REAL-1 元ブレッカー・ブラザーズジェームス・ジーナス。元ステップス・アヘッドクラレンス・ペン
 超一流のバカテク・メンバーを擁する「“電化”ザ・トリオ」のお披露目作=『REAL』(以下『リアル』)は,エレクトリック・ピアノエレクトリック・ベースの音が印象深いのが欠点か?

 アコースティック名演たちがローズの音色に霞んでいる。それ程の破壊力を持つ「“電化”ザ・トリオ」の登場に,最初はガッツ・ポーズした管理人だったが,CDを聴き込むにつけ違和感の方が大きくなる。う〜む?

 『リアル』で小曽根真が“ジャズしている”のは【セカンド・ソーツ】と【ブルース・オブ・オズ】の2曲のみ。後はコンテンポラリー・ジャズにカテゴライズされそうな“軽い”演奏が続いている。
 クールでカッコいい「電化・ザ・トリオ」も悪くないが,全体として標準的なジャズの枠内から抜け出せてはいない。

 “やんちゃ坊主”小曽根真が『リアル』の録音で夢中になったのは,ピアノ・トリオという“ジャズ”ではなくローズ・ピアノという“大人のおもちゃ”であった。

REAL-2 …と,ここまで駄盤のように書いてきた『リアル』であるが,実は小曽根真の中ではよく聴く部類の1枚である。
 シチュエーションは夜。友人たちとの酒のお供に『リアル』をどうぞ。

  01. Central Booking
  02. New Child Is on the Way
  03. The Blue Zone
  04. October Song
  05. Second Thoughts
  06. You're Not Alone
  07. Dance on the Beach
  08. Blues of Oz
  09. Dali
  10. Memories of Mom

(ヴァーヴ/VERVE 2005年発売/UCGJ-7005)
(☆SACDハイブリッド盤仕様)
(ライナーノーツ/小曽根真)

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