
ライブの予習を兼ねた“本命1”矢野沙織の『ANSWER』と“本命2”DIMENSIONの『25』をヘビロする間も,心の中にはず〜っと思い続ける“別の愛人”がいた。
そう。T−スクェアの新作『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』を“つまみ喰い”〜。“つまみ喰い”が美味しい〜。
本来ならT−スクェアは“本命3”(いいえ,管理人の本当の本命?はキース・ジャレットとパット・メセニーその他もろもろ。T−スクェアは“本命10?”)と書くべきでしょうが“別の愛人”呼ばわりには訳がある。
そう。『虹曲』は『宝曲』『夢曲』と同じシリーズの第3弾にしてコンセプト違いの第1弾。『宝曲』『夢曲』のコンセプトは現「河野/坂東時代」のT−スクェアによるリメイク集。だから良かった!!
そこへ飛び込む『虹曲』での“掟破りな”「スペシャル・ゲスト入り」の大発表! 安藤正容,伊東たけし,河野啓三,坂東慧のメンバー4人に+田中晋吾の5人バンドが「T−SQUARE」の看板を名乗れるはずではなかったか!? 「河野/坂東組」でのセルフカヴァーでないと意味ないじゃん!? これぞ「過去最大級の問題作」!?
なになになにぃ,LOUDNESSの高崎晃,日野賢二,東儀秀樹,宮本笑里,DIMENSIONの勝田一樹,COBA,BOWWOWの山本恭司,山下洋輔のビッグ・ネーム集団。スクェア仲間の himebowさんのブログ 同様,管理人も「腰抜かす〜」なビッグ・ニュース!
唯一知らなかったのが光田健一さん。この方,なんとAKB48の楽曲提供や編曲やプロデュースで大活躍。『虹曲』と書いて『にじのうた』と呼ばせるAKB商法のパクリは,ついにピアニストまでパクってしまった〜? 頑張れ,ヴィレッジ → ソニー → 乃木坂46=AKBの公式ライバル〜。
そう。『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』は,T−スクェアの“異種格闘技盤”!
同じフュージョンとして土俵に上がるDIMENSIONの勝田一樹は共演歴も多いしいいとして“異種格闘技”ならこの人=山下洋輔もジャズ・ピアニストだからいいとして,日野“JINO”賢二も文句なしにいいとして…。
あちゃ〜,ラウドネスでしょ? バウワウでしょ? 日本のロック・ギタリストの両雄でしょ? 安藤さんが大ピンチ。元々,アンチ・セルフカヴァー派の管理人としては,栄光の本田カラーが“色褪せ”しそうで大ピンチ。
どうせやるなら徹底的に崩してくれ〜。大好きな【FACES】【RADIO STAR】【PLAY FOR YOU】【BIG CITY】に本田雅人のイメージが残りませんように。またも思い出が汚れるから。
尤も【KNIGHT’S SONG】の“ロックン・ロール”と【TEXAS KID】の“大暴れ”だけはちょっと聴いてみたい気もする!?
そう。『宝曲』と『夢曲』の時もそうでしたが,長年のファンとしては“勝手知ったる”セルフカヴァー集の方が新作オリジナル以上に緊張するものなのです!

心配無用の『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』。管理人は『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』を支持いたします。
『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』は,きちんと“現「河野/坂東時代」のT−スクェア”に仕上がっています。凄い&凄い。
こんなに素直に『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』が耳に入ってくるとは予想していませんでした。スーッとねっ。
理由はスペシャル・ゲスト陣の「ピンポイント」フィックスはアデランス。当然ながらゲスト陣もメロディ・ラインを主役の一人として演奏していらっしゃいますが,ゲスト陣の「見せ所の聴かせ所」=事前に用意されたソロ・パートのみ。「もちは餅屋」であくまでもゲストはゲスト扱い。“伝統のスクェア・メロディ”は現スクェアのメンバーがリードを取っている。だから良い!!リターンズ!!
単純に比較すれば,過去のセルフカヴァー集である『REFRESHEST』『MISS YOU IN NEW YORK』『TRUTH 21CENTURY』『T COMES BACK』のどれ以上に良い! 基本「オリジナル・アレンジに忠実」が貫かれていることから『宝曲』『夢曲』と比較しても遜色ない。
『宝曲』『夢曲』『虹曲』の「セルフカヴァー三部作(今のところ)」に関して言えば,好きな曲が入っているかどうかで選んで差し支えない,と断言してしまおう。
それ位に『虹曲』でも「河野/坂東組」を“堪能”できます。『虹曲』が“異種格闘技盤”というコンセプトだったからこそ“現スクェアの味”が余計に出たのかなぁ。安藤さんのギターが,伊東さんのアルト・サックスとEWIが,河野くんのキーボードが,坂東くんのドラムまでもが,超豪華スペシャル・ゲストに負けじと“前へ前へ”〜。うぉ〜。めっちゃ振り切れている〜。

