HARMONY-1 T−スクェアは「フュージョン・バンド」ではなく「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」。T−スクェア & ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラは「ポップ・シンフォニー・バンド」である。
 そう。「T−スクェア & ロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ」名義の第2弾『HARMONY』(以下『ハーモニー』)は,企画物には珍しい分厚いコンビネーション。これぞ2作目の強み。これぞバンド・サウンド仕様。だからオーケストラなのか〜。

 ただし『ハーモニー』の演者はロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラであってT−スクェアはゲスト・ソロイスト扱い。大英帝国所縁の“気品あるゴージャスな”バンド・サウンド仕様が鳴っている中で,安藤まさひろの馴染みのギターが鳴り出すと“ホッと一息”する小心者の管理人でした。

 そんな中,やっぱり本田雅人は“オレ様”であった。本田雅人サックスロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラの一部であり“リード・アルト奏者”のそれである。シンフォニック! “貫禄の”サックス・ソロに本田雅人の“桁違い”が再確認できる。

 『ハーモニー』の演者がロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラなら『ハーモニー』の主役は安藤まさひろの楽曲群。
 安藤まさひろの“純日本的”な美メロとオーケストラの大編成が織り成す壮大ロマン。全体にスローな演奏ゆえ退屈に思える時間帯もあるが,元来のバラードTOMORROW’S AFFAIR】なら大ハマリ。より深みを増している。

HARMONY-2 管理人の結論。『ハーモニー批評

 『ハーモニー』で渡英した安藤メロディの中に眠る“シンフォニックな響き”がGOO〜。キャッチーなメロディの良さはそのままに,時に“遊び心”をのぞかせるのがGOO〜。
 普段の「フュージョン・バンド」→「ポップ・インストゥルメンタル・バンド」のT−スクェアでは感じ得ない「ポップ・シンフォニー・バンド」の“奥深さ”に“ニンマリ”である。

 そう。『ハーモニー』でT−スクェアが紳士になった!

  01. TOMORROW'S AFFAIR
  02. PLAY FOR YOU
  03. BANANA
  04. MEMORIES OF ALICE
  05. 明日への扉
  06. GOOD-BYE BLUE WIND
  07. 君はハリケーン
  08. TOMORROW'S AFFAIR (reprise)

(ヴィレッジ/VILLAGE 1993年発売/VRCL-2038)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)