『YANO SAORI』の8曲目は【MARMADUKE】(以下【マーマデューク】)。


 【マーマデューク】には,矢野沙織の“若さ”が記録されている。ハロルド・メイバーン・トリオのカウントと共に“高速”パーカー・ナンバーが疾駆し始めるのだが,この演奏はテクニックの前に“若さ爆発”! 時折音が外れようが不思議と気にならない。
 でもこれでいい。この演奏が記録されたことに価値がある。後数年で,この若さで押す爆発力が消えてなくなるのだから…。

 パーカー・ナンバーは概ね一曲の演奏時間が短くアドリブが多いため,決め所を抑え間違えると,支離滅裂の演奏に終始してしまう。
 【マーマデューク】は“手馴れ”のハロルド・メイバーン・トリオがナイス・サポート! 決め所&ヤマ場で矢野沙織アルト・サックスを優しく後押ししてくれている。
 矢野沙織の後見人(熱烈ファン)としては「ハラハラ・ドキドキ」の展開であったが,ラスト3分20秒で「スカッ」と着地が決まった瞬間「9.85」を確信した。銅メダル獲得おめでとう。

SAORI YANO : Alto Saxophone
HAROLD MABERN : Piano
NAT REEVES : Bass
JOE FARSWORTH : Drums