『LACH DOCH MAL』の2曲目は【SABOT】(以下【サボット】)。

 【サボット】は“千尋節”全開! 1曲目【カン・ビロン・ヴリュ・ダンセ】で“肩透かし”を喰らった直後だけに「キターッ」てな感じで,一気に惹き付けられる。澤野工房時代からの山中千尋ファンなら,たまらないはず?
 リズミックで思いっきりドライブする! この“爽快感”に,ピアノを楽しそうに“鳴らす”山中千尋の笑顔が見え隠れしてしまう。これは管理人の妄想? こういう話が出来る“ちーたん”ファン大募集です。

 さて,真面目にCD批評を…。とにかく右手が回り続けているし,左手の低音大連発で“ブイブイ”来る感じがジャズピアニストとしてのオリジナリティ。
 明るいメロディー・ラインなのに,ジャズ・ピアノ特有の“渋さ”も織り交ぜられている。この辺が「おじさんキラー」の秘訣なのであろう。

 39秒からのアドリブは,王道をゆくトラディショナル・タッチ。1分38秒からの盛り上がりはインタープレイのお手本であろう。
 3分39秒で聴こえる,ラリー・グレナディアの“必死な”ベースが“世界の山中”の実力が証明された瞬間だと思っている。

 
CHIHIRO YAMANAKA : Piano
LARRY GRENADIER : Bass
JEFF BALLARD : Drums

LACH DOCH MAL-1
LACH DOCH MAL
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ブラッド・メルドー 『プログレッション:アート・オブ・ザ・トリオ VOL.5