『TOKYO』の5曲目は【記憶】。


 【記憶】とは,クラシック・ピアノを習っていた幼少時代のこと? それともオスカー・ピーターソンを聴いてジャズ・ピアノに開眼した青春時代のこと? それとも…?
 【記憶】は,ダイナミックに「静と動」が交差する名演である。

 イントロとアウトロは,もろクラシック。中盤のモチーフも,もろクラシック。管理人はクラシックには通じていないので,何風,とコメントはできないが,岩波洋三氏執筆のライナーノーツには「モーツァルトのピアノ・ソナタ風」と書かれている。

 管理人が語れるのはせいぜい,あの突然切り込んでくる“アグレッシブな”ピアノぐらいである。これはすごい。低音と高音が“けたたましい豪音を立てて”オスカー・ピーターソン並みの早弾きで迫ってくる。それはそれは押し倒されてしまいそうな勢いである。
 急発進の急ストップなのであるが,車は急には止まれない=アキコ・グレースの指も急には止まれない! 特に失速間際のラスト2,3秒! 最後に“馬が足を蹴り上げた感じ”が大好きだ。

AKIKO GRACE : Piano
KIYOTO FUJIWARA : Bass
TAPPY IWASE : Drums