RHYTHMSTICK-1 「CTIオールスターズ」の大名盤RHYTHMSTICK』(以下『リズムスティック』)が素晴らしい。
 ここまで完璧な「ブラジリアン・アフロ・キューバン」なのに「アフリカン・ジャズ」って,後にも先にも前例がない。

 唯一『リズムスティック』を聴いていると,自然と頭に浮かぶのがデオダートの『ツァラトゥストラはかく語りき』である。
 両者共にクリード・テイラー印の歴史的名盤なのだからサウンドの傾向は似ているのだろう。しかし,理由はそうでない。
 管理人は『リズムスティック』と『ツァラトゥストラはかく語りき』の2枚だけに,他の名盤のどれとも異なる独特の興奮を覚える。何十回聴いても気分が高揚する。人生の楽しみというか,ワクワク感というか,子供の頃に抱いていた明るい未来を完璧にハーモニーで表現出来ている。

 『リズムスティック』は「CTIオールスターズ」名義(のサウンドトラックらしい)。
 トランペットディジー・ガレスピートランペットアート・ファーマートランペットランディ・ブレッカートランペットジョン・ファディスアルトサックスフィル・ウッズテナーサックスソプラノサックスボブ・バーグパーカッションアイアート・モレイラパーカッションティト・プエンテヴォーカルフローラ・プリムドラムマーヴィン・スミッティ・スミスギターロメロ・ルバンボギタージョン・スコフィールドギターロベン・フォードベースチャーリー・ヘイデンベースアンソニー・ジャクソンシンセサイザージム・ベアード ETC

 『リズムスティック』の最高は,上記クリード・テイラー人脈の超豪華スーパースター軍団の演奏の良さに秘密があるのか? それとも名曲ばかりの選曲の良さに秘密があるのか? いやいや,演奏とメロディーの相乗効果にある!でしょう。

 とにかく曲がいいのだが「CTIオールスターズ」の名手たちが,美メロをこれ以上ないハーモニーで表現しきっている。凄いんだけど聴き馴染みが本当に良い。頭の中でいつまでもリフレインする名曲&名演集の決定版の1枚である。

RHYTHMSTICK-2 きっと『リズムスティック』を脳細胞が受け入れている。『リズムスティック』の美メロが身体全体に沁み込んでいく。そう感じるジャズフュージョンは『リズムスティック』と『ツァラトゥストラはかく語りき』の2枚だけなのです。

 …ということで管理人の薀蓄はおしまいです。『リズムスティック』は,とにかく食べて飲んでみる! 身体が喜ぶ「ブラジリアン・アフロ・キューバン・アフリカン・ジャズ」の最高峰!

  01. CARIBE
  02. FRIDAY NIGHT AT THE CADILLAC CLUB
  03. QUILOMBO
  04. BARBADOS
  05. WAITING FOR ANGELA
  06. NANA
  07. SOFTLY AS IN A MORNING SUNRISE
  08. COLD DE RIO
  09. PALISADES IN BLUES
  10. WANBA

(CTI/CTI 1990年発売/POCJ-2332)
(ライナーノーツ/ジーン・リース)

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