TOMOHIRO YAHIRO & OS AMARELOS-1 ヤヒロトモヒロのリーダー・バンドなのだから,さぞパーカッションのバカテク全開かと期待して購入したのに,聴いてみたら「歌もの」&前田優子フィーチャリングだった『TOMOHIRO YAHIRO & OS AMARELOS』(以下『オズ・アマレーロス〜黄夢〜』)。

 このように書いたらハズレだったと思いきや,そうではなかった。前田優子とは「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」が橋渡ししてくれたサプライズ的な出会いとなった。『オズ・アマレーロス〜黄夢〜』がなかったら前田優子とは出会っていないのだ。
 それくらいに前田優子が「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」の全てだと思う。前田優子ヴォーカルヤヒロトモヒロパーカッションが踊らされている。

 ズバリ,いつもは誰かを躍らせているヤヒロトモヒロが,誰かに踊らされてみたかったのがヤヒロトモヒロのリーダー・バンド結成の一番の理由であろう。
 歌唱力抜群なのは前田優子NORAかと称えられている。前田優子の伸びやかな歌声とスキャットに身体が自然と動き出す。パンチの効いた熱唱を受けてヤヒロトモヒロパーカッションが,ジャズフュージョン寄りではなくロック寄りなのが実に興味深い。

TOMOHIRO YAHIRO & OS AMARELOS-2 さて,事の詳細は分からないのだが,管理人が生で見た初めてのヤヒロトモヒロが「GAIA CUATRO」だったのだが「GAIA CUATRO」は「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」の前田優子金子飛鳥に置き換えられたバンドのイメージ。
 ヤヒロトモヒロというジャズパーカッションは,渡辺香津美との「RESONANCE VOX」時代からブレテいなかったんだなぁ。

 「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」のテーマとは,サンバ,ボサノヴァ,ショーロなど多様な音楽文化の宝庫ともいえるブラジリアン・ロックである。
 「オズ・アマレーロス」とは「黄色い人」って意味なのだが,なんてえのかなー,黄色い人がやるからこそのブラジル音楽への愛,リスペクトがさりげなく感じられる隠れ名盤の1枚だと思う。

  01. UPA NEGUINHO
  02. MENINO DO RIO
  03. O TREM AZUL
  04. ODARA
  05. BANANEIRA
  06. EU VOU...
  07. EU VIM DA BAHIA
  08. NO TABULEIRO DA BAIANA
  09. BRASIL PANDEIRO
  10. E DOCE MORRER NO MAR
  11. PRAM
  12. NA BAIXA DO SAPATEIRO
  13. SAMBA DE DESEJO
  14. DESCOBERTA
  15. ROMARIA
  16. BATUQUE PRA MAIA

(オーマガトキ/OMAGATOKI 2005年発売/OMCA-1035)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/田中勝則)

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