2005年06月03日
ブランフォード・マルサリス / モ’・ベター・ブルース
2005年6月,今旬な話題の一つに若貴兄弟がある。共に横綱として角界をリードしてきた兄弟の異変ぶりに,マスコミも大バッシングである。さて,ジャズ界の若貴兄弟と言えば,ブランフォードとウイントンのマルサリス兄弟だろう。著名な父に弟子入りしたこと。兄の実力を認めつつも,どちらかと言えば弟の陰に隠れがちなこと。出世も弟が早かった。そして仲むつまじかった兄弟のまさかの決裂…と,花田家とマルサリス家には多くの共通点がある。
今回はマルサリス家の“おにいちゃん”こと,ブランフォード・マルサリスについて紹介する。
デビュー当初のブランフォード・マルサリスは,ウイントン・マルサリスと組んでメインストリート・ジャズの復権に貢献した。
しかしブランフォード・マルサリスの名を世に知らしめたのは「他流試合」(若乃花がスポーツキャスターへと転身したこととは無関係だが)である。それはつまりスティングとの共演であり,この『MO’ BETTER BLUES』(以下『モ’・ベター・ブルース』)での映画音楽である。
若乃花もそうであるが,ブランフォード・マルサリスがジャズの王道を踏み外したことは,個人的には残念でならない。というのも頑固なジャズ・ファンは,一度“売れ線”に手を染めた者は,その後よっぽどのジャズ・アルバムを制作しない限り“色物扱い”されるからである。
すでに管理人もその影響にさらされてしまったのか,ブランフォード・マルサリスの代表作として“悲しいかな”『モ’・ベター・ブルース』を挙げざるを得ない。
このサウンド・トラックは,ブランフォード・マルサリスのレギュラー・カルテットに,トランペットのテレンス・ブランチャードを加えたクインテット編成だ。そう。ピンと来る人も多いと思うが,このバンドはウイントンの代役にテレンス・ブランチャードを迎えた,旧ウイントン・バンドなのである。
この辺りが実に興味深い! 特にテレンス・ブランチャードはウイントン・マルサリスのライバル格としてデビューしたのだから,この辺りもまた若貴兄弟と相通じるものがあるのかもしれない。
さて,今回はブランフォード・マルサリスの,しかもサウンド・トラックを取り上げてみた。
かなりの変化球であることは承知しているが,時流に乗っかるのがブログの強みだろうし,軽やかなスタイルもジャズっぽいので“良し”としたが,いかがなものか?
読者の反応がちょっぴり気になる小心者の管理人である。
(1990年録音/CSCS5358)
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