SONGS:THE ART OF THE TRIO VOLUME THREE-1 ブラッド・メルドージャズメンではない。アーティストである。
 『SONGS:THE ART OF THE TRIO VOLUME THREE』(以下『ソングス:アート・オブ・ザ・トリオ VOL.3』)を聴いて,ブラッド・メルドーをアーティストと呼ぼうと思った。

 真に「THE ART OF THE TRIO」におけるブラッド・メルドージャズ・ピアノは,大衆音楽を超えた“芸術”の域にある。「静寂のリリシズム」と書くべきか「体温の低い音楽」と書くべきか…。
 そう。この真意こそ「インテリジェンス」丸出しであり,聴いていて,凄い,とは思えど,繰り返し聴こうとは思わない。今夜の『ソングス:アート・オブ・ザ・トリオ VOL.3批評のために,久しぶりにCDを引っ張り出して聴いてみたが感想に変化はなかった。う〜む。

 どんなに激しく暴れても決して破たんすることのない左右独立稼働の“ストイックなメロディ・ライン”で「20世紀のジャズ・ピアノ」を駆逐してしまった“超・天才”ブラッド・メルドー
 ブラッド・メルドージャズ・ピアノの“二十面相”スタイルはハッキリ言って新しい。我武者羅にチャレンジする意気込みが伝わってくる。でもどこか「独りよがり」な感じがする。「ついて来れる人だけがついて来たらいいのさ」と突き放された感じがする。
 これってお近づきになりたいと願う管理人のブラッド・メルドーへの片思い?という表現がピッタリだと思っている。

 そう。ブラッド・メルドーは『ソングス:アート・オブ・ザ・トリオ VOL.3』を置き土産として“孤高の高み”を目指すジャズメンならぬアーティスト。
 そんなブラッド・メルドーの進んだ先にはパット・メセニーが待っていた。パット・メセニーブラッド・メルドーと「両想い」である。いいなぁ。うらやましいなぁ。まぁ,お相手がパット・メセニーならしょうがない。あきらめるかぁ。お似合いだよなぁ。

SONGS:THE ART OF THE TRIO VOLUME THREE-2 管理人の結論。『ソングス:アート・オブ・ザ・トリオ VOL.3批評

 『ソングス:アート・オブ・ザ・トリオ VOL.3』は“アーティスティック”なブラッド・メルドー全開な,現代ジャズの決定盤。
 小技大技のアクロバティックな演奏が計算づくで飛び出したかのような完璧なアドリブの連射に,未だブラッド・メルドーの真意が聞き取れない“迷宮”CDの決定盤である。

  01. Song-Song
  02. Unrequited
  03. Bewitched, Bothered And Bewildered
  04. Exit Music (For A Film)
  05. At A Loss
  06. Convalescent
  07. For All We Know
  08. River Man
  09. Young At Heart
  10. Sehnsucht

(ワーナー・ブラザーズ/WARNER BROTHERS 1998年発売/WPCR-2098)
(ライナーノーツ/工藤由美)

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