CROWDED COLORS-1 管理人の選ぶ本田雅人のツー・トップは『ILLUSION』と『REAL−FUSION』。
 極論を言えば,この2枚があれば他は要らない。『ILLUSION』での“ジャズ・サックス・プレイヤー”+『REAL−FUSION』での“フュージョン・サックス・プレイヤー”=“ハイパー・サックス・プレイヤー”の本田雅人の二面性の魅力が全て詰まっていると思う。
 真面目にそう思っていた。『CROWDED COLORS』を聴くまでは…。

 管理人は『CROWDED COLORS』を(『THE BEST AND MORE』『THE BEST AND MORE 』の影響なのかもしれないが…)“オリジナル盤な顔した”本田雅人3枚目のベスト盤と公言する。

 その心は「本田“オレ様”雅人のてんこ盛り」だから! 『CROWDED COLORS』に本田雅人が全力投球している。本田雅人の“オレ様”を音に投影させるべく“天才”がベストを尽くしている。クールな顔した本田雅人の「熱血漢」は史上初の“事件”であろう。

 さて,本田雅人のファンは親しみを込めて氏を“オレ様”と呼んでいる。尤も本田雅人ライブでの曲紹介で自作曲を“オレ様の曲”と呼んでいる。
 そう。「本人公認」の本田“オレ様”雅人。“オレ様”とは本田雅人の「一人称」のことである。

 管理人は長らく本田雅人を“オレ様”と呼ぶのが好きになれなかった。だって素の本田雅人は,天才なのに謙虚だし天然だし向上心の塊のような人なだけ?
 そう。本田雅人は「永遠の音楽少年にして楽器小僧」。あっ,超のつくナルシストだったっけ?

 そんなナルシスト=オレ様=本田雅人が『CROWDED COLORS』で,ついに全才能のベールを脱いでいる!
 きっかけは鉄壁の豪華ゲスト・プレイヤーと凝りに凝りまくった高難度のアレンジ。周りに煽られ余裕などかましていられない状態。本田雅人が墓穴を彫った? 慢心ゆえの自業自得?
 とにかく本田雅人が今までの本田雅人とは違うハイ・レベルで本田雅人“している”のだ。
 
 …とここまで書いたが『CROWDED COLORS』は,全ソロCDの中で本田メロディが一番薄い。原因は過剰なテクニック主義に走りすぎているせいだと思う。聴いていて面白いのだが楽しさ以上に疲れてしまう。
 『CROWDED COLORS』で本田メロディを感じるのは【EYE POWER=10.00】【CARIBBEAN KIDS】【RETRO CAT】くらいなもの。残り7トラックには本田雅人“らしさ”は薄い。

 でもでも,ここが一番のポイントなのだが,CD一枚を聴き通した後の感想は,全ソロCDの中で,なぜか一番本田雅人“その人”を実感してしまう。ハッキリと「本田サウンド独特の感触」が耳に残るから不思議である。高濃度で後を引く。

 そう。この「確かな本田臭」こそ“オレ様”効果と呼ぶ以外にない。極限まで凄腕テクニシャンとの真剣勝負を繰り返すうちに「どうだ,まいったか,これが“オレ様”の実力だ」と共演者全員の首根っこを抑えつけて回っている。管理人はそのように理解した。

CROWDED COLORS-2 『CROWDED COLORS』は日常ほとんど聴かない(満月の夜に聴きたくなる? ウッソー)。名盤ではない。しかしだからと言って駄盤だなんて思わない。

 『CROWDED COLORS』こそ本田フリークのマスト・アイテム。『CROWDED COLORS』には本気の“オレ様”が宿っている。本田雅人は綺麗なだけではない。闇の部分をついに見せた。フォースにもダークサイドがあるように…。
 特に『CROWDED COLORS』のジャケット写真=「真っ赤な悪魔とペイズリーの図」なんですよ〜。本田“オレ様”雅人〜。

 『ILLUSION』と『REAL−FUSION』の次に『CROWDED COLORS』を是非聴いてほしい。本田雅人の聴き方が絶対変わる。ちょっとは変わる。“オレ様”と呼んでみたくなる。

  01. Eye Power=10.00
  02. Oh! Karnel
  03. Slow Wave
  04. Caribbean Kids
  05. Bright and Early
  06. Small Hours
  07. Knock Around Limousine
  08. Hydration
  09. Retro Cat
  10. Pray For Peace

(ビクター/JVC 2003年発売/VICJ-61093)
(デジパック仕様)

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