STYLE-1 TRIXの“最高傑作”が『STYLE』である。間違いない。

 その理由とはこれほどまでにバラエティに富んだ楽曲群を1枚のアルバムにまとめつつも,そのどれもがTRIX“らしさ”を感じさせる。大方の場合,アルバムのコンセプトが明確ではない場合,曲単位で評価されるわけで好きな曲しか聴かなくなる。
 しか〜し『STYLE』の場合は「好きな曲ばかりの大集結」ゆえに,何度聴き返しても飽きなど来ない。実際はその逆であり,聴き込めば聴き込むほどに好きになる。

 フュージョンであり,ロックであり,ポップスでもあるTRIXの名曲群。この面影こそが“摩天楼期”のDIMENSIONとイメージが被る。
 そして勿論,完成度の高いカシオペアがありスクェアもある。おまけに『STYLE』ではYMOまでぶっ込んできた。いや〜,新スルメ盤の誕生である。

 TRIXの“最高傑作”であり,TRIX一番の“愛聴盤”なのだから『STYLE』について語りたいことは山ほどある。
 でも全てを承知の上で『STYLE』とは【CECILIA】1曲の魅力に尽きる,と断言しよう。

 1曲目のテクノ・ナンバー【敦煌】がカッコイイ。2曲目の“超絶技巧”「ブッ飛び宇宙まで飛んで行く」系の【COMPLEX】がカッコイイ。3曲目のおバカ系【クワガッタン】がもはやキラー・チューン的にカッコイイ。4曲目の【LOOKING UP】へのオマージュ【PHOENIX】の中盤の展開力がカッコイイ。

 6曲目の【SHADOW PUPPET】のサビがたまらなくカッコイイ。7曲目の【狂騒曲「騎士」】はクラシカル系ではなく洋楽系なのがカッコイイ。8曲目のハード・ロック・ナンバー【PERFECT GAME】の猟奇的で凶暴的なユニゾンがカッコイイ。9曲目のお約束のルンルン系【JEUNESSE】が「いとしさと切なさ」が同居するマイナー調のノリノリでカッコイイ。

STYLE-2 そんな全8曲の名曲の中央に座すのが“涙ちょちょぎれる”大バラードの【CECILIA】である。管理人は【CECILIA】に何度泣かされたことだろう。
 悲しくなどない。むしろ元気ハツラツだと言うのに【CECILIA】が流れ出した瞬間に,情緒不安定のような体験を人生で初めて経験した。

 “JET”のギターが徐々に盛り上がってくるにつれ,管理人のハートも引っ張られていく,完全に曲の世界へとトリップしてしまう。
 【CECILIA】だけは“JET”の気持ちになりきれてしまう自信がある管理人は,仮想「平井武士・エアギター選手権」で【CECILIA】を演奏すれば絶対に優勝できる自信があります!?

PS1 『STYLE』で惜しむべき点が1つある。【JEUNESSE】のアッサリしたあの味気ない終わり方に,後少しの工夫があれば『STYLE』はTRIX史だけでなくJ−フュージョン史の「決定盤」として永遠に語り継がれたであろうに…。
PS2 北海道在住の「mususu」さん,改め「風の少年」さん,改め「クワガッタン」さん。お元気ですか? 地震は大丈夫でしたか? 写真とお仕事頑張っておられますか?

  01. 敦煌
  02. Complex
  03. クワガッタン
  04. Phoenix
  05. Cecilia
  06. shadow puppet
  07. 狂騒曲「騎士」
  08. Perfect Game
  09. jeunesse

(キングレコード/KING RECORD 2008年発売/KICJ-538)

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