『BEYOND THE MISSOURI SKY (SHORT STORY)』の2曲目は【OUR SPANISH LOVE SONG】(以下【アワー・スパニッシュ・ラヴ・ソング】。


 【アワー・スパニッシュ・ラヴ・ソング】は,情熱の国・スペイン流のミディアム・バラード! スペインで愛を語り合うのに深い時間帯は似合わない。いや,深い時間になるまで待ちきれない。真っ昼間から街路で人目をはばかることなく,多くのカップルが“愛の交歓”を表現している。

 【アワー・スパニッシュ・ラヴ・ソング】は,チャーリー・ヘイデンパット・メセニーにとっての“音楽愛の交歓”である。
 図式としては,まず多くを語っていくのがパット・メセニーであり,チャーリー・ヘイデンパット・メセニーの言葉の受け止め役。
 パット・メセニーがやけに饒舌に聴こえるのは,オーバー・ダビングによるサイド・ギターのせいである。

 一般にサイド・ギター=コード楽器であるが【アワー・スパニッシュ・ラヴ・ソング】でのパット・メセニーのサイド・ギターが凄い! 時折,リード・ギターの主旋律を押しのけて美メロを奏でている。
 この“やりすぎ具合”が実にパット・メセニーらしい。オーバー・ダビング中にデュオで録音した時の感動がよみがえり“もうちょっとだけ,ほんの少し書き加えるつもりが”手が滑ってしまって? やっぱりパット・メセニーは,幾つになっても音楽少年。愛すべき音楽バカでした。

 そんな“やりすぎ”メセニーを見事にカバーするチャーリー・ヘイデンの底力! 本来コードを弾くはずのサイド・ギターに代わってベースでコードを付けている。本来,ベースでコードは付けられない。でもこのベース・ラインは紛れもなくコード!
 管理人は【アワー・スパニッシュ・ラヴ・ソング】におけるチャーリー・ヘイデンベースは,誰が何と言おうと“コード楽器”だと言い切っている。

CHARLIE HADEN : Bass
PAT METHENY : Acoustic Guitars and all other instruments