「e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)」の2枚の公式ライブ盤のお話。
『E.S.T. LIVE』が『TRAVELS』なら『LIVE IN HAMBURG』(以下『ライヴ・イン・ハンブルク』)は『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』である。
おおっと「e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)」批評に,突然,パット・メセニーの名前が登場してきたが,今まで書かなかったことをお詫びする。
「e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)」を絶賛してきたのは管理人の“フェイバリット”キース・ジャレットだけではない。管理人もう1人の“フェイバリット”パット・メセニーも「e.s.t.」を絶賛し,実際に共演し,DVDまでリリースしている。
そもそも「先進的音楽の求道者」としてエスビョルン・スヴェンソンとパット・メセニーに共通点を感じていたが「e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)」と「パット・メセニー・グループ(PMG)」が,目指す方向性においても表現する手法においても,ついに『ライヴ・イン・ハンブルク』でシンクロしたように思う。
『ライヴ・イン・ハンブルク』とは『TUESDAY WONDERLAND』のフォロー・ツアーのライブ盤なのだが,偶然にも元ネタである『TUESDAY WONDERLAND』のCD帯にはパット・メセニーからの「過去15年間で見たバンドで一番エキサイティングだ」との推薦文が載せられている。
これって偶然ではない。数年前からエスビョルン・スヴェンソンとすでにシンクロしていたパット・メセニー。そのパット・メセニーの体験が『TUESDAY WONDERLAND』でのエキサイティングなツアーを予見した。
そしてその推薦文はそのまま『ライヴ・イン・ハンブルク』に当てはまると思う。
そう。パット・メセニーは『TUESDAY WONDERLAND』の「e.s.t.」に『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』当時の「PMG」を思い重ねていたように思う。パット・メセニー最大のイケイケの絶頂期で,創造性が漲り,何を演っても上手くゆく。大観衆が熱狂する。
『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』はヨーロッパ・ツアー。「e.s.t.」はヨーロッピアン・ジャズ。
個人的に大好きなのはECMの美しいパット・メセニー。“最高傑作”はノンサッチの『THE WAY UP』のパット・メセニー。
でっ,超人気盤揃いの「ゲフィンは下品」なのだが,あの下品さが“青春のパット・メセニー”に違いない。聴いていて楽しい。
だ・か・ら『E.S.T. LIVE』が『TRAVELS』。『LIVE IN HAMBURG』が『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』って訳なのだ。
【DOLORES IN A SHOESTAND】が【BETTER DAYS AHEAD】に対応し【GOLDWRAP】が【THIRD WIND】に対応するのも『LIVE IN HAMBURG』が『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』って訳なのだ。
それにしても『TUESDAY WONDERLAND』と『ライヴ・イン・ハンブルク』では,同じ曲が演奏されているのに印象がかなり異なっている。
スタジオ盤では陰陽で言えば「陰」の部分が出ているが,ライブ盤では観客の盛り上がりと共に「陽」の部分が光り輝きCD以上の楽曲へと昇華させている。素晴らしい。
お得意の「電化ジャズ」も増し増しの盛り盛りで,ヘッドフォンで電子音を追い続けているとあっちの世界へ連れ去られそうに感じてしまう。最高のテクノ・ポップである。スタジオ盤とは異なるベクトルの莫大なエネルギーが流れている。
本来,ピアノのエスビョルン・スヴェンソン,ベースのダン・ベルグルンド,ドラムのマグヌス・オストラムは“超絶技巧”のジャズメン。「内ではなく外へ向けられた」超一流のアドリブが最高に素晴らしい。
『ライヴ・イン・ハンブルク』で,かつてのパット・メセニーがそうだったように「e.s.t.」も“ベーシックなジャズ”の枠を超えてしまった。
エスビョルン・スヴェンソンは死んで“伝説”となったわけではない。エスビョルン・スヴェンソンは『ライヴ・イン・ハンブルク』で“生きる伝説”となっていたのだった。
って,すみません。真面目に批評してしまいました。『ライヴ・イン・ハンブルク』は熱く語るアルバムではありませんでした。
理性を忘れてエキサイティングな演奏にただただ酔いしれるだけ〜。エンターテイメント〜。
CD1
01. tuesday wonderland
02. the rube thing
03. where we used to live
04. 800 streets by feet
05. definition of a dog
CD2
01. the goldhearted miner
02. dolores in a shoestand
03. sipping on the solid ground
04. goldwrap
05. behind the yashmak
