ジャズの真髄はライブゆえ“伝説のライブ”と呼ばれるライブ盤はごまんとある。マイルス・デイビス絡みだけでも数十枚あるという事実。少々,乱発気味!?
真に一夜のライブが“伝説のライブ”であるためには,必要十分条件が揃っていなければならない。管理人が思う必要十分条件。それは一期一会のメンバーの豪華さとその夜のライブが後のターニング・ポイントに数えられること。
その点で,チャーリー・パーカー,ディジー・ガレスビー,バド・パウエル,チャールス・ミンガス,マックス・ローチの「モダン・ジャズ・ジャイアントの再会セッション」『ジャズ・アット・マッセイ・ホール』や,アート・ブレイキー,クリフォード・ブラウン,ルー・ドナルドソン,ホレス・シルヴァー,カーリー・ラッセルの「ハード・バップの夜明けを告げる」『バードランドの夜』は文句なし。
ではJ−ジャズ/フュージョンにおける“伝説のライブ”の筆頭格『KYLYN LIVE』はどうだろう?
管理人の答えはNO。一期一会の豪華メンバーは認めるが『KYLYN LIVE』は“お祭り”盤に過ぎない。
1970年代後半の日本のフュージョン黎明期はフュージョン・バンドのギタリストがリードしていた。プリズムの和田アキラ,カシオペアの野呂一生,ザ・スクェアの安藤まさひろ…。
すでに“天才ジャズ・ギタリスト”としての名声を得ていた渡辺香津美に,世のフュージョン・ブームの荒波が押し寄せてきた。渡辺香津美にも「フュージョン・バンドのギタリスト」の座を…。
こうして結成された渡辺香津美率いる「KYLYN BAND」は超豪華メンバー。
ギターの渡辺香津美,キーボードの坂本龍一,キーボードとヴォーカルの矢野顕子,ベースの小原礼,ドラムの村上“ポンタ”秀一,パーカッションのペッカー,トロンボーンの向井滋春,アルト・サックスとソプラノ・サックスの本多俊之,テナー・サックスの清水靖晃からなる9人編成。(加えてゲスト参加でキーボードの益田幹夫,ドラムの高橋ユキヒロ,テナー・サックスの高橋知己,アルト・サックスの伊東毅(なんと!)のクレジット有り)。
「KYLYN BAND」の特長は,渡辺香津美と坂本龍一という2本の縦糸に,当時の日本のトップ・プレイヤーが横糸を絡めて織り成す「新しいジャズ/フュージョン」。目指すしたのは「クリエイティブ度の高い洗練されたインスト」である。
「KYLYN BAND」の主導権は坂本龍一が担っている。坂本龍一が先頭に立って“フュージョン・ギタリスト”としての渡辺香津美をフィーチャリングしている。
ゆえに渡辺香津美がリードできない「KYLYN BAND」は,和田アキラや野呂一生や安藤まさひろのフュージョン・バンドとは異なっている。メンバー構成を見ても松岡直也の「ウィシング」の渡辺香津美版だと言い切ってよい。
そう。「KYLYN BAND」の真実は,日本の一流どころを上手にまとめた非ジャズ/フュージョン! 『KYLYN LIVE』のハイライトは「フィーチャリング・矢野顕子」な【リヴァー・マスト・フロウ】【在広東少年】【アイル・ビー・ゼア】!
ズバリ「KYLYN BAND」の“陰の主役”は坂本龍一と矢野顕子の元ご夫婦だと思っている。
事実『KYLYN LIVE』での渡辺香津美はフュージョン・ギタリスト。素晴らしいプレイヤーの一人として神業級のアドリブを披露し坂本龍一と矢野顕子の“音のピース役”を務めている。
「火の出るような」アドリブとは【マイルストーン】での渡辺香津美の“ブチギレ”のことである。超・超カッコイイ〜!
