アドリブログ 〜JAZZ/FUSION批評〜

ジャズ/フュージョン批評ブログ ALBUM REVIEW, TRACK REVIEW and more

ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス / オズ・アマレーロス〜黄夢〜4

TOMOHIRO YAHIRO & OS AMARELOS-1 ヤヒロトモヒロのリーダー・バンドなのだから,さぞパーカッションのバカテク全開かと期待して購入したのに,聴いてみたら「歌もの」&前田優子フィーチャリングだった『TOMOHIRO YAHIRO & OS AMARELOS』(以下『オズ・アマレーロス〜黄夢〜』)。

 このように書いたらハズレだったと思いきや,そうではなかった。前田優子とは「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」が橋渡ししてくれたサプライズ的な出会いとなった。『オズ・アマレーロス〜黄夢〜』がなかったら前田優子とは出会っていないのだ。
 それくらいに前田優子が「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」の全てだと思う。前田優子ヴォーカルヤヒロトモヒロパーカッションが踊らされている。

 ズバリ,いつもは誰かを躍らせているヤヒロトモヒロが,誰かに踊らされてみたかったのがヤヒロトモヒロのリーダー・バンド結成の一番の理由であろう。
 歌唱力抜群なのは前田優子NORAかと称えられている。前田優子の伸びやかな歌声とスキャットに身体が自然と動き出す。パンチの効いた熱唱を受けてヤヒロトモヒロパーカッションが,ジャズフュージョン寄りではなくロック寄りなのが実に興味深い。

TOMOHIRO YAHIRO & OS AMARELOS-2 さて,事の詳細は分からないのだが,管理人が生で見た初めてのヤヒロトモヒロが「GAIA CUATRO」だったのだが「GAIA CUATRO」は「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」の前田優子金子飛鳥に置き換えられたバンドのイメージ。
 ヤヒロトモヒロというジャズパーカッションは,渡辺香津美との「RESONANCE VOX」時代からブレテいなかったんだなぁ。

 「ヤヒロトモヒロ & オズ・アマレーロス」のテーマとは,サンバ,ボサノヴァ,ショーロなど多様な音楽文化の宝庫ともいえるブラジリアン・ロックである。
 「オズ・アマレーロス」とは「黄色い人」って意味なのだが,なんてえのかなー,黄色い人がやるからこそのブラジル音楽への愛,リスペクトがさりげなく感じられる隠れ名盤の1枚だと思う。

  01. UPA NEGUINHO
  02. MENINO DO RIO
  03. O TREM AZUL
  04. ODARA
  05. BANANEIRA
  06. EU VOU...
  07. EU VIM DA BAHIA
  08. NO TABULEIRO DA BAIANA
  09. BRASIL PANDEIRO
  10. E DOCE MORRER NO MAR
  11. PRAM
  12. NA BAIXA DO SAPATEIRO
  13. SAMBA DE DESEJO
  14. DESCOBERTA
  15. ROMARIA
  16. BATUQUE PRA MAIA

(オーマガトキ/OMAGATOKI 2005年発売/OMCA-1035)
(デジパック仕様)
(ライナーノーツ/田中勝則)

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フォープレイ / シルヴァー4

SILVER-1 『SILVER』(以下『シルヴァー』)とは,フォープレイ25周年の記念盤。題してフォープレイの「銀婚式」。
 言わば“フォープレイ・ファミリー”勢揃いの「銀婚式」であって,初代ギタリストリー・リトナーと二代目ギタリストラリー・カールトンもゲスト参加でお祝いに駆けつけている。

← リー・リトナーラリー・カールトンの両雄は,バンドを実際に離れて改めて分かった“フォープレイ・サウンド”の素晴らしさに,ドサクサに紛れて自ら共演を懇願したように思えてしまう?

