FORGOTTEN SAGA
  11. TAKARAJIMA

(ソニー/SONY 1999年発売/SRCL4472)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)

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ザ・スクェア/T−スクェア / WORDLESS ANTHOLOGY − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 14

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-1 祝・ザ・スクェアT−スクェア・デビュー20周年!
 20年と言えば,赤ん坊〜成人式! バンドの歩みも人生同様,順調な時もあれば難しい時もある。人との出会い=メンバー・チェンジ。紆余曲折を経てスクェアの比類なき音楽性も発展した。

 ザ・スクェアT−スクェア20年の歴史を「ベーシストの交代」で整理するべくリリースされた記念盤が『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズ3部作! 
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは,スクェアのリーダー=安藤まさひろ自らセレクト&リミックス&発掘別テイク(未発表曲)集。
 『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの“売り”である「選曲の妙・音質向上・新アレンジ」の3拍子だけでも“買い”であろうが,ズバリ『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズの最大の魅力は,安藤まさひろ直伝のライナーノーツ
 曲目解説も凄いが,ザ・スクェアの裏話を初暴露!? 身内ネタというかあくまでも安藤さんの“個人的見解”と受け止めるべきものでしょうが,読んで納得。やっぱり音楽にはミュージシャンの人間性が表われるを再確信。『WORDLESS ANTHOLOGY』シリーズは単純に“読み物”としても面白い?

 「ザ・スクェアT−スクェアの1期」『WORDLESS ANTHOLOGY 機 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』は『LUCKY SUMMER LADY』『MIDNIGHT LOVER』『MAKE ME A STAR』『ROCKOON』の4枚からのセレクション

WORDLESS ANTHOLOGY  − MASAHIRO ANDOH SELECTION & REMIX + 1-2 「ザ・スクェアT−スクェアの1期」は,スクェア20年の歴史の中でも特にメンバー・チェンジの激しい時期。おまけに非常に個性的なメンバー揃いと来た。人づてに出会った河合誠一マイケルを通じて仙波清彦宮城純子伊東たけしのデビュー・メンバーが集結。曲は安藤まさひろが書き,仙波清彦河合誠一マイケルがアレンジするのが「スクェア1期」の黄金パターンだったとか…。な・る・ほ・ど。

 『WORDLESS ANTHOLOGY 機 檗。唯腺咤腺硲稗劭蓮。腺裡庁錬函。咤釘味釘達圍稗錬痢  REMIX + 1』の「+1」は未発表曲=スティーヴィー・ワンダーの【BIRD OF BEAUTY】。伊東たけしには珍しいソプラノ・サックスが聴けますよっ。

  01. FUTURE FLY
  02. BIRD OF BEAUTY
  03. A FEEL DEEP INSIDE
  04. LUCKY SUMMER LADY
  05. TAKE THE LONG ROAD
  06. WRAPPED ARROUND YOUR SOUL
  07. STIFF NAILS
  08. TEXAS KID
  09. TOMORROW'S AFFAIR
  10. BANANA

(ソニー/SONY 1999年発売/SRCL4471)
(ライナーノーツ/安藤まさひろ)
★【初回生産限定盤】スクェア・ウィンドウ(四角い窓)ジャケット仕様

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T−スクェア / グラヴィティ5

GRAVITY-1 T−スクェア7年ぶりのメンバー・チェンジ。「期待は半分。不安は2倍」の中で聴いた23TH『GRAVITY』(以下『グラヴィティ』)。

 『グラヴィティ』を「戦々恐々」聴き始める。聴き終える。和泉宏隆本田雅人の不在を微塵も感じない。あれれっ? 確かにキーボードサックスの響きは前作までと明らかに違う。しかし難波正司キーボード宮崎隆睦サックスの響きが,これはこれで非常に心地良い。
 “崖っぷち”だったT−スクェアが『グラヴィティ』で見事な“サクセス・ストーリー”を演じ切っている。

 言い切ってしまおう! 安藤まさひろ以上に貢献度の高かった“T−スクェアの両翼”が抜けたダメージなどない! 決して聴き劣りなどしない! NO! 逆にクオリティが上がっている? 和泉宏隆本田雅人“ビイキ”にも関わらず(うかつにも)このメンバー・チェンジは有りだと思ってしまう自分がいる。
 それくらい,大声で叫びたくなるくらいの『グラヴィティ』は「名盤中の名盤」なのである。

