ROMANTIC WARRIOR-1 リターン・トゥ・フォーエヴァー,ここにプログレフュージョン究めたり!

 それが『ROMANTIC WARRIOR』(以下『浪漫の騎士』)! 『浪漫の騎士』の発売をもってリターン・トゥ・フォーエヴァー「2期」の活動休止も当然だったと思っている。

 『浪漫の騎士』の「キーワード」は“完璧”という言葉に尽きる。チック・コリアの心技体がピークを迎え,日進月歩のエレクトリック楽器の発展がアコースティック楽器と本当の意味でブレンドするようになり,そこへメンバー4人の自由なアドリブ空間が与えられたプログレフュージョン
 完全無欠で,でもフリーな演奏の“模範演技”のようである。

 そう。“完璧”という「キーワード」からの“模範演技”。管理人が『浪漫の騎士批評で書きたいのはリターン・トゥ・フォーエヴァーについてではない。
 リターン・トゥ・フォーエヴァー,とりわけ『浪漫の騎士』が,日本のプログレフュージョンに与えた影響の大きさについてである。

 ズバリ,プリズム,そしてカシオペアといったバンド・アンサンブルを掟とするハイ・テクニックなフュージョン・バンドは必ず,リターン・トゥ・フォーエヴァー,とりわけ『浪漫の騎士』からの洗礼を受けている。
 和田アキラ野呂一生も,自分がチック・コリアだったとしたら,的なバンド運営を模倣している。恐らくはバンドではないとしても渡辺香津美上原ひろみも影響されている! 影響されまくっている! そう思わずにいられない瞬間が『浪漫の騎士』に収められている!

 まぁ,リターン・トゥ・フォーエヴァーに一番影響を受けているのはエレクトリック・バンドなのですが…(当然でしたねっ)。

ROMANTIC WARRIOR-2 さて,通常ならこの勢いのまま『浪漫の騎士』の持つ“絶大な影響力”について書き続けるところであるが,この役割を担う最適な人物は管理人自身ではない。
 実は管理人の大先輩の1人に元TBSラジオの音楽ディレクターにして元日本民放クラブの理事長という超ビッグなお方がいるのだが,彼が私に,私なんかに,リターン・トゥ・フォーエヴァーについて,そして『浪漫の騎士』について意見を求めてきたことがあった。

 当時はエレクトリック・バンドの最盛期だったこともあり,業界内のリターン・トゥ・フォーエヴァーの信者たちと意見を交わすことが多々あったようで,好きなアルバムの話として『浪漫の騎士』を挙げると,満腹感があるが愛聴はしていない風な,良くできたコンセプト・アルバム的な,好きは好きだけど煮え切らない態度を繰り返されるばかりで,氏は自分の耳への確信を失いかけていたとかいないとか。

 そうした時期に管理人の上記の意見を伝える機会があった。それ以来,周りの反応が良くなったということであった。先輩,違うんですよ。あの反応の良さは先輩自身の言葉が伝わったんですよ。あれほど『浪漫の騎士』を“世界一”として褒めちぎるリターン・トゥ・フォーエヴァーのファンに私はまだお会いしたことはありませんから…。

  01. MEDIEVAL OVERTURE
  02. SORCERESS
  03. THE ROMANTIC WARRIOR
  04. MAJESTIC DANCE
  05. THE MAGICIAN
  06. DUEL OF THE JESTER AND THE TYRANT (Part I &
     Part II)


(ソニー/SONY 1976年発売/SICP 20303)
(ライナーノーツ/山田順一,チック・コリア,ボブ・ベルデン)
(紙ジャケット仕様)
(☆BLU−SPEC CD仕様)

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