PORTRAIT − YOSHIKO KISHINO BEST SELECTIONの4曲目は【BEAUTIFUL LOVE】(以下【ビューティフル・ラヴ】)。

 【ビューティフル・ラヴ】に漂う緊張感が,心底カッコイイ! この演奏をバトル形式と読むのは簡単であるが,その一言では語り尽くせぬ興奮がある。管理人はこの演奏を“最高のピアノ・トライアングル”と呼ぼうと思う。

 【ビューティフル・ラヴ】について語るには,エディ・ゴメスは外せない。パワフルなヴァーチュオーソ&“ベロ〜ン”ベースを垂れ流す! しかし,その“ベロ〜ン”ベースを囲ってしまうピアノドラム! 木住野佳子ルイス・ナッシュの構成力がエディ・ゴメスを囲いの中で放牧する! この相関図は,長女=木住野佳子,長男=ルイス・ナッシュ,末の次男で暴れん坊のエディ・ゴメスなのである。

 早くもテーマ終わりの48秒からベースピアノの一騎打ちが始まるが,手加減なしにグイグイ押しまくるエディ・ゴメスベースに対し,スピード感と華麗さを兼ね備えたピアノ木住野佳子が応戦する! これぞ「柔よく剛を制す」。木住野佳子が主導権を握っている。
 2分55秒からはベースドラムの一騎打ちが始まるが,こちらも「相手の力を利用して投げる合気道」スタイル! ルイス・ナッシュエディ・ゴメスの垂れ流しのベースを一音一音,ブラシで掬っていく! やっぱりベースがこぼれない。
 最強の末っ子が囲いの中に“しっくり”収まる。“最高のピアノ・トライアングル”がここにある。

 
YOSHIKO KISHINO : Piano
EDDIE GOMEZ : Bass
LEWIS NASH : Drums

PORTRAIT - YOSHIKO KISHINO BEST SELECTION-1
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