『PARKER’S MOOD』の5曲目は【I THOUGHT ABOUT YOU】(以下【君のことばかり】)。


 【君のことばかり】は,管理人にとっては【ジェフ・ワッツのことばかり】である。どうしてもジェフ・ワッツドラミングばかりを追いかけてしまう。

 本来の主役は,大甘メロディを奏でる渡辺貞夫ジュームス・ウイリアムスの美しいアドリブであろう。しかしこの“美しさ”は,ジェフ・ワッツの“ハプニング・ドラム”があってこそ!
 【君のことばかり】は,ジェフ・ワッツによる手品である。聴衆の注意をアルト・サックスピアノに向けさせておいて,アッと言わせる&ハッと思わせるフレーズを,上手に出し入れさせている。

 例えば3分12秒,4分2秒でのフィル・インは,視線を渡辺貞夫に向けさせたまま,聴衆の心に「カツ!」を入れている。ブラシスティックさばきが,おもしろいように決まりまくっている。
 表面上はクールバラードであるが,秘められた感情は激しく燃えている。そう。【君のことばかり】は“手品師”ジェフ・ワッツによるマジック! ナベサダ・ファンの多くは,まだ“タネ”に気付いていない。

SADAO WATANABE : Alto Sax
JAMES WILLIAMS : Piano
CHARNETT MOFFETT : Bass
JEFF WATTS : Drums