 『シルヴァー』のテーマは『シルヴァー』。『シルヴァー』の楽曲のタイトルを眺めるだけで,どんだけ銀が好きやねん!
 管理人が好きな『シルヴァー』は,重厚な列車がズンズンと迫ってくる感じの【QUICKSILVER】と切々と訴えかけてくる【A SILVER LINING】の2曲だけだったかなぁ。

 『シルヴァー』の不発要因は「銀婚式」に“フォープレイ・ファミリー”以外の関係者を正規ゲストとして迎えてしまった結果だと思う。
 凡人には理解し難いことだが『シルヴァー』にはボブ・ジェームスのサポートとして3人のキーボード・プレイヤーが演奏している。音のぶ厚い多重録音を行なったせいでセッション的要素は限りなく薄められ,せっかくのリー・リトナーチャック・ローブラリー・カールトンチャック・ローブの共演も期待外れで終わっている。
 その一方でテナーサックスカーク・ウェイラムとの共演では,単なる引立て役のバック・バンドで終わっている。この全てが大好きなフォープレイの演奏だと認めたくない。

 そういうことでフォープレイにしては珍しく早々と駄盤が決定した1枚。『シルヴァー』はアルバムの印象が散漫すぎる。コンセプト・アルバムだというのにねぇ。『SNOWBOUND』がそうだったし,もしやフォープレイはコンセプト・アルバムが苦手なの?

 思えばフォープレイとは,一時代を築いたジャズメン4人が,言わばセカンド・キャリア的に始めたバンド活動であったはずなのに,キーボードボブ・ジェームスベースネイサン・イーストドラムハービー・メイソンの3人にとっては,今や気付けばフォープレイとしての活動の方がメインとなってライフ・ワークと化している。音楽性で意気投合したバンドは本当に強い!

SILVER-2 そんな中,ギタリストだけはリー・リトナーラリー・カールトンチャック・ローブへと交代した。そして『シルヴァー』を最後にチャック・ローブも旅立っていった。次の新しいギタリストは誰でしょう?

 誰が務めることになるとしても条件はただ1つ。ボブ・ジェームスネイサン・イーストハービー・メイソンのリズム隊の3人とリー・リトナーラリー・カールトンチャック・ローブのフロントの3人。合計6人の全員が頑なに守り通してきた「フォープレイのバンド・サウンドの伝統」を重んじ守ってくれるギタリスト! その上での個性なのである! 今度こそパット・メセニーを迎えてほしいが,その可能性はゼロであることも承知しております…。

 それにしてもフォープレイは,いいや,ジャズフュージョン界は「至宝の人材」を失った。大損失である。チャック・ローブさん「SEE YOU PARADISE」!

  01. QUICKSILVER
  02. HORACE
  03. STERLING
  04. A SILVER LINING
  05. SILVERADO
  06. MINE
  07. SILVER STREAK
  08. PRECIOUS METAL
  09. ANIVERSARIO
  10. WINDMILL

(ヘッズ・アップ/HEADS UP 2015年発売/UCCO-1160)
(ライナーノーツ/熊谷美広)

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スイングジャーナル主催 ジャズ・ディスク大賞 2008年度(第42回)

 「スイングジャーナル」誌が,レコード会社各社の自薦ノミネート作品を基にして,国内で該当年度中に発売されたCDLPビデオを対象に同誌委託の「ジャズ・ディスク大賞選考委員」によって選出される,日本ジャズ界に最も貢献した作品に贈られる「ジャズ・ディスク大賞」。

 今回は2008年度(第42回)の発表です。

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ビヨンド・スタンダード(初回限定盤)(DVD付)★【金賞】.ビヨンド・スタンダード
上原ひろみ〜ヒロミズ・ソニックブルーム


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V.S.O.P.★【銀賞】.V.S.O.P.
マンハッタン・ジャズ・クインテット


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寂光★【日本ジャズ賞(特別賞)】.寂光
日野皓正


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ムーン・リバー (紙ジャケット仕様)★【ボーカル賞(海外)】.ムーン・リバー
ニッキ・パロット