 『グラヴィティ』成功の秘密は2つ(3人のキーパーソン)ある。(在り来たりの?)第一の理由は,新加入の難波正司宮崎隆睦の見事なカバーリングであろう。それぞれ和泉宏隆本田雅人の“後釜”ということで相当ナーバスになっていたと思う。
 難波正司宮崎隆睦にとって和泉宏隆本田雅人が同時に脱退したのは逆にラッキーだった。難波正司だけ,宮崎隆睦だけが新加入した場合の注目度は,きっとどちらかの新メンバー1人に集中砲火したに違いない。偶然の“2人でワンセット”が,プレッシャーを幾分(半分?)和らげてくれたと思う。

GRAVITY-2 『グラヴィティ』で,T−スクェアの新フロントマンとなる宮崎隆睦アルト・サックスを初めて聴いた。印象は「めちゃめちゃきれいな音色&ソフトで温かな音色」「ノンビブラートで伸びるフレージング」であった。悪く言えば「灰汁がない→個性が薄い」となるのかもしれないが,いえいえどうして,T−スクェアの新フロントマンに“必要十分な”実力者である。
 何よりも宮崎隆睦特有の雰囲気が“スクェア・サウンド”と溶け合う“相性の良さ”を持っている。こんなフィーリングは他のサックス奏者では感じない。

 管理人は『グラヴィティ』一作で,T−スクェアの新フロントマンは宮崎隆睦以外にいない,を確信した。宮崎隆睦にとって惜しむべきは,バンド加入3作でT−スクェア自体が“バンド形態の解消”を迎えたこと。もう少し長く,仮に本田雅人同様,T−スクェアに7年間在籍していたなら,本田雅人並みの“大物”になっていたかも? まあ,前記,難波正司との同時入団で運を全て使い果たしたのかも?

 T−スクェアの新音楽監督へ就任したキーボード・プレイヤーの難波正司。実は難波正司T−スクェアの関係は深い。
 難波正司T−スクェアの初共演は「アイルトン・セナ・トリビュート」の『SOLITUDE』までさかのぼる。【HEAVEN KNOWS】のリプライズでのピアニストと言えば,熱心なスクェア・ファンには通りがよいはず。

 しかし,キーボード・プレイヤーの役割以上に,難波正司の重責はT−スクェアの音楽監督にある。なんと!難波正司こそ『グラヴィティ』のプロデューサーなのである。

 T−スクェアのプロデューサーの通例は,伊藤八十八青木幹夫の名義を借りたセルフ・プロデュース。唯一の例外は『NATURAL』におけるラス・フリーマン。そう。T−スクェアの外部プロデュースは,長いバンドの歴史上『グラヴィティ』における難波正司が2組目のことである。

GRAVITY-3 ここは詳しく語らねば…。
 安藤まさひろと“旧知の仲”の難波正司。なんと!難波正司T−スクェア加入の順番は「プロデューサーが先のキーボード・プレイヤーが後」であった。やはり和泉宏隆T−スクェア脱退は“降って湧いた話”だったのだろう(プライドを傷つけられた和泉宏隆の胸中を察します?)。

 ここはプロデューサー=難波正司の実績=“歌もの”スクェアにベスト・マッチなJ−POP畑のミリオン・ヒットメイカー&安藤まさひろと同稼業のゲーム音楽家の安心感。
 難波正司の実力は『グラヴィティ』の新鮮なのに成熟した音。奥行きのあるメロディとリズムとシンセサイザーの完璧なバランス。現代的な音のうねり,打ち込みと生音の融合に顕著。
 案外,パット・メセニー大好きの安藤まさひろが『IMAGINARY DAY』を意識した結果の難波正司の起用だったりして? 難波正司プロデューサーは大当たり!

