『’ROUND ABOUT MIDNIGHT』の2曲目は【AH−LEU−CHA】(以下【アー・リュー・チャ】)。

 【ラウンド・ミッドナイト】(1曲目)の余韻を楽しみたいのに,2曲目がうるさいし,古臭いし…。
 これが正直,管理人の【アー・リュー・チャ】に対する印象である。ゆえに,何とももったいないことに,いつしかこのトラックを飛ばしてしまうのが,習慣になってしまった。
 今回のトラック批評のため,久しぶりに,真剣に耳を傾けてみたら → 「あっ,意外といいんだ」。

 冒頭の“シャカシャカ&タリラリラ?”ユニゾンの微妙なズレが相変わらず気になるが,それ以外は『’ROUND ABOUT MIDNIGHT』の“看板&のれん”を分け合う音に相違ない。

 48秒から始まるマイルス・デイビストランペットソロはいい。最強のリズム隊が創り出すビートを推進力に,キレのあるアドリブはさすがである。
 どうやら【アー・リュー・チャ】と管理人のギクシャクした関係の原因は,このリズム隊の変化球にある。

 3分58秒からのレッド・ガーランドピアノソロハード・バップピアノ・トリオの音である。それが“時間差”ユニゾンになると突然ビートが古臭くやぼったくなる。生半可なアレンジがマイナス要因。
 加えて,続く【オール・オブ・ユー】もミディアム・テンポの名演ゆえ,1曲目と3曲目に挟まれた【アー・リュー・チャ】のテンションが余計に浮いて聴こえてしまう。

 仮に曲の収録順が違っていたなら,もう少し“立派な”ジャズに聴こえるのかもしれませんが…。
 と言いつつも,絶対的な“聴き込み不足”ゆえ,評価は後日変わるかもしれない。今は参考程度に読んでいてくださ〜い。

 
MILES DAVIS : Trumpet
JOHN COLTRANE : Tenor Sax
RED GARLAND : Piano
PAUL CHAMBERS : Bass
PHILLY JOE JONES : Drums

'ROUND ABOUT MIDNIGHT-1
'ROUND ABOUT MIDNIGHT
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