VIAJANDO-1 『VIAJANDO』(以下『ヴィアジャンド』)は“都会のブラジル音楽”である。多分,出来はいいのだろう。事実,冒頭の4トラック【アフロジル】【ヴィアジャンド】【オン・サニー・ディ】【バタフライ】の展開は神!

 でも,それでも管理人には退屈である。理由は“大好きなブラジル”なのに“らしくない”。渡辺貞夫が上品すぎる。洗練された『ヴィアジャンド』はBGMであって“拝聴”の対象ではない。

 (いきなりの結論で申し訳ないが)管理人の結論。『ヴィアジャンド批評

 NY在住のブラジリアン・ジャズメンはブラジルに非ず。よって『ヴィアジャンド』はブラジルではない。セザール・カマルゴ・マリアーノはもはやニューヨーカー。流石のセザール・カマルゴ・マリアーノもNYに染まってしまっている。
 そう。『ヴィアジャンド』の真実は,セザール・カマルゴ・マリアーノの自宅の壁に掛かっている「故郷への窓」=リオの夜明けの海を撮った大判の写真なのだと思う。← 詳細な理由を知りたければ『IN TEMPO』のライナーノーツをご参照下さい。

 『ヴィアジャンド』は渡辺貞夫のブラジル路線の3作目。どんな映画でも「パート掘廚箸發覆譴弌い金をかけた大仕掛けの超大作となってくる。
 ギターホメロ・ルバンボベースニルソン・マッタドラムパウロ・ブラガパーカッションボーカルカフェ。どうですか? 『ヴィアジャンド』での渡辺貞夫も“盟友”セザール・カマルゴ・マリアーノを始めとする豪華な客演に囲まれている。

 例えるなら『ヴィアジャンド』はスペクタクルな超大作。デジタル・ハリウッド級のハイ・クオリティ仕上げ。多分,出来はいいのだろう。でも管理人には退屈である。『ヴィアジャンド』は“楽曲の豊かさ”の点で『エリス 3』にはならなかった。
 聴き応えは増しているのに愛着は薄くなってしまう。セザール・カマルゴ・マリアーノの感性が“本場のブラジル”から離れてしまっているようで…。

VIAJANDO-2 セザール・カマルゴ・マリアーノよ,次に渡辺貞夫と共演する際は,写真ではなく本物のリオの夜明けの海を見てきてからにしてほしい。
 『ヴィアジャンド』の敗因=セザール・カマルゴ・マリアーノ初めての失敗はインプットではなくアウトプットの問題だったと思っている。

 恒例のオーチャード・ホールでのクリスマス・ストリングスライブのテーマとしてのブラジル音楽=『MINHA SAUDADE』は例外として,いつの日か再び訪れる渡辺貞夫セザール・カマルゴ・マリアーノのコラボレーション。

 セザールさん,次は『エリス 4』でお願いしますよ〜。

  01. AFROZIL
  02. VIAJANDO
  03. ON SUNNY DAY
  04. BUTTERFLY
  05. BOEMIA
  06. LITTLE WALTZ FOR M
  07. FIREPLACE
  08. DOCE SEDUCAO (INSTRUMENTAL VERSION)
  09. DON'T WORRY 'BOUT ME
  10. COMO VAI !
  11. 空のコーラス
  12. DOCE SEDUCAO (VOCAL VERSION)

(ヴァーヴ/VERVE 1998年発売/POCJ-1410)
(ライナーノーツ/渡辺貞夫)

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