 さて『グラヴィティ』第二の成功の秘密は“T−スクェアのアイデンティティ”安藤まさひろの存在感にある。

 T−スクェアというバンドは,どんなにメンバーが変わろうともサウンドと曲調は変わらない。勿論,実際には一作ごとに変化している。『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』〜『BLUE IN RED』〜『GRAVITY』の3作はT−スクェアの歴史の中でも指折りの激変期である。
 でもでも変な違和感は残らない。聴いて「あっ,スクェアだ」と感じさせる何かがある。これを“T−スクェアのアイデンティティ”と呼ばずにいられようか!
 【SAILING THE OCEAN】【PRAISE】の絶対神曲の存在感! 安藤まさひろがいる限り“王道のスクェア・サウンド”は不変なのである。

 さて,そんな“T−スクェアのアイデンティティ”安藤まさひろが率いるJ−フュージョン・バンド=スクェアもデビュー20周年。活動20周年をファンと共に喜ぶべく『グラヴィティ』の初回生産限定盤には,ボーナス・トラック【JAPANESE SOUL BROTHERS】初のスタジオ録音収録の特別ボーナスCD付属の2枚組。これが実に“豪華絢爛”で涙モノの大作なのだ。

GRAVITY-4 【JAPANESE SOUL BROTHERS】の“売り”は歴代メンバー総勢15人(鷺巣詩郎中村裕二青山純清水永二を除く。現メンバー=安藤まさひろ難波正司則竹裕之須藤満宮崎隆睦の5人+伊東たけし本田雅人久米大作宮城純子和泉宏隆河合誠一マイケル長谷部徹田中豊雪御厨裕二仙波清彦のOB10人)によるセッションとソロ廻し!

 誰がどのパートを演奏しているかのクレジット封入で“夢の聴き比べ”が楽しめます。でもでもやっぱり【JAPANESE SOUL BROTHERS】はライブで聴きたい! 譜割を無視した“大爆発”のベース・ソロあっての【JAPANESE SOUL BROTHERS】! スタジオ録音版はきれいなのですが少々迫力に欠けてしまいました。まっ,記念盤のファン・サービスとしてはありですが,次回はボツでお願いします?

 「名盤中の名盤」を産んだ難波正司主導のトロイカ体制も『グラヴィティ』一作で終了。

 しかし何の心配も無用です。『SWEET & GENTLE』『T−SQUARE』では,管理人が(安藤まさひろも)本田雅人に次ぐ“天才”と公言するキーボード松本圭司が新加入。
 “松本時代”(宮崎時代とは称しません。宮崎さん,ごめんなさい)のT−スクェアからも目と耳が離せません。あの出来事でT−スクェアが強制終了を果たすまで,まだまだ激動の時代は続いていく〜。

PS 難波正司の脱退は“キーボード・プレイヤー”難波正司としても好きだっただけに残念に思います。和泉サウンドから難波サウンドへの変化をもう少し楽しみたかったなぁ。

  DISC-01
  01. The Seven Wonders
  02. Sailing The Ocean
  03. Ms. Bracing
  04. Tokyo Sound Machine
  05. Praise
  06. Down To Earth
  07. One Step Beyond
  08. Explorer
  09. The Forest House
  10. Away From Home

  DISC-02
  01. Japanese Soul Brothers

(ソニー/SONY 1998年発売/SRCL4260-1)
(ライナーノーツ/伊藤八十八)
★【初回生産限定盤】三方背スリーブ仕様 特別ボーナスCD付 CD2枚組

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T−スクェア / ブルー・イン・レッド5

BLUE IN RED-1 “オーケストレーション”和泉宏隆と“ハイパー・サックス・プレイヤー”本田雅人を擁した,T−スクェアの最終作=『BLUE IN RED』(以下『ブルー・イン・レッド』)。

 『ブルー・イン・レッド』をこのように紹介すると“感慨深げ”に思えるかもしれないが,しかし結果,最終作となっただけで「リアル・タイムな追っかけ」ファンとしては,単純に“T−スクェアの最新作”と受け止めたに過ぎない。

 『ブルー・イン・レッド』の“ファースト・インプレッション”は「またスクェアが変わったな」だった。リバーブの少ないデッドな音。サンプリング,シーケンサー,ループの多用。もしかしてヒップホップ? 『ブルー・イン・レッド』には“危うい香り”が漂っていた。

 『ブルー・イン・レッド』の真髄は“不良なスクェア”である。でも完全には不良になれない,なりきれていない。隠そうにも隠しきれない“T−スクェアらしさ”がサウンドの節々に表われている。
 そう。『ブルー・イン・レッド』は,スクェア流の“新しくて古い音”! 流行の音を取り入れながらも最終的に“王道のスクェア・サウンド”に仕立て上げるバランス感覚は流石である。 

 そんな“流行と伝統”な『ブルー・イン・レッド』は,1曲1曲の中にも“流行と伝統”なドラマがある。
 まずは何と言っても『ブルー・イン・レッド』と来れば,良くも悪くも【BAD BOYS & GOOD GIRLS】の“衝撃”! 【BAD BOYS & GOOD GIRLS】=第2の「メガリス・ショック」! 実際は安藤まさひろ作なのだが,イメージとしては「本田雅人がまたしてもやってくれています」な“本田色”の名演
 ヒップホップ〜ファンキー路線で始まるが,中盤からは,いつも通りのメロディアス(テレビ朝日系「やじうまワイド」の芸能コーナーBGMのノリノリ曲)。エンディングでの“LRの頭ガーン”は【MEGALITH】のエンディングを完全に意識している?