そう。管理人が渡辺香津美に苦言を呈したのは,プリズム,カシオペア,ザ・スクェア等との“フュージョン・バンドとしての完成度”の話であって「KYLYN BAND」の音楽性はいいですよ。
管理人以外は“伝説のライブ”と呼んでいるわけですし「KYLYN BAND」の没リーダーシップの失敗があってこその「KAZUMI BAND」での大成功が待っていたわけですし…。
最後に『KYLYN LIVE』を聴いた直後に管理人がいつも思うこと。「坂本龍一と矢野顕子があのままフュージョン路線を走っていたならなぁ〜」。
DISC 1
01. INNER WIND
02. SNAP DRAGON
03. MILKY SHADE
04. MILESTONES
DISC 2
01. THE RIVER MUST FLOW
02. 在広東少年
03. I'LL BE THERE
04. BLACKSTONE
05. WALK TAIL
真に一夜のライブが“伝説のライブ”であるためには,必要十分条件が揃っていなければならない。管理人が思う必要十分条件。それは一期一会のメンバーの豪華さとその夜のライブが後のターニング・ポイントに数えられること。
その点で,チャーリー・パーカー,ディジー・ガレスビー,バド・パウエル,チャールス・ミンガス,マックス・ローチの「モダン・ジャズ・ジャイアントの再会セッション」『ジャズ・アット・マッセイ・ホール』や,アート・ブレイキー,クリフォード・ブラウン,ルー・ドナルドソン,ホレス・シルヴァー,カーリー・ラッセルの「ハード・バップの夜明けを告げる」『バードランドの夜』は文句なし。
ではJ−ジャズ/フュージョンにおける“伝説のライブ”の筆頭格『KYLYN LIVE』はどうだろう?
管理人の答えはNO。一期一会の豪華メンバーは認めるが『KYLYN LIVE』は“お祭り”盤に過ぎない。
1970年代後半の日本のフュージョン黎明期はフュージョン・バンドのギタリストがリードしていた。プリズムの和田アキラ,カシオペアの野呂一生,ザ・スクェアの安藤まさひろ…。
すでに“天才ジャズ・ギタリスト”としての名声を得ていた渡辺香津美に,世のフュージョン・ブームの荒波が押し寄せてきた。渡辺香津美にも「フュージョン・バンドのギタリスト」の座を…。
こうして結成された渡辺香津美率いる「KYLYN BAND」は超豪華メンバー。
ギターの渡辺香津美,キーボードの坂本龍一,キーボードとヴォーカルの矢野顕子,ベースの小原礼,ドラムの村上“ポンタ”秀一,パーカッションのペッカー,トロンボーンの向井滋春,アルト・サックスとソプラノ・サックスの本多俊之,テナー・サックスの清水靖晃からなる9人編成。(加えてゲスト参加でキーボードの益田幹夫,ドラムの高橋ユキヒロ,テナー・サックスの高橋知己,アルト・サックスの伊東毅(なんと!)のクレジット有り)。
「KYLYN BAND」の特長は,渡辺香津美と坂本龍一という2本の縦糸に,当時の日本のトップ・プレイヤーが横糸を絡めて織り成す「新しいジャズ/フュージョン」。目指すしたのは「クリエイティブ度の高い洗練されたインスト」である。
「KYLYN BAND」の主導権は坂本龍一が担っている。坂本龍一が先頭に立って“フュージョン・ギタリスト”としての渡辺香津美をフィーチャリングしている。
ゆえに渡辺香津美がリードできない「KYLYN BAND」は,和田アキラや野呂一生や安藤まさひろのフュージョン・バンドとは異なっている。メンバー構成を見ても松岡直也の「ウィシング」の渡辺香津美版だと言い切ってよい。
そう。「KYLYN BAND」の真実は,日本の一流どころを上手にまとめた非ジャズ/フュージョン! 『KYLYN LIVE』のハイライトは「フィーチャリング・矢野顕子」な【リヴァー・マスト・フロウ】【在広東少年】【アイル・ビー・ゼア】!
ズバリ「KYLYN BAND」の“陰の主役”は坂本龍一と矢野顕子の元ご夫婦だと思っている。
事実『KYLYN LIVE』での渡辺香津美はフュージョン・ギタリスト。素晴らしいプレイヤーの一人として神業級のアドリブを披露し坂本龍一と矢野顕子の“音のピース役”を務めている。
「火の出るような」アドリブとは【マイルストーン】での渡辺香津美の“ブチギレ”のことである。超・超カッコイイ〜!
