JAM JAM-1 当時は現FM熊本がFM中九州と名乗っていた時代の無料の招待ライブ=管理人が熊本で見た一番のライブ
 それが「THE HEAVY CATS」だった。

 「THE HEAVY CATS」のメンバーが凄い。ギターハイラム・ブロックオルガンKANKAWAの双頭。そしてベース日野賢二の超豪華3トップに,KANKAWAのドラ息子=FUYUの布陣。

 しかし「THE HEAVY CATS」のアルバムはまだ世に出ていない。予習ができない。まっいいかっ。ジャズだから!
 だ・か・ら「THE HEAVY CATS」が熊本一番。ハイラム・ブロックKANKAWAの絡んだ音を想像しつつ1人ワックワク・ドッキドキ! 熊本時代は結構ライブハウスに大物が来ていてキャパ少な目だったから毎回良席で楽しめた。そんな中でも「THE HEAVY CATS」が熊本時代のNO.1!

 「THE HEAVY CATS」の『JAM JAM』は「お披露目」だった熊本ライブの後に出た,同ツアーの東京ライブ録音盤。
 あの夜の感動が蘇る? NO。感動などできない。自分が見たライブツアー盤だから買ったのだが,え〜,こんな感じだったっけ? ザ・ギャップ。

 ズバリ,東京録音の『JAM JAM』は「THE HEAVY CATS」の“骨抜き”ソウル盤である。
 メンバー4人の演奏は素晴らしい。しかし,何度聴いても今ひとつすっきりしないモヤモヤ感。要はこれだけのメンツを揃えながらも,迫ってくるもののパッションが薄いというか,パンチが弱い。あの破天荒な熊本ライブの熱気が冷めてしまっている。

 東京ライブの敗因は「THE HEAVY CATS」の“インタープレイの欠如”であろう。1+1が3にも4にもなるのがインタープレイの醍醐味であるが『JAM JAM』での4人は1+1+1+1=4の平凡値。一人一人は熱いのにバンドとして熱が互いに伝わっていない。

 オルガン奏者にとってギタリストの相性は特に重要だと言われるが,もしかしたらKANKAWAにとってのハイラム・ブロックがイメージと違ってしまったのか? 演奏前にイメージしていたギターの感じや,お披露目ツアーのまだ序盤だった熊本辺りまでは薄々気付くくらいで,相性の悪さをハッキリと理解していなかったかったから勢いがあったのだが,演奏を重ねたツアーの後半には決定的!?

 まっ,その逆も真実であってハイラム・ブロックを責めるのは見当違いのKANKAWAの不発というパターンかも? 双頭のハイラム・ブロックKANKAWAがそうなのであれば,日野賢二FUYUがお気の毒?

 もっと言えば熊本ライブはステージと客席がバイブレーションできていたのに,東京ライブの『JAM JAM』では,バンド内だけではなくステージ側と客席のバイブレーションが今一つ。

JAM JAM-2 特にライブの最高潮であるはずの【CALIFORNIA DREAMIN’】〜【VENUS】〜【SMOKE ON THE WATER】の,怒涛の大ヒット・カヴァー・ゾーンで空回り。段々と盛り下がっていく。
 ライブは生き物。こんな夜もあったんだなぁ。熊本でテープ回しておけば良かったのにぃ。ライブ・こ・わ・い=当たりとハズレ。

 いいや,今夜の悪態の全ては管理人の空耳です。恐らくは東京での「THE HEAVY CATS」も最高だったことでしょう。原因は「伝説の熊本ライブ」を自分の中で妄想を膨らませて美化してしまったのでしょう。

 7月25日に友人の結婚式で熊本へ出掛けてきました。ふらっと一人で出歩いたので,熊本在住当時の楽しかった思い出が蘇ってきて懐かしさで胸いっぱいになりました。
 東京・千葉・福岡・長崎大好き人間なのに熊本も負けないくらいに大好きなのです。だからこんな熊本上げで東京下げな『JAM JAM批評になってしまった〜。

 久々に管理人の中での熊本スイッチが入ってしまいました。いろいろと計画せねば!? まずはラッセル・モカシン GET! BOSS GETならず!

 
01. JAN JAN
02. Organic Swamp
03. Whiter Shade of Pale
04. Cat Street
05. California Dreamin'
06. Venus
07. Smoke On The Water

 
THE HEAVY CATS
HIRAM BULLOCK : Guitar, Vocal
KANKAWA : Organ, Keyboards
KENJI HINO : Electric Bass
FUYU : Drums

(アンドフォレスト・ミュージック/COOLRIVER 2004年発売/NNCJ-6003)

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リー・モーガン 『ザ・6th・センス