 2曲目の【KNIGHT’S SONG】も“静と動”が混在した壮大なロック・チューン。TVゲ−ムはスルーの管理人は未聴でしたが,原曲は『GRAN TURISMO』のテーマ曲【MOON OVER THE CASTLE】であり,安藤まさひろのソロ『ANDY’S』では曲名が【MOON LIGHT CASTLE】となり,今回の『ブルー・イン・レッド』での曲名【KNIGHT’S SONG】が3パターン目。
 【KNIGHT’S SONG】も,これまた安藤まさひろ作なのに,本田雅人EWIがうなりを上げている。ねっ,温故知新な“流行と伝統”でしょ?

 3曲目以降も“不良なスクェア”が奏でる,安定した“王道のスクェア・サウンド”の名演集。
 管理人的には【MAZE】【TRELA ALEGRE】【FROM THE BOTTOM OF MY HEART】が大のお気に入りです。

 しかし『ブルー・イン・レッド』路線のT−スクェアはもう聴けない。両翼(和泉宏隆本田雅人)がバンドを去り,もはや別の方向に向かうしかなくなった(せめてもう1作。できれば今回が最終作のアナウンス付で録音してくれたなら,きっともっと…)。

 『ブルー・イン・レッド』を聴く限り,和泉宏隆本田雅人の脱退は突然決まったように思う。本田時代のT−スクェアは,7年間メンバー不動の長期政権(和泉宏隆は16年在団!)。この7年間煮詰まることは一度もなかった。まだまだバンドは成長していた。やりたいことも山程あった。やり残し。

BLUE IN RED-2 しかしT−スクェアの活動以上に,2人がソロとしてやりたいことへの興味が上回った。

 和泉宏隆のきっかけは,97年のソロCDFORGOTTEN SAGA』。このピアノ・ソロ・アルバムを転機としてアコースティック・ピアノの世界にドップリ。溢れ出る思い。

 本田雅人も自身のルーツである97年のビッグ・バンドB.B.STATION」を経由してのマルチ活動。ソロ&「FOUR OF A KIND」&「VOICE OF ELEMENTS」。【SAMURAI METROPOLIS】を聴いていると「もう本田雅人にはT−スクェアという籠は小さ過ぎる」を実感しました。有り余る才能。

 和泉さん,本田さん,ご卒業おめでとうございます。本当にありがとうございました。

PS 和泉宏隆本田雅人の脱退発表後に聴き直した『ブルー・イン・レッド』は,初めての『ブルー・イン・レッド』とは違う音がしたことを思い出します( ← 我ながら詩的? )。

  01. BAD BOYS & GOOD GIRLS
  02. KNIGHT'S SONG
  03. ANCHOR'S SHUFFLE
  04. MAZE
  05. TOOI TAIKO
  06. SAMURAI METROPOLIS
  07. カスバの少年
  08. TRELA ALEGRE
  09. FROM THE BOTTOM OF MY HEART

(ソニー/SONY 1997年発売/SRCL3943)

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T−スクェア / B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)5

B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)-1 『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』は,T−スクェア随一の“こだわりの”快作である。

 見てよし&聴いてよし。まるで採寸して仕立て上げられたスーツのような完成度。イタリアはカプリ島録音〜アメリカはLAミックスで“ピカピカ”の音〜ジャケット写真はエジプト撮影と3重の“ドレスアップ”を施された『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』こそ“音のオートクチュール”である。

 『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』も,T−スクェアの定番=夏CDであるが『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』の夏は,T−スクェアの定番=爽やかな風が止んでいる。

 イタリア録音のはずなのにエジプトの強烈な陽射しが照りつけている。灼熱の恋に身を焦がされる。そう。メンバー全員の作曲のバランス素晴らしく,緩急を織り交ぜながら真昼の太陽と化していく。

