SWEET HONEY BEE-1 『HONEYBUNS』の次は,同じ『HONEY』でも『SWEET HONEY BEE』(以下『スイート・ハニー・ビー』)。

 『スイート・ハニー・ビー』とは確かに「甘いミツバチ」である。明るくサンサンと,しかし少し色褪せたオレンジとイエローの「ミツバチ」カラーのジャケット写真同様,レトロでお洒落なミツバチのダンス・ミュージックの完成である。
 これぞデューク・ピアソンによる“ピアソン・ハーモニー”そのものである。一度聴いたら忘れられない,歌って踊れるアンサンブル。スマートな演奏がお洒落だと思う。ハッピーだと思う。

 だから『スイート・ハニー・ビー』でのデューク・ピアソンが心底ジャズしていると思うのである。管理人はデューク・ピアソンを聴くと,大抵,一人悦に入っている。だって最高なんだもん。
 
 【SWEET HONEY BEE】における心躍るジャズ・ロック・タッチ系の軽快なビート。フルートが奏でる,浮き立つようなメロディー。これに応える楽しいホーンのアンサンブル。
 これがブルーノートの曲なのか? デューク・ピアソンCTIを先取りしているのだ。

 そう。『スイート・ハニー・ビー』こそが,デューク・ピアソンの“最高傑作”である。
 フレディ・ハバードトランペットジェームス・スポールディングアルトサックスジョー・ヘンダーソンテナーサックスという個性派のアドリブ以上に,デューク・ピアソンメロディー・ラインが打ち勝っている。美メロがアドリブに打ち勝っている。
 どこからどう聴こうとも『スイート・ハニー・ビー』からは“ピアソン・ハーモニー”ばかりが聴こえてくるのだ。

SWEET HONEY BEE-2 『スイート・ハニー・ビー』はとにかく軽くて聴きやすい。その理由は,演者を譜面に落とし込める“ピアソン・ハーモニー”の「支配力」にある。

 デューク・ピアソンは大物に成り損なったかもしれないが,個人的にはベニー・ゴルソンの“ゴルソン・ハーモニー”に対抗できるのは,デューク・ピアソンの“ピアソン・ハーモニー”だけだと思う。
 アルフレッド・ライオンが自分の後釜として,こんなにもデューク・ピアソンを重用した気持ちが良く分かる。

 ハービー・ハンコックの『スピーク・ライク・ア・チャイルド』をプロデュースしたデューク・ピアソンのハイセンスなんかは,今で言うフィリップ・セスのようである。

  01. SWEET HONEY BEE
  02. SUDEL
  03. AFTER THE RAIN
  04. GASLIGHT
  05. BIG BERTHA
  06. EMPATHY
  07. READY RUDY?

(ブルーノート/BLUE NOTE 1967年発売/TOCJ-6591)
(ライナーノーツ/ナット・ヘントフ,杉田宏樹)

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