『LACH DOCH MAL』の10曲目は【MODE TO JOHN】(以下【モード・トゥ・ジョン】)。

 【モード・トゥ・ジョン】は,山中千尋トリオが捧げるジョン・コルトレーンカルテット”へのオマージュ

 山中千尋ジョン・コルトレーンへの思い入れが,マッコイ・タイナーのそれを上回る! ラリー・グレナディアジェフ・バラードも気迫溢れる大熱演で山中千尋へ追随する。このピアノ・トリオの疾走感は黄金カルテット以上である。
 ジョン・コルトレーンカルテットがメインストリーム・ジャズの洗礼を浴びると【モード・トゥ・ジョン】のような“ハード・バップ”テイストになるのだろう。

 山中千尋トリオの全員が,もう“メチャメチャ”演奏している。もろモードなのだが,どう聴いてもハード・バップな演奏へと駆り立てた動機こそ,ただただジョン・コルトレーンへのオマージュ! 山中千尋トリオの全員がジョン・コルトレーンカルテットに参加していたかのような錯覚を覚える。

 山中千尋アドリブが凄い! 明らかに前後の文脈とは異質な,2分47秒から49秒までのフレーズでは,一瞬トランスしたのだろうか? モードピアノの権化と化した“バッパー山中千尋の“恍惚の”表情を思い浮かべてしまう。

 
CHIHIRO YAMANAKA : Piano
LARRY GRENADIER : Bass
JEFF BALLARD : Drums

LACH DOCH MAL-1
LACH DOCH MAL
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