 前半は【勇者(YUH−JA)】でのスティール・ドラムや【PIOGGIA DE CAPRI】でのフルートの“新機軸”を打ち出し,リスナーの注意を引きつけたところで,シングル・カットの【VICTORY】で逝ってしまう。
 中盤に,涙のソプラノ・ミディアム・バラードLATELY】と“ギミック本田”な【CIAO!!!】の大名曲の2連発で逝ってしまう。
 締めは,結婚式ソングな【TERRA DI VERDE】で逝ってしまう。

B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)-2 『B.C. A.D.(BEFORE CHRIST & ANNO DOMINI)』は,T−スクェア・ファンなら確実に3回は絶頂に達するであろう名盤
 バラエティに富んだ楽曲群での構成力と細かいディテールまで計算された“音のシルエット”が最高である。

  01. 勇者 (YUH-JA)
  02. PIOGGIA DI CAPRI
  03. VICTORY
  04. NAUGHTY BOY
  05. LATELY
  06. CIAO!!!
  07. BOSSA GRIGIA
  08. SUNSHINE SHOWER
  09. TERRA DI VERDE

(ソニー/SONY 1996年発売/SRCL3550)

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T−スクェア & フレンズ / ミス・ユー・イン・ニューヨーク5

MISS YOU IN NEW YORK-1 『MISS YOU IN NEW YORK』(以下『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』)は『リフレッシェスト』に続く,伊東時代の名曲を本田仕様にリアレンジした企画盤。
 ただし『リフレッシェスト』と『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』の間にはかなりの隔たりがあって,単純な第2弾とはなっていない。

 「T−スクェア & フレンズ」名義なので,多数のゲストが参加しているのだが(選曲が先なのかメンバーが先なのか)『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』の“JAZZY”な選曲とNYのフュージョン界の“大御所(フレンズ)”の超一流の演奏がベスト・マッチ。
 相性も含めて“適材適所”についてよく考えられていると思う。

 またアレンジ同様,曲名も一ひねりされており「なるほど」と思う瞬間が捉えられている。
 “T−スクェア本田雅人”が確立された後でのリアレンジは,T−スクェアの狙い,方向性,安藤まさひろの頭の中が透けて見えてくる。なかなかやるじゃん。カッコイイじゃん。

MISS YOU IN NEW YORK-2 『ミス・ユー・イン・ニューヨーク』は,オリジナルCDと同列に肩を並べる大名盤である。
 こんな企画ものならオールOK! 企画ものはこうでなくっちゃ!

  01. MIDNIGHT DREAMER
  02. 'CAUSE
  03. PAPILLON -Cajan Style-
  04. MISS YOU, 88
  05. WHO'S LICKIN' IT
  06. BREEZE AND YOU '95
  07. FINAL DROP GOAL
  08. UNEXPECTED LOVER IN N.Y.

(ソニー/SONY 1995年発売/SRCL3330)

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T−スクェア / ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン4

WELCOME TO THE ROSE GARDEN-1 『WELCOME TO THE ROSE GARDEN』(以下『ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン』)でついに“EWI本田雅人”解禁!

 英国貴族(ローズ・ガーデン)の王子様はEWIの“ここぞ!”という使い所を知り尽くしていたはずなのに…。
 本田雅人の“EWIを凌駕したテクニカル・サックス”を愛した管理人は“EWI過剰な”英国王室(ローズ・ガーデン)への足が自然と遠のいてしまいました。ごめんなさい。

 特にトドメの【PRIME TIME】は何なのか〜。出来が良ければまだ許せるが,この倍速モードの“チープな音”はおちゃらけているようで,8曲目までいい感じで来ていた“メルヘンチックな王子の世界”が最後に全てぶち壊し&台無し。

 「秘密の花園(バラ園)」ライクな『ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン』での“EWI推し”の音造りは「王道のスクェア・サウンド」から離れた新たなチャレンジであろう。

 メロディは相変わらずいい。ほころびの原因はEWIのせいでもロンドン・レコーディングのせいでもない。
 ズバリ“大量の企画盤作り”の弊害であろう。

WELCOME TO THE ROSE GARDEN-2 本田雅人という“天才”を手に入れ,録音すれば必ず名盤が出来上がった。リアレンジだけでなくクラシックにも手を染める。
 そんな振り幅の激しい1991−1995の5年間で6枚の企画盤リリースが『ウェルカム・トゥ・ザ・ローズ・ガーデン』での“散漫な音”につながったのでは?

