HEARTCOCKTAIL VOL.1-1 松岡直也と来れば「ラテン・フュージョン」である。しかしそれは松岡直也の“表の顔”に過ぎない。
 松岡直也にはもう一つの“裏の顔”がある。それが「歌謡ポップ屋」さん。中森明菜の【ミ・アモーレ】よろしく,ウィシング以前から数多くの裏方稼業を続けている。
 そんな裏方「歌謡ポップ屋」さんが“表”に出る時が訪れた。そう。それが『HEARTCOCKTAIL』(以下『ハートカクテル』)シリーズである。

 『ハートカクテル』での松岡直也はやっぱり裏方。コラボした主役はわたせせいぞうである。そう。『ハートカクテル』は日本テレビ系で金曜深夜に放送された「キザな恋愛提言番組」のサウンド・トラック集。ゆえに松岡直也のサウンドも「都会のお洒落」のオンパレード=「歌謡ポップ屋」稼業の本領発揮作である。

 正直,わたせせいぞうの連載マンガは好きではなかった。現実離れした恋愛はマンガの世界の作り話?
 でも,松岡直也とコラボしたTV版アニメは良かった。それもこれも,元来お洒落な?松岡直也のハイセンスのおかげである。

 『ハートカクテル』シリーズの演奏は基本松岡直也のソロである。基本シンセと打ち込みである。一曲一曲が短い「ショート・ストーリー仕立て」ゆえ,テーマの美メロがクッキリ・サウンド。
 ラテン・フュージョンの厚化粧?を落とし,口紅とチークのみが塗られたTV仕様の『ハートカクテル』が松岡直也のポップでキャッチーな「歌謡ポップ屋」メロディー・メイカーの才と見事にベスト・マッチング。いい。好きだ〜。

 厚化粧から薄化粧へとサウンド・メイクを切り替えた松岡直也の本質は変わらない。「歌謡ポップ屋」稼業であってもリズムにこだわり続けている。分厚いグルーヴは無理でも軽快なノリ。そう。ソロ作であっても基本松岡直也のバンド・サウンドが鳴っているのだ。
 この事実に驚愕した。松岡直也グループを離れたソロであってもラテン・フュージョンしているのだ。アッパレ,松岡大先生〜!

 ところで『ハートカクテル』のサウンド・トラック集は全部で6作リリースされている。第1集,第2集の担当は松岡直也。第3集がトニーズ・ショウ。第4集が島健。そして第5集,第6集が三枝成章であった。
 松岡直也の第1集,第2集にハマッタ管理人は全部集めてしまいましたが現在では松岡直也の2枚のみ。残り4枚は中古屋さんへさようなら〜。これぞ大人の別れ『ハートカクテル』の世界を地で行っているでしょ?

 今回の『ハートカクテル批評は全6作との比較が判断基準。
 『ハートカクテル VOL.1』は秋冬の恋愛物語。ハッピーでラブラブなナイス・カップルのテーマ・ソングが登場してきます。

HEARTCOCKTAIL VOL.1-2 【ふたりきりのビアガーデン】での和田アキラの怪しげなカッティング・ギターと打ち込みの連打は初めて会った二人の鼓動の高鳴り衝撃シーン。【ジェシイの店】は【ペリエにレモン】の恋愛バージョン。ルンルン・ソングな【父のエンブレム】【コスモスアベニュー】の後,ふいに訪れた不安感な【バラホテル】。急げよ走れよ【彼のパパは東へ行けといった】。再びルンルン【ふたりの会社 1970-1975】。メロメロな恋の炎の【オールドハワイ・コナ】が思い出話のハイライト。【彼女の名前】【7頭のトナカイ】と続けば婚約間近なムーディ。結婚へとまっしぐらな【1/3の確率】。失恋ソングな【ノックをしなかったサンタクロース】。立ち直りの早い男の【ネコ】。以上。
 これで『ハートカクテル VOL.1』の単行本は買わなくてもよいかもです?

  01. ふたりきりのビアガーデン
  02. ジェシイの店
  03. 父のエンブレム
  04. コスモスアベニュー
  05. バラホテル
  06. 彼のパパは東へ行けといった
  07. ふたりの会社 1970-1975
  08. オールドハワイ・コナ
  09. 彼女の名前
  10. 7頭のトナカイ
  11. 1/3の確率
  12. ノックをしなかったサンタクロース
  13. ネコ

(ワーナー・パイオニア/WARNER-PIONEER 1986年発売/32XL-173)

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