『YANO SAORI』の11曲目は【IT COULD HAPPEN TO YOU】(以下【イト・クドゥ・ハプン・トゥー・ユー】)。


 【イト・クドゥ・ハプン・トゥー・ユー】は,矢野沙織の“小粋な”名演として,いつまでも語り継がれるべき傑作である。

 管理人が矢野沙織にKOされたのは「バッパー」としての矢野沙織であったが,矢野沙織には「バッパー」以外の顔がある。それが「スインガー矢野沙織

 矢野沙織渡辺貞夫を超える日が,いずれやって来る! (ナベサダ・ファンなので胸中複雑であるが)近い将来,必ずやって来る! 「そんな日来ねぇよ」と,年季の入ったジャズ批評家たちに,それこそ鼻で笑われようが,嘲られようが取り下げるつもりは微塵もない。実際に“モノが違う”のだからしょうがない。

 さて,そんな“ナベサダ超え”を果たした日の矢野沙織を想像するに,恐らく「バッパー」としての評価に加えて「スインガー」としても高く評価されていることと思う。逆に「ザ・スインガー沙織」をアピールできないうちは“ナベサダ超え”はままならない。
 「スインガー矢野沙織の快進撃は【イト・クドゥ・ハプン・トゥー・ユー】と共に始まった。【イト・クドゥ・ハプン・トゥー・ユー】は,矢野沙織ブレイクの“隠し球”となり得る逸品なのである。

 テーマのバックで“ストッピング”のかかるピアノ・トリオに引っ張れることなく“悠々と伸びやか”に歌い上げる! 粋だなぁ〜。
 9秒から27秒と1分3秒から12秒までの,似ても似つかぬ「手綱捌き」のアイディアは,キャノンボール・アダレイを連想させられてしまう。果たして,これは管理人の独りよがりな「先物買いの青田買い」なのだろうか?

SAORI YANO : Alto Saxophone
MASAAKI IMAIZUMI : Piano
SHIN KAMIMURA : Bass
MASAHIKO OSAKA : Drums