  01. TRIUMPH
  02. CROWN AND ROSES
  03. HISTORY
  04. SUNNYSIDE CRUISE
  05. SPLASH!
  06. LANDSCAPE
  07. PARTHENIA Rd.
  08. THE AUTUMN OF '75
  09. PRIME TIME

(ソニー/SONY 1995年発売/SRCL3236)

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T−スクェア ウィズ ミュンヘン・シンフォニー・オーケストラ アンド シティ・オブ・ロンドン・ウインド・アンサンブル / 宝島4

TAKARAJIMA-1 『TAKARAJIMA』(以下『宝島』)は,T−スクェア3枚目のシンフォニックCD

 ロンドン・レコーディングによる「ミュンヘン・シンフォニー・オーケストラ」と「シティ・オブ・ロンドン・ウィンド・アンサンブル」との豪華競演アレンジに大ショック。もはや原曲の面影がない。

 特に一番のお目当てであった【宝島】は,かろうじて本田雅人の素直なサックス・ソロでメロディが判別できるくらいの激変ぶり。
 読者の皆さん,お願いですから,生まれて初めての【宝島】は『S・P・O・R・T・Sヴァージョンを聴いてください。さもなくば【宝島】で「スター・ウォーズ」のクローン大戦がおっぱじまる瞬間を目撃するハメになりますぞ〜。

TAKARAJIMA-2 『宝島』は,シンフォニックだからダメではなく,リズム感なしのアレンジがNG。
 事実,バラード系の【TWILIGHT IN UPPER WEST】と【SWEET SORROW】は秀逸です。

 『宝島批評の結論! やっぱりスクェアは“バンド形態”が最高でした。

  01. HEAVEN KNOWS
  02. 宝島
  03. UNEXPECTED LOVER
  04. カタロニアの砦
  05. TRUTH
  06. ハワイへ行きたい
  07. TOMORROW'S AFFAIR (Re-Mix Version)
  08. SWEET SORROW

(ソニー/SONY 1995年発売/SRCL3117)

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T−スクェア & フレンズ / ソリチュード4

SOLITUDE-1 【TRURH】が先かアイルトン・セナが先か? あの時代の日本はF−1と言えば【TRURH】でありアイルトン・セナであった。
 T−スクェアのメンバー5人も,実際にサーキットへ足を運ぶにつれ,F−1の魅力に,そしてセナの魅力に惹きつけられていった。

 CDジャケットに刻まれた「DEDICATED TO SENNA」の文字。
 そう。『SOLITUDE』(以下『ソリチュード』)は,セナを愛した「T−スクェア & フレンズ」が“哀悼の意”を込めて作り上げた「アイルトン・セナ・トリビュート」。

 企画CDと来れば,既発のトラックを集めたコンピレーション盤が多いが『ソリチュード』は【FACES】を除く7曲もの書き下ろし収録。この事実にT−スクェアのセナへの熱い思いが表われている。
 全曲マイナー調の『ソリチュード』は湿度が高く“祭りの後の静けさ”が漂っている。

 【SOLITUDE】での“英雄の死”の賛歌が美しい。【QUIET MOMENT】は“文句なし”のフレットレス・ベース。【GOOD−BYE HERO】での“空元気”に慰められる。ハイライトはコンポーザー=則竹裕之の“最高傑作”【HEAVEN KNOWS】のリプライズ。『GRAVITY』4年前の難波正司ピアノを聴くと沈痛な思いがする。

SOLITUDE-2 最後に個人的なフジTV&F−1のテーマの感想について。

 【FACES】がプロストのテーマで【明日への扉】がセナのテーマだったなら,曲調と人柄が“しっくり”きたのにと思っています。

  01. HEAVEN KNOWS
  02. SOLITUDE
  03. NO END RUN
  04. SALAMANDER
  05. QUIET MOMENT
  06. GOOD-BYE HERO
  07. FACES (1994 Re-Mix Version)
  08. HEAVEN KNOWS (Reprise)

(ソニー/SONY 1994年発売/SRCL3001)

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T−スクェア / 夏の惑星4

NATSUNOWAKUSEI-1 『夏の惑星』のテーマは「大人の夏休み」である。
 朝早起きして夜も早く寝る。日中は野山に海に昆虫にスイカ。甲子園を何試合も見る。そんな「子供の夏休み」ではない。