そう。管理人が渡辺香津美に苦言を呈したのは,プリズム,カシオペア,ザ・スクェア等との“フュージョン・バンドとしての完成度”の話であって「KYLYN BAND」の音楽性はいいですよ。
管理人以外は“伝説のライブ”と呼んでいるわけですし「KYLYN BAND」の没リーダーシップの失敗があってこその「KAZUMI BAND」での大成功が待っていたわけですし…。
最後に『KYLYN LIVE』を聴いた直後に管理人がいつも思うこと。「坂本龍一と矢野顕子があのままフュージョン路線を走っていたならなぁ〜」。
DISC 1
01. INNER WIND
02. SNAP DRAGON
03. MILKY SHADE
04. MILESTONES
DISC 2
01. THE RIVER MUST FLOW
02. 在広東少年
03. I'LL BE THERE
04. BLACKSTONE
05. WALK TAIL
(ベター・デイズ/BETTER DAYS 1979年発売/COCB-53334-5)
(CD2枚組)
(ライナーノーツ/松下佳男)
(紙ジャケット仕様)
(CD2枚組)
(ライナーノーツ/松下佳男)
(紙ジャケット仕様)
コメント一覧 (6)
もう出てこんやろぉ、TKクレジットは、って思ってたけど・・・
1978-81あたりは、いわゆる売り出し中、って感じで色々とレコーディングに参加してますからね。
どの曲でソロを取ってるか判ったら教えてください。。。
初期の高中とか、YMOに出てないか、気にはしてたけど、今のところ情報なし。
ないよねぇ???
himebowさん期待のTKクレジットですが『KYLYN LIVE』の6/15,16,17日の六本木ピットインでの録音日には伊東さんは不参加です。本多さんが出演している日には伊東さんはブッキングされていなかったと記憶しています。
KYLYNのライブ・ツアーは約3ヶ月間で全23回公演行なわれているので,そこのどこかで本多さんの代役だと思われ。確認のため『KYLYN LIVE』でのアルト・ソロを何度も聴いてみましたが音色・フレージング共に本多俊之「印」です。当時の伊東さんのお宝音源はきっとどこかに埋もれているのでそのうち聴ける日も来るかと!? 待つ!!
昨日8月16日に1979年のアトランティック・ツアー・アゲインと題したイエロー・マジック・オーケストラ・トリビュート・ライヴがありました。
YMO3人と矢野顕子は居ませんでしたが香津美先生と松武師匠がガッチリサポート。
詳しくはググってみてください<m(__)m>
ワールドツアー秘話なども・・・・
何処かの公演で松武師匠がロードしたビハインザマスクが超高速で再生され1秒で終わったエピソードは笑えました(笑)
最後の最後で香津美先生のRS850登場!
本気で涙がでました。
80年代中頃生産と思われる香津美ちゃん人形もゲット(笑)
因みに当日私の誕生日で最高のプレゼントでした。
感動の余りうまくまとめられず雑な文章で失礼しました。
「感動の余りうまくまとめられず雑な文章で失礼しました」。ここがいいですね〜。興奮が続くとみんなそうなりますよ〜。
「アトランティック・ツアー・アゲイン」をググってみました。ガッツ ノスタルジーさんにとって最高の贈り物になったのでしょうね。できれば私もご一緒したかった〜。
それですみません。1つ教えていただきたいのですが80年代中頃生産と思われる香津美ちゃん人形って何ですか? ツアー・グッズのことでしょうか? 詳細キボンヌ。
香津美ちゃん人形ですが80年代のツアーグッツらしく仕舞われたまま忘れ去らり最近発見されたそうです。
ついでに(笑)に販売しちゃえって事らしいです。
全長4センチほどの3頭身で痩せ顔、髭面でシンセギターっぽいギターをもったカワイイいでたちです。
画像送れればいいんですが・・・
香津美ちゃん人形の件,ありがとうございました。80年代の蔵出しだったんですね〜。
https://fr-fr.facebook.com/nabekazu/posts/1144510762239643
で画像確認しました。私の所有欲を大いに刺激してくれる「かわゆい」仕上りですねっ。妄想が広がります!