OASIS-1 エリック・マリエンサルはなぜ熱狂的な人気がないのだろう。
 エリック・マリエンサルとは,なんてったってチック・コリアの「エレクトリック・バンド」のフロントマンであり,ラス・フリーマンの「リッピントンズ」のフロントマンなのである。
 どうにもこの2大フュージョン・バンドのフロントマンという輝かしい経歴からすると今の人気がどうにも物足りないのだ。

 『OASIS』(以下『オアシス』)を聴いて,そんな悶々とした思いが一層強くなった。
 『オアシス』が実に最高である。エリック・マリエンサルが実に最高なのである。もっともっと売れてほしい。もっともっと売れるべきだ。売れて当然の最高のアルトサックスだと思った。
 そう。エリック・マリエンサルこそが,フュージョン・サックス界のスターである。管理人は大声でそう叫びたい。

 『オアシス』が大名盤へと昇華した理由は,やっぱり豪華なゲスト陣による鉄壁のサウンドの上を走る“超絶”フュージョン・サックスの高速ブロウにある。
 ラッセル・フェランテジミー・ハスリップジョン・ロビンソンロベン・フォードによる「イエロージャケッツ」があれば,ジョン・パティトゥッチとの「エレクトリック・バンド」もある。
 ジェフ・ローバーアレックス・アクーニャの超大物がバックを固めてもいる。

 この完璧なるフュージョンのバック・サウンドを得てエリック・マリエンサルが爆走する。キメキメもあれば大甘もある。
 全てはエリック・マリエンサルアルトサックスの“鳴り”一つで曲の印象が変わっていく。こんな豪華なゲスト陣も全部まとめてエリック・マリエンサルの指一本,胸一つでどうにでも変わる雰囲気がある。

OASIS-2 管理人が『オアシス』を絶賛していたことを覚えていた友人から後日教えてもらったことだったが,何と!『オアシス』が「ビルボード」誌のジャズ・チャートで5位となり,それから「JAZZIZ MAGAZINE」誌の人気投票で「アルトサックス」部門の第1位になったとのこと。

 ただし1位は同数で3人が同率1位。残る2名はデヴィッド・サンボーンフィル・ウッズ。ついにエリック・マリエンサルフュージョン・サックスの第一人者とジャズ・サックスの第一人者と肩を並べた!

 なあんだ,みんなエリック・マリエンサルのことが好きなんだ。みんなエリック・マリエンサルのことを評価していたんだ。そりゃそうだよね〜。そうじゃなきゃおかしいよね〜。
 しか〜し,最近さっぱりエリック・マリエンサルの名前を聞かないよなぁ。こりゃあ,また『オアシス』を絶賛しまくるか〜。

  01. HUSTLIN'
  02. SEAFOOD TO GO
  03. OASIS
  04. UNDERSTANDING
  05. TRYIN' TO TELL YA
  06. BARCELONA
  07. BIG COUNTRY
  08. JUST TO SEE YOU AGAIN
  09. TURN OUT THE LIGHT
  10. ANOTHER SHORE

(GRP/GRP 1991年発売/MVCR-36)
(ライナーノーツ/内藤遊人)

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