 これって,ジャケット写真の男前(則竹さんっぽい?)のせい? サメの写真がシュノーケリングではなくダイビングを連想させるせい?
 いえいえ,このイメージは『夏の惑星』特有の音=ミディアム・グルーヴの名曲群。もう太陽とばかり遊び回ったりはしない。避暑地で木陰で静かに読書するのに最高な音楽イメージ(『夏の惑星』が流れ出すと読書などできるはずもないですが)。

 本田時代になってT−スクェアのバンド・サウンドもタイトなものに様変わりした。T−スクェアもひと夏過ぎて成長したな〜。

 ガチで名演な【夜明けのビーナス】【COPACABANA】【夏の蜃気楼】がディープ・ブルー。【SEASON】【SWEET SORROW】は,海から上げってお家へ帰ろうソング。

NATSUNOWAKUSEI-2 そう。『夏の惑星』も本田時代の大名盤ですが,管理人的には星4つ。なぜなら管理人が大好きなスクェアの“夏CD”は,大人で本田な『夏の惑星』よりも,やんちゃで伊東な『R・E・S・O・R・T』だから。
 はっきりいって『R・E・S・O・R・T』ビイキです( ←文化放送・ライオンズナイター風? いまも放送しているのかなぁ )。

  01. 夜明けのビーナス
  02. COPACABANA
  03. 夏の蜃気楼
  04. NO MORE TEARS
  05. SEASON
  06. BAD MOON
  07. SENTIMENTAL REASON
  08. SWEET SORROW

(ソニー/SONY 1994年発売/SRCL2869)

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T−スクェア / ヒューマン5

HUMAN-1 『HUMAN』(以下『ヒューマン』)こそが,スクェアの“最高傑作”である。
( いきなりの注釈で申し訳ありませんが,この結論は管理人の独断ではありません。管理人の周りのスクェア・ファンも口を揃えて『ヒューマン』至上主義ですし,何よりも安藤さんと和泉さんが『ヒューマン』に対して「非常に完成度の高いもの」と公言しておられます。これは異例の言及です )

 『ヒューマン』には“元気でロックな”スクェアはいない。ここにいるのは“地味で穏やかな”スクェアである。終始落ち着いたアダルトな雰囲気が続く。
 『ヒューマン』だけは「いつ聴いても,どこで聴いても,誰と聴いても」絶対に裏切らない。聴き終わると「スクェアっていいな。フュージョンっていいな。音楽っていいな」と思わせてくれる。
 まるで真冬の木漏れ日のような“ハートフルな”サウンド。「ココロも満タンに♪」はコスモ石油。コスモ石油は「ポップス・ベスト10」。これこそスクェアの“原点”なのである( ←意味深な表現を使用してみました。スクェア・ファンの皆さんなら深読みしたら分かるはず? )。

 “最高傑作”『ヒューマン』の魅力は,絶妙なトータル・バランスにある。
 余分なものは全カット。曲数(なんとたったの8曲)演奏時間(なんとたったの41分9秒)までもがトータル・コーディネイトされているかのよう。
 『ヒューマン』の全収録曲が互いに補いあっている。どの1曲が欠けても『ヒューマン』は成立しやしない。3人の名コンポーザー(安藤まさひろ和泉宏隆本田雅人)が事前に示し合わせたかのように,あたかも1人で書き上げたかのような統一感を有している。全てが高次元で“調和”しているのだ。それだけバンドが充実し“一致結束”していたのであろう。

 『ヒューマン』は(『ヒューマン』を癒し系と称するには抵抗を感じるのだが)同じ癒し系でも,よくあるヒーリング・ミュージックとは根本的に異なる。
 『ヒューマン』は決して,ウェットでもなければバラード集でもない。事実はその反対で『ヒューマン』は,カラッとドライでポップなCDである。
 そう。『ヒューマン』からは「愛,期待,そして未来へのベクトル」が溢れ出ている。『ヒューマン』のアルバム・コンセプトは1曲目の【明日への扉】に顕著である。「明るく前向きな強い気持ち」への応援メッセージが伝わってくる。でも同時に「ほっとする」ほのぼの系のウキウキ曲。『ヒューマン』が差し伸べる“希望と勇気”に癒される。
 「明日も頑張ろう」。『ヒューマン』を聴いていると自然にそう思えてくるから不思議である。