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ソングズ・オブ・アワ・タイム★【ボーカル賞(海外)】.ソングズ・オブ・アワ・タイム
シェリル・ベンティーン


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Batucada〜Jazz’n Bossa〜★【ボーカル賞(国内)】.バトゥーカーダ〜ジャズン・ボッサ平賀マリカ


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コンプリート・マイルス・デイヴィス Vol.1★【編集企画賞】.新ブルーノートRVGコレクション



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デュエット(初回限定盤)(DVD付)★【製作企画賞】.デュエット
チック・コリア&上原ひろみ


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オー・ソレ・ミオ(紙ジャケット仕様)★【製作企画賞】.マイ・フーリッシュ・ハートレナート・セラーニ アマポーラレナート・セラーニ&ダニーロ・レア・デュオ オー・ソレ・ミオレナート・セラーニ

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上原ひろみソニックブルーム・ライブ・イン・コンサート★【最優秀ジャズ・ビデオ賞】.上原ひろみソニックブルーム・ライブ・イン・コンサート
上原ひろみ〜ヒロミズ・ソニックブルーム


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マイ・フーリッシュ・ハート★【最優秀録音賞(ニューレコーディング)】.マイ・フーリッシュ・ハートレナート・セラーニ


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アメージング・グレース★【最優秀録音賞(リマスタリング)】.アメイジング・グレースティファニー


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ファイヴ・フォー・ファン★【ニュー・スター賞(海外インスト部門)】.ファイブ・フォー・ファンハイ・ファイブ


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ヒア・アイ・アム★【ニュー・スター賞(海外部門)】.ヒア・アイ・アム
アマンダ・ブレッカー


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願い/Negai★【ニュー・スター賞(国内部門)】.願い/Negai
Hitomi


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 2008年度の「ジャズ・ディスク大賞」は上原ひろみ一色。【金賞】【製作企画賞】【最優秀ジャズ・ビデオ賞】の“三冠女王”である。

 でもでも…。勿論,2008年当時の上原ひろみも素晴らしい。しかし,個人的に管理人の愛する上原ひろみの音楽は『BRAIN』『SPIRAL』の「ヒロミズ・ソニックブルーム」の前と『VOICE』以降の「上原ひろみ ザ・トリオ・プロジェクト フィーチャリング・アンソニー・ジャクソン & サイモン・フィリップス」の「ヒロミズ・ソニックブルーム」の後なのだから,ちょうど管理人の上原ひろみの愛聴盤リストから『TIME CONTROL』『BEYOND STANDARD』が抜け落ちている。

 だから三冠受賞を手放しでは喜ばない。上原ひろみを聴くのなら「ヒロミズ・ソニックブルーム」ではない。そのことを踏まえて「ヒロミズ・ソニックブルーム」は楽しんだら楽しめる!

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フォープレイ / エスプリ・ド・フォー4

ESPRIT DE FOUR-1 『LET’S TOUCH THE SKY』で「フォープレイ=活動休止中のパット・メセニー・グループ」が擦り込まれてしまった管理人。
 フォープレイパット・メセニー・グループを求めるのは間違いだと分かったはいても,パット・メセニー・グループの新作は出そうにない。パット・メセニー・グループと似たグループと言えば「e.s.t.」ぐらいだったのに,エスビョルン・スヴェンソンの不慮の事故によりこちらも新作のリリースは望みようがない。
 フォープレイパット・メセニー・グループを重ねたくなるこの気持ち〜!

 多分,真っ当なフォープレイ・ファンからは一蹴されて終わるのだろうが,ボブ・ジェームスだけは管理人のこの気持ちを分かってくれた! 『ESPRIT DE FOUR』(以下『エスプリ・ド・フォー』)は,フォープレイが創り上げたパット・メセニー・グループ路線の最新作!

