『UNCOVERED』の3曲目は【DEJA VU】)。

 【DEJA VU】は『MOTHER EARTH』の【DEJA VU】ではない。和田アキラが,かなりの量のジャズ・フレーズを詰め込んできている。プリズムらしい“厳しい演奏”に終始している。

 ここまで「本気の」和田アキラとは,そうやすやすとは巡り合えない。いつも「超絶の極み」に達したスーパー・プレイであっても,どことなく余裕を感じさせてくれる和田アキラが「真剣に」ギターと向き合っている。

 超絶とか早弾きとかは関係なくジャズとは間引きの音楽だ。いかに音と音との間に空間を作れるか,それでグルーヴできるか,だと思っている。

 【DEJA VU】での和田アキラギターは普段と違って音数が少ない。しかし一音一音が重いのだ。まさに“一音入魂”の様相を醸し出している。スカスカなのに緊張感が漂っている。
 ジャズ・フレーズに引っ張られ,どうしようもなく高揚していく聴衆の表情を見つめる和田アキラがハッとする。この目の前の光景こそ以前に夢の中で見た光景の【DEJA VU】である。

 和田アキラの【DEJA VU】は「マイナー調・ジャズ・フレーズ」の凄みと共に到来する!

 
PRISM
AKIRA WADA : Guitars, Guitar Synth
KEN WATANABE : Basses, Bass Synth, Vocal, Secuenser Programing
MANSAKU KIMURA : Drums, Percussion Programing

UNCOVERED-1
UNCOVERED
アドリグをログするブログ “アドリブログ”JAZZ/FUSION



列王記第二16章 アハズはアッシリア人に賄賂を贈る
塩谷哲 『SALT II