『FIRST DECADE』の7曲目は【LA STANZA DELLE MERAVIGLIE SCHERZANDO】(以下【組曲「夜の子供部屋」第1楽章】)。


 作家の井上ひさしがタイトルをつけた【組曲「夜の子供部屋」第1楽章】は,小曽根真ザ・トリオとクラシックの弦楽四重奏とのコラボレーション!
 【組曲「夜の子供部屋」第1楽章】は,小曽根真が思い描く,ジャズとクラシックの“ユーモラスな融合”である。こんなに“メルヘンチックな”ジャズ・ピアノを聴かせてくれようとは,正直,デビュー当時の“テクニカルな”小曽根真からは想像できなかった。
 そう。【組曲「夜の子供部屋」第1楽章】は,ピアノ小僧=小曽根真の成長の証し。円熟に向かって音楽性が拡大している。

 予定調和を意図的に外した不協和音がアクセント! 実際は高度で難解な組曲なのかもしれない。
 しかしそんなことはどうでもいい。とにかく分かりやすい! 楽しい! 気持ちいい! そう。【組曲「夜の子供部屋」第1楽章】は,自由度100%の“子供の城”なのである。

 ここは2段ベッドの布団の中。親はもう寝付いたと思っている。枕元には宝箱。そ〜っと宝箱を開けてみる。「親には絶対内緒だよ」と,大好きな沙織ちゃんと約束した秘密の宝物が…。
 じゃらじゃらと箱の中身を出してみる。意味もなく元通りにしまってみる。3回繰り返した時,クスクスと笑い声が聞こえてきた。な〜んだ,全部バレテイタ。そう。【組曲「夜の子供部屋」第1楽章】は,自由度100%の“子供の城”なのである。

THE TRIO
MAKOTO OZONE : Piano
JAMES GENUS : Bass
CLARENCE PENN : Drums, Percussion

STRING QUARTET
JESSE MILES : Violin
DANIEL CARLSON : Violin
MAX MANDEL : Viola
RUBIN KODHELI : Cello