 ECMでの若さと清らかさ,ゲフィンでの派手でやり過ぎた下品さ,ノンサッチでのアーティスト志向がバランス良く顔を出すチャック・ローブPMG
 先代の超大物2人と比べればチャック・ローブは小粒だが,その分灰汁が出ない。こんなにも使い勝手の良いギタリストだったとは管理人的にも新発見である。

 『エスプリ・ド・フォー』では,これまでのお洒落でハイセンスな“フォープレイ・サウンド”に温かさと雄大さが加わりつつ,逆説的だが,俯瞰から眺めて冷静に計算され尽くしているようなアレンジが印象に残る。これほど長く活動してきたバンドであるにも関わらず,明らかに新しいサウンドの息吹き,方向性の模索を感じる取ることができる。
 プロデューサーとしても活躍するチャック・ローブだから,作り込まれた感が強いフォープレイとマニアで有名なパット・メセニー・サウンドにマッチしているのだと思う。

( ここで決して公には出来ない裏事情を書いておくと,フォープレイパット・メセニー・グループして聴こえる一番の理由はパット・メセニーの弟子であるチャック・ローブの参加ではありません。ズバリ,ボブ・ジェームスライル・メイズに意識的に“寄せている”からなのです。その辺りを見誤らないで! )

 さて,管理人がチャック・ローブを評価する理由は“ギタリスト”としてのチャック・ローブだけではない。リー・リトナーラリー・カールトンは持ち合わせていないかった“名コンポーザー”としてのチャック・ローブの存在である。

 フォープレイというグループはメンバーの4人全員が曲を書くことをポリシーとしている。一番の多作家でありバンドの代表曲を書き上げてきたのはボブ・ジェームスであるが,超キャッチーなキラー・チューンはハービー・メイソンの場合が多く,ネイサン・イーストも佳曲をズライと並べてくる。その部分ではリー・リトナーラリー・カールトンはあまり貢献してきたとは言えないであろう。

 そ・こ・で“名コンポーザーチャック・ローブの加入である。チャック・ローブは感動モノの曲を書く。【DECEMBER DREAM】は何度聴いても涙が止まらない。心の震えが止まらない。
 そんな“名コンポーザーチャック・ローブの加入が,他の3人の“名コンポーザー”の創作意欲を大いに刺激したのだろう。『エスプリ・ド・フォー』にはマンネリと謳われたラリー・カールトン期にはなかったヒットパレードのオンパレード。

 これまでのフォープレイは世界最高峰の演奏力でスムーズ・ジャズ界の頂点に君臨してきた。だから管理人のフォープレイに対する一つの夢とは「名曲のカヴァー・アルバム」の制作だった。ジャズっぽいものではなく,コンテンポラリーやAOR系のカヴァー演奏を聞いてみたかった。
 しかし“名コンポーザーチャック・ローブの加入でその夢は必要なくなった。それくらいに捨て曲なし。美メロばかりがザックザク〜!

ESPRIT DE FOUR-2 管理人の結論。『エスプリ・ド・フォー批評

 『エスプリ・ド・フォー』は,演奏の名手にして作曲の名手がついに4人揃った,フォープレイの理想の完成形だと思う。「絆」を表現したであろうジャケット写真通りの快作である。

 『エスプリ・ド・フォー』には【DECEMBER DREAM】【FIREFLY】【LOGIC OF LOVE】【LET’S TOUCH THE SKY】の4曲の神曲が入っている。特に【DECEMBER DREAM】については,チャック・ローブ時代の代表曲として指名する。

 ただし『エスプリ・ド・フォー』の評価は星4つ。その理由は「SEIKO MATSUDA」である。【PUT OUR HEARTS TOGETHER】はアルバム全体と調和した曲なのに【PUT OUR HEARTS TOGETHER(VOCAL TRACK)】となると,どうにも違和感を感じて気持ち悪くなる。これがボーナス・トラックだというのならご愛嬌で済んだのであろうに…。別に管理人は松田聖子のアンチというわけではありませんので…。

