YANO SAORI-1 多くの人にとって,ジャズと言えば“ビ・バップ”であり“ハード・バップ”であろう。
 パーカーマイルスモンクロリンズコルトレーン…。彼らジャズ・ジャイアントの代表作を挙げるとすれば,必然的に“ビ・バップ&ハード・バップ”の名盤が並ぶ。正にジャズの黄金期である。

 残念ながら管理人はその時代のジャズを知らない。生まれてもいない。全ては後追いなのである。
 ではこの現代において,彼らジャズ・ジャイアントが発した“熱い”ジャズを聴くことはできないのだろうか? NO。ここに紹介する矢野沙織の存在である。

 矢野沙織デビューCDYANO SAORI』。何の予備知識もなく突然このCDと出くわしたとしたら,皆さんならどう感じただろうか? そしてその直後,この演奏が何と16歳の,しかも女子高生の作品だと聞かされたとしたら…。
 管理人にとって今のシチュエーションは正に現実となった。その衝撃たるや,カシオペアの比ではなく,マーカス・ミラーでもバド・パウエルでも,そしてウィントン・マルサリスの比でもない。
 それを寝起き眼でやられたからたまらない! そう。この全てを早朝のFMラジオで聴かされたのである。

 管理人はジャズ・マニアとして25年以上,多くのCDを聴き込んできたが,このような衝撃は初めてだった。
 朝,布団の中でそろそろ起きないと,というモウロウとした意識の中に,チャーリー・パーカーの【CONFIRMATION】=明瞭なビ・バップが飛び込んできた。
 その瞬間,体が自然と反応する。一体誰のCDだろう? 聞き耳を立てるべく飛び起きたが,この時はまだ新作だとは思わない。聞こえてきたのは50年代のジャズの音だったのだ。
 たまらずメモ帳とペンを用意する。後日すぐにチェックするためである。ラジオのナレーションが続く…。「ヤノサオリさんの…」。えっ,日本人? ヤノサオリ? 女性? 女子高生? 16歳? このラジオ,ウソ言ってる。
 冗談ではなく上記が管理人の正直な反応である。ラジオで自分の耳を疑ったのは,あの阪神大震災のニュースを聞いた時以来,人生において2度目である。

YANO SAORI-2 読者の皆さんにはちょっと大袈裟に思えた回顧録かもしれない。では一度『YANO SAORI』を実際に聴いてみてほしい。今読んできた“ほんのさわりの予備知識”なら,まだまだ衝撃は収まらないはず。「百聞は一見にしかず」である。

 『YANO SAORI』を全てのジャズ・ファンに自信を持ってお奨めする! 『YANO SAORI』こそ管理人の“愛聴盤”である。

  01. Confirmation
  02. Blue Bossa
  03. When You're Smiling
  04. How To Make A Pearl
  05. My Little Suede Shoes
  06. Black Orpheus
  07. Bohemia After Dark
  08. Mamaduke
  09. Hoyden
  10. In A Sentimental Mood
  11. It Could Happened To You

(サヴォイ/SAVOY 2003年発売/COCB-53061)
(ライナーノーツ/瀬川昌久)

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