『E.S.T. LIVE』が『TRAVELS』なら『LIVE IN HAMBURG』(以下『ライヴ・イン・ハンブルク』)は『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』である。
おおっと「e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)」批評に,突然,パット・メセニーの名前が登場してきたが,今まで書かなかったことをお詫びする。
「e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)」を絶賛してきたのは管理人の“フェイバリット”キース・ジャレットだけではない。管理人もう1人の“フェイバリット”パット・メセニーも「e.s.t.」を絶賛し,実際に共演し,DVDまでリリースしている。
そもそも「先進的音楽の求道者」としてエスビョルン・スヴェンソンとパット・メセニーに共通点を感じていたが「e.s.t.(エスビョルン・スヴェンソン・トリオ)」と「パット・メセニー・グループ(PMG)」が,目指す方向性においても表現する手法においても,ついに『ライヴ・イン・ハンブルク』でシンクロしたように思う。
『ライヴ・イン・ハンブルク』とは『TUESDAY WONDERLAND』のフォロー・ツアーのライブ盤なのだが,偶然にも元ネタである『TUESDAY WONDERLAND』のCD帯にはパット・メセニーからの「過去15年間で見たバンドで一番エキサイティングだ」との推薦文が載せられている。
これって偶然ではない。数年前からエスビョルン・スヴェンソンとすでにシンクロしていたパット・メセニー。そのパット・メセニーの体験が『TUESDAY WONDERLAND』でのエキサイティングなツアーを予見した。
そしてその推薦文はそのまま『ライヴ・イン・ハンブルク』に当てはまると思う。
そう。パット・メセニーは『TUESDAY WONDERLAND』の「e.s.t.」に『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』当時の「PMG」を思い重ねていたように思う。パット・メセニー最大のイケイケの絶頂期で,創造性が漲り,何を演っても上手くゆく。大観衆が熱狂する。
『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』はヨーロッパ・ツアー。「e.s.t.」はヨーロッピアン・ジャズ。
個人的に大好きなのはECMの美しいパット・メセニー。“最高傑作”はノンサッチの『THE WAY UP』のパット・メセニー。
でっ,超人気盤揃いの「ゲフィンは下品」なのだが,あの下品さが“青春のパット・メセニー”に違いない。聴いていて楽しい。
だ・か・ら『E.S.T. LIVE』が『TRAVELS』。『LIVE IN HAMBURG』が『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』って訳なのだ。
【DOLORES IN A SHOESTAND】が【BETTER DAYS AHEAD】に対応し【GOLDWRAP】が【THIRD WIND】に対応するのも『LIVE IN HAMBURG』が『THE ROAD TO YOU − RECORDED LIVE IN EUROPE』って訳なのだ。
それにしても『TUESDAY WONDERLAND』と『ライヴ・イン・ハンブルク』では,同じ曲が演奏されているのに印象がかなり異なっている。
スタジオ盤では陰陽で言えば「陰」の部分が出ているが,ライブ盤では観客の盛り上がりと共に「陽」の部分が光り輝きCD以上の楽曲へと昇華させている。素晴らしい。
お得意の「電化ジャズ」も増し増しの盛り盛りで,ヘッドフォンで電子音を追い続けているとあっちの世界へ連れ去られそうに感じてしまう。最高のテクノ・ポップである。スタジオ盤とは異なるベクトルの莫大なエネルギーが流れている。
本来,ピアノのエスビョルン・スヴェンソン,ベースのダン・ベルグルンド,ドラムのマグヌス・オストラムは“超絶技巧”のジャズメン。「内ではなく外へ向けられた」超一流のアドリブが最高に素晴らしい。
『ライヴ・イン・ハンブルク』で,かつてのパット・メセニーがそうだったように「e.s.t.」も“ベーシックなジャズ”の枠を超えてしまった。
エスビョルン・スヴェンソンは死んで“伝説”となったわけではない。エスビョルン・スヴェンソンは『ライヴ・イン・ハンブルク』で“生きる伝説”となっていたのだった。
って,すみません。真面目に批評してしまいました。『ライヴ・イン・ハンブルク』は熱く語るアルバムではありませんでした。
理性を忘れてエキサイティングな演奏にただただ酔いしれるだけ〜。エンターテイメント〜。
CD1
01. tuesday wonderland
02. the rube thing
03. where we used to live
04. 800 streets by feet
05. definition of a dog
CD2
01. the goldhearted miner
02. dolores in a shoestand
03. sipping on the solid ground
04. goldwrap
05. behind the yashmak
(ユニバーサル・ジャズ/UNIVERSAL JAZZ 2007年発売/UCCM-1139/40)
(CD2枚組)
(ライナーノーツ/ジョー・ヒールシャー,ダン,カーステン・ヤンケ,マグヌス,エスビョルン,オキ)
(CD2枚組)
(ライナーノーツ/ジョー・ヒールシャー,ダン,カーステン・ヤンケ,マグヌス,エスビョルン,オキ)