EARTHEORY-1 『WHEELIN’ AHEAD!』のツアーを最後に吉野弘志を擁した「第一次・塩谷哲トリオ」をリセットし,新ベーシスト井上陽介を迎え入れた「第二次・塩谷哲トリオ」の『EARTHEORY』(以下『アーセオリー』)。

 いい感じに“新生”塩谷哲トリオが仕上がっている。塩谷哲の目指す方向性が,新しくトリオを組むメンバー3人の共通意識として明確になった,ということだろう。
 SALTの無駄な力の抜けた“気負いのなさ”に「第二次・塩谷哲トリオ」への絶対の自信を感じる。

 そう。『アーセオリー』の特徴は“ナチュラル・グルーヴ”。
 井上陽介新加入の理由は,陰のバンマス=山木秀夫ドラミングとの相性の良さ。ジャズ的な重い音色を伴った井上陽介山木秀夫の躍動的な動くリズムがアバンギャルド。

 “新生”塩谷哲トリオの真骨頂が,後にakikoの【LADIES LOVE MERCEDES】へとつながる【LADIES IN MERCEDES】。ポップスの美しさと楽しさをジャズ・ピアノで歌い上げた名演である。
 小曽根真とのデュエットの再演となった【SPANISH WALTZ】は今回のトリオ・ヴァージョンの“違う味付け”が面白い。

EARTHEORY-2 『アーセオリー』のバラードと来れば,オープナーの【MORNING BLISS】であろうが,管理人には【TO BE STARS】。「キラキラ輝く」SALTジャズ・ピアノが正しく「星の輝き」のようである。
 管理人は名ベーシストとしてだけではなく名コンポーザーとしての井上陽介のロマンチシズムにも入れ込んでいる。

  01. Morning Bliss
  02. Eartheory
  03. In A Driving Rain
  04. So Danco Samba (Jazz Samba)
  05. Deep Affection
  06. Beat-n-Feat
  07. Ladies In Mercedes
  08. Hard Cookie Dance
  09. Spanish Waltz
  10. To Be Stars

(ビクター/JVC 2007年発売/VICJ-61444)

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