『THE GENIUS OF BUD POWELL』の6曲目は【OBLIVION】(以下【オブリヴィオン】)。


 【オブリヴィオン】は,小気味良さ! ゆったりと構え,堂々とテーマを奏でるバド・パウエルに“心酔”してしまう。
 ピアノが弾けない管理人でも【オブリヴィオン】をコピーした“パウエル派”バリー・ハリスの気持ちが分かる。

 バリー・ハリスに【テンパス・フュジット】は絶対無理だが【オブリヴィオン】なら行ける。完璧にコピーできると考えたのでは?
 しかし入口は広いが【オブリヴィオン】の懐は思った以上に深かった。バリー・ハリスの苦悩も分かる→分かってあげるべき。

 27秒からの左手から放たれるリズムが変化しながらメロディを包み込む。右手から繰り出されるアドリブは,下から上に突き上げる強烈な“グルーヴ”感を伴っている。
 …と書いて,何か大熱演を連想させたらすみません。この名演の全てを,サラッと,軽々と,リラックスして弾きこなすのがバド・パウエル流! バド・パウエルの真の凄さは,いつも“ふとした瞬間”に訪れる。

BUD POWELL : Piano