『DEXTER CALLING...』の1曲目は【SOUL SISTER】(以下【ソウル・シスター】)。


 【ソウル・シスター】を聴くと,いつでも身体に電流が流れる思いがする。熱演ではない。小粋なブルースである。しかしだからこそ“しびれて”しまう。ここは上質なマニアのためのジャズ空間! クラブでの鳴りやまない拍手が聞こえてきそうな演奏である。

 ほのぼのムードが何度も転調する【ソウル・シスター】でのデクスター・ゴードンテナー・サックスに,ついソニー・ロリンズを投影してしまう。『ウェイ・アウト・ウエスト』での,ほのぼのロリンズである。
 ビシビシ吹いているはずなのに,スケールの大きなと言うべきか,遊び心のあると言うべきか…。デックス然り,ロリンズ然り,人柄であろう。

 3分34秒からのケニー・ドリューピアノ・ソロが,最高に美しいブルース! 5分17秒からのポール・チェンバースベース・ソロが,ズングリムックリのタイム感! フィリー・ジョー・ジョーンズの相性抜群のドラムも含めて,この4人でなければ成立しえない,ジャズの基本=ブルースであろう。

 6分33秒からのテーマが前半より2割り増しの華やかさ。
 6分45秒でのデクスター・ゴードンのフレーズときたら…。ここでは敢えて言及しない。これは聴いてのお楽しみ! ジャズ・マニアなら声を出して“うなる”はずである。

DEXTER GORDON : Tenor Sax
KENNY DREW : Piano
PAUL CHAMBERS : Bass
PHILLY JOE JONES : Drums