【mju:】-1 プリズムの25周年は“プリズムらしくない”リリース・ラッシュ。
 その理由は24年ぶりのユニバーサル・ミュージックとの契約にあった。
 
 まず3月にポリドール音源4枚『PRISM』『SECOND THOUGHTS/SECOND MOVE』『PRISM 』『LIVE』をDSDリマスタリング&紙ジャケット巻帯仕様にて再リリース。
 続いて5月と7月にセルフ・カヴァーによる新録2枚『PRESENT 』『PRESENT 』をリリース。
 そして9月に全曲書き下ろしの『MJU:(ミュー)』をリリース。この間わずかに6ヶ月。ユニバーサル・ミュージックおそろしや
〜。

 この“怒涛の”リリース・ラッシュの締めであり目玉となるのが,通算24作目の『MJU:(ミュー)』である。
 『PRESENT 』『PRESENT 』は新旧ゲスト参加のオールスター・セッションであったが『MJU:(ミュー)』は,現プリズムの「PRISM+ONE」である。

 和田アキラギター木村万作ドラムに,渡辺建の後任として『IN THE LAST RESORT』より加入した新ベーシスト岡田治郎の現プリズム
 岡田治郎の活躍が素晴らしく,和田アキラにも木村万作にも寄り添うことなく縦横無尽に“楽曲に”寄り添っていく。

 そのギター・トリオへ乗っかる「+ONE」。『MJU:(ミュー)』には,新澤健一郎石黒彰キーボードが楽曲毎に参加する。
 新澤健一郎石黒彰キーボードがジャスト。「PRISM+ONE」のサウンドは,もはやキーボード抜きでは成立しない音世界へと突入している。

 【LAND OF HAPPINESS〜ANOTHER TAKE OFF】においては「PRISM+TWO」。キーボード新澤健一郎と共にソプラノ・サックス中村哲が参加しているのはご愛嬌? 【ANOTHER TAKE OFF】って,あの【TAKE OFF】の外伝? 新澤健一郎の「二代目・深町純」襲名も間近い?

 『MJU:(ミュー)』における「+ONE」にはもう1人いる。影武者=岡崎司。実際の岡崎司のメイン・ワークも「コンポーザー&アレンジャー」の影武者さん。
 『MJU:(ミュー)』のハイライトは,岡崎司作【REMINISCENCES】こそ,プリズム版・T−スクェアの【PRAISE】。最高レベルのギターバラードである。

【mju:】-2 管理人の結論。『MJU:(ミュー)批評

 『MJU:(ミュー)』での“プリズムの演奏力”は,以前にも増して“超絶技巧”が耳につく。和田アキラが述べているように岡田治郎のスーパー・プレイで「もうなんだってできる」超ハイ・レベルの“超絶技巧”のオンパレード。「これぞプリズム的」な名演である。

 しかし同じ「これぞプリズム的」な名演であっても「プログレ・フュージョン」期や「“ジャズ系”ギター・トリオ」期のどの演奏スタイルとも異なっている。上手いとか凄いとかの言葉が出る前にスリリング。
 そう。和田アキラ木村万作岡田治郎のトライアングルの力関係。3人が駆け引きしながらも正三角形を保ち続けている。

 『MJU:(ミュー)』での「ギターギターベースベースドラムドラム」本来の立ち位置に鎮座したプリズムは「正三角形の七面体」。
 光のエネルギーを色彩に変換して放射し続ける「正三角形の七面体」バンド=プリズムは,25年目にして“新しい輝き”を放ち始めている。

  01. CYCLES OF LIFE
  02. PRIME DIRECTIVE
  03. NETWORK
  04. REUNION
  05. つづれおり
  06. REMINISCENCES
  07. GAIA
  08. CORAL ISLANDS
  09. LAND OF HAPPINESS〜ANOTHER TAKE OFF

(ユニバーサル・ミュージック/UNIVERSAL MUSIC 2003年発売/UPGH-1009)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)

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