 この成功の秘訣こそ,T−スクェアの“図抜けた表現力”にあると思う。
 軽快なメロディなのに心に染み入るのは,難易度の高いフレーズを平易な言葉に置き換える表現手段としてのテクニック!
 『ヒューマン』の音世界の完成には,いつも以上にテクニカルな演奏が要求されたはずである。しかし印象としては,無駄なテクニックを排除した“純朴な演奏”に惹かれてしまう。「何も足さない,何も引かない」シングル・モルトな豊穣の音。

 『ヒューマン』は,流行を追っていない。トラディショナルである。とは言え,最新のテクノロジーも上手に取り込んでいる。そう。この普遍的で奥深い音造りは,決して色褪せる事がなく,どこまでもリリカルに,そしておおらかに歌っている。いや,歌い上げている。もう最高である。一人で部屋中のたうちまわってしまう。
 そう。T−スクェアが『ヒューマン』で目指したテーマは“人そのもの”。「(醜さも含めた)人との愛情・友情・温もり」である。人は一人では生きてゆけない(管理人はこの秀逸なジャケット写真を見つめる度に涙が止まらない夜を迎えてしまいます)。

 ちょうど『ヒューマン』の制作時に,安藤まさひろは父となった。子供が誕生し家庭の素晴らしさを毎日実感していたことだろう。家庭を支え家庭に支えられる。人は一人では生きてゆけない。
 同じように,バンドも,T−スクェアも,一人ではやってゆけない。安藤まさひろだけでなく,和泉宏隆も,則竹裕之も,須藤満も,そして“天才”本田雅人であったとしても…。

HUMAN-2 T−スクェアが追求してきたバンド・サウンドが完成している。5人の個性派メンバーが私心をかなぐり捨てている。
 T−スクェアというバンドの歯車の1枚になることをいとっていない。いや“名も無い一介の”ジャズメンとして,T−スクェアでプレイできる喜びを噛み締めている。しかし淡々と,燃えるような熱い情感は心の奥底にしまいながら…。

 5人のバンドへの専心の念が“アドリブの減少”に表われている。『ヒューマン』のような完璧な音楽は,その時々の感性やインプロヴィゼーションだけでは完成しない。緻密な計算の上に成り立っている。
 そう。『ヒューマン』は,事前に書かれた美メロを“ジャズのフィーリングで”演奏したものである。『ヒューマン』の全ては演出である。5人がT−スクェアを完璧に演じている。

 管理人には“やっぱり”本田雅人である。テーマからアドリブに移行する時の流れるようなラインと,曲調を崩す事のないそのフレージングが“T−スクェア本田雅人”を強く感じさせる。
 そしてもう一人。和泉宏隆である。和泉宏隆ピアノが素晴らしい。まるでBGMのさらに後ろで流れるBGM。さらにその後ろには“人間としての温もり”が流れている。ソロにアンサンブルにと大活躍。裏方に徹する職人気質が他の4人にまして大なり。

 『ヒューマン』のような名盤は,狙って作ろうにもそう簡単には作れやしない。唯一無二。後にも先にも存在しない。
 そう。『ヒューマン』は“あの時代のあのメンバー”だからこその大名盤。神様からスクェア・ファンへ贈られたたった1枚だけのプレゼント。

 管理人は『ヒューマン』を,今後も訪れるであろう人生の節目節目で一生聴き続けるであろう。この喜びは言葉では表現しきれない。上記『ヒューマン批評の稚文では10%も伝えきれないのが,どうにもどうにももどかしい。
 ここは是非,読者の皆さんにもスクェアの“最高傑作”『ヒューマン』を聴いていただくしかない。そして管理人が感じる“無上の悦び”を一人でも多くの音楽ファンと共有できれば幸いに思う。

PS 強く奨めていてなんですが,管理人は『ヒューマン』は日常的には聴きません。キース・ジャレットの『パリ・コンサート』と共に,ここぞ,という特別の日にしか聴きません。この2枚はスペシャル盤です。あっ,スペシャル盤はあと20枚ぐらいありました。

  01. 明日への扉
  02. RAINY DAY, RAINY HEART
  03. HIGH TIME
  04. ANABELLE
  05. PLAY FOR YOU
  06. BEYOND THE DAWN
  07. SCANDAL BOY
  08. JUST LIKE A WOMAN

(ソニー/SONY 1993年発売/SRCL2613)

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