  01. DECEMBER DREAM
  02. FIREFLY
  03. VENUS
  04. SONNYMOON
  05. PUT OUR HEARTS TOGETHER
  06. ALL I WANNA DO
  07. LOGIC OF LOVE
  08. ESPRIT DE FOUR
  09. SUGOI
  10. PUT OUR HEARTS TOGETHER (VOCAL TRACK)

(ヘッズ・アップ/HEADS UP 2012年発売/UCCT-1241)
(☆SHM−CD仕様)
(ライナーノーツ/フォープレイ,成田正)

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本多 俊之 ラジオクラブ / カメレオン4

CHAMELLEON-1 「本多俊之ラジオクラブ」と来れば,テレビ朝日系「ニュースステーション」のオープニング・テーマや,伊丹十三の映画「マルサの女」「ミンボーの女」のテーマ曲を連想してしまう。

 そんな中,管理人が初めて買った「本多俊之ラジオクラブ」のCDは『CHAMELLEON』(以下『カメレオン』)だった。
 『カメレオン』の衝撃たるや,イントロ一発で「本多俊之ラジオクラブ」の“音”が飛び出して来たことを覚えている。

 ズバリ「本多俊之ラジオクラブ」の“音”とは「エキゾチック・ジャズ」である。日本情緒の香りがするジャズを演奏しながらも,大きくとらえて日本もアジアや中東の一部。台湾とか東南アジアとか,当時流行っていた「電波少年」のイメージを持つ。← なんのこっちゃ。

 意味不明の読者の皆さんには【CEREZO ROSA(GOBLIN VERSION)】と【TIME IS DREAM】の2曲を聴いてもらいたい。多分,管理人の気持ちが理解できるから!?

 本多俊之の吹くソプラノサックスが“ヘビ使い”の扱う笛のように聴こえるからか,どうにもアラブとかインドの「アブラカタブラ」のイメージを抱いてしまう。
 その実,本多俊之の吹くソプラノサックスは「絶品中の絶品」であって,中東ではなく都会的なイメージに振れたなら,あのケニー・Gになれるくらいの腕前だと思っている。

CHAMELLEON-2  そんな“ヘビ使い”本多俊之がコブラの入ったザルの中から,ニュキニョキッと取り出したのが,これまた「猛獣」ばかり。以前の「本多俊之ラジオクラブ」のザルの中には,ギター是方博邦ベース鳴瀬善博ドラム東原力哉という「野獣王国」のメンバーが3人も入っていたのだから,本多俊之の“ヘビ使い”の凄さが分かるというものだろう。

 なるほど! だから本多俊之は久米宏や伊丹十三を転がすこともできたのだ。本多俊之の“音”を世間に知らしまるために,もっと「ニュースステーション」が続いたらよかったのにぃ。

 ただし『カメレオン』の時点では「本多俊之ラジオクラブ」の半導体はダイオードからトランジスタへとUPDATE。LAの凄腕ジャズメンが中心メンバーへとUPDATE。
 もはや時代はラジオの時代ではなくなっていた。本多俊之本人も「本多俊之ラジオクラブ」の時代ではなくなっていた。

  01. phantom of the earth
  02. hara-hara
  03. gimmick mask
  04. mosaic city
  05. cerezo rosa (goblin version)
  06. half mirror
  07. quiet jungle
  08. time is dream
  09. the new globe
  10. quit×enter

(東芝EMI/WHO RING 1990年発売/TOCT-5852)
(ライナーノーツ/佐藤英輔)

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フォープレイ / レッツ・タッチ・ザ・スカイ5

LET'S TOUCH THE SKY-1 新作のレコーディングが始まったわけでもないのに,ラリー・カールトンフォープレイから脱退することがアナウンスされた。『ENERGY』の発売から2年後ですよ。唐突すぎやしませんか?

