アナログレコード

 正直,管理人はソロ・ピアノが好きではなかった。『SOLO MONK』(以下『ソロ・モンク』)と出会うまでは…。

 ジャズの本質はインプロヴィゼーションにあり,曲の構成は決まっていても,その場その場で,その瞬間に“最善”と感じたフレーズが自由に飛び交いあう。
 そこで“インタープレイ”! 当初そのジャズメンが考えてもいなかったフレーズが,互いにプレイし“切磋琢磨”し合ううちに,なにかの拍子で飛び出てくる! 名演と呼ばれるものの中には,当のジャズメン自身が“俺の中にこんなフレーズが眠っていたのか?”と驚いている節さえある。
 そう。深い井戸の泉から良いものだけを汲みだしてくれる。これぞインスパイア=インタープレイの醍醐味!  
 ゆえに,管理人はピアノに限らず,自己完結のソロ・アルバムには,その“共演の妙”という楽しみが奪われた気がして,なかなか触手が伸びないのだ。

 ただし真の天才は違う。真の天才は,誰の手を借りるまでもなく,自分の頭の中に完成された“GOOD MUSIC”が鳴っていると言う。そうであればそれを忠実に表現しさえすれば良いのだ。
 それを見事に証明して見せたのが,ご存じ“天才”セロニアス・モンクの『ソロ・モンク』である。

 セロニアス・モンクソロ・ピアノ・アルバムは全部で4枚あり,その全てが秀作に違いないが,管理人は『ソロ・モンク』が一番好きだ! 正に“モンクス・ミュージック”の完成形! ソロ・ピアノ嫌いの特効薬! スタンダードの解釈に時折垣間見せる“アンニュイな”モンクを心より愛している。

(1964,1965年録音/228E6015)

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