『PORTRAIT IN JAZZ』の11曲目は【BLUE IN GREEN(TAKE 2)】(以下【ブルー・イン・グリーン(テイク2)】)。


 【ブルー・イン・グリーン】について語る時“避けて通れない”のが,マイルス・デイビスカインド・オブ・ブルー』での大名演
 あの怪物CDカインド・オブ・ブルー』の中にあって【ブルー・イン・グリーン】は,一際輝く“白眉”の名演であった。
 「マイルス・デイビスがいい。ジョン・コルトレーンがいい。でも,やっぱりビル・エヴァンスが最高!」なのだ。

 【ブルー・イン・グリーン(テイク2)】でのビル・エヴァンスは『カインド・オブ・ブルー』での“あれ”を超えている! 
 リーダー奏者としてのマイルスコルトレーンも良かったが,こうしてエヴァンスのプレイを聴き返してみると,あの時何が欠けていたのかが良く分かる。そう。『カインド・オブ・ブルー』の名演にはビル・エヴァンスが本作で導入した「インタープレイ」的要素が欠けていた。

 【ブルー・イン・グリーン(テイク2)】でのビル・エヴァンスは,ベースドラムに積極的に絡みつき“ピアノ・トリオ”としての名演を目指している。全員が主役であり全員が脇役になりきっている。
 3人の無意識の連帯感が,原曲の“ソフト・ムード”を倍加させた,不思議な美しさに包まれた“動的な”演奏である。

BILL EVANS : Piano
SCOTT LaFARO : Bass
PAUL MOTIAN : Drums