管理人が一番期待していた山下洋輔【TEXAS KID】でのフリー・ジャズな“荒行”がお見事(ただし,肘打ちが炸裂したなのかどうかは判別できませんが。もしも〜,あ〜)。
「河野/坂東組」での記念写真であった『宝曲』。ファン投票の『夢曲』。そして“異種格闘技盤”なコンセプトCDの『虹曲』。3作目ともなると相当に企画を練り上げたのでしょうね。【TEXAS KID】の音がそう語っています。
そんな中,管理人のしょぼいアンテナに引っ掛かったのは“ノーマークの”2曲。東儀秀樹の【遠雷】と光田健一の【NIGHT DREAMER】。
東儀秀樹の使用楽器=篳篥(ひちりき)なるもののパワーなのか?【遠雷】が“大化け”している。なんとも“アンニュイ”【遠雷】の世界。伊東たけしのフルートが,これまたいいんだよなぁ。
そして,管理人が初めて聴いた“ブリリアント”な光田健一のピアノがインテリジェンス。この人,もしかして(もしかしなくても)タダモノではない? 間違いなくスクェア史上最高の【NIGHT DREAMER】に仕上がっています。
他には【FACES】の高崎晃はメタルどうした? 綺麗で上手いが「ラウンドネス」のパンチが?薄味。【BIG CITY】の勝田一樹もディメどうした? フラジオも上手いが「超絶技巧集団」のパンチが?薄味なのは,ただただ勿体ないと漏らすばかり…。
しか〜し『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』には日野“JINO”賢二がいる。こちらもスクェア史上最高の【RADIO STAR】の大名演が収録されている〜。

しか〜し今回,本田雅人の“鉄壁の牙城”を攻略したのが“JINO”のRAP! ハーモニスクなベースでのユニゾンやチョッパー・ベースではなく“NY仕込みの”アメリカンRAPが【RADIO STAR】! 「T−SQUARE,カモン。【RADIO STAR】カモンカモン。イェイ。カモン,カワノ,イェイ,カモン,…」で,管理人の中の「【RADIO STAR】は本田雅人」がついに落城した。
無茶を承知で意見すると『虹曲(にじのうた) 〜T−SQUARE PLAYS T & THE SQUARE SPECIAL〜』は【RADIO STAR】1曲で“買い”である。
あぁ,本田さん,このままではいけません。ここは来年の発売予告済=T−スクェアの35周年記念盤『35TH ANNIVERSARY YEAR,SPRING T−SQUARE SPECIAL NEW ALBUM』へ参加しないと〜。
管理人は,結成35周年記念『T−SQUARE SUPER BAND 2013』への本田雅人の参加というガセネタが実現することを信じています。お願い,安藤さん,お願いだから〜。
PS まずは本田雅人・復帰の前に田中豊雪・復帰を「チキン・ジョージ」で見届けて参ります。管理人の「冬のLIVE WEEK」が近づいてきました。
01. FACES
02. RADIO STAR
03. 遠雷
04. ROMANTIC CITY
05. NIGHT DREAMER
06. PLAY FOR YOU
07. BIG CITY
08. Knight's Song
09. TEXAS KID
(ヴィレッジ/VILLAGE 2012年発売/VRCL-10108)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】3D BOXジャケット仕様
★音匠仕様レーベルコート
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
★【初回生産限定盤】3D BOXジャケット仕様
★音匠仕様レーベルコート
個人的に良かったのは、ROMANTIC CITY、遠雷、BIG CITY、RADIO STARです。
残念なのは、「RADIO STAR」は、始めとラストのラップがいらない。正直、ラップの曲が大嫌いなのです。『NATURAL』の初回版のボイスなしの方が好きなのです。
本田のソロも聴きますが、音色的には異端児系なのでマッチングを考えると宮崎さんしか伊東たけしとは合わないと思います。