T.K.COVERS-1 伊東たけしは「ポップなメロディ・メーカー」に非ず。果たしてその真実は「音世界のメロディ・メーカー」である。
 つまり伊東たけしオリジナルな世界観を有している。「ザ・伊東たけし」な音色がある。← あっ,伊東たけしはネイロではなくネシロでしたねっ。

 スクェアの名曲,例えば【HEARTS】【FORGOTTEN SAGA】【TWILIGHT IN UPPER WEST】などのバラードは勿論のこと,アゲアゲ系でも【BIG CITY】などは伊東たけしアルト・サックスでないと様にならない。
 本田雅人“命”の管理人であっても【HEARTS】【FORGOTTEN SAGA】【TWILIGHT IN UPPER WEST】【BIG CITY】の4曲だけは本田雅人ではなく伊東たけしに吹いてほしい。伊東たけしの「曲理解の才能」が大好きなのだ。

 そんな「音世界のメロディ・メーカー」伊東たけしの面目躍如たるカヴァー・アルバム集。それが『T.K.COVERS』!
 『T.K.COVERS』での伊東たけしは,世界の多くのジャズメンも取り上げたことのあるポップスの大ヒット曲を“自分色に染め上げている”! こんなアレンジは唯一無二にしてTK節・大全開! アルト・サックスブロウ一発!

 バックの音は軽い。アレンジもラフと来ている。伊東たけしの「曲理解の才能」を完全に狙ってきたな〜! イントロとテーマをサイドメンで素直に奏で,サビの伊東たけしアルト・サックスブロウ一発!&アドリブ一発!
 そう。『T.K.COVERS』にテイストは,ありがちなスタンダード曲に対するリスペクトオマージュというよりも,挑戦的で「この曲はこう吹くともっとカッコよくなる」的な過激さが伴っている。ええい,この曲は本田雅人ではなくオレに吹かせろ! オレこそが「元祖・オレ様」だ〜!?な感じがする。

 管理人の中で『T.K.COVERS』と来れば,伊東たけしが情感薄目にメロウする【DUST IN THE WIND】が全てだった。伊東たけしソロになった喜びは【DUST IN THE WIND】に凝縮される,と思っていた。しかし,ある夜を境に『T.K.COVERS』=【SHE’S OUT OF MY LIFE】へと変化した。

 それはラジオから流れてくる【SHE’S OUT OF MY LIFE】の原曲=マイケル・ジャクソン。「どこかで聞き覚えがあるなぁ。何だったかなぁ」。そんな意識で聴き続けた大サビのマイケル・ジャクソンの泣きが伊東たけしの泣き! マイケル・ジャクソンのエモーショナルが伊東たけしのエモーショナル! 何だか急に悲しくなってお酒を飲みながら涙した…。

 その日以来【SHE’S OUT OF MY LIFE】は【HEARTS】【FORGOTTEN SAGA】【TWILIGHT IN UPPER WEST】と同格へと昇格。
 【SHE’S OUT OF MY LIFE】の「曲理解の才能」がマイケル・ジャクソン・レベルにして,アルト・サックスブロウマイケルつながりでマイケル・ブレッカー・レベル。大物2人と肩を並べた伊東たけしの大名演の二重丸〜。

T.K.COVERS-2 管理人の結論。『T.K.COVERS批評

 「音世界のメロディ・メーカー」=伊東たけしの「曲理解の才能」が完璧にハマッタ『T.K.COVERS』。伊東たけしの“歌い込み”で,カヴァー曲が「フラッグシップ」に化けている。
 でも計8曲のトータル34分の演奏では星5つはあげられない。伊東さん,スクェアもいいけどそろそろソロもお願いしますよ。ジャズじゃないほうがいい。できれば『T.K.COVERS 2』が聞きたいかなぁ。

  01. September
  02. That's the way (Radio edit)
  03. Listen to the music
  04. If
  05. Dust in the wind
  06. If you don't know me by now
  07. Get ready
  08. She's out of my life

(アトランティック/MMG ATLANTIC 1995年発売/AMCM-4212)

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