PLAY, PIANO, PLAY-1 ビレッジ・バンガードの次に東芝EMIが考えた戦略は有名なジャズ・フェスティヴァルへの出演であった。
 『PLAY, PIANO, PLAY』(以下『プレイ・ピアノ・プレイ』)は,スイスのモントルー,フィンランドのポリ,ドイツのシュトゥットガルでのライブ盤。大西順子荒巻茂生原大力の日本人トリオが絶賛を浴びた,1996年の夏のヨーロッパのドキュメントである。

 きっとヨーロッパのジャズ・ファンを“ぶちかましてやろう”的な大西順子の空気感が封入されているのだろう。
 『プレイ・ピアノ・プレイ』での大西順子のテンションが異常に高い。戦闘意欲剥き出しで,有名ジャズ・フェスティヴァルのステージで一暴れしている。

 『プレイ・ピアノ・プレイ』で感じる「勢いとノリは」他のCDでは味わえない,大西順子の“野望”を感じさせる。たまにはこんな「鼻っ柱の強い」女性に恋するのもいいものであろう。

PLAY, PIANO, PLAY-2 『プレイ・ピアノ・プレイ』で,管理人の大西順子への“炎熱”は最高潮に達してしまった。
 特にCDの裏ジャケ! これが実にエロい! 大西順子の全てを受け止める決意が固まった瞬間『プレイ・ピアノ・プレイ』から“爽やかなヨーロッパの風”が流れ出す!

 大西順子ファンは『プレイ・ピアノ・プレイ』を一音一音聴き込んではいけない。ジャズ・フェスティヴァルの会場同様,ビール片手にリラックス!
 そう。『プレイ・ピアノ・プレイ』は,大西順子トリオ作“くつろぎの”CDである。【ハウ・ハイ・ザ・ムーン】は,是非生で聴いてみたかったなぁ。

  01. Play, Piano, Play
  02. How High The Moon
  03. Slugs
  04. Trinity
  05. Portrait In Blue
  06. Kutoubia
  07. The Jungular

(サムシンエルス/SOMETHIN'ELSE 1996年発売/TOCJ-5583)
(ライナーノーツ/藤本史昭)
★1996年度ジャズ・ディスク大賞【日本ジャズ賞】受賞

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