『LACH DOCH MAL』の11曲目は【WHAT A DIFFRENCE A DAY MADE】(以下【縁は異なもの】)。

 【縁は異なもの】は,山中千尋の“映像作家ぶり”に感嘆の念を抱いてしまう。ローズピアノが渾然とあちらこちらで鳴り響く,実に“カラフルでダイナミックな”アレンジで一気に駆け抜ける。

 そう。【縁は異なもの】の聴き所は,山中千尋の“勢い”である。一気呵成にたたみかける鍵盤のアタック&アタック! ラリー・グレナディアベースジェフ・バラードドラムも大忙しの大活躍! しかし聴き込むうちにある考えが…。

 【縁は異なもの】の全ては“映像作家”山中千尋の緻密な計算の上に成り立っている! あちらこちらにオーバーダビングの“つぎはぎ”が隠されている。【縁は異なもの】は「凝りに凝りまくった」山中千尋ダブで満ちている。

 5分48秒からの復活のローズは,マイルステオ・マセロの仕事ぶりに激似である。いや,ラストのブツ切り具合は,菊地成孔ダブ・セクステットである。( ← って,どちらにしてもマイルスじゃん? )

 
CHIHIRO YAMANAKA : Piano
LARRY GRENADIER : Bass
JEFF BALLARD : Drums

LACH DOCH MAL-1
LACH DOCH MAL
アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION



詩編103編 神は私たちの罪を遠くに離してくださる
チェット・ベイカー 『チェット・ベイカー・シングス・アンド・プレイズ