 それからというものフォープレイのことを考え出すと,誰が次のギタリストを務めるのか? 個人的な第一希望&妄想はリー・リトナーの復帰であったのだが…。
 これとない大役を引き受け,のしかかるプレッシャーをはねのけて? いえいえ。こんな大チャンスをジャケット写真ばりに「天を掴んで」ものにしたフォープレイ三代目のJ−SOULギタリスト! その人の名はチャック・ローブ

 チャック・ローブは適任である。リー・リトナーラリー・カールトン・クラスの超大物ではないが,スムーズ・ジャズ界を広く見渡してもチャック・ローブ以上の人材は絶対に見つからない。
 新作を聴く前からすでに大正解のメンバー・チェンジを確信した管理人であったのだが,でもやっぱり新作が気になって気になって…。

 そんなもやもやを吹き飛ばすニュー・アルバム『LET’S TOUCH THE SKY』(以下『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』)がついに完成した。
 やっぱりチャック・ローブは「いぶし銀」な仕事人であった。これより音数が多くても少なくてもだめだろうというギター・ワークに魅了されてしまった。どこか浮ついた感じのラリー・カールトンよりもチャック・ローブの方が“しっくりくる”!

 …って,チャック・ローブにしても『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』にしても,全て後出しジャンケンだったのだから…。
 そう。チャック・ローブパット・メセニーの弟子ですよっ。『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』の【A NIGHT IN RIO】と【ABOVE AND BEYOND】はパット・メセニー・グループ調ですよっ。
 遡れば『』の【EASTERN SKY】の時点から,このシナリオが始まっていたのですよっ。この4年越しの「伏線と回収」のマジックにボブ・ジェームス恐るべし!

( もう一つの勘ぐりの裏話を。フォープレイは2008年に「ヘッズ・アップ」へ移籍したのだが,チャック・ローブも2007人に「ヘッズ・アップ」へ移籍済。これって将来のフォープレイ合流を見据えての事だった? 大人の事情ってジャズフュージョン界にもあるの? )

 おおっと『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』で,評価すべきはチャック・ローブでもパット・メセニーでもボブ・ジェームスでもなくフォープレイ。評価軸は“フォープレイ・サウンド”がどうかであろう。

LET'S TOUCH THE SKY-2 管理人の結論。『レッツ・タッチ・ザ・スカイ批評

 フォープレイとは「清く・正しく・美しい」フォープレイなので,革新的な演奏とか超弩級のスリルといった「劇薬」とは無縁である。どこまでもクリアでフォーキーで心地よく,そして非常に落ち着いた大人の音楽である。
 『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』においても,土台としての“フォープレイ・サウンド”は健在であって,スタイリッシュなチャック・ローブの個性を見事に飲み込んでいると思う。

 相変わらず相当に完成度が高い。エレガントで美しくて深い。そして新鮮でキャッチーなナンバーが続いている。
 『レッツ・タッチ・ザ・スカイ』を聴き終えてまず感じたのは,活動休止中のパット・メセニー・グループの穴を埋めるのはフォープレイである,という思いであった。
 本来ならチャック・ローブの座った椅子にはパット・メセニー? 今度こそ「4度目の正直」はパット・メセニー

 それはそれとしてチャック・ローブ新加入のキーワードは“アコースティック”である。
 “アコースティックフォープレイ”を牽引するブライトでインテリジェンスなチャック・ローブが渋い!

  01. LET'S TOUCH THE SKY
  02. 3RD DEGREE
  03. MORE THAN A DREAM
  04. PINEAPPLE GETAWAY
  05. I'LL STILL BE LOVIN' YOU
  06. GENTLE GIANT (FOR HANK)
  07. A NIGHT IN RIO
  08. LOVE TKO
  09. ABOVE AND BEYOND
  10. GOLDEN FADERS
  11. YOU'RE MY THRILL
  12. WHEN LOVE BREAKS DOWN

(ヘッズ・アップ/HEADS UP 2010年発売/UCCT-1225)
(☆直輸入盤仕様 ライナーノーツ/原田和典)

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