KYAKUSENBI NO YUHWAKU-1 管理人の中では『KYAKUSENBI NO YUHWAKU』(以下『脚線美の誘惑』)と次作『うち水にRAINBOW』が2枚で1枚の1セット。

 『ロックーン』『マジック』と続いた安藤まさひろが“歌もの路線”の延長線上にありながらも「インストだからこそ歌えるメロディ・ライン」の名曲群は,スクェア史上最高の充実期!
 特に『脚線美の誘惑』では,チョッパー・ベーシスト田中豊雪の“ロックな”カラーが効いている。

 田中豊雪の十八番=ベース・ソロにおける圧倒的ライブ・パフォーマンス+スタジオ録音の精密さを伴って爆発する,ジンサクの原型にしてスライ・アンド・ロビーの日本ヴァージョン=【BETWEEN】収録。
 アルバムに1曲のお約束=歴代の「ベースドラム・デュオ」シリーズの初穂となった。

 ザ・スクェアも「バカテク集団」に違いないのだが,テクニックよりも楽曲勝負。『脚線美の誘惑』と『うち水にRAINBOW』のプチ・ブレイク期にテクニックを披露するために書いた曲がないのが後の大ブレイクの勝因と見る。

 【ハワイへ行きたい】に管理人は思い入れがある。【ハワイへ行きたい】が流れてくると真っ先に思いつくのが,FM東京系「ソニー・デジタル・サウンド」である。思えばザ・スクェアオーディオ・メーカー=SONYの高音質フラッグ・シップ・バンドであった。
 「デジタル・サウンド」=CD普及の役割モデルとして,イントロで流れる長谷部徹のアタックに,伊東たけしサックス仙波清彦パーカッションが絡みつき,夢のようにゴージャスな和泉宏隆キーボードが実に大人で先進的! 当時中学生だった管理人もハートを鷲掴みされ,以後,オーディオ道をかけ落ちる〜。
 数年後に全曲通しで初めて聴いた【ハワイへ行きたい】の,これでもか&これでもか,の上昇志向に大興奮! 3分44秒からの和泉宏隆キーボード! ここは安藤さん,普通下がるでしょ? この曲展開が超・超・大好き!

 【ハーツ】にも管理人は思い入れがある。和泉宏隆ピアノ・ソロと安藤まさひろギター・ソロに泣き,伊東たけしサックスに号泣する。ワイドに広がる長谷部徹太鼓の振動と田中豊雪ベース・ラインの綺麗な上下動。
 いや〜【ハーツ】は名演である。もとい大名曲である。いつの日か愛する人と涙してみたい。いつ聴いても山川恵子ハープ一発で「オセンチの世界」へワープする。

 スカスカな打楽器の空間をサンディの美声がさえずる【THE REST OF A ROMANCE】。「フィーチャリング・長谷部徹」な【脚線美の誘惑】。分厚いブラスとのユニゾン炸裂【LOVE’S STILL BURNIN’】。久米大作作・マクセルTVCM曲【CHANGE YOUR MIND】。安藤まさひろのハード・ロック・ギターがうなる【FULL CIRCLE】。ラストは伊東たけしな【MEMORIES OF ALICE】。

 「インストだからこそ歌えるメロディ・ライン」の名曲群=捨て曲ナシの『脚線美の誘惑』。振り返れば『脚線美の誘惑』が,洗練されたシティ系サウンドの“走り”だと思っている。シンプルながらも質の高いアドリブもお忘れなく。

 最後にドラマー長谷部徹について一言。
 ジャニーズ出身に似合わない?地味な(安定した)ドラミングカシオペアでいうところの日山正明。これは褒め言葉ですよっ。

※ 『脚線美の誘惑批評ジャケット写真はミュージック・カセット・テープ版です。

  01. ハワイへ行きたい
  02. THE REST OF A ROMANCE
  03. 脚線美の誘惑
  04. HEARTS
  05. LOVE'S STILL BURNIN'
  06. CHANGE YOUR MIND
  07. BETWEEN
  08. FULL CIRCLE
  09. MEMORIES OF ALICE

(CBSソニー/CBS/SONY 1982年発売/28KH1277)

人気ブログランキング − 音楽(ジャズ)